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令和元年度 収支シミュレーション調査

更新日 : 2022年12月8日
ページ番号:000153499

 本実証で使用したICT・介護ロボット等の総導入費用は約2,600万円(4ユニットあたり)です。介護施設を運営する事業者、とりわけ社会福祉法人やNPO法人からなる事業者にとっては、ICT・介護ロボット等導入に係るこうした初期投資額の負担を大きいと感じることが推察されます。

(参考)ICT・介護ロボット等関連導入費用の内訳     (ただし、4ユニットあたりの費用目安)
項目 台数 費用総額
(4ユニット)
見守りセンサー(2種類) 39台 1,900万円
介護記録システム 1システム 400万円
専用PC・モニター
携帯端末
4台
10台
130万円
Wi-Fi設置費用 全館 80万円
移乗支援機器 2台 90万円
インカム 10台 30万円
合計   2,630万円

(注)プラットフォームについては、商品化されていないため対象外としました。 

キャッシュフローベースでの収支試算による北九州モデル(実証仮説)の費用対効果分析

 試算は2パターン行いました。パターン(1)は今回の実証で導入した機器等を含むすべての費用と効果を含めて試算しました。パターン(2)は夜勤職員配置加算に着目し、仮にICT・介護ロボット等の導入により職員の夜勤負担軽減を行っても同加算算定が認められたと仮定しました。
 費用は実証に要した全費用(Wi-Fi設置費用を含む)を計上しています。生産性向上による業務時間削減効果を時間あたりの人件費相当額に換算し計上しました。なお、試算はキャッシュフローベースで行い、税務上の減価償却は加味していません。

試算パターン別の算出項目等

パターン(1)北九州モデル(実証仮説)全体のキャッシュフロー収支試算

 北九州モデル(実証仮説)の全体収支試算の結果、ICT・介護ロボット等初期費用負担に加え夜勤職員配置加算を算定できなくなる(収入減少)ことから、初年度キャッシュフロー収支は1,330万円となりますが、生産性向上効果により約2年で累積の収支は黒字化します。
 ただし、実際の介護施設経営において生産性向上効果の全てを人件費削減に充てることは現実的ではなく、介護現場にとってICT・介護ロボット等の導入初期費用の負担は大きいと言えます。

パターン(1)北九州モデル(実証仮説)全体のキャッシュフロー収支試算

パターン(2)夜勤職員配置加算に着目したキャッシュフロー収支試算

 ICTの導入により夜勤の職員配置を減らしても加算算定が認められると仮定し、試算を行いました。その結果、約5年でキャッシュフロー収支(累積)の黒字化が可能であることが示されました。なお、現実感を持たせた試算とするため、人件費削減を基とする生産性向上効果は加味していません。また、夜勤帯に焦点化することで、夜勤の業務効率化に寄与が少ないアウトソーシング費用及び移乗支援機器の費用についても計上していません。

パターン(2)夜勤職員配置加算に着目したキャッシュフロー収支試算

このページの作成者

保健福祉局先進的介護システム推進室
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2712 FAX:093-582-2095

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