利用者のEQ-5D(生活の質(QOL))スコアは、実証施設において、実証前及び実証中において変化は見られませんでした。また、WHO-5(精神的健康状態)も同様に変化は見られませんでした。対象施設においても、EQ-5D及びWHO-5に変化は見られませんでした。
令和元年度 アンケート調査、職員向けインタビュー調査、書類調査
利用者向けQOL調査(アンケート調査)
EQ-5D(QOL)の結果
WHO-5の結果
職員向け組織文化に関するアンケート結果
実証前に比べ、実証中では複数の領域で変化が見られました。「仕事量と負担」に関しては、実証前に比べて実証中のスコアは高くなっていました。(スコアが高いほど良い状態。すなわち仕事量と負担は軽減されたことを示します。)一方で、「チームワーク」や「情報共有」、「士気とやる気」に関しては、実証前に比べて実証中ではスコアがやや低下する結果となりました。そのほかの領域では、大きな変化は見られませんでした。職種(介護・看護等)、職位(管理職、非管理職)、勤務形態(夜勤の有無)によって層別化した結果も検証しましたが、いずれも大きな違いは見られませんでした。
職員向けインタビュー調査
実証期間中3回、実証完了後1回の計4回のインタビュー調査を実施しました。インタビュー対象は4回を通じて原則同じ人物として、実証経過中及び実証後の実感・変化について時系列でフォローを記録しました。
初期(9月) |
中期(10月) 実証開始5週間 |
後期(11月) |
結束期(12月) |
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モデル 実施状況 |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
原因 ・ |
原因: 背景: |
原因: 背景: |
原因: 背景: |
原因: 背景: |
職員の 実感 |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
介護: 看護: |
職員向けインタビュー調査結果のまとめ
勤務管理表(書類調査)
本実証にて、北九州モデル実証仮説通りの人員配置で2.87:1を実現しました。なお、人員配置の計算上、公休9日+有給休暇1日=10日休暇/月が実現できるシフトとなっています。
また、本実証中は安全面への配慮から、不測の事態への対応要員として「黒子」(介護業務は行わないが、出勤し待機をする職員)を配置しました。実際の勤務表から「黒子」職員の勤務を調整したシミュレーションベースで、勤務回数と休暇取得の実証前後の比較は以下のとおりです。
北九州モデルにより、職員の夜勤回数は約2日/月)相当が減り、休暇取得は平均10日以上が可能となります。
実証前(実績) | 実証後(試算ベース) | |
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平均夜勤回数(1名あたり/月) | 6.5日 | 4.3日 |
平均休暇取得日数(1名あたり/月) | 9日 | 10日以上 |
(注1)実証施設 において夜勤は介護職員のみが行っています。本表では夜勤に入っている介護職員のみでの平均値を算出し比較を行っています。
(注2)実証中は「黒子」職員は介護業務を実施していないため、理論上は休暇取得が可能です。ただし、一部の職員は実証中の視察及びインタビュー調査対応にあたっていました。その場合は休暇取得は難しいとして試算上も休暇取得可能とはせずに、「黒子」勤務として残しています。
アクシデント・インシデント記録表
実証期間中のアクシデント件数は10月を除き0件で推移し、前年比でも著変がありませんでした。また、インシデント件数は前年比で減少しました。
なお、10月のアクシデント1件は、ショートステイ利用者(自立歩行者)より。「頭を打った」との申し出があり起票したものです。見守りセンサーの画像記録を確認したところ、睡眠中の体動時にベッドサイドで頭部を軽度打撲したことを確認し、ご本人及びご家族も納得されたと記録されています。
アクシデントとインシデントの定義は、実証施設での運営基準に準じて集計されています。
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