全国的に少子化が進行する中、北九州市においても児童生徒数は減少を続け、クラス替えができないような小規模な学校が増加しています。一方、宅地開発等により、児童・生徒数が増加し、大規模化する学校もあります。
小規模な学校では、きめ細かい指導ができるといった良さがあり、大規模な学校では学校全体に活気がでるといった良さがあります。しかし、子どもの数が少なすぎること、多すぎることで制約を受ける教育活動もあります。
義務教育段階の学校では児童生徒の能力を伸ばしつつ、集団の中で、多様な考えに触れ、認め合い、協力し合い、切磋琢磨することを通じて社会性や規範意識を身につけさせることが重要です。そうした教育を十分に行うためには、小・中学校では適正な集団規模が確保されていることが必要です。
このため、教育委員会では、「教育環境の整備による教育効果の向上を図る」観点を重視し、学校をとりまく環境の変化や、学校規模が与える影響等に関する学識経験者等からの意見を踏まえ、平成26年3月に「北九州市立小・中学校の規模のあり方について 人と人とのかかわりを深め、学びあえる学校を目指して」として学校規模のあり方について新たな基準を策定しました。
また、本市の小・中学校の現状や今後の人口推計を踏まえ、将来の学校の姿がどのようになるのかをまとめ、平成27年5月に「北九州市立小・中学校の現状と将来 学校規模適正化白書」を公表しました。
これらの新たな基準や将来推計をもとに、教育環境の整備による教育効果の向上を図るため、教育委員会会議での協議を経て、学校規模の適正化に向けた今後の方向性を取りまとめたものです。今後は、この方針に基づき、学校規模適正化に取り組んでまいります。