山車に据え付けられた太鼓の音が無数に重なる小倉祇園祭は、映画「無法松の一生」で有名な祇園太鼓に象徴される勇壮な祭り行事です。関ヶ原の戦いの功により、40万石の大名に任ぜられた細川忠興公が、慶長7(1602)年に大規模な小倉城の築城を始め、元和3(1617)年に、城下町としての繁栄のために祇園社を創建して領内の総鎮守とし、祇園祭が始まったといわれています。
明治以降からは祭りが次第に変化していきました。飾り付けた山車や踊り屋台が、今日の太鼓を据え付けた山車になり、若衆がその太鼓を威勢よく打ち鳴らして町中が勇壮な太鼓の音でおおわれる。それが小倉祇園が太鼓祇園と言われる由縁です。
そして、メイン行事の一つである「子ども競演会」では、子ども達がお囃子を唄い、趣向を凝らした山車飾りと、勇壮な太鼓との調和を披露し、技の優劣を競い合います。また、最終日は、国指定重要無形民俗文化財である「小倉祇園太鼓」を次世代に継承することを目的とした、打ち手相互の見取りの場である「太鼓総見」が行われます。
県指定無形民俗文化財(昭和33年4月3日指定)
国選択無形民俗文化財「記録作成等の措置を構ずべき無形の民俗文化財」(平成28年1月15日選択)
平成31年3月に国重要無形民俗文化財の指定を受けました。