環境国際協力の事例
中国・大連市
友好都市である大連市とは、これまで多様な協力を実施してきました。
北九州市が提案し、1996年にスタートした「大連市環境モデル地域整備計画調査」は、自治体レベルの環境協力がODA(政府開発援助)案件に発展した初めてのケースとなり、北九州市から行政・企業の専門家を派遣し、調査終了後には円借款供与が決定しました。
北九州市が1990年に受賞した国連環境計画(UNEP)の「グローバル500」を、2001年に大連市も受賞し、国際的にもその環境改善が評価されました。
きれいになった大連市
1990年代の大連市
ベトナム・ハイフォン市
ベトナム第3の都市ハイフォン市への技術協力は、同市水道公社からの浄水処理に関する技術支援要請を受けて、2009年12月に覚書を交わしたことに始まります。
2010年度から2012年度にかけて、ハイフォン市の原水の有機物汚染対策として、監視体制、高度浄水処理、水源多様化などについて技術協力を行いました。
その間、北九州市から専門家を派遣し、研修員を受け入れています。この結果、ハイフォン市の大きな課題であった生活雑排水による原水の有機物汚染対策に一定の目途がつくとともに、北九州市の高度浄水処理技術(U-BCF)がハイフォン市の小規模水場(ピンバオ浄水場5,000m/日)へ導入されるなど、短期間で大きな成果をあげています。
両市は、友好交流の更なる深化を目指して、2014年に姉妹都市協定を締結しました。
U-BCF処理施設
カンボジア・プノンペン都
プノンペンにおいては、長年にわたり、職員派遣や海外からの研修員受け入れなどの技術協力を実施し、飲用可能な水道水の供給や24時間給水の実現などを通じ、実績を残してきました。
この技術協力で培ったネットワークを土台に、官民の技術やノウハウを結集した「北九州市海外水ビジネス推進協議会」を軸として海外水ビジネス事業を展開しています。
この貢献を背景に本市を訪問したフン・セン首相の提案がきっかけとなり、2016年3月に姉妹都市協定を締結しました。
環境国際協力の様子
インドネシア・スラバヤ市
途上国の都市で大きな課題となっている「ごみ減量」を実現するため、インドネシア・スラバヤ市で、家庭やコミュニティにおける生ごみ堆肥化事業を実施しました。
北九州市内の企業の協力により開発された堆肥化の手法は約20,000世帯に普及し、現地のごみ減量や衛生改善に大きく貢献しました。
以来両市は着実に友好関係を築き、2012年11月に「環境姉妹都市提携に関する覚書」を締結しました。
環境国際協力の様子
フィリピン・ダバオ市
北九州市とダバオ市は、2015年より廃棄物分野を中心に交流を開始し、ダバオ市の廃棄物処理状況等の調査や、廃棄物管理に係る人材育成、ごみ分別の啓発活動などを行ってきました。
これらの活動を通して、両市は着実に友好関係を深め、2017年11月に、低炭素社会づくり、資源循環の仕組みづくり、両市職員の人材育成などについての協力関係の構築を目指し、「環境姉妹都市提携に関する覚書」を締結しました。
環境姉妹都市の締結をきっかけに、ダバオ市の「気候変動行動計画」の策定支援などの取組みを進めるなど、廃棄物分野以外にも協力関係を広げています。
環境国際協力の様子
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