多くの介護施設では、介護保険制度下で求められる人員配置基準に対し、基準を上回る人員を配置していますが、残業時間数や有給休暇取得の現状を見ると、それでもなお現場職員の業務負担が大きいことが伺えます。一部地域では既に介護人材不足が生じており、今後も引き続く少子高齢化の進展により、将来的に更なる介護人材不足が懸念されていますが、そのような状況においても、介護の質を維持・向上させることが重要です。
北九州モデルは、ICT・介護ロボット等の活用を含む業務マネジメント方策と弾力的な人員配置をパッケージ化し、介護現場における「新しい働き方」を提示するものです。
令和元年度 北九州モデル実証仮説策定
更新日 : 2023年6月30日
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作業グループ
活動風景
介護施設の生産性を高める普遍的なモデルとするため、本市の実証施設の職員を中心とした「作業グループ」を設置し、計3回の会議において、北九州モデルの実証仮説の具体化を行いました。
第1回 | 2回 | 第3回 | |
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開催日 | 令和元年5月14日 | 令和元年5月28日 | 令和元年6月17日 |
議題 |
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確認・決定事項
- 厚生労働省「生産性向上に資するガイドライン」 を踏まえた業務整理および業務仕分け
- 実証に導入する介護ロボット・ICT
- 上記を踏まえた効率的な勤務シフトおよび24時間シート
- 評価シート
北九州モデル実証仮説の策定
(1)業務仕分け
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介護施設の介護業務を洗い出し、リスト化
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介護、看護スタッフが行うべき業務と周辺業務への仕分け
(2) ロボット・ICT、元気高齢者(アウトソーシング)の活用
- 機器を導入する業務、アウトソーシングで代替する業務を選定
仕分けた業務において、本市のこれまでの実証で得られた機器導入効果を踏まえ、ロボット・ICTにより効率化が見込めるか、またはアウトソーシングで代替可能か、といった視点で選定しました。 - ロボット・ICTのプラットフォーム化
見守り支援機器(センサー)からの情報や介護記録データなどを共通のプラットフォーム上で自動集約し、利用者のQOL向上に向けた支援への活用を目指すため、関係機器メーカーを交えて、プラットフォーム環境の構築を行いました。
(3)業務オペレーションの見直し
- (2)で選定したロボット・ICT、アウトソーシングを踏まえ、実証施設(好日苑大里の郷)の介護・看護業務オペレーションを見直し、その結果、配置人数を日勤帯2名・夜勤帯1名削減し、月10日の休暇取得(有給休暇1日を含む)を前提とした勤務シフト、勤務表(人員配置)、業務スケジュール(24時間シート)案を策定しました。
- 業務オペレーション見直し後の勤務シフト、勤務表(人員配置)、業務スケジュール(24時間シート)案を、実証施設の現場職員に随時確認いただき、困難と思われる部分について修正を実施しました。
ICT・介護ロボット等(プラットフォーム化を含む)の選定
ICT・介護ロボット等の活用業務領域に対して、必要な機能・スペックの整理を行い、機器を選定しました。
(介護記録システムと見守りセンサーは、パナソニック株式会社が開発中の「プラットフォームシステム(仮称)」で連携し、見守りセンサーデータの自動記録や操作端末の一元化を実施しました。)
業務領域 | 製品 | 台数 |
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見守り |
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全室に各1台(39台) |
記録 |
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1ユニットに1セット 1システム(端末は1人1台) |
情報共有 |
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施設全体で10台 日中8台 夜勤2台 |
移乗 |
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2ユニットに1台(2台) 4ユニットに3台 |
介護記録と見守りセンサー等のプラットフォーム化
このページの作成者
保健福祉局先進的介護システム推進室
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