平成28年度は、2か所の実証施設の協力を得て、特別養護老人ホームで行われている介護作業を観察・分析し、データ化する「介護作業の見える化」を全国に先駆けて行いました。
その結果、以下のことがわかりました。
平成28年度の成果(作業分析結果)
更新日 : 2023年6月30日
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作業分類の分析
食事や水分補給、排泄等に最も時間がかかっていると予想していましたが、実際には会議や記録、見守り等に最も時間がかかっていることがわかりました。
- 全作業のうち「職員の行動」「食事・水分補給」「排泄」の順で多かった。
- 「職員の行動」のうち、「記録」「会話」が多く、全体に占める割合は14.4%であった。
日中(6時から20時)と夜間(20時から翌6時)に分けた分析
夜間は、日中出来なかった記録や会議資料等の作成、定期巡回などの「職員の行動」に最も多くの時間がかかっていることがわかりました。
一日の介護作業を直接介助と間接介助に分けた分析
直接利用者と接する「直接介助業務」より、直接利用者とは接しない「間接介助業務」の方が割合が高いことがわかりました。
- 観察した全ての作業のうち、直接介助業務は約45%、間接介助業務は約55%であった。
OWAS法による身体的負担計測の分析
体位変換や更衣、清拭、移乗・移動、排泄などの介助は、腰痛等の筋骨格系障害のリスクが高いことがわかりました。
OWAS法
フィンランドで開発された姿勢分類と評価基準によって作業姿勢を4段階(AC1からAC4)で判定し、リスクを評価する仕組み
- AC1:改善の必要なし
- AC2:近い将来改善すべき
- AC3:可能な限り早く改善すべき
- AC4:直ちに改善すべき
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