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【コメント 】
・新型コロナウイルス感染症の現状について
【発表案件 】
・今年の10大ニュース及び漢字一文字について
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令和2年(2020年)12月23日市長記者会見
【コメント 】
・新型コロナウイルス感染症の現状について
【発表案件 】
・今年の10大ニュース及び漢字一文字について

更新日 : 2023年11月28日
ページ番号:000157190
コメント項目

(1)新型コロナウイルス感染症の現状について (PDF:96.0KB)

月日:2020年12月23日
場所:北九州市役所

発表項目

(1)今年の10大ニュース及び漢字一文字について (PDF:188KB)

出席者 北九州市長

会見の動画(YouTube)

今日はシールドがありますので、これ(マスク)を外させていただきます。
今年最後の定例の会見であります。よろしくお願いいたします。
最初に新型コロナへの対応につきましてご報告であります。全国の感染状況は皆さまご案内のとおり、大変危機的な様相を深めていると考えます。過去最多を更新する地域が地方に広がっていること、神奈川県、兵庫県、長崎県など、都市圏から地方に感染が広がっている状況は看過できません。そこで、本市の感染状況でありますが、画面をご覧いただきますと、直近1週間、人口10万人当たり、累積の新規感染者の数であります。これは、クラスター疑いのある事案が複数発生をいたしまして、大きく跳ね上がるというグラフとなっております。12月11日は過去最多の58名が確認されています。今週に入りまして、少しずつ落ち着いてきておりますけれども、入院者の数も大幅に増えておりまして、一段と警戒を強めております。福岡県は、この医療提供体制の逼迫を避けるために、「福岡コロナ警報」を12日に発動しております。年末年始にかけて、本市としても引き続き強い警戒心を持って対応していくわけでありますが、県と連携をしまして、医療提供体制が崩壊しないように、病床の準備など、体制の準備を連携して進めてまいります。この機会に、本市におきますクラスター疑いが発生をいたしまして、その施設の対応について、初期対応どうであったかと、これを、皆さまにお伝えをしておきたいと思います。12月の6日、障害者の施設で1人目の陽性者が確認されました。以来、本日までクラスター、この事案への初期対応についてまとめた表であります。陽性者が判明されますと、感染拡大を防ぐために、濃厚接触者、症状のある方、ない方を問わず、加えまして、その周辺で可能性のある健康観察の方も含めてPCR検査を、入所者、スタッフ共々、希望者全員に実施するという方針を決定して、今日に至っております。その後、福祉施設や学校などにおいてもクラスター事案が発生いたしましたが、いち早く濃厚接触者を特定し、症状の有無にかかわらず濃厚接触者全員、そして、対象者をより広げた形で、この陽性者を、早期に発見をして治療に入る、隔離をするということであります。この間、市幹部と担当部局によりまして、緊密な協議を経て今日に至っております。最大限努力を続けております。市としましては、引き続き強い警戒感を持って取り組む必要があると考えておりまして、幸い、産業医科大学から医師の派遣をいただくなど、関係機関の応援も得ております。またKRICT、北九州地域の感染制御専門家のティームでありますが、こうした皆さん方の助言を得ながら、施設などにおいて感染防止対策をしっかり進めると、こういうことを今後も連携して取り組んでいきたいと考えております。市民の皆さま方には繰り返しお願いしてまいりましたが、新型コロナというのはどれだけ注意しましても、不運にして誰もが感染するリスクのある、ということを、ご理解をいただきまして、感染した方、濃厚接触者、また、とりわけ医療従事者、その家族などを責めたり、傷付けたりすることが決してないように、改めてお願いをしたいと思っております。報道によりますと、病院がこの陽性患者を受け入れるということになって、そこを辞めていく医療スタッフも出ているということでありますが、こうした偏見というものは、我が国の医療体制を完全に崩壊させてしまう、極めて憂慮すべきことだと考えておりまして、ぜひとも市民の皆さま方にお願いをしたいのであります。
さて、次に年末年始の対応であります。
まずは相談ナビダイヤル(0570-093-567)これが北九州市におきまして、新型コロナウイルスに関する相談の窓口であります。ここを開けます。体調不良、発熱、風邪の症状がある方、また、事業者の方で相談のある方もいらっしゃると思います。生活が困窮されて住宅を失うおそれのある方、そういう場合もあると思います。まずはここに電話をかけていただきたいのであります。まず医療体制でありますが、今回、市の医師会とも年末年始の対応を相談してまいりまして、連携して取り組むという方針であります。市内の診療所、クリニックに対しまして、年末年始の医療体制の確保を呼びかけておりまして、12月31日から1月3日まで、市内では1日当たり、概ね10の診療所、クリニックにおきまして、「発熱外来」を開設することにいたします。受診の相談につきましては、24時間対応可能な、この北九州市「新型コロナウイルス相談ナビダイヤル」を利用していただきますと、クリニックを紹介いたします。受診の際は、事前に電話連絡をしてください。クリニックの指示に従っていただきたいのであります。また検査体制につきましては、PCR検査センターを、1月1日、3日以外は開設をしております。医師会や関係機関と連携して、必要な対応ができる体制を準備しております。コロナ禍の中で、生活に困窮されている方への相談につきましても、迅速な対応が可能な体制を取っております。このナビダイヤルに電話をかけていただきますと、それぞれの専門家、地域の福祉事務所や事務職員につながるようにしておりますので、市民の皆さまにはどうか安心して年を越していただきたいのであります。
結びに、市民の皆さまへのお願いでございます。年末年始、全国的に感染が拡大している中で迎えるわけであります。引き続きマスクの着用、こまめな手洗いなど、「5つの行動目標」、これを、実践をしてまいりましょう。そして、国が開発をした接触確認アプリ「COCOA」を活用してまいりましょう。適切な換気の実施は重要であります。改めて、そうした感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。特に基礎疾患のある方やご高齢の方は重症化のリスクが高いと言われておりますので、できるだけ人ごみの多いところを避けでいただければ幸いであります。また、発熱・咳が出ているなど、家庭内において感染が疑われる方がいる場合、マスクをするなど、家庭での感染防止対策もお願いいたします。東京に限らず、家族感染というものが全国的に増えているところを留意したいと思います。加えて、少しでも症状を感じた場合にはすぐに受診するなど、小さな体調変化にも細心の注意を払って、健康管理に努めていただきたいのであります。また職場におきましては、実際仕事をしているところでは相当注意が張られていると思いますが、更衣室、洗面所、休憩室、こうしたところでの感染というものが、疑われるケースが少なくありません。職場での、場面の切り替わるところに気を付けていただければ幸いであります。年末年始は会食の機会が増えると思います。21日、政府分科会の会長も「会食の場が感染拡大の大きな要因となっていると見られる」と、このように発言されておられます。会食・飲食によるリスクを徹底的に抑えるということが、感染拡大を防ぐことにつながると私も思います。福岡県の「感染防止宣言ステッカー」を貼っているお店をどうぞ選んでいただきたいと思います。お店に出かける時は、しっかりと感染症対策を講じているお店を選んでいただきたいのであります。以上が、新型コロナの対応についてであります。
次に恒例でありますが、年末の会見におきまして、今年の10大ニュースを公表させていただいております。項目は、今年報道された数多くのニュースの中から、特に多く報道されたもの、また話題性が高かったものなど69項目を抽出いたしました。順位は副市長3名、教育長、局長級職員27名、計31名へのアンケートをもとに集計しております。1位は10ポイント、10位は1ポイントと、このように得点を付けていくわけであります。ランキング順に早速、この1年を振り返ってみます。モニターには1位から3位を掲示しております。何と言っても、1位は新型コロナの問題であります。3月1日に、初の感染者が本市で確認をされました。以来1,105件の陽性患者が確認されております。5月末には、本市のみ感染が拡大するなど、全国的に注目を集めた時もあります。しかし、私たち北九州市民は一丸となって、「北九州の底力」でこれらの危機を乗り越えてまいりました。この間、特に医療、介護、福祉の関係の皆さま、学校、保育、幼稚園、このようにエッセンシャルワーカーの皆さま方には、未知の感染症への不安を抱きながらも、最前線で市民を守るために踏ん張っていただきました。厚くお礼を申し上げたいと思います。この場をお借りいたしまして、市民の皆さま方に感謝を申し上げたいと思います。そして、改めて亡くなられた方々に、ご遺族の皆さまに哀悼の意を表したいと思います。この未知のウイルスとの戦いは、来年も続いていくと思われます。感染防止対策と社会・経済活動の両立はたやすいことではありませんが、ぜひともこの両立に向けて、引き続き強い警戒心を持って、最大限の努力を続けてまいりたいと思います。2位は、東京オリンピック直後の「世界体操・新体操」の来年の誘致であります。両大会の同時開催は史上初であります。本市が選ばれたことは大変光栄なことでありまして、国際体操連盟の渡邊会長をはじめ、福岡県、福岡県議会の皆さまの温かいご支援に改めて感謝を申し上げたいと思います。本市の歴史にとりまして最大級の国際イベントとなります。この大会を必ず大成功に導くために、国際体操連盟、日本体操協会、福岡県ともしっかりと連携をして、オール北九州で盛り上げてまいります。多くの感動が生まれ、人々に夢と感動を与える大会になると思います。そして北九州から、世界の40億人とも思われる多くの方々に明るいニュースを届けていくことができます。来年が待ち遠しくなるニュースであります。第3位は、暴力団の事務所跡地が福祉の拠点に生まれ変わるという動きであります。昨年の10大ニュースにおきましても、「暴力団事務所の撤去」が第2位でありました。2年連続で市民の高い関心を集める話題となりました。事業主体でありますNPO法人「抱樸」は、今後、地域の意見を聞きながら、地域住民としっかりと連携をして、事業計画を策定していくと聞いております。私としましても、この事業の成功を心から願っておりまして、できる限りの支援を行っていきたいと考えております。4位から10位までは以上のとおりであります。今年を振り返りまして、新型コロナへの対策を常に考える1年でありました。10大ニュース、69の候補を見ますと、感染症に関する項目が27もあります。改めて3月以降、5月の「いわゆる第二波」や、夏、秋、冬の感染拡大など、まさに1年を通じて見えない敵と戦い、時にはその影響からさまざまなことを耐え忍ぶ、その繰り返しだったと思います。しかし一方で、これまでの長年の本市の取組が確実に前進した、明るさを感じる1年でもありました。北九州空港の関連では、今年の3月いよいよ滑走路延伸に向けて国が調査費を計上いたしました。これは、北九州空港開港以来の本市の悲願でございまして、これによって「航空貨物の拠点化」、「物流の拠点都市」へとして大きく道が拓けると信じております。また洋上風力発電の関連では、北九州港が国から西日本で唯一の基地港湾に初めて選ばれたところでございまして、「脱炭素」の総理の決意表明とともに、いよいよこの洋上風力は国家的なプロジェクトへと選ばれて、これから2年後の着工に向けて前進をしていくと確信を持っております。その他、暴力団事務所の跡地の活用、ギラヴァンツ北九州のJ2の大躍進、またこれに間に合いませんでしたけれども、都大路での地元の高校生、北九州市立高校の女子駅伝の素晴らしい活躍など、東アジア文化都市、文化、スポーツ面でも大変明るいニュースがあったと思います。
こうしたことを振り返りまして、今年の一文字であります。いろいろ考えまして、「忍耐」の「忍」とか「耐」とか、あるいは「挑戦する」の「挑(む)」とか、いろんなことを考えたわけでありますが、ある意味では、この雷鳴轟く、厚い雨雲に覆われたような日本列島であったわけでありますが、北九州市におきましては、市民・各界の長年の努力が実りまして、着実に明るい道が拓けてきたと、このように感じる1年でもありました。そこで、自分はこの文字を選びました。「蒼」(そう、あおい)という字であります。「蒼天」、あるいは「蒼龍」という熟語でも使われますけれども、蒼い若葉が茂っていくように、感動的な濃い蒼を意味していると思います。雨雲に覆われる1年でありましたけれども、時々、雲の切れ間から見える蒼い美しさというのは、10年、15年と、長い間、市民が全力で頑張ってきて、それがようやく実現の道を拓いてきた、そういう意味において、この「蒼(あお)」を感じる1年でもありました。樹木が空に向かってその芽を伸ばし、青々と茂る様でありますが、北九州市が将来、また来年も力強く繁栄していくことを心から祈念をしております。
今年も皆さま方には、この1年お付き合いをいただきましてありがとうございました。来年は「世界体操・新体操」があります。東アジア文化都市も先日、文部科学大臣がお越しになりまして、「来年1年間、頑張ってほしい」という激励を受けたところであります。感染症との戦いは続きますが、これからも明るいニュースをお届けできるように頑張ってまいりたいと思います。この1年間、市の発展のためにご尽力をいただきました市民・議会・各界の皆さま方に厚くお礼を申し上げたいと思います。また報道機関の皆さま方にも、この1年間本当にお疲れさまでございました。皆さま方の市政発信のご尽力・ご協力に深く感謝を申し上げまして、私からの発言は以上で終わります。それでは、ご質問を承りたいと思います。

記者
コロナの関係なのですけれども、PCR検査センター、1月1日と3日はお休みをするということでありましたけれども、年末年始、民間の検査機関とかも、ひょっとしたら稼働してないところもあるのかなと思っていたところなのですが、今こうして感染がまた全国で拡大している中で、年末年始のその検査体制の確保について十分かどうかというところのご認識を伺えますでしょうか。

市長
今年は、この「検査の充実」というのが大変大きな課題であったわけです、全国的に。そこで、本市としましてもいろんな努力をしてまいりましたが、その1つとして、国からの助成金も活用しまして、医療機関が自らPCRの検査ができるような体制を進めてきたところであります。従いまして、救急搬送などで病院行かれまして、念のためにこの感染症のチェックをするわけでありますが、そうした救急病院におきましても、その対応ができていると聞いております。従いまして、市の検査機関もございますので、対応はできるものと、このように考えております。

記者
ありがとうございます。あと「10大ニュース」の1位で、5月末の「いわゆる第二波」ということで、全国でたぶん北九州だけがあの時、感染者が増加していたと思うわけですけれども、あの時の率直なお気持ちと、それから抑え込むにあたっての、今後の教訓になるようなところも振り返っていただけますでしょうか。

市長
北九州だけ、いわゆる第二波的な感染拡大があったわけですが、その前に約1ヶ月間、ほとんど患者の確認はなかった、ほとんどゼロだったのですね、毎日。そして、緊急事態宣言で窮屈な思いを、私どもはもうゼロでずっと来ておりましたので、それを辛抱しながら、ようやく緊急事態宣言が解除されたということで、1ヶ月間近く、みんな「辛抱、辛抱」で対策をしてきたと思うのですね。それがいろいろと、密の状況の中にも結構人は出て行ったのだろうと思います。それと、ゲノム解析など、いろんな専門家にもお願いしてきたのでありますが、明確なこの因果関係は分からないのでありますが、無症状の方の間で感染が一部続いていた可能性があります。ということで、やはり当初は症状が出た方を、しかも4日間ぐらい観察した上でPCR検査を行っていたわけでありますけれども、症状があるなしにかかわらず、早めに対応して、隔離・治療するということが、感染拡大を防ぐために極めて重要と、その時改めて感じました。そこで、ドライブスルー(方式)で、かかりつけ医が「検査が必要」と判断した場合の検査の新しいルート、保健所を経由しない新しいルートを開設いたしましたし、それから、無症状であっても濃厚接触者を、早期に特定をして全員検査をすると、この重要性を感じて実行しました。また加えて、濃厚接触者、1メートル以内15分ですか、「そういう定義には入らないけれども、健康観察」という方々も出ます。そういう方も、保健所が状況をよく見た上で、「濃厚接触者ではないけれども、さらに広げて検査を行う」ということも機動的に行いました。このように早め早めに、この感染の疑いのある方々を、この検査をしていくと。そして、封じ込めていくということの重要性を、「いわゆる第二波」を収束させるにあたって痛感をし、それを実行してきたわけであります。そのことが、夏に北九州の医師会と合意をしたように、唾液検査という新しい技術が開発・普及されるということも背景にあったわけですけれども、「かかりつけ医が判断をすれば、そこで検査ができる」という体制を、市と集合契約を結びまして、財政的なご心配がなくて、その検査ができるようにしたということにつながってまいります。ということで、「いわゆる第二波」は、われわれにとっては本当に眠れぬ日々が続いたと。あの時ほど苦しい思いをした時は、関係職員なかったと思います。自分もその1人でありました。その中で、国があらかじめそういう方針は示していませんでしたけれども、自治体として、あえて覚悟を決めて「検査の拡大・徹底」という道を選んだと、そのことがよかったのではないかと、今振り返っております。

記者
分かりました。ありがとうございます。
幹事社からは以上です。各社さんお願いします。

記者
コロナに関してですけども、今、国のほうで、コロナ封じ込めのために「特措法の改正」というのが議論されております。20日の日には全国知事会もこれを踏まえて、「特措法を改正するのであれば」ということで、緊急の提案を、要望を送られていますが、市長はこの特措法改正、知事の緊急の権限を強めるという考えについて、どのようなお考えでしょうか。お聞かせください。

市長
欧米の例を見ておりますと、今年の夏、日本でも報道されていましたが、2メートルのソーシャルディスタンスを取っていないと、警察官が寄ってきて注意をして、聞かないと罰金を取るということをやっておりましたし、ヨーロッパのほうにも、かなりロックダウンで厳しく指導をしていたという報道をされております。従いまして、欧米の政府、自治体の対応を考えますと、「新たな法制化を検討したい」という気持ちは分からないでもありません。しかし、やはり強い規制を加える時には、それ相応に、やはり「財政的な支援」という、これが必要だと思うのですね。そういうものがないと、きっとうまくいかないと自分は思います。従いまして、「しっかりとした支援をする」ということを前提に検討をされることは、お気持ちは分かります。しかし、どうでしょうか。これは私ども市役所の中で統一した見解ではないのですが、例えば「Go Toトラベル」にしましても、あの時かなりまだ感染が続いていたのですね。その時に「始めるタイミングとしてどうか」という世論は結構強かったと。そして、いよいよひどくなってきた時に、「もう早く、これはいったん止めたほうがいいのではないか」という世論がかなり増えたと思うのですが、そういう対応を見ると、政府の対応が国民世論との間に、ピタッとその息が合っていたかどうかと。これは、国が音頭を取ったから、旗を振ったから、国民がみんな、こぞってそっちの方向に行けばいいのですけれども、そういう過去の経緯を見ますと、より丁寧に国民に受け入れられ、そして、国民もぜひその方向で、「政府を先頭に頑張ってみよう」という気持ちに一体感ができないと、どのような規制やどのような指導をやっても、なかなかうまく回らないように思いますね。従いまして、私は検討される背景なり趣旨というものは、欧米の例を見ていて分からないではありませんけれども、ここはやはり世論と言いますか、国民の気持ちというものを、もう一度この春以来の経緯を振り返って、きめ細かな対応を打ち出されることを期待しています。

記者
ありがとうございます。

記者
今年1年なのですけれども、市長もよく「感染対策と経済の両立」ということを度々口にされていたと思うのですけれども、その経済対策について、ご自身でこの1年、これまでやってきた取組についてどういうふうに評価されるかっていうことが1つと、あと来年以降、やっぱり年末年始も感染が広がっている中で、なかなか忘年会とかも開きづらい状況が続いているのですけれども、やっぱり飲食店へのダメージっていうのはかなり、どうしても大きいのかなと思っていまして、今後具体的に何か対策をされる予定があるのかどうかも併せて答えていただければと思います。

市長
経済対策につきましては、影響を受けている飲食店やサービス業の皆さん方に、あるいは宿泊関係に対しまして、私どもとしてもできる対策を考え、実行に努めました。その中には「宿泊モニターキャンペーン」であったり、家賃の補助であったり、クラウドファンディングによって「夏に行く券」といったり、市独自でいろいろ考えて実行いたしました。また国や県のほうも予算を組んでやりましたので、一緒に上乗せをする形で実行したこともあります。そうやって、できる努力はいたしましたが、現実を見ると、製造業では、昨年の9割ぐらいまで頑張って、戻ってきておりますけれども、やはり飲食店、宿泊・観光関係、非常に厳しい状況が続いております。努力はしましたけれども、現実に、関連業界については厳しい状況が続いているという認識であります。そこで、国や県の状況も見ながら、使える予算は、制度は活用して、引き続き努力は必要だと考えております。その中には、特に交通機関の問題点も浮き彫りになってきていると思います。バスをはじめ、タクシーであるとか、われわれなりに苦労している業種に対して支援をするとか、やってきておりますけれども、航空機業界も大変でございます。そういった意味では、来年の税収見込みが厳しくなってきておりますので、それはどこの自治体も同じだと思いますが、そういう中にあって、限られた財源ではありますけれども、市民にとって大事な業種の皆さま方に対しては、できる限りの支援の手を引き続き差し伸べていくために工夫をしたいと考えております。それと、年末年始の対応でありますけれども、すでに国のほうでは、この帰省の自粛を呼びかけたり、感染拡大地域の首長が帰省の自粛を話しておられます。そういう報道はたくさん目にされていると思いますので、年末年始の帰省について私から特に申し上げることはないのです。と言いますのは、交通機関で移動する時には極めてリスクは低いです。しかし、その落ち着いたところで久しぶりに出会う、友人や家族と一緒に、この楽しい会食をするという時にリスクは顕在化するわけでありまして、移動すること自体、交通機関は非常に注意をしていますので、リスクは極めて低いということが1つあります。それと、こういう、連日のようにテレビや新聞で報道されておりますように、「帰省について、年末年始については密を避ける」という情報が溢れておりますので、その中でも帰省をお考えになっているというのは、例えば親族のお見舞いであったり、よほどの事情があるのだろうと思います。そういうことも併せて考えますと、「あえて北九州市のほうから帰省の自粛を求めるということはない」と自分は思っております。その代わり、移動中は、念には念を入れて、換気がある乗り物かどうか。それと、全員がそこでマスクをしているかどうかを十分チェックをされて、そして、帰省先、滞在先において感染症対策をしっかりと取っていただくということが前提となります。また年末年始ですから、「みんなで、家族で、友人と一緒に行こうよ」という場合も多いと思いますが、やはり「密になることは避けたほうがいい」というのは、もうこれはコロナと向き合う以上、これはもう原点でございますので、その点はもう市民の皆さんもよくご理解いただいていると思います。「今回限りは」というように、そのように思わずに、やはり当面は極めて厳しい状況にあると。本市においても一段と警戒を強めると。強く警戒心を持って年末年始を送らねばいけないと。この年末年始で落ち着いたら、封じ込められますと、間違いなく経済という面でもいい効果が出てまいります。ここは辛抱のしどころだと思いますので、そのことも念頭に置かれて、密になるところはできるだけ避けていただきたいと思います。

記者
コロナ禍で入院・病床数の逼迫っていうお話も先ほどありましたけれども、先週、その病床数を110くらいまで増やしていくというお話がありました。現在のその病床数がどれほど確保できているかというところと、それが今どれくらい埋まっているかという状況を教えていただければと思います。併せまして、先日、市立病院機構のほうで、医療従事者の方と事務職員の方の抗体検査の結果について、「陽性率が0.3%」という公表がありましたけれども、この結果についてどのように受け止められているかということと、あと受診控えっていうのも課題になっているそうですので、その辺についての見解もお伺いできればと思います。お願いします。

市長
まず医療提供体制の現状でありますけれども、先週申し上げたように、医療機関と相談をしながら病床数の拡大に努めてまいりまして、現在110床となっております。患者さんの内訳でありますが、重症者は8人となっております。そして、入院されている方は、重症者を含めて現在65人ということになっております。中等症の方が比較的少ない状況でありますので、今ベッドにいらっしゃる方も、快方に向かっていることが、医師が確認した場合などは、ホテル療養の道もあると思いますので、一応110の65となっているということでございます。それから何だったですかね、抗体検査でありますね。0.3%の結果であったということであります。これは、医療機関に働いている方々は、「感染するのではないか」という不安と毎日戦いながら、市民のために頑張っていただいているわけであります。そこで、このような調査を通じまして、結果を見たらお分かりのとおり、極めてその点は、安全に病院側も対応しているということの表れだと思いますので、その意味では、安心して受診をしていただきたいと思いますし、それから、病院でお勤めの方々も引き続きまして、大変ご苦労も多いと思いますけれども、市民のためによろしくご活躍を賜りたいと思っております。

記者
ありがとうございました。

記者
年末年始の医療体制の関係と、あとその医療機関についての、行政側の対応としてちょっとお伺いしたいのですけれども、先ほどの話ですと、医師会と連携しまして、年末年始も「発熱外来」を、大体市内で10の医療機関、開設するというようなことを医師会さんと一緒にやりましたと、やりますということをお伺いしましたが、その間、開設する医療機関に対して、行政のほうから、何かしらのその支援であったりとか、そういったことというのは、何か考えはありますでしょうか。

市長
年末年始に限らず、本市におきましては市独自の支援策を講じております。それは、入院を受け入れる病院については、陽性患者1人について30万円、擬似症患者1人について6万円の給付金を支給、市独自の支援制度があります。それで今回、医師会を通じてお願いしまして、年末年始にお願いをできるということでありますが、そこで診療・検査を実施していただけるクリニック、診療所につきましては、1時間当たり約1万6,000円の支援金を支給することにしております。

記者
ありがとうございます。

担当者
その他よろしいでしょうか。では以上で終わります。ありがとうございました。

市長
どうもこの1年お世話になりました。ありがとうございました。

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市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
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