計量計測における「トレーサビリティ」とは、測定・試験データを国際的に相互比較し、受入れられるようにするために、データが一定の基準からどのくらいの位置にあるのかを統一的に特定して行こうとする考え方です。
ISO/IEC Guide 99:2007(*VIM: 国際計量計測用語-基本及び一般概念並びに関連用語)では、「計量計測トレーサビリティ」とは、
「個々の校正が測定不確かさに寄与する、文書化された切れ目のない校正の連鎖を通して、測定結果を計量参照に関連付けることができる測定結果の性質。」と定義されています。
計量のトレーサビリティについて
計量のトレーサビリティと本市が実施する検査との関係について
計量計測におけるトレーサビリティに関して、北九州市計量検査所は下記のとおり明言します。
北九州市が保有する各種基準器は、計量法第102条に基づく基準器検査にそれぞれ合格し、合格した基準器ごとに基準器検査成績書の交付を受けていますが、基準器検査はJCSS(Japan Calibration Service System、計量法トレーサビリティ制度)に基づく校正とは異なるため、市がこれらの基準器等を用いて行う各種検査に合格したことをもって計量計測のトレーサビリティの根拠とすることはできません。
計量計測のトレーサビリティが必要な場合は、JCSS登録事業者などの校正事業者による所定の校正証明書の発行を受けてください。
※基準器とは…
取引・証明に使用する計量器が正確かどうかを確かめる場合(検定や検査)に使用する計量器を指します。検査に合格した基準器には、基準器検査証印が付されるとともに、基準器検査成績書が発行されます。なお、基準器検査証印には有効期間が定められています。
※JCSS(計量法トレーサビリティ制度)とは…
国家計量標準にトレーサブルな計量標準の供給を目的とした計量器等(計量器、標準物質)の校正に関する制度で、「計量標準供給制度」と「校正事業者登録制度」から成っています。
JCSSの概要及びJCSS登録・認定事業者(国際的な取引を予定されている場合には、ILAC-MRAに対応したJCSS認定事業者のご利用をお勧めします)については、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページをご参照ください。
このページの作成者
総務市民局安全・安心推進部消費生活センター計量検査所
〒803-0805 北九州市小倉北区親和町6番2号
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