窓ガラス、外壁材、天井材、瓦などの屋根材、看板などは安全な状態ですか?
維持管理を怠ると、災害・事故の引き金となりますので、適切に維持管理を行ないましょう。
非構造部材の安全対策
窓ガラスの安全対策
窓ガラスは、平成17年の福岡県西方沖地震のような中規模の地震でも相当の被害が発生し、鋭い破片は室内に居る人や道路を歩いている人を傷つけるおそれがあります。
下記1~6のような危険性の高い窓がある場合には、網入りガラス、合わせガラスに取り替える等の改修をしたり、ガラス面に飛散防止フィルムを貼るなどの対策をしましょう。
1 硬化パテ止めのはめ殺し窓はありませんか?
・パテは古くなると硬化してガラスが固定され、割れやすい。
2 大きなガラスのはめ殺し窓はありませんか?
・ガラスが大きいほど、割れやすい。
3 隅部がガラス同士のつき合わせになっている窓はありませんか?
・建築物のゆれ、ねじれでガラス同士がぶつかり、割れやすい。
4 三連以上の連続した窓はありませんか?
・外壁が少なく、建築物がゆれると窓の部分の横ずれが大きく、ガラスが割れやすい。
5 古くて腐食した木や鉄製のサッシはありませんか?
・ガラスが落下しやすい。
6 腰壁が低い窓はありませんか?
・床が滑りやすいときは、家具が衝突し、ガラスが割れやすい。
こんな窓があるときは要注意!
外壁の安全対策
外壁は、年数が経過すると老朽化し、ひび割れや浮き上がり、腐食等が発生します。そのまま放置すると、外壁の落下により思わぬ事故が発生し、社会的な責任も問われる場合があります。
日頃から点検、診断し、異常が認められたときは早急に補修・改修をしましょう。老朽化等が進んでいない建築物でも、地震により外壁が落下して思わぬ事故を起こすことがあります。
天井の安全対策
平成23年の東日本大震災では、体育館や劇場、商業施設、工場などの大規模空間を有する建築物のうち、比較的新しい建築物も含めて天井が脱落する被害が生じ、大切な人命が失われた施設もありました。
このような被害の状況を踏まえ、平成26年4月に建築基準法施行令が一部改正され、天井脱落対策の規制が強化されました。
新築建築物だけではなく、既存建築物についても適切な天井脱落対策を行ないましょう。
新築建築物の天井脱落対策
【天井脱落対策の規制強化の概要】
建築基準法に基づき、天井脱落対策に係る基準が定められ、新築建築物等への適合が義務付けられました。
【対象】下記1~3のすべてに該当する吊り天井
- 人が日常立ち入る場所に設けられるもの
- 6m超の高さにある200m2超のもの
- 天井面構成部材等の単位面積質量が2kg超のもの
【基準】
- 吊りボルトを増やす
- 接合金物の強度を上げる
- クリアランスを設ける 等
既存建築物の天井脱落対策
東日本大震災では、比較的新しい建築物においても天井が脱落する被害が発生しています。
天井の耐震改修の主な方法
大規模空間を持つ建築物の吊り天井については、定期的に点検を行い、必要に応じて改修を行いましょう。
天井の耐震改修では、天井内の設備機器やダクト等との取合い、利用者の安全や工事期間への配慮が必要です。これらを踏まえ、建物用途や工期、工事費等を勘案して適切な改修方法を採用しましょう。
天井の主な改修方法
特に対策が必要なもの
特に、建築物の建設後、震度4以上の地震を観測している建築物については、下記のような安全対策を行いましょう。
- 天井面のゆがみや垂れ下がりの有無を目視等により点検する。併せて、点検口等から天井裏を目視し、クリップ等の天井材の外れ等がないか点検する。
- 点検の結果、クリップ等の天井材の外れ等の異常が発見され、天井の脱落のおそれがある場合には、天井下の立入を制限するなどの安全対策、天井の落下防止するための措置を講じる。
天井の主な構成部材
その他の維持管理について
瓦などの屋根材、看板等についても日頃から点検し、適切に維持管理を行ないましょう。
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都市戦略局指導部建築指導課
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