消防法では、一定の規模又は用途の建物に設置された消火器などの消防用設備等を点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告するよう定められています。消火器の訪問点検トラブルはこの制度を悪用したもので、日頃事業所に出入りする業者を装って訪問し、消火器の預り証と称して契約書にサインさせ、立合いを拒否するなどして素早く消火器を集め薬剤の詰め替え等の後、契約書に基づき高額な費用を請求してくるものです。事業所側が途中で気がついて作業の中止を求めても、契約書を盾に支払を強要してきます。
消火器の訪問点検による高額請求にご用心!
更新日 : 2021年9月3日
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消火器の点検に関するトラブルが、九州各地で発生しております。
北九州市内事業所においても、不適正と思われる事案が発生しています。
悪質業者の手口
- 事前に消火器の点検で訪問する旨の電話(女性の声が多い)をする。
- 契約業者を装い、又は大手メーカーと類似した名称を使う。
- 消火器の預り証と称して、契約書にサインを求める。
- サインをもらったら素早く消火器を集め、消火器の薬剤の詰め替え等作業を行う。
- 高額な請求を受けて、初めて日頃出入りする契約業者外だと気がつき支払を拒否すると、更に強い口調で支払を求めてくる。
トラブルを防ぐために
- 身分証明書の提示を求め、契約業者であるかどうか確認する。
- 契約内容を確認するとともに、安易にサインを行わないように、アルバイト社員を含め、社員全員に周知する。
高額な請求があった場合
- 慌てて値下げ交渉したり、支払に応じたりせずに冷静に対応する。
- 内容証明郵便で契約の解除を求める。(消費生活センターに助言を求める)
- 過去に消火器の訪問点検によるトラブルについて、裁判で争われたこともあり、クーリング・オフが適用された裁判所の判例もあります。
北九州市内の事案
- (若松区の医療施設)
ある業者が消火器の交換に訪れた。対応した従業員が、年間契約を結んでいる業者と思いこみ、消火器2本の交換に応じ、代金を支払った。後で、契約業者ではなく、高額請求であったことが分かった。 - (若松区の福祉施設)
ある業者から消火器の交換に伺っていいかと電話があった。契約している点検業者に問い合わせたところ、「2週間前に消防用設備点検を完了したばかりなので、消火器の点検の必要はなく、またそのような業者に委託していることもない。」との回答であったため、断りの連絡をした。 - (小倉北区の事業所)
「消防局から言われてきた。消火器を点検に来たので見せて欲しい。」とある業者が訪れた。 対応した従業員が「消防局から言われてきたのなら指示書を見せて欲しい。見せないと中に入れない。」と言って断り、その業者は帰って行った。 - (小倉南区の医療施設)
ある業者が消火器の点検に訪れた。対応した従業員が契約業者と違うことに気付き断った。 - (小倉北区の寺院)
ある業者から消火器の点検のため訪れるとの連絡があったが、忙しかったので断ると、明日改めて電話すると言われた。翌日、再び電話があったが、「消火器は5年で取り替える必要があります。」と言われたので、消防署に確認すると言ったら電話を切られた。
突然の消火器点検等の訪問にはご注意を!
契約している業者がある場合は、契約業者かどうか確認しましょう!
このページの作成者
消防局予防部予防課
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