- ペットの異常に気づいたら、獣医師に相談しましょう。
- 体の不調を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
- 口移しでエサを与えるなど、過剰なふれあいはやめましょう。
- 動物にさわったら必ず手を洗いましょう。
- 動物の身の回りは清潔にしましょう。
- 糞尿は速やかに処理しましょう
- 室内で鳥などを飼育するときは、換気を心がけましょう。
- 砂場や公園で遊んだら、必ず手を洗いましょう。
- 野生動物の家庭での飼育はさけましょう。
ペットからうつる感染症
更新日 : 2024年6月3日
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動物由来感染症って知っていますか?
「動物由来感染症」とは動物から人に感染する病気の総称です。主に病原体を保有する動物との密接な接触により感染します。
交通手段のめざましい進展による膨大な人とモノの移動、土地開発と自然環境の変化、野生動物のペット化などにより、現在世界では従来知られていないたくさんの新興感染症が次々に見つかっています。そしてその多くが動物由来感染症であることもわかってきました。それらの中には感染力が強く、重症化する傾向があり、有効な治療法がまだ開発されていないものもあります(エボラ出血熱、マールブルグ病など)
動物由来感染症を予防し、ペットと仲良く暮しましょう。
動物由来感染症の種類
病原体 | エボラウイルス |
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感染経路・感染状況 |
主として患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染する。 感染したサルなどの動物の血液、分泌物、排泄物、唾液などとの接触でも感染する可能性もある。 また流行地域の洞窟に入ることは、感染したコウモリと接触するおそれがあるため感染リスクの1つである。 |
症状 | 発症は突発的である。 症状は発熱、倦怠感、食欲低下、頭痛など。その後嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状が見られる。 重症例では神経症状、出血症状、血圧低下などが見られ死亡する。 |
予防法 | アフリカなど流行地ではサルとの接触をさける。 |
病原体 | マールブルグウイルス |
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感染経路・感染状況 | 患者は東アフリカを中心に散在的に発生し、血液、体液などの接触により感染する。 |
症状 | 5から9日の潜伏期の後、高熱、頭痛、筋肉痛に続き、斑状発疹が現れ、その後下痢、出血、肝機能障害、多臓器不全などがみられ、致死率は約25%である。 |
予防法 | 流行地ではサルとの接触をさける。 |
病原体 | Bウイルス |
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感染経路・感染状況 | マカク属サル(アカゲザル、ニホンザル、カニクイザルなど)が自然感染しており、サルに咬まれたり引っ掻かれた際に感染する。 |
症状 | 傷口の発赤、腫脹、水泡形成に続いて、発熱、筋肉痛、麻痺が起こり、その後嚥下困難などの脳神経症状が現れ数週間後に死亡する。致死率は75%に達する。 |
予防法 | サル類に咬まれた場合は、速やかに患部を洗浄・消毒する。 抗ヘルペス剤が有効。 |
病原体 | 赤痢菌属 |
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感染経路・感染状況 | 主な感染源は人であり、サルは捕獲時に人から経口感染する。主に東南アジア、アフリカ等で発生し、わが国の70%が海外で感染している。 |
症状 | 発熱、腹痛、下痢(水様性から膿粘血便)。サルでは比較的症状は軽い。 |
予防法 | 東南アジア、アフリカ等では生水(氷)、生ものの摂食はさける。 |
病原体 | 狂犬病ウイルス |
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感染経路・感染状況 | 感染した犬、ネコ、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリなどに咬まれることによって感染する。少数の地域を除き世界的に分布している。 |
症状 | 平均30日の潜伏期間の後発症し、発症してしまうとほぼ100%死亡する。初期はかぜににた症状で、咬まれた部位の知覚症状がみられる。不安感、興奮、麻痺、恐水症、精神錯乱などの神経症状が現れ、数日後に呼吸麻痺で死亡する。 |
予防法 | 飼い犬には必ず狂犬病の予防接種を受けさせる。 感染動物に咬まれた場合は出来るだけ早く患部を洗浄し、狂犬病ワクチンを接種する。 |
病原体 | 多包条虫、単包条虫 |
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感染経路・感染状況 | キタキツネや犬など肉食獣の糞に混じって排出されたエキノコックス虫卵が食物や水などを介して人に経口的に摂取されて感染する。 |
症状 | 感染後数年から数十年たって自覚症状が現れる。初期には上腹部の不快感、膨満感の症状で、さらに進行すると肝機能障害を起こす。 |
予防法 | 流行地ではキタキツネや野犬との接触をさけ、野菜、果物、キノコなどはよく水洗いし、生水は飲まないようにする。 |
病原体 | オウム菌クラミジア |
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感染経路・感染状況 | 鳥類を自然宿主とし、世界に広く分布している。オウム、インコ、カナリア、ハト等の排泄物に含まれる菌を吸入して感染する。口移しでエサを与えることによっても感染する。 |
症状 | 潜伏期間は1から2週間で突然の発熱、インフルエンザ様症状が起きる。重症化すると呼吸困難、髄膜炎をおこし、まれに死亡することもある。 |
予防法 | 鳥類はなるべく屋外で飼育し、口移しでエサを与えない。 乾燥した糞は空中を漂い、吸入しやすいため、速やかに処理する。 |
病原体 | 腸管出血性大腸菌 |
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感染経路・感染状況 | 牛などの大腸に自然生息しており、人へは汚染された食品(生肉や土のついた野菜)や水を介して経口感染する。少量の菌でも感染するため、患者や保菌者の便からの2次感染もおこる。 |
症状 | 水溶性下痢、腹痛、血便、発熱、嘔吐等。重症化すると貧血、腎不全、けいれん、意識障害を起こし、死亡する場合もある。 |
予防法 |
食材をよく加熱し生野菜はよく水洗いをする。 生肉を扱った手、まな板、包丁などの器具は必ず殺菌・消毒をする。 |
病原体 | コクシエラ・バーネッティイ |
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感染経路・感染状況 | 野生動物、家畜、ペットなどが感染している。この病原体に感染した牛や羊の尿、糞便などを人が吸引することで発病する。また、汚染された肉や牛乳を飲食することでも感染する。 |
症状 | 感染者の約50%は症状が現れない。軽度の呼吸器症状で治ることも多いが、急性型では、インフルエンザ様症状で悪寒、発熱、頭痛、筋肉痛など。肺炎症状、肝機能障害などもみられる。多くは2週間程度で自然治癒し、死亡例はまれである。 |
予防法 | 野山などで、肌の露出を避け、虫除け剤を塗布する。 未殺菌乳を飲まない。 |
病原体 | ペスト菌 |
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感染経路・感染状況 | 感染したネズミ等の体液が直接またはノミを媒介して感染する。日本は1926年以来発生はなし。世界的には1990年以降患者は増加している。 |
症状 | 腺ペスト、肺ペストに大別される。人のペストは80から90%が腺ペスト。 腺ペスト:急激な発熱(38度以上)、リンパ節腫脹、治療がなければ50%は死亡する。 肺ペスト:高熱、咳、血痰、呼吸困難をきたし、90%以上死亡する。 |
予防法 | ネズミ、ノミの駆除、感染動物は処分、汚染物は焼却する。 発生地では野生げっ歯類等の感染動物との接触に注意する。 |
病原体 | 野兎病菌 |
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感染経路・感染状況 | 感染源はウサギ、ネズミ、野鳥など。蚊、サシバエ、マダニなどによる間接、または感染動物の血液に直接ふれることによる感染。野ウサギの調理不十分による経口感染もある。 |
症状 | 3から4日の潜伏期を経て、発熱、悪寒、関節痛が現れ菌が侵入した箇所のリンパ節が腫脹する。 |
予防法 | ダニの駆除。 発生地では野生げっ歯類等の感染動物との接触に注意する。 |
病原体 | 鳥インフルエンザ |
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感染経路・感染状況 | 病鳥あるいはそれらの体液、排泄物などからの飛沫感染、接触感染 |
症状 | 発熱、せきなどの一般的なインフルエンザ症状から結膜炎、また多臓器不全に至る重症なものまで様々な症状がある。 |
予防法 | この病気が発生した養鶏場で殺処分等に従事する者等は徹底した感染防御と健康管理が求められる。 |
病原体 | ウエストナイルウイルス |
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感染経路・感染状況 | 感染蚊に刺されることにより感染する。 |
症状 | 感染例の80%は不顕性感染で、重篤な症状を示すのは感染者の役1%。突然の発熱(39度以上)、頭痛、筋肉痛、時に消化器症状、発疹。症状は通常1週間以内で回復する。 |
予防法 | 流行地では蚊との接触をさける。 |
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保健福祉局保健所保健企画課
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