コメント項目 |
(1)北九州マラソン2024について |
月日:2024年2月13日 |
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発表項目 |
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出席者 | 北九州市長 |
20.令和6年(2024年)2月13日北九州市長定例記者会見
【コメント】
(1)北九州マラソン2024
【発表案件】
(2)令和6年度当初予算案
(3)令和6年4月組織改正
会見の動画(YouTube)
会見録
(1)北九州マラソン2024
市長
皆さんおはようございます。それでは定例を、開始をさせていただきます。今日は結構いろいろあるのですけれども、まず私のほうからコメントですね。最初に「北九州マラソン2024」につきまして、こちらですね。2月18日に「北九州マラソン2024」を、開催をいたします。北九州市の一大イベントであるこの大会が、安全・安心で大いに盛り上がる大会となりますよう鋭意準備を進めてきたところです。今大会も1万人を超えるランナーが出走予定でございます。コロナ明けでの開催ということで、沿道からの応援はもちろん、コース上のおもてなしフードも前回大会と比べ充実したものとなっております。大会の開催にあたりまして、ボランティアの皆様をはじめ、協賛金のご協力や給食品等のご提供など、多くのお力添えをいただいた企業や団体の皆様にこの場を借りて感謝を申し上げたいと存じます。大会当日は、市内の広範囲で長時間に渡る大規模な交通規制を行いまして、市民の皆様にはご迷惑をおかけいたしますけれども、大会へのご理解・ご協力をお願いしたいと存じます。皆さんのご承知のとおり、私もこれまで一緒に練習を重ねてきたメンバーとファンランに参加をすることとしております。オリンピックメダリストの君原健二さんをはじめ、トップアスリートの皆様にもご参加をいただきまして、市内の小中高生を中心に、老若男女問わず多くの市民の皆様と3回の練習会を実施をしてきました。当日は練習の成果を十分に出し切り、完走を目指したい、しっかり走っていきたいというふうに思います。
(2)令和6年度予算案
市長
次ですね、すみません、今日はすごく分量が多くて。それじゃあ次ですね、私のほうから発表させていただきたいことがありまして、まず令和6年度予算、こちらについて説明をいたします。既に事務的には皆様にブリーフィングさせていただいておりますけれども、今日は私のほうから大きな概要及び私の思いというところを中心にお話をさせていただきたいと思います。今年、令和6年度の予算、最重点は「空港と若者・子ども」、今年の予算の最重点は「空港と若者・子ども」、ここに重点を置いて組んだ予算でございます。その内容をお話をさせていただきたいというふうに思います。それでは次のページ、私もこの予算というのは市政の最大の意志表示であると、予算というのは市政を預からせていただいている私自身、また、この市政全体の最大の意志表示だというふうに考えています。北九州市長を預からせていただいて1年近く経ちましたけれども、やはりこの北九州市の持っているポテンシャル、いろんな面で痛感をしてきました。これはまだまだ膨大に存在をしており、それを、もう一度しっかりと開花をさせていって、しっかりと「稼げるまち」にしていく、そしてその果実を「彩りあるまち」と「安らぐまち」、ここに繋げていく、この循環をつくっていきたい、この思いです。従って、昨年度と同じ「成長への再起動第2弾」という予算のテーマにしております。総額6,279億円ということになっております。やはり出発点となる、この稼げるまちづくり、そのためには成長への再起動を行っていくということが今の北九州市には一番必要であるという考え方です。そこに資源と努力を集中させていきたいと考えております。この考え方、令和5年度と一緒ですけれども、やはりまだ再起動しないといけないところは多々ありまして、今回その様々なポテンシャルの中でも市民の皆さん、「ミライ・トーク」でも1,600人ぐらいの方とお話しして、それ以外にももう数限りない市民の皆さん、企業の皆さん、団体の皆さんとお話ししてきましたが、やはりこの2つの宝をしっかり活かしてほしいという声、たくさん聞いてきました。1つは空港です。北九州市の持つ空港という宝をどう磨き、そして活用していくのか、2024年問題もあります。それから3,000メートルの滑走路の着工も始まりました。こういった中で、空港のポテンシャルをもっと強く発揮をしていかなきゃいかんということ、それから若者・子ども。子育て施策は今までも積み重ねてきましたけれども、さらに加えてバージョンアップをしていく、そして、とりわけ若者、このまちにやはり若者がしっかりと残っていく、今2、3割しかこの若者が残ってくれないというような指摘もございます。やはり若者、ここに北九州市としてもしっかりと応援していく、そういうまちづくりを進めていきたいというところが今回の予算の眼目となります。それでは5つの重点分野、こちらです。今回の予算では、「空港の機能を最大限活かす」、「若者・子どもを応援する」、そして「企業の付加価値向上を支援する」、「街ににぎわいと楽しさを生む」、「街の老朽化等へ対応していく」、この5つを重点施策として掲げています。しっかりと空港や若者たちを応援する、あるいはその力を発揮していただくとともに、企業の持っている力、稼ぐ力を上げていくためにはその付加価値を上げていくということも大事な要素、また交流人口を増やしてにぎわいと楽しさを生んでいくということが大事です。企業の誘致、あるいは企業が出てくる、あるいは企業が多くの稼ぎを生み出すということも必要ですし、また交流人口、どんどん人がこの北九州市のまちに来てもらって、このまちでお金を落としてもらうということが、やはりそれに関わる様々なサービス産業を含めて多くのところにお金が落ちていく、しっかりと稼いでいくということが必要だろう。また何よりも安らぐまち、安心できるまちにしていくためには、昨今大きな課題として見えてきている老朽化対策、ここにもしっかりと力を入れていきたいということでございます。空港の予算、これは35%増ということで今回掲げさせていただいています。空港の話というのはまた今後も発表していきたいと思いますが、予算を付けるということ以外にも様々、運用面とかいろんな、総合的な施策の取組というのが必要になってきます。これもまた順次、今後発表していきたいと思いますが、今回予算ですので内容としましては大きく3つ、北九州空港開港後最高額となりますけれども、やはりアクセスの問題、それから路線の問題、それから空港機能の問題と私いつも話しているわけですけども、空港アクセスの強化に関しましては、エアポートバスの利便性を向上していく、小倉線、朽網線を大幅に増便するなどの取組を、予定をしております。2つ目が、次世代物流の構築ということですが、九州唯一の国内貨物定期便の就航というのがあるのですけど、これから出てきますけれども、この就航支援として国内貨物定期便の集荷支援などを行っていく予算を積んでおります。また空港機能の強化、こちらは最先端の技術の活用、SAF(サフ)拠点、空飛ぶクルマ、水素燃料航空機、空港脱炭素化等に向けた調査や航空燃料タンクの増設に向けた調査等、あるいは空港の魅力のアップに関する調査等を、実施をするということでございます。第一歩、空港については、これは何年かかけてパワーアップしていかないといけませんけれども、その第一歩として空港というのを1つ、やっぱり北九州市の持っている宝です、これをしっかり活かしていきたいと考えています。2つ目の大きな柱として掲げさせていただいた若者・子どもを応援するということです。やはり本当に多くの市民の皆様とお話しする中でも、若者の力がまちを、もっと若者の力によってまちが明るくなる、あるいは元気になっていく、そういう力が満ち渡る、溢れるようなまちにしてほしい、もちろん子育ても応援し、もっと安心して働くことのできるまちにしてほしいという声、たくさんいただいております。こういったところを踏まえまして、今回41億円というのを積んでおりますけれども、日本一若者を応援するまちを実現していこうというコンセプトで新しい事業も、あるいは拡充事業も含ませていただいております。まず最初にシン・ジダイ創造事業、若者のチャレンジ応援というところで5,000万円ほど積んでおりますけれども、やはり若者が挑戦させてもらえる、若者のアイデアでどんどん街の活性化にチャレンジできるというようなまちづくり、これが1つ大事なことだろうというふうに考えております。市内でハード・ソフトの両面から、若者世代が新しいプロジェクトを企画・実行するということを応援していこうと。地域の内外からメンターを担っていただく大人の方に繋がっていただく、あるいは地域の企業とも繋がっていただきながら、サポートチームを組成してまち全体で支援をしていく、現在、高校生以上29歳以下を対象に30件ほどのプロジェクトを支援したいというふうに想定をしております。今後、制度設計、若者たちの意見も踏まえながら詳細設計をつくっていきたいというふうに思っておりますけれども、若者たちが、このまちをよくするために私のところにも結構ダイレクトメールが来たり、こういうことをやっていますという連絡、私のところにも結構来るのですけれども、あるいは人の紹介でも来るのですが、いろんなアイデアがあって、やりたいのだけどどこに相談していいか、でもこういう、やるのを応援してくれる大人ってどこにいるのかも分からないということで、北九州市好きなのに、北九州市のことが大好きなのに、何かこのまちのことに関わるチャンスを得られず、という声も聞きます。今、実際にこういうチャレンジ支援ということでヒアリングを実際にしてみますと、例えば、一例ですけどね、これを採択するとかこれをやりますということじゃないですけども、彼らが思っているアイデアなんかを聴取していくと、大学生による小学生向けの科学教室をやってみたいとか、あるいは職場体験、職場技術の体験のマッチングアプリをつくってはどうかとか、空き家のリノベーションをやってはどうかとか、廃校をプロジェクションマッピングできれいな状態にして卒業生は同窓会を実施してはどうか、あるいは商品にできない野菜などを使用してお酒の開発などしてはどうかと、こういった、やはり若い人たちがこのまちを元気に、そして自分たちの力を使って貢献したい、あるいは自分たちの力を発揮したいという、そういうアイデアが出てきております。こういったところの思いにも応えながら、しっかりと若者が挑戦できるまち、それをしっかりと応援できるまち北九州市をつくっていきたいと考えています。この他に北九州市立大学への支援、これは高速ネットワークの構築等々の予算が入っている、あと学生の地元就職支援、これは、額をどんと増やすというよりかは中身のやり方、ゆめみらいワークなど、地元企業とのマッチングの過程においても、例えば保護者の皆さんとのコミュニケーション、保護者の皆さんへの情報提供をこれから強くするとか、あるいは、今まで学生と企業が繋がってマッチングとかをされていたところですが、しっかりと大学も噛んでいけるような、そういうような形で考えていく、業界の研究会などにも力を入れて取り組んでいきたいというふうに考えています。次、子ども・子育て応援パッケージ5本柱ということでここに掲げさせていただきます。ちょっと概観させていただきたいと思いますけれども、令和5年度は第2子以降の保育料無償化というのを、物価高騰対策の一部としての予算の組み方でやりますけれども、6年度からはしっかり平年化と言いますか、恒久化していくということで、「次世代投資枠」の中での拡充分の予算というのを確保して第2子以降の保育料無償化、2本目のシン・子育てファミリーサポート事業等、これは、北九州市にはやっぱり素晴らしいシニアの力というものもたくさんあります。そうしたシニアの皆さんの力を、子育て世帯の皆さん、ヘルプを求めている皆さんとしっかりと繋げていくということも大事な切り口だと思っています。今回、子どもの預かり、あるいは送迎などに係る援助活動、このシニアの皆さんがやられる援助活動をより利用しやすい仕組みとするために、提供される会員、すなわち力を貸してくださる方の報酬額を200円増額して1,000円とします。また依頼会員、サポートを必要とされる方の利用料を300円引き下げて500円とします。こういったことで、より助けたい人と助けられたい人、支えたい人と支えられたい人をしっかりとマッチングをするという、そういうまちのつくり方にしていきたいと思います。また、この中には送迎保育ステーションの試行というのも入っております。送迎(保育)ステーション、こちらもやはり多くの方が自動車で今、保育所に送っている、あるいはそこが負担になっているという方も2割ぐらいいらっしゃるという中で、そういったところにどういう課題があるのか、どういうふうにすれば使いやすくなるのか、そういった試行を、送迎保育ステーションを設置して試行するということを、まず着手をしたいということも含まれています。それから3つ目、放課後児童クラブ長期休暇等利用支援事業、これは長期休暇の期間中、夏休みなど、8時半より早い時間からの受け入れを促進するとともに、放課後児童クラブでお弁当を注文し提供するという支援を、モデル実施をいたします。ここら辺もモデル的にスタートしますが、やはり夏休み中、どうやってお子さんたちのお弁当だとか、あるいは仕事との兼ね合いとか、この辺を何とか工夫できる余地はないのかというニーズ、市民の皆さんからのお声に基づいて今回やっていくというものでございます。また、こどもまんなか公園の推進、これも子育て世代の皆さんから伺うと、とにかく暑いとか座るところがないとか、あるいはお手洗いをもうちょっととか、いろんな声が子育て世代の皆様からいただくわけでありますけれども、そういった市民の皆さんの声をもとに、子ども子育て世代の皆様のご意見を伺いながら公園のあり方を検討するとともに、親子が木陰で寛げるテーブルやベンチなどの整備も進めていく、これは公園もたくさんありますから第一歩ということになりますが、そういったところもスタートしていきます。あと、学校給食魅力向上事業ということでございます。給食の質や味をもっともっと高めていきたい、北九州から他の地に引っ越していって、関東に引っ越して、「関東に行ったら給食がおいしい」とかいう声をもう聞きたくないと、北九州に来た方が「北九州に来たら給食がおいしい、ここは」って言わせたいという思いがあるのですけれども、全ての今、小学校にスチームコンベクションオーブンというのを設置することによって、このスチームコンベクションオーブン、これも給食を応援したいという料理人の方々の意見交換会の中でその話を私伺って、そういうのがあるのかと思って聞いたら、スチコンって言うらしいのですけど、「スチコンを入れたら相当変わりますよ」と、材料費を上げるとかいろいろなやり方あるかもしれないですけど、スチコンを入れたら大きく変わるというふうに強く強くご意見を伺いまして、「焼く」・「蒸す」が可能となるということによって多彩な献立を提供できる環境を、整備をいたします。既に設置している75校、これは中学校に提供するために入れているところもあったのですが、新たに54校に設置し、設置が完了した学校から暫定的なメニュー、スチコンを活用した新しい給食のメニューを、どんどん導入をしていくということをやっていきたいと思います。例えばグラタン、例えば茶碗蒸し、例えばプリン、焼き魚、こういったところも可能となっていくということによって、お子さんたちの給食のクオリティというのを上げていくということを、想定をしています。こういったパッケージ、様々な、まだまだ子育てに関しましては本当にもうそれぞれの家族の構成や状況やニーズや、いろんな、もう多種多様に渡るわけですけれども、やはりそういったところにアプローチをしていく北九州市でありたいという思いでパッケージとして提供をさせていただく、(子ども・)子育て応援パッケージ5本柱でございました。あと各論の予算の内容については別途、担当局からブリーフィングもさせていただきましたので、全部の事業をここでご紹介することはせず、いくつかポイントだけ今日お話をさせていただきます。今回、今年度予算3つの特徴ということでございます。今回、財政局に言わせると、こんなに市長と予算の協議をたっぷりやったことは今までなかったというぐらい、もう本当に議論に議論を重ねさせていただきました。本当に職員の方々も大変な努力をしてくれたと思います。なぜなら初年度でもありますし、やはりいろんな意味でいろんな議論が必要だったということと、あと、いくつか特徴あるのですけど、1つ今年はいろんな意味で予算膨張圧力が強かった、予算が、放っておいても上がる要素が多かったということで、次のページ行きましょうか。今年は地方の財政計画自体も大きくなっているのですが、全国どこも予算が膨張傾向にあるわけですけども、これ年によっていろいろ上下動がある、公債費、今年は対前年度18億プラス、人事院勧告(正しくは、「人事委員会勧告」)などのことで人件費が73億プラス、扶助費、高齢化が進んで様々な扶助費が増える、60億円プラス、そしてもう申し上げるまでもありません、物価高、資材高、人件費高騰ということ、これも本当に分野にもよりますけど、これで10%、15%と上がっていくと非常に、じっとしていても予算が膨張してしまうという圧力があって、あと、コロナがなくなっちゃったのでコロナの給付金というのがどんと減っているという、こういう苦しい状況があった中で、もちろんこれだけの上昇の中で市税等の一般財源の伸び、これは伸びてはいても、そんなにここを全部カバーするほど伸びるわけではないので、そこの中でどう対処していくのか、そこにも本当に苦慮をしながらしっかりとやっていくということで今回議論を繰り返して進めさせていただいた特徴1つ目でございます。2つ目、2つ目は、この中で収支ギャップが拡大したことに対して、事業の棚卸しを行いまして150億円の見直しを行ったということ、2つ目の特徴になります。様々、市政変革の流れも踏まえ、あるいはもちろん例年やっている部分も当然ありますけれども、様々な事業の廃止などで151億円を見直しとして行ってきたと。これもいろいろあるのですけれども、例えば美術館企画展、分館を休止するという見直しを行いました。本当に美術に対して、やはりアクセスをどうやってよくしていくのかっていうのを、これを立体的にやっぱり考えていこうと、もちろん美術館分館という、街なかにあるというこの物理的なアクセスというのはもちろん1つの考え方ですけれども、アートにアクセスする際にやっぱりデジタルアーカイブなどを使っていく、あるいはこっちから、アウトリーチで美術館のほうから街なかに出ていく、そういう活動も含めてやっていこうじゃないかと。また美術館の本館自体、ここも、必ずしも十二分な来客者、今確保できているわけではない状況ですので、多元的なアクセスを確保しながら、アートへのアクセスの立体化を進めていこうということを今回入れております。市立美術館全体の利用促進、認知度向上というのも、いろんな角度からもっと強化をしていこうということで、1つ分館の休止ということ、そして、それに伴う様々な多元化、チャンネル化ということを進めております。あと、その他いろいろあるのですけれども、それはまた別途、細かくあるかもしれません。保健福祉推進事業とかでレポートをデジタル化してペーパーレス化するとか、景観資源の保全活用で、民間資源については民のほうで、主体で自走していただくようにするとか、そういったことを含めて様々な事業の見直しを行っているということです。3つ目の特徴、ちょっともうこれで30分ぐらい話してしまうとあれなのですけど、すみません、次。次世代投資枠111億円を確保するということで、次世代投資枠、市政変革推進プランの素案では、こういった次世代投資というのをつくっていこうということでお示しをいたしました。その後、より次世代投資枠の趣旨に相応しい事業範囲について精査を行いまして、新規事業とともに前年度から、事業を拡充したものについて、その拡充分を次世代投資枠の対象とし、新規事業のうち給付金などこういったものについては、次世代投資対象にしないとそういった精査を行いまして、次世代投資枠として純化させるということで、精査をした結果111億円ということになります。なので、これも3年間、市政変革推進プランの集中期間に、この3年間、330億円確保することを目標として、今後も取り組んでいきたいというふうに思って考えております。こういった予算の編成の特徴がございます。いずれにしましても成長に向かって再起動する。成長への再起動予算第2弾ということで編成をさせていただきました。
(3)令和6年4月組織改正
市長
それでは、次に組織の話にいきたいと思います。こちらです。北九州市政の組織改正、これをやっていきたいということでご説明をしたいというふうに思います。「挑戦する市役所」、これをつくっていこうという意味で今回3つ、司令塔の確立のために「市長公室」の新設、北九州市の魅力を見える化、「都市ブランド創造局」。そして若者目線の市政、「Z世代課」の新設等々、全部ではありませんけどこういったところを中心に組織の変革というのも行っていきたいと思います。やはり組織、市役所の組織というものは、市民の皆さんへのサービス集団であるということと同時に、やはり他都市との都市間競争というものに打ち勝っていくという戦闘集団って言うと言い過ぎかもしれませんけど、しっかり競争していく集団でもあるという、この両面を持っておるわけですけれども、やはり1年近く私やってみて、勿論職員の皆さんの人となりとか能力というものも勿論分かった、ようやく分かってきた面も当然あるというところは当然ありますけれども、なるほどなと思う組織体制もある一方で、やはりもっとコミュニケーション、もっと風通しの良い組織にしていきたい、あるいは縦割りを超えていく、横串を刺していくという要素もやっぱりもっと入れていきたい。こういう思いで就任2年目の新たな取組に向けて、本来のサービス集団、それから競争する集団としての市役所の組織というものの見直しを行っていきたいというふうに思っています。とりもなおさず市役所というのは、工場を持たないメーカーといっていいのでしょうか、やはりみんなが知恵を出し合って、職員の皆さんがその思いや考え、あるいは思考を通じて、価値を生み出していく、事業開発力もそうですし、営業力もそうですし、いろんな意味で多彩な人材が揃っておりますので、そういったところをどんどん力を、ポテンシャルをもっともっと発揮していただいて、そして様々な角度からの行政活動が行われるような市役所にしていきたい。それが挑戦する市役所という言葉、一言で言っちゃえば、そういうことになりますけれども、そういう思いでやっていきたいということで、今回組織改正ですね。グローバル、これは新ビジョンで掲げさせていただいている案と、変革プラン。はい、では次をお願いします。具体的にまずこの3つ、今回ご紹介するポイントの1つで、やはり最初に「市長公室」、新設をしたいと思います。自治体で、市長公室を持っているところは非常に多い、一般的な形であり、それ自体は特段目新しいものではありませんけれども、やはり事業開発能力、政策立案能力をもっと強くしていきたいと。やはり市長である私の側で、私自身が一生懸命新規事業の開発、あるいは事業をどう展開していくのかっていうのを自ら取り組んでいかないといけない、これは当然のことです。そうした中で、私の考え、思い、もっと距離を近づけて、どんどんどんどん未来事業づくり、これを行っていく能力、体制を強くしていきたい。そして機動的かつ横断的な、どこの部局がまず受けるかとか、どこの部局の担当かと私の指示に対してどこの、それで時間を労するんじゃなくて、まずパッと市長公室で、どういうような形にしていくのかという政策立案の組成をしながらやっていくということ。あるいは、北九州市をもっと効果的に戦略的に情報発信していくという体制強化、こういったことをやっていく体制をつくっていきたいと思います。あとマーケティング、ここも行政も1つのやはり最大のマーケティング産業という側面も行政にはあると思います。やはりマーケティングの機能、これも強くしていくということによって、市長公室というものを設置をしたいというふうに思います。秘書課に戦略担当ラインを新設して、いわゆる官房機能、これを強化をしていって、迅速に政策の事業の設計であったり、原局との調整というのをやっていきたいと思います。併せて今回「政策局」というのもつくっておりますので、政策局と併せて政策立案体制っていうのを、強化をしていきたいというのが1つでございます。それじゃあ次いきましょう。そうですね、ごめんなさい、これ今、先走ってしまいましたけれども、市長公室で政策のフレームワークはこういう形でニーズ、市民の皆さんから伺ったニーズ等々もしっかりここでアンテナを高くして取り入れて、アンテナを立てて立案に結び付けていくという機動性を高めていくという意味での市長公室のさっきの戦略ラインというのも機能をさせていきたいというふうに考えております。政策局というのも今回できていますけれども、各局に関わる政策についても、総合調整、軸となる部門として政策局で事業展開する。より事業展開のスピードと練度を上げていくということが1つの思いであります。2つ目です。「都市ブランド創造局」の新設です。北九州市、私この1年やってくるなかで、北九州市の魅力がまだ伝わっていないことがとても多いことに口惜しいというか、もったいないという思い、そういうことが沢山ありました。北九州市の持っている力っていうのはものすごいものありますから。それをしっかりとブランドとして構築をしていく、それが大事なことだろうと思います。単なる発信、単にこれやっています、こういうところですって発信するのじゃなくて、それをやはり皆さんご案内のとおりブランディングにしていく。すなわち、しっかりとしたストーリーを持って、あるいはどういう目的どういう志を持ったまちなのかということをしっかりと、独自性のあるストーリーとして展開し、発信をしていくというこういうブランディングの考え方をしっかりとつくっていくことが大事だろうということで都市ブランド創造局ということで、ただ、組織を変えたから急にバッとそれ変わるわけではないので、まずは組織としてそういうメッセージを出しながら、人材育成も併せて、しっかりやっていかないかんということは言うまでもないことでございます。北九州市の多彩な魅力や強みをブラッシュアップし、またちゃんとストーリー化しながらブランディング、都市としてのブランドを、強化を図っていきたいというふうに考えております。そういったことの結果、掛け合わせ、各部門の持っている機能を掛け合わせながら、にぎわいの創出、交流人口の増加ということ。これは稼げるまちにも非常に大事ないろんな小口のビジネスにも繋がっていくところでありますので、そういった取組を進めて、北九州市を知ってもらう、来てもらう、こういったことをやっていく大きな機動力としての都市ブランド創造局をつくっていきたいということでございます。3つ目、これは「財政・変革局」を新設。財政のところでいよいよ個別のテーマについての各論に近い改革の検討というのを、これからより本格化してくるわけでございまして、財政・変革局というのを新設をいたしまして、市政変革の推進、それからまちの成長に寄与する財源の確保などを一体的に取り組む部局としてやっていく、そういう部門にしていきたいというふうに思います。しっかりとこの市政変革、そして行財政運営、これを一体として行うことによって、どういうふうに未来に向けての財源を確保していくのか、あるいは各論の事業についてどういうふうに検証し、見直し、そこの財政の模様替えしていくのかということをやっていく財政・変革局ということで新設をいたします。あと、まちの再起動という意味から言いますと、「都市戦略局」、「都市整備局」。ここも役割をより明確にいたしまして、戦略局のほうでは、まちづくり、都市づくり、戦略的な企画・計画を実施をします。都市整備局では、老朽化対策の強化、インフラの長寿命化、点検工事の推進など、都市基盤、施設の整備・維持などに取り組み、持続可能で安心・安全なまちづくりを進めていくということで、この機能をしっかりと区分しながら、戦略を描き整備をしていくという部局として、再整理をしていくということでございます。最後に、これは直接条例改正ではないんですけど、令和6年度に新設する課として、「Z世代課」というのをつくって、やっていきたいと思います。端的に言えば、やはり若者目線で、若者施策をある種、横串の機能も含めて担う課として、準備をしていきたいというふうに考えています。若者が集まるまちにしてほしい、若者が出ていかないまちにしてほしいというその声がものすごくたくさんあります。人材の確保も困難になってきておりますし、そうした中で、久しい北九州市の状況を何とか変えていきたいという思いを持っています。予算の全体の話でもしましたけれども、若者が振り向いてくれるポテンシャル、こういったものは、北九州市にまだまだたくさんあるし、そうした感覚をもっともっと活用して、若い人たちが集まるまちへ。若い方々が振り向いて、魅力を感じて来てくれる。そして、何かを始めてもらうまちにしていくということを、組織面でも強化をしていきたいというふうに思います。若者の挑戦を日本一応援するまちにしていくという思い、先ほどお話しさせていただきましたけれども、今回政策局に、課の組織としては全国初めてとなるZ世代課を新設をします。ここの課の機能のイメージとしては、やはりマーケティング、ブランディング、プランニング、こういったところがメインの要素になってくると思います。もちろん若者関連の事業を持つということもありますが、いろんな局に対して、いろんな政策分野に対して、それぞれが集めたこれから、人選はこれからですけど、若い世代が中心の課になってくるでしょうから、その中で様々なアンテナを立てて、マーケティングをしていく、そしてどういうふうに若者の考え方をブランド化に繋げていくのか。そしてそれをどういう事業に反映させていくのか、こういったことをやっていく課として、設置をしたいというふうに思っています。政策局の中に課の組織としては全国の初となるというふうに承知をしておりますZ世代課を新設をしまして、若者を、チャレンジを応援するまち。若者が集まるそして若者が住みたくなるまちへと北九州市を変貌させていきたいという思いで今回検討しているということで、考えているということでございます。今日は私の説明がかなり長くなって恐縮ですが、ご質問を承りたいというふうに思います。
(4)質疑応答
記者(時事通信)
ありがとうございました。幹事社の時事通信から質問でございます。当初予算案についてお聞きしたいんですけれども、今回武内市長就任後、お話しされていましたが、じっくりとこう時間をかけて、編成された最初の当初予算案になります。今編成を終えての率直な気持ち、感想をお聞かせいただければありがたいのですが。
市長
なかなかやっぱり、大変と言ったらあれですけれども、非常にやはりもう職員の皆さんと一生懸命何回も議論して、本当に何て言うんですかね、チャレンジングあるいはエキサイティングといった、ちょっと英語ばっかり使うとよくないな。非常にタフな作業だったなということは思います。それはやはりもちろんいろんな動きが1年目、16年振りの市政の転換ですので、いろんな動きが同時並行で走っている中、さっきみたいに今年はまたドーンッと膨張圧力がすごい中でどうやって組んでいくのか、そしてどういうふうに新しい市政の方向性を、また埋め込んでいくのか、本当局の、各局の皆さんも本当に一生懸命考えてくれてもう繰り返し、繰り返し何度も議論をして、編んでいったという予算で非常に、あるいはチャレンジングな予算編成作業だったなと思います。もちろんね、去年も2回やりましたので、補正予算もありましたし、予算編成自体何回かはやっていますけれども、また今回はいよいよ、本当に私この市政に入って一定の時間が経ってからの本格的な丸ごとの予算ということでありましたので、非常にコミュニケーションをとったなと、そういう作業でした。
記者(時事通信)
ありがとうございます。中身で空港機能の強化と若者・子ども支援というのを特に掲げられていますけれども、先ほどおっしゃった、コミュニケーション重ねたと、タフな作業だったという、そういう観点で、特にどの辺りがっていうのがもしあれば、具体的に伺いたいんですが。
市長
そうですね、何年間か先、やっぱり、3年、5年、10年っていうスパンでどう逆算して考えるのかっていうところ、ここの観点からどう考えていくのか、即ちそれぞれ司、司で皆さん原局も原課も抱えている事業があり、抱えている、今、予算がありという中で、それをどうまた足したり引いたり変えたりするかっていう発想もこれも極めて大事、他方で、私はじめやはり中期・長期で見た場合、北九州市がどういうまちになっていなければいけないのか、どういう可能性が3年か5年のスパンで見た場合にどういうふうに、どこの部分を強化していかなきゃいけないのかと、そういう時間軸を合わせていく作業というのは1つ、しっかりコミュニケーションが必要だったな、去年のものを何か少し拡充しますとか、ちょっとこれは少し変えますというような、インクリメンタルとか漸進的な予算の組み立てというの、大体通常行政っていうのはそういうふうに組むものですよね。じゃなくて、先にその3年後、5年後、やはり北九州市にとって大きな課題となっている、やはり若者の問題、それから空港をどう使うか、ずっと言われて、ずっと言われていることだけども、やっぱり3年後、5年後考えてきたら、もうここに正面から向き合ってやはり表面的に何か施策をやっているというだけではなくて、本当に本質的に切り込んでいけるような施策っていうのを考えていかないかんという、そこの時間軸を合わせるというところはコミュニケーションを通じて、コミュニケーションがそこはタフなところでもありましたし、そこの意識を丁寧に、丁寧に合わせていくという作業をしていったということが1つあるかなと思いますね。あとそうですね、やはり今までの予算の編成の時の市長の関わり方とか、時間とかコミュニケーションの深さとかはやっぱり今までとだいぶ違うっていう話だったんで、それは皆さんにご苦労掛けたというか、よく意識を合わせるように繰り返し繰り返し、いろんな議論をさせていただいたということかなと思います。
記者(時事通信)
はい、ありがとうございました。幹事社からは以上になります。
市長
はい、村田さん。
記者(西日本新聞)
西日本新聞の村田です。よろしくお願いします。私から2点お伺いいたします。まず、今、当初予算を発表されましたけれども、同時に市政変革のこの1年間の取組の結果というものが今回明らかになったわけですけれども、この事業の棚卸しによって、151億円を確保したということですけれども、この市政変革の取組、市長はどういうふうに今回評価されますか。
市長
今回、3千もの事業を棚卸しをしてくれて、1つ1つ根っこに戻って、そもそもこれ何のために、これどれぐらい使うんだっけということを検証をしていく炙り出しの作業を行って、それをプランの中にまとめていくという作業、これは大変な作業だったと思います。今までテーブルに乗せるのも躊躇するような案件っていうのはたくさんあったと思うので、そこを炙り出し、それをきちっと整理をしてくれたというのは非常に職員の皆さん含め、努力してくれたというふうに思います。その中でも例年ももちろんやるんですけれども、この今回151億ということで、様々政策判断としていろんな見直しをしていくというプロセスが行われたということはこれはこれで非常に原局も努力をしてくれたんだろうというふうに考えております。ただこれは、本当に始まりの始まりでしかないので、市政変革これ3千も事業があって、1個1個潰していって、1個1個やるかどうか、やるかどうかっていうような話ではなくて、似たようなものがどこら辺にあるかなとか、そもそもの政策目的に合せたら、もう1回この複数のものをどうパッケージ化してやるほうが効果的かなとかずっと続いていたけどいろんな今までの経緯の中で、これはもう絶対触っちゃだめっていうようなものがあったけど、そういうものもどうやって、本当に見直していくのか、それをどうコミュニケーションとりながらやっていくのかと、これはもう大作業ですので、そうしたある種骨太というか、単年度の見直しで終わらないものはまだたくさんありますから、それは令和6年度以降、プランに基づいてしっかりと議論していくということだと思います。なので第一歩棚卸しをまずしたということ、それからそれに向かってできるところからまず第一歩を踏み出してくれたということは、これは私は非常にありがたい、あるいはいい出発点になっているというふうに考えております。
記者(西日本新聞)
もう1点なんですけれども、今回予算の目玉として挙げられている子ども・子育て応援パッケージの中にも入っているんですけれども、昨年の12月から始められた、第2子以降の保育料の無償化、本年度は、国の物価高騰対策の交付金のほうを充てられたということで、12月の時点でもう来年度に向けては財源の捻出の努力をされていきたいという話もされていました。その中で今回いわゆる自主財源で、事業費の高い13億、実質13億を充てることができた。ここに対する意義とか市長の思いとかその辺をお聞かせください。
市長
そうですね、やはりこの第2子以降の保育料の無償化、去年の12月からスタートをし、そして、去年は財源的には恒久財源ということはなくて、まずは物価高騰対策という位置付けでありましたけれども、いよいよこれを本格的にやっていくということで、今回見直しなどをしっかりやってもらって、その中からしっかりと財源を確保することができたと、これは非常に良かったというふうに考えております。
市長
はい、城さん。
記者(朝日新聞)
朝日新聞の城です。予算で伺います。先ほどの棚卸しのお話ありましたけれども、今度の素案が出た時には、新規事業で確保できればということだったんですが、今回前年度分からの拡充もということでした。新規事業だけでは、やはり財源的にちょっと厳しかったということなんでしょうか。
市長
いや、素案の中では、まだ荒削りなところがあって、今回精査する中で、次の時代に投資をしていくというところの趣旨に適うものとして、より純度を高めていこうと、拡充であっても根っこの事業はあってもそのオンして事業の内容を膨らませたり、この事業の内容を範囲を拡大していくとか、こういった部分もある種整理の仕方によっては別にすれば新規になるわけで、それを拡充というふうに、拡充と新規っていうのは性質的には拡大したり新しいニーズに対応したりとかっていう意味では本質的に一緒ですので、そこは性格が違えるものではないので一緒にしようという整理。他方で、給付金とかそういうちょっと次世代の投資じゃないものも純粋に言えばそれちょっと違うかなというものも含まれているので、そこをきちっともう一度精査をさせていただいて、そういう形になったという、そういう額になったということでございます。
記者(朝日新聞)
ありがとうございます。市政変革に当たっては市長常々市民に見える形でやりたいということでした。今回のその3千事業の棚卸しに関してはどの辺りを見える形でこれまでの議論をされていたとかっていうの教えてください。
市長
そうですね、今回、予算編成の過程では、パブリックコメントなど、予算の編成の段階からどういう項目をやっていくのかっていうことを示して、市民の皆さんのご意見をいただくということをプロセスを踏んできました。ただ、やはりプランの中、今プランの最終確定を待っている段階ですけれども、プランが最終化されたらその中でやはり開かれた議論、これやっていこうということなんで、このプランができた暁にはそのプランに従って来年度以降しっかりと開かれた議論やっていきたいというふうに考えています。
記者(朝日新聞)
すみません、細かいところでお伺いします。市長、公約でもあった給食の質の向上のところが盛り込まれておりました。今回はスチームコンベクションオーブンということでしたけれども、市長、元々給食費の政令指定都市の平均ぐらいまでに引き上げたいという思いで額の算出していらっしゃいました。今回のことで給食費の平均ぐらいまでに上がることになるんでしょうか。
市長
今回は負担を求めることは想定していません。私たちが給食を提供する、市民の負担ではなくて、もちろん私たちの予算も市民の負担って言えば負担ですので、そういう意味では厳密には違うかもしれませんけれども、今回私たちがやろうとしているのは給食の質、私が公約でも掲げてきた給食の質を上げていきたいという思いに応えていくいろんなルート、それは絶対もう何て言いますか、給食費の今の水準を少しでもやっぱり上げないように、市民の皆さんの今物価高騰の状況もある中で、どうやって給食の質を上げていくのか、そういった議論を多方面からやってきて1つ大きな切り口としてこの調理方法をバージョンアップしていく、そのためにスチームコンベクションというものを、財源を使わせていただいて、質の向上、こちらに結び付けていきたいという思いで今回盛り込んでいます。
記者(朝日新聞)
ありがとうございます。市民にそこは負担させないっていうのは当時からの市長の思いだったかと思うんですけども、今回の給食費は上がらないにしても、給食費1食当たりの水準というのは上がるんでしょうか。
市長
調理方法が変わるというだけです。今回のスチームコンベクションを入れたこと自体でその一部を何か利用料に転嫁するということは、想定はしていないです。
記者(朝日新聞)
ということはまだまだ、給食の質の向上は今後も続いていくっていうことでいいんでしょうか。
市長
まずはこのスチームコンベクションをね、きちっとやって、まだこれからメニューを上げていって、どういうふうに皆さんの満足度が変わっていくのか、そのフィードバックも得ながら考えていきたいなというふうには思います。
記者(RKB毎日放送)
RKBの浅上です。細かいところになるんですけれども、若戸大橋の強靭化、今回の予算の中に入れられていますけれども、ここの狙いっていうのを聞かせてもらっても。
市長
そうですね、若戸大橋、去年も構造物の一部が落下をするということもございましたし、やはり、無料化を通じて、維持・補修というものに対しての、財源の確保というのが十分に行われ難いという状況が続いているというふうに私は聞いておりますけれども、そうした中で、そうは言っても若戸大橋、非常に大事なものであり、また落下物とかいう危険もありますけれども、やっぱりそういった問題が起きないように、しっかりとテコ入れをしてやっていかなきゃいかんということで今回予算を積ませていただいております。
記者(RKB毎日放送)
またお金をとるとかそういう話ではなくて、予算を付けてっていう感じで。
市長
そうですね、これはやはり無償化というのが行われたということで、市民の皆さんの生活にも定着をしておりますのでそれはそれでしっかりと踏まえなければいけないと、無料でしっかりとした人の流れ、ものの流れというのはできていますので、そこはしっかりと踏まえないといけないというふうに思います。他方で無料化の代償として、維持・補修の予算というものが、財源の確保というものが、なかなか厳しい状況になっているということも1つあり、やっぱりここに対してはしっかりと予算として手当をしていかないかんということで、今年はまたしっかりとテコ入れをしているというような状況でございます。
記者(RKB毎日放送)
分かりました。ありがとうございます。あともう1点、北九州マラソンですけれども、市政改革の中で、来年度の予算減らすということで、予算に上がっていましたが、来年度の大会っていうのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
市長
来年度というのは。
記者(RKB毎日放送)
来年度の大会、やるかどうかとかも含めて。
市長
北九州マラソンをやる。その先ということですか。
記者(RKB毎日放送)
そうです。2024、今週のじゃなくて、来年。
市長
だから予算に積んであるんですよね。
記者(RKB毎日放送)
はい。
市長
はい、どういう意味ですか。予算に積んであるけどやるかやらないかっていう意味ですか。
記者(RKB毎日放送)
お金を減らして、どうやっていくのかっていう。
市長
行うことを想定して予算に積んでいるわけですけれども、お金をどうやっていくのかって、そのHOWの部分ですか。
記者(RKB毎日放送)
そう、そのHOWの部分。
市長
やるかやらないかとじゃなくて、そういうことですね。
記者(RKB毎日放送)
はい。
市長
分かりました。これは北九州マラソン、来年度という意味ですよね、そういう意味からいうと。これ今後やり方、これはしっかりと検討していきたいというふうに思っていますけど、予算の過程では、やはり今またこれ同じですけど、コーンとか鉄柵とか、安全上絶対必要なものっていうのが、またこれもご多分に漏れず、価格が10%から15%ぐらい上がっているらしいので、そうした中で、今回3億5千が3億4千になったのかな。そのぐらいの数字だったと、3億5千が、3億4千になったんですかね、そのぐらいになっていると思うんですけど、そうした中で例えばどういうところでより工夫ができるのか、例えば、今配っているマニュアル、細かいのですけどね、マニュアルをデジタル化で、このマニュアルデータで見られるようにするとか、様々な工夫を、これから運用上工夫していくということになろうかと思います。
記者(RKB毎日放送)
分かりました。ありがとうございます。
市長
はい、宮原さんどうぞ。
記者(FBS福岡放送)
すみませんFBSの宮原です。投資的経費のことについて伺います。20%以上増加した額としてはですね、ということになりますけれども、新日明の工場の整備を例外と、別枠としたことで上限の620億円を下回ったということになっていますけれども、この例外を認めると何でも例外にできてしまうんではないかというような考え方もできると。まずこのどういった理屈で例外としたのかを教えてください。
市長
これは公マネの時もそもそもそういうことを、想定をしていたということですね。
担当者(財政局 財政課)
財政課長の緒方と言います。こちらの620億円に調整した時は、令和3年の10月に公表させていただいたんですが、その時にも、元々650という数字があったんですが、ごみ工場、3工場ありますけれども、10年に1回300億円ほどの建て替え費用が発生するということで、これを平均すると1年当たり30億円ぐらいはごみ工場の建設に投資的経費が必要だということで、その分は別枠ということで調整をさせていただいて、一般の投資のところを620と調整させていただいておりますので、一応別枠ということではあるんですが、全体の投資の中にはちゃんと納めて管理しているというようなことになっております。
市長
端的に言うとそういうことなんです。あらかじめ見込まれていたのでそれはそういう取扱いにするという整理にしていたということ、当初からしていたとことですよね。
記者(FBS福岡放送)
ありがとうございます。他の政令指定都市と比べても市債残高は依然高い状況にあると思いますけれども、改めてこの状況にどのように取り組んでいくかを教えてください。
市長
そうですね、これは市債残高、政令市平均の1.8倍あるいは全国でもトップという状況になっておりまして、ただ、市債残高はこれは何十年もかけての30年スパンでの、当然市債をつくってそれを返していくというので、やはり少しでも将来世代、お子さんや孫、子や孫の皆さんに対して負担で圧迫されないように無い袖が振れないということにならないように、振れる袖をつくっていくという努力をしていかなきゃいかんということは基本線としてあります。ただ、他方で、この市債残高、この30年かけて積み上がっているものをその返済がずっときているわけですから、それを今年の予算と来年の予算でボッと変わるっていうことは絶対にあり得ないわけで、ローンがずっと30年ぐらいのスパンで返ってきているわけですね。やっぱりそこは長期的にどういうふうにやっていくのか考えていかないといけないし、そのために市政変革プランの中でも市債残高の高さを踏まえながらどういうふうに公共施設マネジメント等々取り組んでいくか、これをもう1回見直そうということを掲げていますので、検討していきたいというふうに思います。はい、木下さん。
記者(日本経済新聞)
日経新聞の木下です。予算案の中で企業誘致施策について伺います。先週産業振興未来戦略の素案が公表されまして、その中で24年度からの5年間で330件の企業誘致を目指すという目標が設定されています。24年度っていうのはその初年度に当たるわけですけれども、企業誘致施策に関する市長の最大の意志表示っていうのはどこに表れているんでしょうか。
市長
意志表示?
記者(日本経済新聞)
冒頭に予算っていうのを、最大の意志表示だと。
市長
そういうことですね、そうですね。もちろん企業誘致に関しましても、もちろんこの中で調査費であったりとか、必要な用地の確保に向けた調査費等々、掲げております。企業誘致に関しましては、これは意欲的というか、野心的な目標を今回掲げさせていただいておりますので、今までやってきたこの企業誘致の取組をさらにしっかりとパワーアップしていくための予算の拡充など、こういうことをしっかりと行っていきたいというふうに思っています。ただ、企業誘致の場合は1つ、調査費ドーンッと積んで、何か検討費ドーンッと積んでそれで誘致が進むというものともちょっと性格は異なりますので、もちろん企業誘致に対して必要な調査費などを積んでいく一方で、戦略、これもしっかりとつくっていかないといけないんで、産業振興未来戦略が先週明らかになった、そういった中で目標値を設定して、あるいはバックアップ首都構想などもこれから企業誘致においての大きな武器としてやっていこうということなので、そういった文脈での予算内容というのも、今、この産経局の中に入っているかと思います。そういったものを全部積み重ねて企業誘致予算ドーンッと1個の項目というよりも、あちこちに企業誘致に資する内容が含まれているというふうに思います。極端に言えば、視野を広げて言えば、若者をしっかりチャレンジしてもらう、やっぱり人材確保っていうのは企業誘致では一番ボトルネックになっているところの1つですから、やっぱりそれも1つです。それから子育て環境、やはり経済界の皆さんと話しても、やはり子育てとか医療の充実度合っていうのは、北九州が企業に来てもらう従業員に来てもらうための大きな馬力に、大きな魅力になっている。やっぱりそういうことも広い意味では企業誘致にも繋がってきますし、都市の総合力を高めるということ自体が企業誘致にも繋がるものだと私は考えております。
記者(日本経済新聞)
課題である産業用地の不足に対してはどのように対応されていく感じでしょうか。
市長
そうですね、今回細かい話になりますけれども、企業ニーズに合った用地、大規模企業誘致案件に即応できる用地を早急に準備をしようということで、学研都市内の候補地の再整備、検討に調査経費1,500万円、あるいは地域未来都市促進法を活用した、農地から産業用地への転用を促すエリアの調査、それでエリアの調査に必要な経費として630万円等々そういったところで、若干細かいですが、用地確保に向けての歩を進めていくと。ただ用地も、突然企業誘致するからバーッていきなり工事していくっていくわけ当然いかないので、一歩一歩手続がありますし、いろんな作業があるので、それをしっかりと進めていくための予算というのを積んでいるというところでございます。
記者(日本経済新聞)
ありがとうございました。
担当者(広報室 報道課)
報道課です。1時間会見経過しておりますので、他にまだご質問される方はいらっしゃいますか。
市長
まあまあまあ、ごめんなさいね、私の説明が長かったからね、どうぞどうぞ。
記者(TNCテレビ西日本)
ごめんなさいTNCの富﨑と言います。2つありまして、まずは安全・安心に関して、3回の中心、商店街とか旦過もそうですけど火災がありまして、それに対して予算措置をされて、防火対策みたいなところが盛り込まれたかと思うんですが、金額は出ているんですが、何件ぐらい何ヶ所ぐらいにそういう施していこうかとかそういった目標はあるんでしょうか。何ヶ所ぐらいにやっていく。
市長
何をですか。
記者(TNCテレビ西日本)
初期消火の。
市長
防火の設備のですね。はい、どうぞ。
担当者(産業経済局 商業・サービス産業政策課)
産業経済局の商業・サービス産業政策課でございます。防火設備につきましては、木造密集地域の飲食店170店を対象に、9割の補助を行う予定としております。以上でございます。
記者(TNCテレビ西日本)
それはもう公募するみたいな感じになるんですか。
担当者(産業経済局 商業・サービス産業政策課)
そうですね、消防局のほうが今からまた防火の指導等回りますので、その中で周知していくような形になると思いますが、具体的には今からちょっと検討を重ねたいと思っております。以上です。
記者(TNCテレビ西日本)
はい、ありがとうございます。もう1点が、Z世代課を新設されたりとか、結構若い世代を手厚く支援して、それを稼げるまちにつなげていくというとこがあるんですが、当初の段階はまだニーズを聞いたりとか要望を聞いたりとかする段階だろうとは思うんですが、これをいつぐらいに稼げる形を実現させたいだとか、目標的なものっていうのはあるんでしょうか。どのくらいで形にできるのかとか、まだ端緒についたばっかりだと思うんですが。
市長
そうですね、まさしくおっしゃるとおりでこれからやっぱり本当に本腰を入れて若者対策というのをやっていかなきゃいかんということで、マーケティング、ブランディング、そしてプランニングとこういったことをZ世代課を中心にやっていこうというふうに思っています。その結果もちろんじゃあ若者をどういうふうに人材誘致と言いますか、人材の引き留めと言いますか、そういったものをやっていくかっていうのを具体的な方策やあるいは事業をやっていきながらそこら辺、どういう目標がいるのかいらないのか、どういう水準にするのかっていうのは考えていきたいというふうに思います。もちろん一刻も早くと言うか、トレンドを変えたいという思いは当然ありますけれども、はい。
記者(TNCテレビ西日本)
じゃあ具体的に3年後、5年後とかそういうとこじゃなくて、まずは様子を見てみてからという。
市長
まずはしっかり事業の成果を見ながら、ただ、とは言え、今後じゃあどういうような取組が必要なのか、要は、解像度はどんどんどんどん上げていかなきゃいけないというふうには思っております。
記者(TNCテレビ西日本)
はい、分かりました。
市長
はい、どうぞ。
記者(毎日新聞)
毎日新聞の伊藤です。また恐縮ですけれども門司港の遺構のことです。この問題について専門家の方々の関心も非常に高くて、今日の会見もリアルで見ていらっしゃる方も何人もいらっしゃいますので、こちらも質問は簡潔にいたしますのでどうかよろしくお願いします。1月の25日の記者会見で、市長はこの移築保存を決めるに当たって、地域と行政と専門家の三方よしの方策を考えたとおっしゃいました。正直言いまして、専門家の方々からあんまり評判よくありません。発表した後もたくさんの学会からやり直しを求める要望が出ている。これはよくご存じかと思います。1つだけ申し上げますと、都市史学会の創設者でいらっしゃる伊藤毅さんという、東京大学の名誉教授が、今回の遺構というのは鉄道遺構というよりも都市遺構であると。門司というまちの誕生地が見つかったんだと、これを、一部を残すということはあり得ないと、北九州市の原点を抹殺するようなものだというふうにおっしゃっています。お伺いしますけど、市長はこういった専門家の方々からいろんな反論が出ているということをどういうふうに受け止めておられるか、市のほうが説明不足だから理解してもらえないと思っていらっしゃるのか、それとも、もう方針決まってしまったんだから納得していただくしかないと思っていらっしゃるのか、どちらでしょうか。
市長
それぞれお立場ご見識の中でご意見があることは承知をしております。ただ、今回、前回もお話ししたとおりでございますけれども、やはり公共施設、門司区域のご高齢の方、あるいは地域住民の方々、一刻も早く公共施設の完成を、そして便利で安全なところで、公共サービスを受けたいという声がある、そういった地元の市民の皆さんの思いがあるということが1つ。他方でこうした文化財、こういったものに対してしっかり配慮をして、保存してほしいというふうに思われている学会や学者の方々もおられる。この両方を満たす解を模索する、そして検討するということがやはり行政府として大切なことです。こうした中で私はしっかりと一部保存する、これによって文化財に配慮しながら、そしてこの待ち侘びている市民の皆さんへの思いもしっかりと満たしていく、この2つを満たす解ということで、前回お話しをさせていただいた方針を表明させていただいたということでございます。
記者(毎日新聞)
それがそうなっていないというご意見なんですね。複合施設についてもちょっとお伺いしたいんですけけれども、当初の2019年の基本計画を見ますと、77億円の工費かかるとなっていますけども、先ほど市長のお話にあったとおり、今、資材高騰で、かなり膨らんでいるんじゃないかと思います。現時点ではこれいくらぐらいかかるというふうにみていらっしゃるんでしょうか。
市長
現時点では、今後工事あるいは具体化していく中で、やはり精査をしていく、額がどうなったかと今現在何かその明確な数字が出ているわけではないですけれども、もちろん今後も工事をしていく、あるいはプロジェクトを進めていく上で、どういう額になっていくのか、精査をしてそれに応じてしっかり発表させていただくということになろうかと思います。
記者(毎日新聞)
私が仄聞しているところでは、100億は超しているんじゃないかという話も聞いています。そうなってくると当然公共事業評価のやり直しというものも視野に入ってくるんじゃないかと思います。もう1つ言いますと、先日DX推進計画ですか、デジタル化を発表されました。その中にスローガンとして、書かない、待たない、行かなくていい市役所というのがありますね、デジタル化でもう行かなくていいんだと、現在の計画では、門司の施設では3階4階に区役所を予定しておりますが、本当にじゃあDXを進めてこれだけの広さが必要なのかという声も出てくると思うんですね。これはDXの前の計画ですから、そういうことも含めて一度この遺構の保存とも併せて考え直す1つの機会じゃないかと思うんですが、市長いかがお考えでしょう。
市長
それはいくつかの話が一緒になっていますけれども、もちろんこれからDXで少しでも書かない、行かない、待たない市役所にしていこう、それによって市民の皆さんの利便性や快適性を高めていこうという努力はしていかなければいけません。他方でそれの波に乗れない方、ご高齢の方、門司なんかは高齢化率が非常に高いエリアでありますし、ご高齢の方、やはり対面でしないといけない、それで手続はDX化していってもそこで空いた時間や労力は、もちろんきめ細かい丁寧な相談援助に他の相談援助のサービスに繋げていくという、こういうことも必要でありますから、そういった大きな視野の中でどういう区役所業務をどうさらにバージョンアップしていくのかというふうに考えていかなければならないと考えています。
記者(毎日新聞)
あと2つすみません、3つ目は情報公開の問題ですね。10月に遺構が発見されて1月の25日に発表されるまで3ヶ月間、この間一体庁内でどういった議論がなされたっていうことがオープンにされていないと思うんですね。先日もお話ししましたけれども2019年に出ました、東京の高輪での保存問題については、所有者のJR東日本が検討委員会をつくって専門家の方々も交えてもちろん開発者も加わってその議事録も公開されています。市長は1年前の就任会見で、こういうことをおっしゃってるんですね、とにかくオープンにしていくということ、政策の決定の過程、政策の検証の過程こういったところもしっかりとオープンにしていくことを大切な柱にしていきたいと、このお気持ちは今も変わっていらっしゃらないと思うんですけれども、であればこのポリシーに私はこの案の議論がオープンにされていないというのは、私反すると思うんですね。もう一度ここで立ち止まりになって高輪のような委員会をつくって再考するというお考えはお持ちでないでしょうか。
市長
私どもとしては、試掘調査・発掘調査・記録保存、丁寧に調査活動もしっかりとやってきたと、こういった中で専門家の意見もご拝見し、また私がどういう考え方でこういう政策判断を行うのかということは前回もこちらでお話しをさせていただきました。そうした中で、庁内でどういう議論があったのか、誰それがいつ何を言ったかということまで全部明らかにするっていうか、庁内での様々な議論を、情報を集めて熟慮に熟慮を重ねてやってきたということでございます。なので、そうした中でその考え方、あるいはどういう価値判断を行っていくのかということについては、私からこうやってご説明をさせていただいているところです。
記者(毎日新聞)
しかし少なくとも専門家の方々とのディスカッションっていうのはなされていないのですね。最後に文化庁との協議の内容について伺います。これだけ各学会から評価の高い遺跡でしたが、当然文化庁に対して、文化財の保護部局からは情報も伝わっているでしょうし、何らかの助言も仰いでいるんじゃないかと思うんですけれども、市長はどういった報告を担当部局から、つまり文化庁との交渉と言いますか、どういうふうな報告を受けておられますか。
市長
そうですね、文化庁に対してもこちらから情報提供をしまして、了知したと言いますか文化庁のほうもそれは状況として把握をしたということは聞いております。
記者(毎日新聞)
文化庁のほうからはこの遺構の話について何か言ってきているんでしょうか。
市長
私が今記憶している範囲では、これを絶対どういう形で残せとかこれは残さないでいいとかそういう判断が、当然文化庁のですからね、それは自治体の判断でやっていくべきものであって、そこの何か国から自治体に対してこれやれ、あれやれとかっていうことを言われたというふうには聞いていません。
記者(毎日新聞)
どうして国はそうやって何も言ってきてないというふうに市長は思われるんですか。
市長
それは分からないですけどね、自治体がやはりしっかり責任を持って判断すべきだということだろうと思います。
記者(毎日新聞)
失礼ですけど、市長は文化財の指定の手続きというそういう手順についてはどうでしょうお詳しいですか。
市長
そんな。詳細は事務方ですね。私はそんな細かい手続きまで全部熟知はしていないです。
記者(毎日新聞)
価値づけという言葉がありますけどご存じですか。
市長
聞いたことあります。
記者(毎日新聞)
価値づけというのは、当該の自治体が、出てきた遺跡に何らかの価値を、相当の価値を認めて、それに国の指定文化財になるんじゃないかなという、そういう可能性も念頭に置いて、文化庁に対して情報を上げると。いわゆる価値づけされた情報と価値づけされていない情報というのがあるそうなんですけれども、市長ご存じですか。
市長
そこはそんな詳細には私は全部私が詳細な手続きまで知っているかと言われたら、それは全部熟知は自分でやっているわけではなく、しっかりそこは職員の方々の手続きをしてそれを報告を受けているということでございますので、全体像としては聞いておりますけれども、その具体的な手続きが云々というところまで私市長としてそれをタッチしているわけではありません。
記者
つまりただ情報を上げただけでは文化庁は動いてくれないんですよね。当該の自治体がこの遺跡に価値を認めて、もしかしたらこれは国の文化財に相当するんじゃないかというような価値を認めて文化庁に相談しないと、文化庁は何も動いてくれないわけです。私は文化企画課に伺いましたけれども、価値づけしていないって言うんですよね。つまりもうこれは壊されてしまうんだから、一部移築保存が決まったんだから、価値づけするに至っていないというお返事でした。私よく分からないのは去年の11月に調査が終わって、1月の25日までずっと検討されてきたわけですね、非公の場で、専門家の方々の意見も伺いながら、どうしてその過程で文化庁にそれなりの価値づけをして、この遺構はどれだけの価値があるのか、1つご意見賜りたいという作業をなさらなかったのでしょうか。これは市長がお答えできないんでしたら、担当課のほうに。
担当者(市民文化スポーツ局 文化企画課)
市民文化スポーツ局文化企画課長の井上です。今のご質問に関しましてですが、基本的に説明したとおりですね。もう基本的には移築保存、市の総合的な判断でプロジェクトを進めた上で移築保存をすると、そういうことを決定いたしたところでございます。そのため文化財としての価値づけということには及んでない、市としてその方向でいくということが、結論が出ておりますので、その方向には及んでいないというところでございます。以上です。
記者(毎日新聞)
移築保存を決めた後に、価値づけしないというふうに決めるんじゃなくて、さあこれを残そうか残すまいかと検討している時に、それなりの価値があるということを専門家の方々がたくさん言っていらっしゃるんだから、それを文化庁に少なくとも上げて検討していただくということはどうしてできなかったのでしょうか。つまり先ほどから施設の需要というのは散々皆さんおっしゃっていますけど、この移築の出てきた遺構の重要性というものを同等に判断して対等な立場で土俵に上げてから審査なさるのが、普通のやり方じゃないんでしょうか。文化財保護というのは、文化財保護法にも書いてありますけど、自治体にとっても重要な役目だというふうに書いていますよね。もう1回伺いますけれども、どうして移築方針が決まったから価値づけをしない、つまり移築方針が決まるまで文化庁にきちんと価値づけをしてどういう価値があるのかということを伺おうとしなかったんでしょうか。
担当者(市民文化スポーツ局 文化企画課)
文化企画課長。発掘された遺構につきましては、小野田氏をはじめとした文化財審議委員から現地保存をすべきという意見はいただいており、文化財保護の観点からは現地保存が望ましいということは充分理解をしております。しかし一方で、今、市長のほうから説明ありましたとおり、整備事業、門司港の公共施設整備事業につきましては市民から老朽化しており、使い勝手が悪い、バリアフリー対応が十分でない、早く耐震化して安全な建物がほしいといった、そういった市民の地域の期待の大きい事業でありまして、市民の方々の安全性を確保し利便性を高めるそういったことも踏まえて、総合的に判断をしたところの結果でございますので、価値づけをして文化庁に上げるというところには至らなかったというところでございます。
記者(毎日新聞)
そうしますと、仮に価値づけをして上げて、国がこれは国指定の史跡の価値があるというふうな可能性があるかもしれないけれども、もうそういうことは端から無視して、今おっしゃったような判断に至ったというふうにしか理解できないんですよね。それでよろしいですか。
担当者(市民文化スポーツ局 文化企画課)
文化企画課長。県を通じまして、文化庁のほうには一部移築保存をして、あとは記録保存調査を行うということの情報提供は行っております。そのことに対して文化庁から特に何もございません。自治体の判断を今、見守っている状況かとは思います。以上です。
記者(毎日新聞)
何も言ってこないのは先ほどお話ししたとおり当たり前なんですよ、価値付けしていないのだから、そうでしょう。
担当者(市民文化スポーツ局 文化企画課)
文化企画課長。逆に言えば、今決めている市の方針について特に何も言う必要がないという判断の可能性もあるということですね。
記者(毎日新聞)
それはあとでまた文化庁に確かめてみますけどね。
担当者(広報室 報道課)
すみません、報道課です。会見時間がだいぶ大幅に過ぎております。まだご質問のされてない方もいらっしゃいますので、ご質問があれば最後に。
記者(毎日新聞)
市長は、もう最後になりますけど、今のやり取りを聞いて何かお感じになったことはありますか。
市長
この文化財の考え方、もちろん伊藤さんがおっしゃる文化財の観点から、もう完璧な文化財だけが一番の価値の一番最上位にあるというような方からすれば、もしかしたらそれは一部保存じゃなくて全部保存がいいっていう意見もたくさん、いろんな意見があります。やはり総合判断、やっぱり行政を預かる身として総合判断が必要です。地域の住民の方々、やはりこの施設を待っているお年寄りの方々、またこのプロジェクトを待ちわびている方々のことも考えないといけない、他方で文化財のことも考えないといけない、その両方の解を満たさないといけない。こういう判断をしないといけない、私はそう思っています。こうした中で、しっかり今回調査をして文化財についても、そして記録保存調査もし、そして一部移築もし、そしてきちっと文化財に対して全くゼロ回答するんじゃなくて、しっかりと配慮をしながらこのプロジェクトを進めていくという。この両方を満たしていかないといけない。これはもう、それはその判断がおかしい、その判断が間違っているというご見解はご見解でそれは受け止めますけれども、それは最終的な、総合的な政策判断というのが必要ですので、私は先ほどから申し上げている、しっかりとこの両方の解を満たす、こういう道を進めていくということを発表させていただいているということでございます。
記者(毎日新聞)
結構です。
記者(NHK)
NHKの伊藤です。当初予算案について伺いたいのですが、伺うというか思いを教えていただきたいのですけれども、この当初予算案を議会にしっかり通して、来年1年どういう政策をやっていって、北九州市がどのような市になればいいか、市民がどのように感じればいいか、その辺りの思いを改めて教えていただけますでしょうか。
市長
そうですね。やはり今回力を入れた空港について、前より使いやすくなった。あるいは前よりアクセスしやすくなった、北九州便を使いたくなったという市民の方が1人でも多くなる、あるいは周辺の市町から、福岡市であったり大分であっても北九州空港を使ってみようか、あるいは外からインバウンドの方が来られる、こういうことに一歩でも前進をするということが1つ大事。また物流に関しましても、今回タンクの増設なども入っていますけれども、今、大事なタイミングに来ています。2024年問題が起き、そして3,000メートル化ということが3年後に控えている、3年ちょっと先ですけど控えている中で、やはり今、必死に路線の誘致、集荷がちゃんとできるかどうか、そういった体制をつくっている中で、やはり物流関係の航空の路線であったり、事業者の方々からは北九州空港をちょっと使ってみようかと、今、現実にいろんなことを各社と協議をしていますけども、「この北九州空港なら一緒に仕事する相手としていいよね」というふうにやっぱり思っていただけるような一歩というのを確実に進めたいですし、その成果として、やはり例えば具体的に言えば物流関連の投資を1つでも多くして、やはり物流の拠点としての北九州市というのをつくっていく、そこに前進を見たいというふうに私は思っています。その他の若者については、今年は、私は若者の挑戦を応援するまちに北九州市を変えていくのだという思いがございます。これはもちろん、今まで若者がどうしても流出して、「これを何とかしてくれ、何とか若者が出ていくのを食い止めてもっと来るようにしてくれ」という声をたくさん聞いておりました。なので、今回はまだこれで1年やったからバンッとトレンドが変わるなんてそんな甘い世界じゃありませんけれども、やはり若者の人たちが、北九州市っていうのは面白いまちだと、いろいろやらせてくれると、あるいは挑戦を一緒に手伝ってくれると、こういうふうに思って、北九州市で働いてみようか、あるいは北九州市に行ってみようかっていう若い世代が、1人でも多くそういう人を増やしていくという。そういう若者と北九州市って今、残念ながら「若者と北九州市」というイメージが必ずしも繋がっているとは言い難い状況はあると思うんですよね。相対的ですけどね、やっぱり福岡市とかに比べればやっぱり「若者が北九州」ってイメージとして持たれていると、まだまだ伸びしろはかなりあると思うので、やはり北九州市ってところは若者を応援するまちだよっていうのがやはり耳朶に上るような、そういうようなまちに一歩でも進むようにしたいというふうに思っています。
記者(NHK)
ありがとうございました。
担当者(広報室 報道課)
他、ご質問よろしいですか。
記者(KBC九州朝日放送)
KBCの中村です。先日、市長選から1年で、来週には初登庁から1年になるかとは思うのですけれども、今のこの1年間振り返っての気持ちというものはいかがですか。
市長
2月20日に一応会見というか囲みで1年間のことを話す、及び各社、KBCさんはまだオファー来てないですかね、各社1年インタビューってさせていただいているので、もし登録されてなければ。
記者(KBC九州朝日放送)
すみません、じゃあそこで。
市長
すみません、勿体ぶるわけじゃなくて、ここで喋ってもいいのですけど、ちょっと来週、一応2月20日ということで、囲みか会見かするっていうことを一応予定しているので。いいですか、それで。もし必要があれば個別にインタビューやりますのでおしゃってください。
記者(KBC九州朝日放送)
分かりました。すみません。
記者(読売新聞)
すみません、読売新聞の池田です。ちょっと重複になるかもしれないのですけれども、今年度、新年度の当初予算案についてなのですが、就任されて初めて自由に、本格的に編成できる予算案になったと思うのですけれども、先ほど膨張圧力もある中で、っていうお話もありましたが、前年度の当初予算案の時もお聞きしたのですけれども、今回の予算案の編成に関して、市長ご自身としては満足のいく編成になったというようにお考えですか。どういう手応えをお感じでしょうか。
市長
またまた点数を付けるとかになるので、点数はあれですけど、私としてはもちろん100%の思いを込めてつくりましたということでありますけれども、それをどう評価、市民の皆さんに評価していただけるというのは、これはまた評価はしっかりと委ねたいというふうに思いますけれども、ただ、今、池田さんがおっしゃったように、今回の予算編成のプロセス自体は1つ、模索しながらも形つくれたかなという意味では満足と言いますか、落ち着きを持ったというところはあります。というのは、やはり職員の皆さんも、今回フル年度でつくる私の予算としては初めてでありますし、市政変革もある、産業成長戦略もある、新しいビジョンもある、いろんな要素を全部合成しながらこの中に落とし込むという非常に難易度の高い、16年ぶりの新市政ですから、それはしょうがないって言うか、もう本当に大きな転換期にあるということは仕方がないのですが、やっぱりそういう意味で、市民の皆さんからの意見をたくさん聞いて、皆でそれをしっかりと寄せながらも、市の職員とも一生懸命、繰り返し繰り返し相当な時間をかけてコミュニケーションをしたという意味において、1つ今後の予算編成にあたっての形というかスタイルはつくれたんじゃないかという思いはあります。職員から「毎年これかよ」と言われたらちょっとあれかもしれないですけど、今年は非常に、やっぱり初年度ですからね、どういう事業があるか、どういうそれぞれの方の、皆さんの考え方とか人となりもまだまだ、7千人もいたら私も全員知っているわけじゃないので、そういうことも一生懸命コミュニケーションを重ねたという予算でありましたということですね。だから非常にこれはよくまとめてもらったと、くれたと思います。
記者(読売新聞)
ありがとうございます。それともう1点なのですけど、次世代投資枠に関しまして、計画されておられたように100億円台、111億円確保できたということになりますけれども、投資枠を設けられたことの意義について改めて市長お伺いできればと。
市長
そうですね、やはり模様替えです。財政の模様替えをしていこうということが今回の市政変革、あるいは私の市政においての1つの眼目になっております。今まで北九州市がこれからしっかりと活性化をしていく、経済・社会活性化をしていく面では、次世代への投資を明確に自覚的にしっかりと確保していくということが大事だと思います。でないと、じっとしていると義務的経費と言いますか、さっきの高齢化の扶助費の話なんかも特に、もう自然にガーッと上がってきて、触れる袖がどんどん少なくなっていって、将来のために今打たないといけない手がある、こういうような攻めの打ち手をする必要がある、新しいニーズに対応する必要がある、こういった時に、気付いたら触れる袖がなくてもう動けませんと言うわけにはいけないので、やはり次世代に向けて、「ここはやっぱり担保しておこうよ、ここの部分はつくっておこうよ」ということはやっぱり自覚的に、一定の目安を持ってやるということは非常に大事なことだというふうに思います。
記者(読売新聞)
ありがとうございました。
記者(朝日新聞)
再度ですみません、先ほどの話にも重なるのですけれども、非常に膨張圧力がある中ということをおっしゃっいました。例えば見直しもされて151億円捻出されたということで、であれば、財政が厳しいこともある中で、縮小傾向にすることもできたのではないかなと思います。それでも前年度に比べて増額、過去2番目の規模までさせたということへの思いをお聞かせください。もう1点は、ちょっと予算とは違うところなので終わってまた質問をします。
市長
いいですよ2点目、違う話。
記者(朝日新聞)
違う話です、すみません。
市長
分かりました。今回、財政膨張圧力も4つ、4兄弟お話ししまして、4兄弟もあるのですが、全国的にも財政膨張圧力というのは増えている、そのトレンドの中で、北九州市もやはりその一部になっているということ、あります。ただ城さんおっしゃる財政再建、あるいは改革という言葉で、皆さんもう何か小泉改革の時代の印象が強すぎるのか、とにかく経費節減すればいい、とにかくコストを節減すればいい、全部、もれなく一律にバーッと、私もあの時、医療費とか何か3,000億バーッと切ってやるとかいうやり方されて、そういう先入観があるのかもしれませんけど、縮こませるのが行政改革ではなく財政再建ではなく、これ企業でもそうですよ、企業の業績が悪いからって全部コストカットして、内部のコスト削減だけをやっていて成長するなんてこと絶対ありませんからね。もちろん必要な合理化や効率化、これは内部管理活動として必要です。ただ企業も一緒、自治体も一緒ですけれども、しっかりと企業で言えば売り上げ拡大、収益拡大、まちで言えば投資呼び込み、あるいは人の呼び込みということになりますけど、こういう外部活動も必要です。この内部活動と外部活動の両方を合わせて、まち自体の稼ぐ力をつくっていく、そして、それによってしっかりと税収を得ていき、しっかりサービスを回していく。そして、それがしっかり回っていくことによって財政にプラスの影響を与えていくという流れをつくることが私は必要だというふうに考えております。内部管理、コストカットが優秀である企業が企業体の経営として優秀な企業とは言えない、そんな簡単な話じゃない。昔の、人口がどんどん伸びていて財政もぼんぼこ、どんどん税収が入ってくるっていう、こういう時代だったら、それはどんと行ったやつをしっかり締めるということで行政改革、あるいは財政改革を語れたのかもしれないけれども、やはり過度な財政出動もダメ、でも過度な緊縮財政もダメ、やはりその適切なバランスの中でどういうふうに予算を組み替えていくのかと、これがやはり模様替えという言葉でも言っておりますし、私の目指す改革であるということはもう一度申し上げておきたいというふうに思います。
記者(朝日新聞)
ありがとうございます。すみません、もう1点。先日、名古屋市教育委員会のほうが校長の選任にあたって教員団体から金品を受け取っていたというのが、報道がありました。北九州市教育委員会でそのようなことが過去にあったのか、何か調査などされていらっしゃいますでしょうか。
市長
新聞報道に出たものだと思いますけれども、確認して報告を今朝受けましたけれども、うちではそういう事実はないというふうに、確認されてないというふうに承知をしています。
記者(朝日新聞)
ありがとうございます。
担当者(広報室 報道課)
よろしいですか。それでは、市長定例会見を終了いたします。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
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