コメント項目 |
(1) 梅雨期・台風期の注意喚起について(PDF:172KB) (2) 新型コロナウイルス感染症の現状について(資料なし) |
月日:2022年5月27日 |
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発表項目 |
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出席者 | 北九州市長 |
令和4年(2022年)5月27日
【コメント】
(1)梅雨・台風期に向けての注意喚起
(2)新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
(3)旦過市場にぎわいづくり
(4)洋上風力キャンプ×SDGs
会見の動画(YouTube)
市長
今日は、梅雨・台風対応、また新型コロナの状況をお話ししまして、旦過市場について、また洋上風力の新しいプロジェクトを始めますので、こうした諸点につきましてご報告をさせていただきます。
最初に、梅雨・台風の時期が近付いてまいりました。近年、大雨・台風によりまして、全国各地で大きな被害が出る災害が多発しております。特に福岡県におきましては、大雨特別警報が5年連続で出されております。これは全国で唯一であります。多くの被害が、これまで県内に発生しております。本市におきましても、平成30年7月豪雨の時に2名の尊い命が犠牲となりました。住宅被害、あるいは崖崩れなどの被害も発生しております。新型コロナ感染症がまだ収束していない中にありまして、これから本格的に梅雨・台風の時期を迎えます。災害対応には全庁を挙げて取り組んでいきたいと考えております。そこで、画面にございますように、まず市民の皆様に改めてお願いしたいわけですが、気象情報・避難情報にはくれぐれもご注意いただきまして、あらゆる災害を想定して、早めの避難をぜひ心がけていただきたいのであります。避難にあたりましては、ハザードマップがあります。土砂災害、洪水などの危険がある場所を示しておりまして、そのハザードマップを見ながら、ご自宅の周りの災害リスク、また避難をする場合の安全な場所にある親戚・知人宅なども含めて、避難先を事前に確認をしていただきたいのであります。また、アンダーパスというところが市内では25箇所ありまして、ゲリラ豪雨の場合に、車がそこを出られなくなって、非常に危険な状況にもなり得ますので、これまで、アンダーパスが非常に危険な状況になったことを知らせる蛍光板が作動するかどうか、あるいはまた、そこでバリケードを築いて行けないようにする。これを迅速に対応できるかなどのチェックをしてきているところであります。ぜひ市民の皆様方も、25箇所、市内にございますので、アンダーパスの走行につきましては、十分警戒をしながら行動を、災害の時にはお願いしたいと思っております。また市が開設する避難所におきましては、感染症対策を万全に行って、安心して避難できる環境づくりに、しっかりと取り組んでいきたいと思います。次に、防災情報北九州のリニューアルであります。市民の皆様が防災情報を入手しやすくなるように、ホームページを6月1日からリニューアルいたします。そこでは、土砂災害の危険度などの詳細な情報も発信するようにしております。もう1点、災害対策本部機能を強化するために、新たに総合防災情報システムを構築いたしまして、被害の状況を地図や写真で表示できるなど、より迅速かつ確実な災害対応が可能となります。以上、この防災情報と新しいシステムの構築につきましては、後ほど、担当課長のほうからご説明をさせていただきます。次に、マイ・タイムラインの作成については、これまでも市民の皆様方に呼びかけてきたところでありますが、昨年度、防災ガイドブックを改訂しております。そこでは、避難情報・避難方法の解説、ハザードマップの見方に加えまして、住民一人ひとりの避難行動計画であります、マイ・タイムラインの作成方法などを、そこに記載しております。市民の皆様方には、ぜひご家族や地域でご相談をしていただいて、それぞれのマイ・タイムラインを作成するように、よろしくお願いしたいのであります。防災ガイドブックを、災害への備えの手引きとして、活用していただきたいと思います。避難の情報に関しましては、これまでも、テレビ、ラジオ、あるいは緊急速報メール、Twitter(ツイッター)、ホームページ、LINE(ライン)、また、テレビを活用したdボタン広報誌などを通じてお知らせいたします。引き続きマスコミの皆様方にも、迅速な情報提供をお願いしたいと思います。詳しくは、6月1日号の市政だよりにおきまして、防災特集を組んでおりますので、市民の皆様にはぜひともご覧いただきたいと思っております。それでは、担当課長のほうから説明を、モニターを使ってさせていただきます。
担当者
私から、6月1日からリニューアルいたします市民向けホームページ防災情報北九州と、市の職員が活用いたします総合防災情報システムについて説明いたします。まず、市民向けホームページ防災情報北九州につきましては、市民の皆様の避難に役立つ情報としまして、気象情報、避難情報、避難所の情報を分かりやすく簡単に閲覧できるようにいたしました。まず気象情報につきましては、気象庁の提供する気象予測、土砂災害危険度を示します大雨危険度、また市内に設置しております雨量計、河川の水位計などを確認することができます。それと、重要情報として市が発令する避難情報、また避難所につきましては、地図上で場所が確認でき、開設状況・混雑状況も確認できるようになりました。避難所につきましては、一覧でも閲覧することができます。次に、総合防災情報システムでございますけども、市で発生した災害の通報、被害の内容、対応状況等を取りまとめる市のシステムでございます。この新システムでは、対応状況を一目で分かるように、対応別に色分けをしてございます。左下に載っておりますけども、以前のシステムでは、テキスト形式の一覧のみ掲載しておりますけども、新たなシステムにおいては、地図上で発生場所、発生種別、対応状況を確認できるようになりました。また、災害現場で写真、映像等を掲載することが可能になっております。この改良によりまして、速やかな情報共有、災害対応等が可能になった次第でございます。以上でございます。
市長
以上の説明であります。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
次に、新型コロナ感染症の状況につきましてであります。実数のグラフは、ここにお示ししているとおりであります。少し落ち着いてきているように思います。しかし、その状況は、過去5回に渡りまして、こういう波を経験いたしましたけれども、それと比べても、やはり安心はできない、気を緩めてよい状況にはないように感じております。病床使用率のほうは、かつてと比べると下がっておりますけれども、先週末に、また増加に転じておりまして、20%を超えております。次に、そういう中にありまして、マスクの着用について、先週、国のほうから考え方が示されたところであります。この2年以上に渡りまして、国民はマスク生活を徹底してきたと思います。欧米には、公共交通機関などで、マスクを着用しないとペナルティを課すと、そういうところもあったわけでありますが、日本の場合は、皆でそれを社会のモラルとして、しっかりと守ってきたと思います。成果も上がったと思います。そういう中で、そろそろ外せる場合は、そのマスク着用の状況を見直してはどうかという議論は、今年に入りまして各界から出ていたわけでありますが、今回、国の説明を聞いておりまして、そのあと、メディアでも様々な報道があり、その中で、街頭インタビューの形で国民の声が広く、いろいろと伝えられておりますが、今までずっとしてきたこともありますし、まだ感染者が多いこともあって、外すことについてはためらいを感じるという声も少なくないようであります。また、人の目が気になるということで、マスクを外すことをためらったり、あるいは、結局、実際の生活の中で迷って、そのままマスクを付けている場合も多いと思います。そこで、国のほうにお願いをしたいことは、これまでも早朝の散歩の時とか、屋外で距離を取っている時とか、屋外で距離が十分取れていなくても会話がない時とか、そういう形で、マスクを外していいと思われる場面については説明があるわけでありますが、その例示をもう少し丁寧に増やしていくことが大事ではないかと思います。マスク着用が推奨される場面、また、外してよい場面の認識の違いによって、周囲の人とトラブルになることを心配されている声も結構あると思います。国は、どういう場合にマスクを外せるのかなど、さらに具体的な例示を増やしていただいて、国民がこの点について共通認識を広く持てるように周知していく必要があると思います。その国の、そうした周知・広報と併せて、市としても努力したいと思います。次に、ワクチン接種の呼びかけであります。ご案内のとおり、1回目、2回目については、5歳以上の方に呼びかけをしております。3回目につきましては、12歳以上の方に呼びかけております。そして4回目につきましては、国の方針によりまして、60歳以上、または18歳~59歳の中で、基礎疾患のある方、これは自己申告で、医師の診断を要しておりません。という方々に呼びかけるということで進めております。先週は、4回目接種についてお知らせしたところでありますが、現在も、1回目から3回目の接種も引き続き実施しております。1回目から3回目の接種は、国も強調するように、感染予防と発症予防なども目的に幅広く呼びかけているところでありまして、本市におきましても、それを呼びかけているところであります。次に、感染者の年代別の状況をグラフに示してみますと、この赤いところが、最近増えている小学生以下となります。26%は、小学生以下の方が感染されております。これは5月後半、16日から26日発生分の集計であります。そして、10代の方が12.7%、この若い世代の方の感染が非常に増えていて、その同居されているご家族にも広がるという状況であります。新規感染者の約4分の1は、小学生以下の子どもさんであるということです。そして、10代~40代まで、そのご家族の方の感染も多く見られる状況、これが、一言で言えばそういう状況であります。ワクチン接種の効果につきましては、時間の経過とともに低下していくと言われております。追加の接種を行うことで、その効果を再び高めることができるとされております。働いている方、また通学されている方なども接種しやすいように、現在、週末、あるいは平日夜間でも接種を行っておりますので、1回目から3回目の接種につきましてもご検討をいただければ幸いであります。この件については以上であります。
次に、発表案件といたしまして、まず旦過地区火災の復旧についてであります。地元の皆様が、瓦礫撤去など、資金調達を目的にクラウドファンディングを立ち上げたところでありますが、行政も広報などで積極的に支援してまいりました。この間、5月26日17時現在で約4,770万円、約2,160件の方々のご寄付がありました。多くの方々にご賛同いただきまして、5月末の募集期間終了前に目標額を大きく上回る支援が寄せられました。また小倉中央商業連合会から報告を受けたところですが、株式会社北九州銀行の皆様から寄付の申し出を受けたとご報告をいただいております。こうやって、多くの方々にご支援をいただいておりますこと、市外の方からも、故郷のためにとご寄付をされている方もいらっしゃいます。改めて、旦過市場の再生・復旧に向けて力強いエールを送っていただいております。皆様の温かいご支援に心から感謝を申し上げたいと思います。さて、地元におきましては、瓦礫撤去など、復旧活動を目的として、旦過地区復旧対策会議を設立しました。その総会が開催されまして、そこで、瓦礫撤去に関する同意書が順調に集まっているというお話を聞いております。被災者の皆様がしっかりと団結をされて、この復旧に向けて着実に進み始めていることを実感しております。次に、市場の通りに設置した仮囲いがありますけれども、そのイメージアップを図ろうということであります。画面に、その市場通りの仮囲いのイメージアップのことを記載しておりますが、アーティストの詩太(うーた)さん、地元の子どもたちが協力してイラストを制作します。また、支援へのお礼と応援メッセージのコーナーを設けます。また、写真家の西村忠(にしむらただし)さんが撮影した明るい旦過市場の写真のコーナーがあります。旦過地区の再整備事業、これらを紹介するパネルの展示を、地元の大学生にもご協力をいただきながら行うという内容です。明るい旦過市場の写真のイメージであります。旦過地区で買い物をされる皆様や働かれている方々が少しでも明るい気分になっていただければと考えております。5月28日の9時から、イメージアップの作業を行う予定であります。報道対応もさせていただきますので、広報などのご協力をいただければ幸いであります。また地元から、異臭、虫が発生しているという連絡がありましたので、関連部局に指示をいたしまして、本日の夜間、19時から26時を想定しておりますけれども、本日の夜間に消毒を実施することにいたしております。今後も地元の声をしっかりとお聞きしながら、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、洋上風力発電につきまして、新たなプロジェクトをスタートします。人材育成であります。これは、人材育成を若い世代、学生さんを対象にしっかりと行うというのは全国初の大規模な対応になります。画面をご覧いただきますと、本市は風力発電の導入と、この関連産業の拠点化を目指しております。それを支えるのが人材の育成と確保であります。今年度から、人材の育成をさらに進めるために、次世代を担う学生から経験豊かな世代の方々までが本市を訪れまして、基本的な講義から専門的な議論まで、複数の洋上風力発電に係る研修を、7月から9月に集中的に行います。北九州市洋上風力キャンプ×SDGsという名前であります。このプログラムの内容ですが、脱炭素、また洋上風力発電をテーマにしています。国や風力発電関連団体からご意見をいただき、北九州市立大学とともにプログラムを作成いたします。このような風力発電の人材育成に大規模に取り組むのは全国で初めてと聞いております。具体的に、大きく3つの取組を行います。画面をご覧いただきますと、1つ目ですが、洋上風力発電自治体連絡会の開催であります。これは、7月14日から15日に、洋上風力発電の推進に取り組む全国の県の担当者が本市に集まりまして、風力発電の課題や今後の展望などについて、情報共有・意見交換を行うものです。2つ目の画面ですが、市内の高校、県内の高専、全国の大学の学生を対象にした洋上風力発電研修の実施であります。高校向け研修は8月1日から3日、日帰りで実施いたします。洋上風力発電の関連企業の訪問と、北九州市沖で行われております、国の浮体式洋上風力発電システム実証機の見学を行います。市内の高校の参加を予定しております。高専向け研修は8月22日から26日、5日間実施します。風車メンテナンス企業を訪問して、風力発電の役割やオペレーション・メンテナンスに関する座学、また、風車実機を使用したメンテナンス体験を行います。県内の高専からの参加を予定しております。次に、大学向けの研修ですが、8月29日から9月2日に、5日間実施します。脱炭素、洋上風力発電をテーマに講義、また洋上風力発電関連企業の訪問、グループワークを行いまして、最終日は、参加学生による成果報告会を実施します。本日から、本市のホームページなどで参加者の募集を始めます。北は北海道から、南は九州・沖縄まで、洋上風力発電に関心のある大学生、大学院生の応募を期待しております。次の画面でありますが、シンポジウムを開催いたします。8月9日から10日であります。このシンポジウム、国、有識者、風力発電関係事業者を全国から招聘します。洋上風力発電の導入、産業化、人材育成などの最新動向についてご講演をいただく予定です。国におきましては、洋上風力発電の大量導入と、関連産業の競争力の強化、さらには人材育成の取組を進めています。本市の強みは、まず令和7年度に、22万KWの響灘洋上ウィンドファームが運転を開始する予定であることです。次に、西日本で唯一の基地港湾が指定されていることです。次に、複数の洋上風力発電関連企業が立地していることであります。今後もこれらの強みを活かしながら、本市のみならず、全国の風力発電の人材育成に貢献してまいりたいのであります。以上でありますが、先ほど市内の高校と申し上げましたが、例えば八幡工業高校、戸畑工業高校、豊国学園などを検討しております。県内の高専は、北九州高専、久留米高専、有明高専を考えております。それでは、ご質問を承りたいと思います。
記者
発表いただいた内容の中で、旦過市場のイメージアップのお話もございましたけれども、その中で、旦過地区再整備事業の紹介ということも企画内容として挙げられておりますが、再整備に関しましては、これまでも、極力影響がないようにされたいというようなお話でされていると思うのですけれども、今のところ、被災された店舗であったりとか、地域の方々への意見の聞き取りで、その後、再整備事業に関して、影響があるようなご意見であったりとか、要望だとか、そういったものは寄せられたりしているのでしょうか。
市長
具体的に、既に合意した再整備事業に参加を考えていなかった事業者の中に、もしご意見があれば承るということにしておりましたが、今のところ具体的な相談は来ておりません。今後、復旧がどんどん進んでまいります。瓦礫が撤去されると、都心部に、一段に大きな土地が皆さんの目に見えるわけでありまして、いろんな思いというものも出てくると思いますので、今のところはありませんけれども、引き続き状況を見守っていきたいと思っています。
記者
ありがとうございます。それともう1点、洋上風力キャンプに関してお伺いしたいのですけれども、今回の研修は、それぞれの世代に分けて数日間ずつ設定されているわけなのですが、人材育成ということで、今後も、これから先も定期的にというか、同じような形で、こういう研修等を開催されていくようなお考えもあったりされるのでしょうか。
市長
我が国としては、このような(ウインド)ファームをつくるのは初めての試みでありますので、最初のうちは、ヨーロッパの技術導入であるとか、手探りでいろんなことを、最近はヨーロッパのみならず、アメリカも含めて外国の技術導入もありますけれども、ちょうど明治以降、近代化をする過程で多くの技術を海外から取り入れました。しかし、最初は海外に多くを依存しておりましたけれども、その過程で人材がどんどん育ち、そして、日本において改良を積み重ね、世界の中でも、最も優れた技術立国へと発展していったように、この洋上風力の世界におきましても、やはり人材育成というのが、この事業を進め、雇用を拡大する、関連中小企業の事業を大きく伸ばすということにつきまして、人材育成が鍵になっていることは間違いないと思います。その一環として、今回、本格的に取り組むわけでありますが、その一時の人材育成によって万全の体制が出来上がるのではなく、それを1つの出発点として、様々な機会に、より高い技術力を共有し、それを担う人たちを大事に育てていくという、その連続した試みというものが、最初は欧米に多くの技術を頼ることにしても、近い将来、日本において、さらにもっとすごい、この脱炭素のシンボルになるような、素晴らしい再生(可能)エネルギーの拠点が生まれてくると信じておりますので、いろんな機会に、そういうことは、繰り返しバージョンアップをしながら進めていければと思います。
記者
ありがとうございました。幹事社からは以上です。各社さんありましたらお願いします。
記者
防災に関してご質問したいのですけど、今回、ホームページのリニューアルということなのですけど、先日、首都直下の地震の被害想定なども出ましたけど、もはや災害と言うと、地震、豪雨だけではなくて、様々な災害が想定されます。今回、リニューアルした目的というのを、改めてお伺いできればと思います。
市長
これまでも災害が起こりまして、その情報提供を迅速に、確かな、重要な情報をできるだけ早くお伝えするということについては、各方面から、よりいいものになるように努力を求められていたところでありまして、その中で、今回、このような形にリニューアルをいたしました。この中で、例えばなのですけれども、テレビを見ておりまして、雨にしても、雲がどのように移動しているかとか、いろいろとその画面は出てくるわけでありますが、自分の住んでいる地域で、果たして、土砂崩れになるような雨量とか、そういうのはどうなっているのかというのを見たい時に、今度はそれを押しますと、マップの中に、土中に、どれだけの雨量というものがそこに降って溜まっているかということが分かる、それが色で分かるわけですね。これは、今までもそういう情報は用意していたのですが、1つの画面の中で、様々なこの災害に関する情報を、一元的に眺めながら、特にその点を確認すると、自分の地域の山林には相当の雨が降ってそこに溜まっている、ということは、土砂崩れのリスクが非常に高いということが、かなりビジュアルに分かるようになります。そういうことで、いろいろ工夫しながら、危険が迫ってきているということを、できるだけ早く、分かりやすくお伝えしたいということがあります。いかに、そのステージがいくらになりましたとか、こういう避難指示だとか、もういろんな努力を、それぞれ国も自治体もやってきたわけなのですが、いかにしたら、実感を持って、リスクが非常に、我が家に、自分に近付いてきている、差し迫っているということを、リアルにお伝えする方法はないのだろうかということをずっと考えてきまして、その中から、今回、こういうリニューアルを考えております。
記者
分かりました。ありがとうございます。もう1点、市としては、こういうホームページのリニューアルだったり、市民への情報の呼びかけというのをやっていると思うのですけど、実際に行動するのは市民の方々でもありまして、昨年、避難勧告という言葉がなくなって、避難指示に一本化されたりという、どのタイミングで避難すべきかっていう、市民の方の判断っていうのもなかなか難しいと思いますが、市民の方に実際に行動していただくために、改めて、災害について、梅雨を控えておりますし、豪雨が起きる可能性もあります。市民に改めて一言あればお願いします。
市長
そうですね。やっぱり全国各地において、異常気象に伴う深刻な災害によって、いとも簡単に堤防が切れたり、土砂が崩れたり、人命が失われたりという報道が、これまで毎年のようにあるわけであります。多くの方は、やはり、異常気象の時代になったなということは感じていらっしゃると思うのですね。問題は、我が家の近くで、自分の住んでいるところで、そのようなリスクが今現在どれだけ高まっているのかをいろいろとお知らせはしてきたのですけれども、なかなかうまく伝わっていない。だから、今はレベルで表示して、いろいろとあっても、なかなか避難所に行ってもらえないという状況が続いてまいりまして、これによって、少しでもリアルに、自分に差し迫っている危険というものを感じていただいて、まだ明るいうちに、安全なうちに、高齢者の方を中心に、また若い方もそうなのですが、できるだけ早く避難をするということが身を守る方法ですので、そういう行動に皆がなっていくように、いろんな機会を通じてお知らせをし、皆が認識を共有することが大事だと思います。なかなか一朝一夕において、市民皆がそういう方向に向かうわけにはまいりませんので、これからいろんな場面があると思います。今までは2年半ほど、市民が集まっていろんなことを相談する、楽しいこともなければ、そういう大事なことを相談する場面もほとんどなかったわけでありますので、早く皆が集まって、いろいろと顔を見て相談したり、楽しいことを共有したりという気持ちはいっぱいお持ちだと思います。そういう時に、やっぱり忘れずに、災害の時にはこうしよう、ああしようということを話し合うということが大事でありますので、これから自治会やいろんな関係者にも、こういう情報を、このようにリニューアルしてやっていますということは、いろんな機会にお伝えをしていくことが大事だと思います。
記者
ありがとうございます。最後に1点、コロナに関してなのですけど、先日、岸田首相が外国人の観光客を、上限付きですが、受け入れを6月10日から再開みたいな発表をされていましたけど、今後、県外からの方もそうですけど、外国からの方も、いらっしゃることもあるかと思います。市民への呼びかけだけではなく、観光客への呼びかけ、あるいは感染対策を今後どのようにお考えか教えてください。
市長
いろんなお考えがあると思いますが、私自身の考えとしては、観光客の開放というのも大事な一件だと思いますが、まずは留学生が、日本に留学しようと決めていたのになかなか行けないということで、青年の時の大事な時期を、ままならないという中で、非常にシリアスな状況に置かれている人たちがたくさんいるわけですね。結局、待てども待てども日本には行けないということで、じゃあ、もう日本は諦めるかという声がかなり出ていたというわけであります。やはり技能実習生も同じようなところがある。日本に渡って技術をマスターして、また頑張りたいと思う人たちがたくさん閉ざされていたと。その方々は、日本にずっと居住して、生活をして勉強し、技能を習得しようとされる方であります。従いまして、我々と同じ、この地域社会の住民になるわけでありますから、それだけに、この日本の社会のルール、あるいは感染症対策に皆が気を付けていることについても、きっとご理解いただけると思うし、まずはそこを開放することが先決だと自分は思っておりました。それはそれとして、観光客でありますけれども、おそらく、例えばお隣の韓国でも、ものすごい感染拡大があった時に、韓国政府は何と言ったかと言うと、「これはパンデミック(世界的大流行)じゃないんだ」と、「エンデミック(特定の地域などで、普段から継続的に病気が発生すること)だ」と言ったのですね。つまり、これはもう毒素性は弱くなったし、重症化をほとんどしないから、それはそれでもうやむを得ないというような感じであります。欧米の国においても、かなりそういう面があるのかもしれません。イギリスなんかもそうですし、そういうところで暮らしている人たちが日本に来た時に、いろんなところで皆マスクをしているし、すごく感染症について、皆注意をしているということにはどう感じるであろうかなと。やっぱり、留学生や技能実習生と基本的に違うのは短期滞在であります。短期滞在の方々が、日本人の現在の感染症対策の毎日の慣行、ルールというものを素直に受け止めていただければいいと思いますけれども。従いまして、外国人の方については言葉の壁がありますので、特に外国人の方を見ると、中国、台湾、香港、韓国、ここで6割ぐらいいくのでしょうかね。ですから、その言葉は中国語、韓国語になるわけであります。ですから、その言葉に注意しながら、平易に日本の状況を、うまくお伝えする、これは旅行業者、あるいはホテル、あるいは、その行かれるようなお店の方々に、うまくお伝えしていく必要があると思います。
記者
ありがとうございます。
記者
3点伺います。まず洋上風力キャンプ×SDGsなんですが、おっしゃったように、人材育成というのはとても重要なことかと思うのですが、特にこれだけ大掛かりなものを国がしてもよかったんじゃないかなと思うぐらいの内容だったんですが、改めて北九州市が人材育成に力を入れる理由を教えてください。
もう1点、防災の件です。ホームページ、イラスト付きでとても見やすいなと思ったところですが、こういったホームページにアクセスするのは若い方々だと思います。ここで避難情報、迅速な避難情報が必要だというのは、普段、こういったホームページを見る機会が少ない高齢の方々だと思います。ホームページリニューアルに併せて、何かそういった、高齢の方に向けた、もしくは障害のある方々に向けた、ホームページを見ることのない方々に対して、何か取組されることがあれば教えてください。
もう1点、コロナのワクチンに関してなんですが、今朝の読売新聞の朝刊に、ワクチンの廃棄の自治体の記事が載っていたかと思います。政令都市も調査されたようですが、北九州市の名前はありませんでした。廃棄がないということは、逆に言えばすごいことなんじゃないかなと思ったんですが、工夫されているものが、廃棄しないような取組がございましたら教えてください。
市長
人材育成は、先ほど申し上げたとおりなんですが、果たして、洋上風力発電のファームが北九州で成功するかどうか、これは、11年ほど庁内において議論してきたことです。最初の数年間はなかなか、いろんな方々に、振り向いてもくれなかった。しかし、この数年の間に、劇的に追い風が吹いてきたという。しかし、いざ近付いてくると、技術はかなり欧米に遅れを取っている。部品については、世界的な品質なものが一部、この北部九州でもできているわけなんですが、全体としては、非常に、欧米の技術水準に対して、これから追い付いていくという状況にあります。これをしないと、結局、外国から買ってきて、ここで備え付ける土木工事の仕事があります。それから、それをメンテナンスしていくという仕事があるんですが、やはり、ものづくりのDNAを活かせるという意味で、本市がこの11年間、これにこだわり続けて頑張ってきたというのは、これによって地場の中小企業や、新しいこの事業分野の目標ができて活性化をしていくという、そこに雇用が生まれるという期待感があったわけであります。従いまして、何としても、人材を育てないと技術は磨かれないわけでありまして、単に欧米のものを持ってきて据え付けるだけではなく、本当のメイドインジャパンの、脱炭素のシンボリックな技術、産業に育て上げるというのが、我々の当初からの思いだったわけです。その鍵は人材育成にあるということで、がむしゃらにいろんなことを議論してまいりまして、今回、国や関係方面のご理解もいただいて、やってみようということに、ようやくなったということであります。
それから、ホームページなんですが、特に去年のワクチンの予約をする時に、スマホからとか、パソコンができない方の間で大変な不満と言いますか、そういう声も起こりました。行列もできてしまいました。その反省の中から、どのようにして全市民に対して、中には、そういうネットに不慣れな方も相当数いらっしゃる中において、全市民にどうやって伝えていくのかということを考えてきたわけです。その中の1つが、住民に身近なところは、市民センターが小学校区ごとにある。市民センターを活用しよう、市民センターもいろんなことを、地域住民に密接したことをやっているわけでありますが、この予約という、ネットを使えない方々も含めて、その方々に丁寧なフォローをするというのを市民センターに担ってもらう、そこに、学生さんやいろんな方に来てもらおうということです。かなり多くの人がそこを利用していただいたと思います。最初は、ネットと聞くと、もう嫌だと、そんなものは自分には関係ないと思っている方も、結構便利なものだと。そういう浸透はだんだん広がっていくと思います。今回、(子育て分野で)「母子モ(株式会社)」と連携をいたしました。そして、もう並ばなくていいんです。母子健康手帳の時でもネットでできるようになった。それは若いご夫婦の間の話かもしれないけど、やっぱりそれは、その上のご両親の世代は皆、苦労しているんですよ、行って書かないといけませんからね。随分時間がかかったんですね。そういうふうにして、次第に若い人を通じて、今回も自分の予約を通じて、ネットっていうのは、なかなか、やはりおもしろいなと言うか、便利なものだなという意識は少しずつ浸透しているんではないかと期待をします。しかし、現実に、全然ネットはダメだという人も多いと思います。そういった意味で、私どもdボタン、これは、テレビというのが一番身近なツールだろうと。しかし、テレビはすぐに変わっていくので、新聞というツールも大変重要だというふうには、私どもこの間、感じているんですが、そういうテレビや新聞を通じて、多くの方に伝達するということは、引き続きやっぱり大事なことだと感じています。それと同時に、市民センターなどを通じて、いろんな機会に楽しく接する、そして、非常に便利さを実感していただける、そういう工夫というか、いろんなことを、高齢者も含めて、市民センターなどでできればいいなと思っています。これに対しては、あんまりいい答えは、用意できないわけなんですが、それも努力をしながら、やっぱりテレビ、新聞の活用というのは、大変大きいと思っています。
ワクチンの廃棄については、今現在、市にありますワクチン、大事に冷蔵して保管していますが、9月ぐらいまで消費(有効)期限があるということです。9月までは相当時間があります。つまり、順調に接種が進んでいるということの表れだと思います。これは私も、新聞は最近見て、状況について、詳しい背景と言いますか、それは現場が相当苦労して、成果を上げているんだと思いますが、とにかくワクチンをできるだけ早く、できるだけ多くの人に打っていただこうというので、この間必死になって、皆頑張ってまいりましたので、その成果の1つが、こういうもったいないことに、廃棄してしまうということに繋がっていないんではないかなと思います。
記者
防災の関係で。やはり新聞、テレビだけでも、dボタンは迅速かもしれませんが、新聞は、なかなかその迅速という意味では、防災の情報はなかなか伝わらないんですが、そういうホームページを見られない方に関しての、防災について、何か工夫というのはこれまでどおりという認識でいいんでしょうか。
市長
今、例えば若い世代でも、どういうツールを一番使っていますか、やっぱりLINE(ライン)が多いですよね。それからTwitter(ツイッター)とか、LINEとInstagram(インスタグラム)が多いかな、Twitterは少し遅れる。じゃあ、ネットを通じてと言っても、ネットにいっぱい情報があるものですから、目的地に行き着くまでにもいろいろと大変だということで、トップページからすぐに入れるように工夫はしていますけれども、やっぱり多くの方は、LINEやインスタ(グラム)を使っている、あるいはTwitterを使っている、確かにLINEは便利ですよね。インスタも便利だと思いますけれども、つまり便利ということは、高齢者の方もスマホをお持ちだったら、意外と早くそれは、自分の普段お使いになるものになるのではないかなという気がします。ガラケーの方も、今もうめっきり見なくなりましたね、ガラケーの携帯を持っていらっしゃる方。かなりの方がスマホを持っていらっしゃるので、スマホを持っていらっしゃる方が一番簡単にアクセスできるツールは何かということ、それを考えると答えが出てくると思います。それにエッセンスを上手に乗せる、提供するということも一案だと思います。自分のそれぞれ好みがあると思いますから、自分はやっぱり、LINEというのは便利だなと思います。Twitterというのは、140字という字数制限がある。LINEのほうが、早く的確にいろんなアニメーションとか、そういうのを載せられますからね。非常に分かりやすく、表現力のある伝達ができるような気がしますけどね。1回勉強します。
記者
仮囲いのイメージアップのところでお伺いなのですけれども、仮囲いを設置したことによって、どのような課題があったから、このような取組をされているのか、また、どういう効果を狙っているのかというのを改めて伺いたいのと、細かいところなのですけど、応援メッセージボードっていうのは、これは事前にそういった応援メッセージを集めたようなものなのか、それとも、来た方が書き込めるようなものなのか、2点伺えたらと思います。
市長
2点目は担当職員から。実はですね、仮囲いをするケースっていうのは、過去いくつかあったんですが、その1つは門司港駅の駅舎、これを整備するのは時間がかかりましたよね。その間、ずっとその囲いで中を見られなかったわけであります。それで、これでは、せっかく門司港に観光に来られた方にとっても、また市民にとっても味気ないだろうというので、何とか工夫できないかというところで、黒田征太郎さんにご相談願って、洒落た、いろんなイラストを描いていただいたのです。これは非常に評判がよかったんです。これが1つ過去にありました。また、平和のまちミュージアムをつくる時もそうなのですが、あそこも囲いをした時があります。その時に、やっぱりそこに、子どもたちが平和へのメッセージを絵にして、あそこに載せました。これも大変評判がよかったわけであります。つまり、単に仮囲いがあることと比べまして、多くの方が、やっぱりそれに足を止めて、いろんな思いがよぎると思います。それは、旦過市場、頑張ってほしいなということと、自分も応援すれば、という気持ちにもなるし、やっぱり、いろんな人たちの市民の善意というものがそこに集約されているわけですから。いろいろと、感動というものに繋がるものがそこにあると思います。そういう過去の、長い仮囲いの中で、人々に、そういう過去の実践によって非常に成果があったと、手応えがあったということが念頭にまずありました。
担当者
2点目のご質問の応援メッセージの形態なのですけれども、仮囲いのほうに白いボードを設置させていただきまして、旦過市場に買い物に来られたお客様であったり、観光で来られた方々に、直接ボードにメッセージを書いていただくということを考えております。以上でございます。
記者
同じく旦過市場の関係なのですけども、これ、まず、どなたの提案でやることになったのかというところを聞きたくて、例えばですけど、市場関係者から、鉄でできているから無機質だったり、温かみがないとか、そういった意見が併せてあったらお伺いしたいのですけども。
担当者
今のご質問につきましては、まず仮囲いを設置したのは北九州市でございます。市のほうも先ほど市長がおっしゃられましたとおり、仮囲いを使って市場の方に、来場された方々が、足を止めていただいて、いろんな思いを馳せてほしい、市場で営業されている方が頑張っている姿を皆さんに見てほしいということで、賑わいづくりの一環として、今回、仮囲いのイメージアップを市がさせていただくことになっております。ただ一方で、市場関係者の皆さんも、何か仮囲いを使って、何か元気に頑張っていますというメッセージを送りたいということもおっしゃられていましたので、市場の皆さんの声も聞きながら、今回の内容を提供させていただくということになっております。以上でございます。
記者
関連なのですけれども、書かれるのは地元のアーティストと子どもたちというところで、子どもたちが誰なのか、そして、書かれる絵というか、イラストっていうのは決まっていたりするのですか。
担当者
子どもたちにつきましては、今回、仮囲いにつきましては、市場の復旧・復興を後押ししたいという思いから、まず市場関係者の方にご相談をさせていただきまして、最終的には、市場で関係されている方のご親族のお子さま方がお手伝いに来ていただく予定になっております。どのような絵を描くかというところにつきましては、旦過市場の復興に向けたメッセージというテーマだけを、地元の出身のアーティストである詩太さんにお伝えして、ちょっと現地のほうで、後日、絵を具現化していただくということを考えております。以上でございます。
記者
洋上風力キャンプのことでお伺いしたいのですけれども、これ先ほど人材育成の出発点となる取組だということを言われていたと思うのですけども、この狙いっていうのは、最終的な目標というところは、例えば高専生とか大学院生が地元企業に、これを通してきちんと地元企業に就職してもらったりとか、あるいは、海外に留学して何か学んでもらったりとか、そういったことをするための出発点の入口として、今回これを開催するという意味なのか、もしくは、そういう間口を広げる取組として、まず全国に先駆けてこういうことをやって、こういう取組を何度も繰り返していくことによって、洋上風力に興味を持つ人の数を増やすことによって人材を確保していこうという、そういった意味合いでの取組になるのか、どちらになるのでしょうか。
市長
例えば、フランスのパリというのは、芸術の都と言われますね。それは、フランス国内のみならず、世界中からそう思われています。私どもが、この響灘でやろうとしていることは、フランスのパリのように、日本の北九州、同時に、これは欧米や中国が相当に進んでいる社会でありますので、我々としては、当面は日本の中で、いかにして優れた技術に発展させるかという課題に直面しています。つまり日本における脱炭素、その中の最有力プロジェクトの都にする、中心地にする、その要はやっぱり人材にある。技術はアメリカであり、ヨーロッパであり、中国であり、試行錯誤、実践されているわけです。それから多くを最初は学ぶことになります。しかし、それを近い将来、自分のものにして、日本の技術として、世界でも、最も優れた技術水準に明治以降そうなったし、現在においても、令和においても、洋上風力において、日本の技術力が世界をリードする時代は必ず来ると思っています。その拠点は人材育成であり、それを行うのが北九州市であり続けたい、これが私たちの思いです。
記者
ありがとうございます。
市長
トヨタ自動車は、日本中から部品を集めてつくっています。レクサス工場の中には、別に福岡県だけの部品工場で部品を賄っておりません。それぞれの地域で最高の部品というものが、工場があって、それを集約して、あそこで加工・組み立てをしているわけであります。結局、人材と技術が集まるかどうかにかかっているわけです、産業は。それを北九州市でやりたいということです。
記者
洋上風力発電のことで1つと、旦過市場のことで1つ伺わせてください。今の洋上風力発電のお話の流れに沿うような質問ではあるのですが、日本の風車メーカーが相次いで開発から撤退してしまっている関係上、今、要は市長がおっしゃっていたように、海外からの技術に現状、頼らざるを得ないところがあると思います。このキャンプもそうですけれども、いわゆる人材育成を通したあと、いわゆる日本のそういった洋上風力発電、風力発電産業そのものの機運を高めていくことに、どう市長として繋げていきたいか、そこが発展して産業が盛り上がらない限り、なかなか風力発電事業そのものが進んでいくことがないと思うのですが、市長として、ちょっと広い話になるのですが、思い描いているものが、ビジョンがあれば教えてくださいというのが1つです。
もう1つ、旦過市場のほうなのですが、冒頭、再整備の件で質問があられた時に、撤去が進めば広大な土地が出てくるということで、また意見が出てくるかもしれないので、引き続き声に耳を傾けたいというお話だったと思いますが、一方で、(再)整備事業そのものの当初の着工とかスケジュールの関係上、いつまでも再整備の中に新旦過を加える、加えないというところを宙ぶらりんにさせるわけにはいかないと思います。そこで、市長として、どこら辺を目途に、この再整備事業を今のまま進めるのか、大幅な修正をかけるのか、例えば微修正で済むのかとかいうような判断をされるおつもりなのかをお聞かせください。
市長
後半の質問は私なりに答えますが、連日のように事務方が入りまして、関係者のご意向を聞きながら、私どもも一緒に考え作業をしております。現在進行形のこともあり、お立場のいろんな情報がありますので、どこまで言えるかは別にして、直近のアップデートした情報は(担当者から)あとで言ってください。洋上風力のほうですね、やはり25本建てるというのは、それだけで北九州市にとっては大変大きな成果だと思います。と言いますのは、日本で最初の最大級のエコタウンが北九州にあります。そして、大抵遠くにあって、見えないところに洋上風力っていうのはあるようですが、目の前にあるわけですね、響灘の。これは、こんなにビジュアルな感動的な姿はないと思います。夜景は日本1位に(認定されており)、これから3年間、この3年の間に全部25本建ち終わるわけです。そういうことも考えていくと劇的に北九州においては、ものづくりのまち、港湾・物流のまちと同時に、まさにもう観光、エコツアーの都市に、もう完全に大きく発展するだろうと思います。そういった意味では北九州市にとっては今の25本でも、それは計画どおりにやりますけれども、問題は産業として持続させるには、たくさんの次の第2弾3弾が必要であります。その沖合を目指して、今、福岡県も玄界灘の沖合で、それが有望なところになるように、これは国が全部指定していきますので、そういう市場をもっと広げないと投資をする企業もリスクを負いますので、将来一体どれくらいの投資規模になるのかということが、もう少しはっきりと見えないと、慎重にならざるを得ない面もあると思います。そこが、洋上風力発電が日本において大きな脱炭素の柱として、しっかりと樹立されるには、それを何とかクリアしないといけない。今のところ大きな目標はあります。でも具体的に道筋で、どの海域で何本ぐらい、あるいは浮体式でこれくらいの規模でこうやるとか、そこまではまだないわけですよ。これを早く具体的な次の一手のプロセスを国と関係者一体になって築き上げるということが大事だと思います。そのためには、北九州はまず響灘のところは国が認めてくれていますが、福岡県の沖合については、県と一緒になって国のほうにお願いしている。そういうふうに広げていく過程において、企業の方々とも交流しておりますので、どうすればリスキーな投資を、決断してもらえるか、どの程度の規模であればいいのか、何が必要なのかということを、しっかりと詰める必要があると思います。従いまして、洋上風力は、北九州自身の観光、エコツアーということについては大きな成果は間違いなくあると思いますけれども、産業としてなるためには国も一体になる。まさにこれは国策という一面が強く出てくると思いますが、国策としてでも地域と一体になって、産業界と一体になって、しっかりとしたプロセスを明確につくり上げると、描くということが次の課題であります。現に経済産業省や国土交通省や環境省などにおいても精力的に学識経験者を交えて議論を重ねておりますので、それは次第に明らかになっていくものと期待しています。
さっき(旦過市場)のお話ですけれども、今のところ新旦過の関係者から自分たちも云々というのはないんですけれども、いよいよ地権者の関係者の合意が得られて、来月になると瓦礫の撤去が始まります。そうすると、あそこに大きな平面っていうか、都心部に大きな土地が見えてきます。いろんな可能性があるように感じます。超一等地ですね、あの一帯は。その中でいろんな選択肢が地権者にとって出てくると思います。おそらく、いろんなことを今後のことをお考えになっていると思います。今のところ(再)整備事業に入れてほしいということは、言われてはいないのですけれども、いずれにしても、その地域の発展のためにお考えになっていると思うし、行政としても、あの地域が一体的に発展していくことを願っておりますので、サポートできる点はしっかりとしたいと思います。今のところ情報としては自分の耳にも時々入ってはくるのですが、どのようにお話していいか、事務方のほうから。
担当者
先ほどの市長のお話の続きでございますけれども、新旦過横丁の地区につきましては、市長も申しましたとおり、今のところ事業についてのご相談っていうのは、直接は伺ってはいないのですけれども、その理由というのは、やはり瓦礫処理のことをやっぱり1番に考えていらっしゃるというところがありますので、新旦過横丁の件につきましては、少しずつお話ができるような状況になってきたら、寄り添いながら、どういった方向がよいのかっていうようなお話は聞かさせていただこうと思っております。一方で、事業区域内、アーケードに沿った店舗の皆さん、被災した皆さんにつきましては、今、市場関係者の皆さんと協力させていただきながら、被災された方々のお声を聞かさせていただいている最中でございます。そういった声をまとめまして、改めて事業への影響っていうのは、検証していきたいというふうに考えておるところでございます。以上でございます。
担当者
時間が超過しております。公務の都合もございますので、以上で終わらせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。では以上で終わらせていただきます。
市長
ありがとうございました。
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