コメント項目 |
(1) 新型コロナウイルス感染症の現状について(資料なし) |
月日:2022年4月6日 |
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発表項目 |
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出席者 | 北九州市長 |
令和4年(2022年)4月6日
【コメント】
(1)新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
(2)公営競技局によるウクライナ支援
会見の動画(YouTube)
市長
最初に、「新型コロナの現状」について一言コメントしまして、後ほどウクライナ支援策について述べたいと思います。
まず本市の感染状況であります。いろんな表現の仕方、グラフがあると思いますけれども、これまでのトレンド、そしてまた、他の都市との比較などを考えました時に、土曜日・日曜日というのはどうしても少なくなりますので、直近の1週間でどれだけの方が感染したのか、人口10万人当たりにして、それを数字にしますと非常によく分かると思います。これが北九州市における、新型コロナの感染状況であります。これを見ると昨年の夏、第5波の時ですね、これはもう市民は大変な、危機的な状況に追い詰められていた時でありますが、現在はこのような状況であります。いよいよ明日は、福岡県の感染(再)拡大防止(対策)期間が(終了する)、その時を迎えるという時でありますが、現実には去年の夏の、最も厳しかったあの夏よりもはるかに高止まりしている現状にあります。しかも4月に入りまして、ややリバウンドの傾向を指摘する声も出始めております。これは東京でもそうでありますが、BA.2による感染力が5割、あるいは3割、非常に強いこの変異株が原因とも言われておりますが、福岡県内はまだそれほど高くはないということは、今後さらに感染力の強いBA.2への置き換わりという事態もあり得るわけであります。こういう状況を見てまいりますと、春休みが終わって新学期も始まります。会社におきましても、異動や様々な動きがあると思います。首都圏におきまして、最近の感染再拡大の状況を見ますと、4月7日をもって福岡県の(感染)再拡大防止(対策)期間が終わるということが誤ったメッセージにならないようにすべきだと考えます。つまり(感染)再拡大防止の取組が終了するものではない。こういう今の状況を考えまして、しっかりと対応すべきことは対応すべきであると考えております。市民の皆様方には、こういう状況を踏まえまして、気を決して緩めず、引き続き基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいのであります。さて、その場合に、これまで申し上げてきましたように、インフルエンザをこの2年間、ほとんど抑え込めているというのは、マスクをし、手洗いをし、うがいをするという基本的な感染症対策が、非常に効果があるということです。同時に、ワクチン接種の効果は相当に有効であるというように言われておりますし、私もそう感じております。ワクチン3回目接種の状況でありますが、3回目が終了、もしくは予約済みの方は46万人になっているわけでありますが、3回目を打たれた方とそうでない(2回未満)方で、本市で3月に陽性となった方の状況を見ますと発生率が約84%低い。つまり6分の1ぐらいになっているわけでありまして、相当にワクチン接種の効果はオミクロン株に対してもあると言えると思います。そこで、平日夜間の接種をこれからしっかり対応していきたいと考えております。感染者が増えているのは、東京では10代、20代の方が5割ぐらいになっていますが、本市も同じような傾向になりつつあります。従いまして、若い世代の方々もぜひこの機会に接種を検討いただければ幸いであります。また、特に若い世代の方々の中には、接種後の副反応を非常に懸念されているというふうに言われております。例えば、発熱して会社を休まざるを得なくなる、口コミでもそういうお友達のお話を聞いておられて、大変心配されている。そのことが、若い世代にとって接種をためらう一因になっているかもしれません。そこで、企業の経営者の皆様方にぜひお願いしたいことであります。社員の皆様方が、ワクチン接種後に副反応などが現れた場合は、安心してお休みできるようにご配慮をぜひお願いしたいのであります。市としましても、引き続き接種を円滑に進められるように、接種を希望される市民が円滑に接種を受けられるように努めてまいりたいと、それによって感染再拡大の防止をしっかりと進めたいと考えております。
次に、「ウクライナの人道危機に対する支援措置の追加」についてお話を申し上げます。2月24日のロシア軍のウクライナ侵略、連日のように、その状況が世界に発信されております。ウクライナ侵略のあとに、北九州市議会は、全会一致で人道的な支援をしっかりと行う、そしてウクライナの早期和平を願うという趣旨の決議をされました。そして、さらに国に対しても、このウクライナの和平に向けての積極的な対応と、人道的な支援の充実を求める2回目の決議が全会一致でなされました。本市としましては、この2回全会一致で行われた市議会の決議を踏まえまして、市議会と一体になってウクライナへの人道支援を展開してまいりました。3月30日に、市独自の支援策として「(平和を願うウクライナ)ひまわりプロジェクト」を既に公表しております。その時に1点、追加ではありませんで、その時もう決めていたことでありますけれども、市営住宅10戸ほどを用意して対応するということはその時に決めておったわけでありますが、その時は、お一人で来られるのか、家族で来られるのか、あるいはお知り合い、身寄りのある方がどこに住んでいらっしゃるのかによって受け入れ先がだいぶ変わりますので、その状況を踏まえて、「(市営住宅)10戸は確保しよう」ということを福岡県との間で話し合ったところであります。その市営住宅10戸の確保とともに「(平和を願うウクライナ)ひまわりプロジェクト」を今後進めていくわけでございますが、この度、公営競技事業の収益を活用したさらなる独自支援策を行うことにいたしました。具体的には、本市への避難民に対しまして、1人当たり20万円程度の支援金を支給する内容であります。この支援金には、ボートレース若松の収益金を充てることにいたします。これによって、さらに避難民の方々への支援の輪が広がることを期待しております。また、既にモーターボート競走事業の中央団体であります公益財団法人日本財団におかれましても、人道支援策を既に発表しておられまして、その趣旨にも賛同するものであります。支給方法などについては、できるだけ迅速にお渡しできるよう、公営競技局が中心となりまして、関係部局と連携して対応してまいります。既に本市に身を寄せられたウクライナの方もいらっしゃると伺っております。本市にお越しになられた避難民の方々に、少しでも安心して生活ができるように、可能な限り手厚い準備をさせていただきたいと思っております。以上が、ウクライナ避難民への人道支援の追加であります。それでは、ご質問を承ります。
記者
まずコロナについてなのですけど、今、市のほうでも増加傾向があり、また再拡大する懸念があるということで、市として改めて呼びかけということだったのですけど、4月に入り、転入者の方が増えていると思うのですけど、そういう方々へのワクチン接種の案内を窓口でされていると思うのですけど、その辺の呼びかけはいかがでしょうか。市長の呼びかけがあれば教えてください。
市長
ワクチン接種は任意によって、ご本人のご意志によって行うことでありまして、そのことを踏まえた上で、例えばワクチンを受けていないことによって、学校でのいじめになったりとか、そういうことが決してないように配慮しながら、市民の方々に効果が相当にあるということでご検討をお願いしてきた経緯があります。その市民の皆様への呼びかけというのは引き続き行うわけであります。ただ、ここにまいりまして、副反応が若い世代には相当に出ると多くの方が感じておられますので、翌日、例えば仕事を持っていらっしゃる方、あるいは学校でどうしても出席しなければならないという方にとっては、そのことがためらう一因になっていると思われますので、会社にしても、若い世代がワクチン接種の時には、具合が悪くなった時には休みを安心して取れるようなご配慮を、この際お願いをしよう。そして、土日の前の日に、できる限りしっかりと希望者に対して接種が可能になるように今後努力をしよう。そういうことであります。それと、3回目のワクチン接種がどの程度、有益・有効なのかについては、いろんな考えがあるかもしれませんけれども、本市の4月の感染者の状況を見ると、やはり3回目を打った方というのは極めて確率が小さくなります。効果は間違いなくあると思います。そのことも併せて呼びかけていきたいと思っております。
記者
コロナについてもう1点なのですけど、今のワクチン接種率、1回目、2回目、3回目、それぞれ何%ぐらいか分かれば教えていただきたいです。
市長
高齢者になるほど接種率が高くなるというのは、年代別接種率を見ると、他の都市と非常に似ておるわけでございますが、3回目の接種率で申し上げますと、65歳以上は86.4%になっております。これは、母数は2回終了された方に対して、86%の方はもう3回目を受けておられます。それから順番に10歳刻みで申し上げますと(60~64歳)66.9%、(50~59歳)49.4%、(40~49歳)34.7%、30代の方、30~39歳の方は26.5%、20歳~29歳の方は24.9%、12歳~19歳は5.2%となっております。そして、5歳~11歳の方につきまして、4月3日時点で申し上げますと、接種者は、2回終了者は1,200人で2.2%、1回以上は5,400人が受けて9.8%、こういう数字になっております。
記者
ありがとうございます。コロナ以外で発表案件について質問があります。今回、1人20万円の支援金ということなのですけど、対象者というのは、市内に避難されているウクライナ人で大体何人分ぐらいを想定されていますでしょうか。
市長
もう連日のように、残酷なウクライナの国土破壊、そして尊い人命が失われていく過程の中で、はるか遠く離れた日本の国に避難に来られる方であります。そうした意味で、もし日本の国で生活していきたい、あるいは身寄りを頼って、ここで一時過ごしたいという方については、できる限り温かい手を差し伸べるのは、これは日本国民の、皆の気持ちだと思います。そういった意味では、予算に限りはあるとはいえ、皆でそれを助けるということにおいては、足りなくなればそれを、追加を考えるということで、誰も異は唱えないだろうと思います。既に募金箱の中にも相当程度の募金が集まって、日本赤十字社を通じてお届けしております。そういった意味では、当面、今申し上げたスキームで支給するわけでございますけれども、状況を見てということであります。なお、ウクライナの方は現在、市に7人いらっしゃいます。そして、その身寄りを頼って来られた方もいらっしゃいます。ただ、そのご縁の方から「もう当面はしばらく見守ってほしい」というお気持ちが伝えられておりますので、それ以上のことは差し控えさせていただくわけでありますが、今後またそれが続いていくかもしれません。なお、政府専用機で来られた20人の中に、「福岡県でどうされるのか」という情報はまだ本市のほうには伝わってきておりません。大分のAPU(立命館アジア太平洋大学)、あるいは、(日本)経済大学は実に人道的な温かい支援の手を差し伸べられましたので、北部九州についても、そういった意味では、ウクライナの方々にいろんなメッセージが届いていくかもしれません。
記者
ありがとうございます。発表案件以外のことになるのですけど、昨日、アスベストの訴訟の件で、市のほうから上告を断念するという発表がありましたけど、改めてその断念に至った経緯・理由を教えていただけますでしょうか。
市長
市としては、上告を断念するという方針は皆様にお伝えをしたところであります。裁判の過程におきまして、市としましては、アスベストから関係者の健康を守るために精一杯の努力はしていたということは、ぜひ裁判官にもご理解いただきたいと思ってこの裁判を続けてきたわけでございますが、判決が出ました。これを機会に、最近のアスベストの被害に関連する裁判例というものを、もう一度状況を見ました。そして何よりも、裁判が長期化いたしております。この訴訟の長期化による、遺族へのさらなる負担などを総合的に勘案しまして、上告を行わないという方針を決定したところであります。本市の主張が認められなかったことは残念ではありますが、今回の判決を重く受け止めたいと思っております。なお、企業(正しくは「施設」)の管理をしておりました太平ビルサービス(株)でありますけれども、判決を受け入れまして、上告をしない意向と、このようにお伺いしております。
記者
ありがとうございます。今回、上告を断念ということですけど、今回、遺族がいらっしゃるということで、遺族への謝罪というか、何かお言葉だったり、今後の再発防止に向けた市としての取組、何か今お考えがあれば教えてください。
市長
今後、太平ビルサービス(株)もそういう方向(上告をしない意向)であるとお伺いしておりますし、裁判所の判決に従って、遺族の方に賠償金をお支払いするという場面もあります。そういうことでありまして、市だけではない。管理をしていた会社も一緒に、判決において責任を問われたわけでありますので、一緒に、どのように対応するかについて今後のことがありますから、何らかの機会にと思っています。
記者
ありがとうございます。一応幹事社からは以上で。各社、その他で追加質問があれば挙手でお願いいたします。
記者
ウクライナの避難される方への支援についてお伺いします。先日の「(平和を願うウクライナ)ひまわりプロジェクト」に加え、今回の支援金の支給ということで、かなり他の自治体に比べて手厚くなっているのではないかなと思います。北九州市として、市長のほうも、先ほどウクライナの現状を思うお気持ちを伺いましたけれども、改めて市として、ここまでウクライナの方々へ心を寄せる支援をされる理由というのをお伺いしたいと思います。お願いします。
市長
全世界の人々が連日の報道を見ていて、本当に心を痛め、ウクライナの方々のために早期和平、そして国際的な支援の輪を広げようということは皆一致していると思っております。その中で、本市としましては、「非核平和都市宣言」を行った都市であるということです。ロシアとウクライナとのこの交渉、あるいは西側の諸国との話し合いの過程で、核兵器を使って恫喝をするということがありました。核による恫喝というのは、最近の北朝鮮はそうでありますけれども、「非核平和都市宣言」(を行った都市)として、市民は決してそういった、核による恫喝というのは決して許さないと思います。このことが、ウクライナの和平を考える上にとって、ロシアに対する基本的なこの認識を、日本のみならず世界中に、大きく状況を変えることになったのではないかと思います。従いまして、「非核平和都市宣言」(を行った都市)として、このような、ロシアの力による一方的なこの(現状)変更というのは決して許してはいけないし、核による恫喝も断じて許されないことであるし、連日のように、罪もない市民が殺されていく残虐な報道を前にいたしまして、何としてでも、このロシアの侵略行為をやめさせるために、日本としても世界の諸国と一緒になって、連帯して責任を果たしていくべきだと考えております。
担当者
その他、各社さんいかがでしょうか。よろしいでしょうか。ではこれで定例会見を終了いたします。
市長
ありがとうございました。
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市長公室報道課
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