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【コメント】
・日本新三大夜景都市 第1位
・新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
・ワクチン接種体制
・平和のまちミュージアム
・ひまわりプロジェクト
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令和4年(2022年)3月30日
【コメント】
・日本新三大夜景都市 第1位
・新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
・ワクチン接種体制
・平和のまちミュージアム
・ひまわりプロジェクト

更新日 : 2023年11月28日
ページ番号:000162892
コメント項目

(1)日本新三大夜景都市 第1位(資料なし)

(2)新型コロナウイルス感染症の現状について(資料なし)

月日:2022年3月30日
場所:北九州市役所

発表項目

(1)新型コロナウイルスワクチン接種(3回目接種)に係る今後の対応について(PDF:768KB)

(2)平和のまちミュージアムの開館について(PDF:523KB)

(3)平和を願うウクライナひまわりプロジェクトについて(PDF:517KB)

出席者 北九州市長

会見の動画(YouTube)

市長
 バックパネルが今日から模様替えであります。「スペースLABO」に模様替えいたしました。オープンまでいよいよあと1ヶ月であります。先日、担当者から発表させていただいたとおり、国内最大の大型竜巻発生装置があり、そして国内最高峰の、最新鋭のプラネタリウムがあります。見どころ満載でありますので、多くの方々にぜひご覧いただきたいと思っております。それがバックパネルであります。
 今日は最初に、「日本新三大夜景都市」に、3年前第3位に選ばれていたわけでありますが、この度、第1位となりましたので、その報告であります。3月25日、札幌市におきまして、「夜景サミット」が開かれました。そこでは、日本の夜景景観士(正しくは夜景観光士)が、今6,102名いらっしゃるということでありますが、夜景の美しい都市を投票で決めるという手順でございまして、ランキング1位は北九州市となりました。3年に一度の投票によって決定する仕組みでありますが、大変嬉しい結果となりました。前回は第3位でありましたので、今回1位に順位を上げて再認定されたことを大変嬉しく思っております。どういうところが評価されたかでありますが、実は「夜景遺産」というものが、これまたコンテストによって選ばれております。選ぶ人は、日本夜景遺産事務局と夜景景観士(正しくは夜景観光士)の1級「夜景マイスター」と呼ばれている方々の投票によって決まっております。全国で261箇所が認定されておりまして、その中で7つ、北九州は日本の夜景遺産に選定されております。「皿倉山」、「高塔山公園」、また「足立公園」、「門司港レトロ展望室」、また「小倉イルミネーション」、「戸畑祇園大山笠」、「和布刈公園第二展望台」と、このように日本夜景遺産が7つもあります。バラエティ豊かな夜景観光の資源が評価されております。また前回の認定、3年前に認定されまして、さらに夜景に磨きをかけようと、官民一丸となっていろんな取組をしてまいりました。その中に「小倉城」、「門司港駅」、「若戸大橋」、こうした歴史的な建造物のライトアップに力を入れてまいりました。また市民の力によりまして、「小倉城竹あかり」という素晴らしいイベントが大成功を毎年しておりまして、そうした様々な取組によって、「夜景観光都市」として市内外にPRしてきたところであります。今回、第1位に選ばれたということは、市民や関係の皆様方と官民一丸となって夜景観光資源をしっかりと磨き上げてきた、そのことが評価されたと考えております。来年度の取組といたしまして、「日本新三大夜景都市」第1位のブランドを活かして、本市のクリエイティブディレクターや市民・各界のご意見も参考にしながら、まずは全国から募集するフォトコンテスト、夜景や名月スポットのフォトコンテストであります。次に、夜景スポットをめぐるデジタルスタンプラリー、また本市の夜景、名月の魅力を伝えるプロモーション動画の作成などを行いまして、本市の夜景の魅力を積極的にPRしてまいります。また本市の代表的な夜景スポットであります皿倉山などと「ジ アウトレット北九州」を結ぶ送迎バスを走らせることも考えておりまして、夜景観光を、しっかりと充実させて観光客の誘致に努めたいと、地域経済の活性化に繋げてまいりたいと考えております。ぜひ皆様方にも宣伝方よろしくお願い申し上げたいと思っております。
 次が「新型コロナ感染症の状況」であります。まず感染者の状況を、このグラフ、この新規陽性者の数、病床使用率、重症病床の使用率を3つに分けてグラフ化しております。これを見ますと、高止まりしているというのは一目瞭然であります。前回のピーク時と比べてどうかと考えますと、やっぱり警戒はしなきゃいけないということを改めて感じております。依然として400人、新規感染者がそれを超えている日も多く見られておりまして、下げ止まっている状況と。そして、これからは転勤・就職という機会が増えますので、会食の機会が増えるかと思います。昨年を振り返りますと、4月の下旬ぐらいから各地で新規感染者が増加しております。本市も大型連休明けから急増して第4波になったということがあります。決して気を緩めてはならない状況であります。また、東京では「BA.2」という新たな変異株、感染力が強いと言われておりますが、どんどん置き換わっているという状況で、昨日は2倍になったというような話もあります。そういうこともありますので注視が必要だと、今後の感染拡大を懸念するものであります。そこで、感染防止対策はいつも市民の皆様にお願いしていることではあるのですが、やはり基本的な感染防止対策の徹底が大事だと思っております。マスク、手洗い、うがい。インフルエンザというのが今ほとんどないのですね。やっぱりこれは、マスクと手洗い、うがいという、私は「三種の神器」と呼んでおりますけれども、こういう身近な感染防止対策を皆で徹底すると非常に有効であるということであります。それからお店を使う時には、飲食店のみならず利用する皆様方も同じように感染防止対策が必要であります。定期的な換気、また座席間の距離の確保、そういうことに力を入れていただきたいと思いますし、利用者はお店を守るためにも、お店の感染対策にご協力をお願いしたいと思っています。これから大学、あるいは入社するに伴いまして寮生が増えると思います。新しく入寮される方は寮内での感染防止対策が大事だと思います。春休みで、車で出かけるケースも多いと思いますが、こまめに車内の換気が大切であります。もう1つ市民の皆様へのお願いはワクチン接種であります。3回目接種を終えた方が今どれぐらいになっているかでありますが、医療従事者をはじめ、皆様のご協力によって約37万3,000人。これは2回接種を終えた方の約51%になっております。また65歳以上の高齢者で見ると、約23万2,000人になっておりまして、これは2回接種を終えた方の約83%となっておりまして、接種は着実に進んでおります。3回目のワクチン接種は、オミクロン株に対しても効果があるとされております。ワクチンの種類に関わらず、ぜひ早めの接種のご検討をお願いしたいと思っております。また県独自の感染再拡大防止対策期間というのは「4月7日まで」となっていますが、再拡大を防止するための軸というのは、やはり基本的な感染防止対策の徹底と3回目のワクチン接種にあると思います。このまま感染の波を抑え込めますように、ぜひご協力をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、「今後のワクチン接種の対応」につきまして申し上げたいと思います。4月の新たな対応、また5月以降の接種体制についてであります。4月の新たな対応のまず1つは、平日夜間の接種機会の拡充であります。4月6日からリバーウォーク北九州におきまして、水・木の夜に接種を行うことは既にお知らせしておりますが、これに加えまして、4月8日金曜日から、八幡西区のコムシティで金曜日の夜に接種を行います。やはり翌日が日曜日でお休みの方が多いためと思われます。副反応を心配されている方も多いわけであります。土曜日の人気が高い集団接種のそうした状況を見て、このような機会を設けることにいたしました。仕事帰り、学校帰りの時にでもご利用いただけると幸いであります。4月の新たな対応の2番目は、12歳~17歳の方々への対応であります。接種券は4月上旬までに、2回目接種から6か月経過する方に対して、まず4月1日に発送いたします。その後も毎週、2回目接種から6か月経過した方に接種券を順次お送りしてまいります。12歳~17歳の方は当面、ファイザー社(製)のみ接種可能であるということを踏まえまして、4月9日から一部の集団接種会場にファイザー社製ワクチンの接種レーンを設置いたします。会場は、あるあるCity、リバーウォーク、八幡西区グランモール、戸畑区のイオン戸畑ショッピングセンターの4会場であります。日時は、既存の集団接種会場、モデルナ(社製)会場と同じでありまして、接種券が届いた方から予約が可能であります。なお、予約枠に空きがありますと、個別の接種(ファイザー社製)での接種も可能であります。12歳~17歳の方につきましても、希望する方が速やかに接種を行えるようにしっかりと対応してまいります。次に、5月以降の接種体制であります。対象者の減少を踏まえまして、集団接種会場を、あるあるCityとコムシティの2会場に集約いたします。一方、現役世代が接種しやすいように夜間の接種をさらに拡大いたします。また12歳~17歳、10歳~20歳代の男性への対応も考慮しまして、ファイザー社製ワクチンの接種も実施いたします。5月以降のファイザー(社製)会場はどなたでも予約可能ですが、12歳~17歳の方、10代、20代の男性に一定の優先枠を設ける予定であります。また予約なしの接種につきましても、両会場において、水・木・金に引き続き実施いたします。5月は個別接種については継続します。6月5日でいったん終了の予定です。希望される全ての市民の方が円滑に接種をこれから受けられるように、引き続きしっかりと取り組んでまいります。市民の皆様方もぜひ早めのワクチン接種をご検討いただければ幸いであります。この件については以上であります。
 次に、「平和のまちミュージアム」についてお知らせいたします。4月19日にいよいよオープンであります。戦争の悲惨さを後世に伝える、そして平和の大切さ、命の尊さを考えるきっかけづくりを目的に整備を進めてまいりました。施設周辺の写真は、画面のとおりであります。オープニング当日に記念式典を行います。ミュージアムには、長崎市に投下された原爆の第一目標でありました小倉陸軍造幣廠の跡地に建設したこと、また長崎市には、本市の平和の取組にご協力をこれまでいただいていることから、長崎市の田上市長をご来賓にお迎えする予定であります。また、昨年から「嘉代子桜」を大事に育ててもらっている西小倉小学校の児童も招待します。一緒にミュージアムの敷地に植樹を行いまして、ともに施設の完成を記念したいと考えております。開館後、初めての企画展でありますが、長崎原爆資料館などの協力のもと、「原子爆弾と模擬爆弾“パンプキン”」を開催いたします。4月からは、開館を祝い、小倉場周辺を訪れる市民の皆様方の認知度を高めるために施設のライトアップを行います。開館後の運営ですが、元北九州市立大学の教授で、民俗学の研究者であります重信幸彦氏に館長をお願いする予定であります。また開館後の取組でありますが、市内の全ての小学6年生を対象に、ミュージアムでの平和学習を行い、併せて近隣の歴史・文化施設の見学を行う「平和のまちスタディツアー」を行います。現在100校以上の申し込みがあっております。子どもたちに平和の大切さをしっかりと受け継いでいただけるように取り組みます。詳細は、配布資料のとおりです。次に、ミュージアムの展示を簡単に紹介いたします。展示は、戦争により大きく変わった人々の暮らし、街の様子、北九州を襲った空襲の被害、原子爆弾と小倉、戦後、復興を果たした街の様子をテーマにしております。市民の皆様からご提供いただきました当時の日用品などの実物資料を展示する他、最新の映像・音響技術を駆使し、来館された方の心に残る展示を行います。次に、360度シアターであります。昭和20年8月8日、八幡大空襲がありましたが、それを追体験できる360度シアターを設置いたしました。この360度シアターは、日本にある平和に関する資料館で日本初の試みとなります。このシアターでは、昭和20年8月8日の八幡大空襲と、翌日、原子爆弾を搭載したB-29爆撃機が小倉への投下を諦め長崎に向かった様子も、迫力ある映像や臨場感のある音に囲まれながら体感していただくことができます。また次の写真でありますが、市民の暮らしを感じることのできる当時の家庭や家具の再現の提示、また造兵廠で当時つくられておりました風船爆弾の模型、実物の7分の1スケールとなりますが、それを展示いたします。次の写真は、焼夷弾であります。本市の空襲の被害を紹介するパネル展示、また実際に投下されました焼夷弾の模型(原寸大)の展示も行います。戦争を知らない世代の方々が本市で起きた戦争の悲劇に向き合うことで、改めて平和の大切さ、命の尊さを感じていただける貴重な施設となるように、多くの方に足を運んでいただきたいのであります。結びに、報道関係者向けの内覧会は4月14日を予定しております。詳細は、配布資料をご参考いただきたいと思います。
 次に、「ウクライナ人道支援」についてであります。ロシア軍のウクライナ侵略以降、ウクライナ国民の皆様は非常に厳しい状況に置かれております。この侵略以降、北九州市は市議会と協調して様々な取組を行ってきました。現在、ウクライナから我が国への避難民に対する具体的な支援策につきましては、国で検討中であります。詳細はまだ発表されておりませんが、本市は「非核平和都市宣言」を行っております。「平和を強く願う都市・北九州市」として、ウクライナの方々に心を寄せるとともに、1日も早く平和が戻ることを願って、北九州市として独自の支援を行うことにいたします。この支援策は、ウクライナを象徴する花が、本市の市の花と同じ「ひまわり」であることから、「平和を願うウクライナひまわりプロジェクト」と名付けて実施いたします。支援策でありますが、まず避難民を想定した支援です。見舞金の支給であります。これには「絆プロジェクト基金」を活用いたします。東日本大震災の被災者受け入れをきっかけに始まりまして、直近では、平成30年7月豪雨災害の際にも活用した「絆プロジェクト基金」を使いまして、ウクライナから本市へ避難される方々に見舞金を支給します。2つ目であります。ウクライナ出身者による通訳の支援であります。ウクライナから避難された方によりきめ細かな相談を行うため、県内在住のウクライナ出身者の協力を得て、対面を含むウクライナ語での相談に対応いたします。3つ目に、日本語の教育であります。ウクライナからの避難が長期化することも想定しまして、希望する方を対象に日本語を学ぶ場を提供いたします。次に、画面に平和を願うメッセージボードを載せておりますが、北九州市民の平和への思いを表す1つの形として、ひまわりの絵が記載されたメッセージボードを設置します。このメッセージボードは、市民の皆様が平和を願うメッセージを記したシールを貼ることで、ひまわりの絵が徐々に完成していく仕掛けとなっています。日々完成していく様子はInstagram(インスタグラム)で発信をします。本市にもウクライナ出身の市民の方がいらっしゃいます。この方々を頼って、ウクライナ避難民の方が本市に身を寄せることが考えられます。今後、避難民の方が家族で本市に根を下ろした生活を希望された場合、就労や教育・保育・医療など、多岐に渡る支援が必要になります。冒頭にも申し上げましたが、避難民に対する具体的な支援につきましては、国の対応方針によるところも少なくありません。私どもとしては、引き続き国の動きを注視しながら、県ともよく連携して支援に取り組んでまいりたいと考えております。その上で、本日お知らせいたしました「平和を願うウクライナひまわりプロジェクト」についても、必要に応じて拡充いたしまして、本市に避難された方が安心してお過ごしになるように、丁寧で寄り添った支援に取り組んでまいりたいと考えております。それでは、私からは以上ですので、ご質問を承ります。

記者
 今日の発表内容から1件、それから別件で2つ教えてください。まず1つが「平和のまちミュージアム」の取組の、オープンの関係で、田上市長を迎えられてというところもありましたが、そのあとのウクライナ支援のお話にもありましたとおり、今、非常に、「平和という意義」というのを改めて問われるところ、考えさせるところもあるので、その意味で今、タイミングがたまたま今ということにもなりますが、今このミュージアムを開館して皆さんに見ていただく意味というのが、国際情勢も含めての中で「意義」というのを改めてお聞かせいただければというところと、それから、この「ひまわりプロジェクト」のメッセージボードは今コムシティのほうでということですが、せっかく開館するミュージアムで、「平和」というキーワードというところでは非常に通じるところもあるので、そこに設置するというのも1つなのかなという気もしたのですが、その辺はちょっと今後検討することもあるのかなと思うのですが、ウクライナのプロジェクトであったり、現状を含めたお考えというところを教えてください。
 その他、続いて話が全然変わりますが、PCBの処理施設の関係で、再延長を求められている中ですが、いったん今の期限が3月末、もう明日ではありますけれども、今のお考えの中で、市長もこれまで、市民であったり市議会のご意見をいろいろ聞きながらご検討されるということでしたが、この一両日中の何らか判断であったりというのがあるのか、もしくは、ちょっと4月に入ってからのご判断というところなのかもしれませんが、今この期限に対してのご返答をどのように考えているのかというところを現状で教えてください。
 それと、ちょっと前になりますが、東田のスーパーシティ構想の関係で、去年の春にご提案されるということで発表があったかと思いますが、先日、政府のほうからあったのは、つくば市と大阪市のほうがいったん選ばれているというところで、このあとまた何らかの形で追加の採択もあるのかなとも思うのですが、最初の段階では、北九州のお名前はなかったような状況ではあるのですが、これに対してのお受け止めであったり、それから、東田地区の今後のまちづくりというところで考えられる影響であったり、もしくは今後も引き続き、提案も含めた形で形にしていこうというふうにお考えであるかというところをお聞かせください。以上3点です。お願いします。

市長
 今生まれてくる子どもが中学生とかになる頃に、戦争体験のある方が一体何人残っているだろうかということです。とにかくもう戦争を知らない世代が大半となってまいりました。よその地域ではなくこの街で、原爆投下の第一目標であったこと、それから八幡大空襲などでたくさんの尊い命が失われているという、戦争はいかに悲惨なものであったか、そこからして、平和がいかに大切なことかということを次の世代にしっかりと伝えていくことは我々の責務だと思っております。これまでは、いろんな平和学習の方法があると思ったのですが、やはり「嘉代子桜・親子桜」を、株を長崎から分けてもらって、それを小学校、中学校で、皆でそれを植樹するという式典を行いまして、これは全ての学校で完了いたしましたが、そういうふうにして、植樹をして、その木を大事に育てていくという中で、この平和の大切さということを皆が感じ取ってもらうということを中心にやってきたわけであります。その過程で、「平和のまちミュージアム」のような、子どもたちのために、次の世代のためにも資料をしっかりと確保しておくことも大事ではないかという議論もありまして、幸い、全会一致による市議会のご了解・ご賛同をいただきまして、今回の開館に至るわけであります。他の地域のこういう戦争と平和に関する資料館を見ますと、巨大な、大きな敷地と建物と、いろんなものがあるかもしれません。それからすると小ぶりかもしれませんけれども、この陸軍の造兵廠のあった拠点になる地域に、今ここに平和のミュージアムがオープンするということは、大変私は意義のあることだと思います。ぜひ多くの方に訪れていただきたいものだと思っております。それから、ロシアにはロシアの言い分があるのでしょうが、核で恫喝したということは現実だし、これは絶対に許されないことであります。「非核平和都市宣言」を、全会一致の市議会とともに市も決議をした都市として絶対に許せない、ロシアの侵略行為と核による恫喝は絶対に許してはいけないことだと思います。ただ、「平和のまちミュージアム」というのは、今現在行われていることを対象にするものではありませんので、これまでの歴史の中で、北九州の市民が戦争に耐え、そしてまた復興のためにどうやって頑張ってきたかということを、後世にお伝えをするということであります。改めて、「こういう事業が大事である」ということを、今回のロシアの侵略行為によって、多くの方が感じていらっしゃるのではないかと思います。
 次に、PCBでありましたですね。PCBは、とにかく環境省に、「とにかくこっちのほうに責任者が出てきてもらって、市民に直接経緯をよく説明して」、「大変厳しい意見が続出すると思うけど、覚悟を決めてとにかく来てほしい」、「とにかく住民と対話をしてほしい」ということを、強く要請したわけであります。それが小泉元環境大臣との対話でした。38回、環境省の責任者が来てくれて説明会を行いました。また電話、電子メールでもご意見を募集しました。そういうことで、いわゆる重要な論点、検討すべき事項というものは、整理をほぼされたのではないかと考えております。こうしたことを踏まえて、国との協議を詰めていきたいと今日まで取り組んでいるところであります。市民からいただいたご意見もいろいろあると思いますけれども、「再延長しないと言っていて、またこれを反故にするというのは、これはもう絶対信用ならんじゃないか」という意見は大変根強いものがあると感じています。同時に、「PCBを、廃棄物をこのまま放置するのもやはりどうなのか」、「やっぱり環境で頑張ってきた都市としては、その点は確かに気になる」ということ。しかし、それにしても、「再々延長なんて馬鹿げたことは絶対ないだろうな」という思い、それから、「引き続き本当に安全に処理ができるのか」といった、そういった基本的な疑問、こういった声がいっぱい出たところであります。そういうことを市民のお気持ちと捉えて、国に対しても意見を戦わせ、時にはこちらからも強く要求したりしているわけであります。また市議会におきましても様々なご意見をいただきました。安全対策の強化、処理期限の厳守、市民の気持ちの汲み取り方と、こういった諸点について率直に各会派、議員のご意見も聞かせていただきました。こうした議会の意見をもとにして国との協議を進めておりますけれども、もう一時、時間はかかると考えております。国は当初の操業計画がありまして、「3月末で北九州事業所については操業を停止する」と言っております。停止すると思います。そのことは承知いたしておりますが、市民との対話、あるいは市議会で出た意見を踏まえて国と詰めていく過程にありますので、その予定は予定かもしれませんけれども、時期にこだわらない。市民・議会の意見を踏まえて、しっかりと国と協議を行った上で判断をすることでありますので、「時期をいつまでに」という気持ちはありません。これがPCBに対する当面の対応方針です。
 あとスーパーシティ(構想)であります。議会においても「ぜひチャレンジして頑張れ」と激励をいただいておりましたし、私どももこれを機会に規制を改革して、当初は「選ばれると集中的に政府の助成も得られる」と、そういうふうに私ども理解しておりましたので、頑張って皆でやったわけです。今回のスーパーシティ構想というのは、事前にしっかりと参加する企業、地域住民の方々に説明して、個々のプロジェクトについてコンセンサス、熟度をしっかりと、皆でやるということを前提にして手を挙げてくれということになっておりましたので、その準備も行いながら国に要請していたところ、去年の夏ぐらいですか、スーパーシティ(構想)に選ばれると、国が集中的に財政的支援をするということを前提に考えているというような情報が流れているようだが、それは事実ではないというお達しが来まして、「え?」という話であります。しかし、そこに至るまで、地域の方や企業と一緒になってプロジェクトを練り上げておりましたので、何とか国に選んでいただけるように頑張ったわけでございますが、今回は落選じゃないという言い方を国はされております。「提案の熟度が高まり次第、改めて指定を検討する」と、こういうことでございますので、引き続き国と協議したいと思っています。国は、まずは政令事項であるとか諸々の、今、年度替わりの時ですので、これが一段落してからということでありますが、国に対しては「熟度を高めて再提案の協議をする」という気持ちで今おります。それと同時に、いつぐらいになるかが分からないわけです。もう既に、このスーパーシティ構想を練り上げるために31のプロジェクトをまとめているわけです。それから、延べ82の企業、大学と取り組むということでありまして、もう今までいろんなことを議論してここまで来ておりますので、そこで国家戦略特区に選ばれているわけです。一番最初に手を挙げた時に、北九州市は国家戦略特区に選ばれているから、ここに書いてある規制の話はそれでできるんじゃないのかという議論も出たぐらいです。従って、規制を改革するということは、国家戦略特区の制度を活用して、その都度、国にお話しして、丸が付けばできるわけであります。問題はその助成、大なり小なりお金はかかります。これは、市としても対応できる点については頑張ってみようと思っています。同時に、それぞれの中央省庁には数々の助成のプログラムがありますので、その中で個別に要請して採択される場合もありますので、そういうこともやりながら、国との再協議において、選ばれるまでの間も、できるところは精一杯、自助努力で、官民でプロジェクトを進められればという思いでおります。

記者
 ありがとうございました。先ほどからPCBのことも、先ほど「対応方針に沿うことだ」ということでしたので、それで言いますと明日、何か改めて3月末のこの期限で市として表明をするとか、そういうことではなく、もう一時しっかり考えて、考えを出すということだという理解でよろしいですね。

市長
 止まるということになるのでしょうけれども、だからと言って、それによってスケジュールを早めることはありません。やはり議会の中でも、「いろんな議論はあったけれども、若松区民の気持ちをどう汲み取るのか」、「国も市もどうするのか」ということをはじめとして、やはりよく国と詰めないといけない点もありますので、もう一時、時間はかかるかもしれません。

記者
 ありがとうございました。幹事社からは以上です。

記者
 来月7日で感染再拡大防止期間が終わるということになっておりますが、服部知事も「延長はしない」という方針を示しましたけれども、それについて市長の受け止め、考え、また市民へのお願い等があれば一言お願いします。

市長
 感染症対策というのは、それぞれの自治体が一生懸命、市民や市議会のご意見も聞きながら努力しているわけでありますが、いろんなこの対応、あるいは予算の配分等にしても、都道府県を軸にして、国としっかりと連携してやっているという状況もあります。その中で、この「4月7日以降どう考えるか」ということについてもよく県と連携したいし、私どもの意見も伝えていかねばいけないと思いますが、自分が気になっているのは、何で、東京でまた逆振れのようなことが起っているか。これはやっぱり「BA.2」にどんどん置き換わっているからではないか言われているわけです。相当程度「BA.2」は増えていると。福岡県下はまだ5、6%ぐらいでしょうか。ということは、今後「BA.2」が増えてきた場合に、また再拡大のリスクというのはあると思います。そうした状況ももう一時見たほうがよいのではないかと自分は思っております。というものの、この間、少しずつ交流というものも始まっておりますね。今までも本当にコミュニケーションがなかったわけです。そうすると、飲食店だけではないのですね。この2年あまりの間で傷んでいる地域経済、あるいは企業、事業者の中っていうのは、これはもう飲食店だけじゃありません。いろんなところ、隅々まで経済は傷んでおりますし、また「孤独・孤立」という言葉がありますように、この間の閉塞感というのは大変大きいものがあって、今までにこういう制限、行動制限をしたからこうやってきたということでは片付かないような、シリアスな一面もあると思うのですね。従いまして、「BA.2」の拡大の状況というのは気掛かりではありますけれども、ただ昔のように行動制限をまた復活させるということでは解決しない面もあると思っておりますので、その点は福岡県側ともよく調整したいし、全て地元の医師会の皆様方、専門家とも議論をしながらやっておりますので、よく調整したいと思っています。

記者
 ありがとうございます。

記者
 2点伺います。1点目は、先ほどもありましたスーパーシティ(構想)の件で補足です。できるところで今後やっていくということでしたけれども、31プログラムのうち、大体いくらぐらいいけそうか、いきたいなという市長の思いがあれば教えてください。
 もう1点ですが、市街化調整区域への逆線引きの問題で、先日、八幡東区内の修正案が出されまして、4月には他の残りの区域について出す予定と聞いております。この件で市議会でもたくさん、議員の皆さんからいろんな意見が出て、議論が活発になされておりましたが、この中で、市長をはじめ、局長は「今後に活かしたい」というような答弁で、非常に反省されていらっしゃるように見受けられましたが、元々と言えば「コンパクトなまちづくり」であったり、「防災の面から」ということで出発した話であったかと思います。ただ、その点について大幅に修正されたということは、ある意味、政策として白紙撤回にはならなかったにしろ、大幅に方向を修正しなければならなかったということだと思います。その点について、北九州市の長として、このような政策を最初に打ち出されたことについてどう思っていらっしゃるか、改めて見解を伺えればと思います。

市長
 スーパーシティ(構想)のプロジェクトを今まで立案して国に申請していると。どこから動かすのかということについては今、鋭意関係者と相談しているところでありますので、今日の時点で、「こういう分野、こういうプロジェクト」と申し上げるには至っておりません。ただ、ずいぶん審査に時間がかかっておりますのでね、この間、「一体どうなるのだろうか」ということで関係者も気を揉んでいたと思いますので、できるところは、呼吸が合えば、どれぐらい予算がかかるかということもあるし、それぞれのプロジェクトごとに規制の部分について関係省庁の許可が得られるか。つまり国家戦略特区を活用してやることになりますので、一定の時間もかかるでしょうし、事前にある程度、いろいろと突っ込んで調整しておく必要がありますので、関係省庁と。そういった意味では、しばらく時間を貸していただきたいと思っています。
 それと区域区分の見直しでありますが、元々、この国としても、これまでの地域社会づくりについては、やはり反省して、コンパクトなまちづくりに向かったほうがよいという方向性を出して、そして、レッドゾーン・イエローゾーンといった防災の対応策も出しました。そして、この数年来やってきまして、まだ日本では例はないけれども、「区域区分の見直し」ということも、基本的な方向性としては議論すべき時ではないかというお話はあったわけではありまして、その中で、「北九州がやってみよう」ということであります。初めての試みになりますし、学識経験者が集まっている都計審(都市計画審議会)において、趣旨をお話しして、総論としては、理解できる、分かったということでスタートをしたわけでありますが、もちろん大前提として、地域住民の権利に関わることですから、ご理解をいただけるところでやるしかもちろんないわけです。そのことはきちんと説明して議論をしていたと思うのですが、素案を出した時点において、ひと騒動になってしまったというのは、やっぱり「このまま行ってしまうんじゃないか、反対意見が出ても」という不安を抱かせたということは、やっぱり「区域区分の見直し」に限らず、行政に対する信頼度が、こういう素案によって崩れている場合があったわけです。多くの場合、「心配だ」、「どうなるのだ」というふうに大変お怒りになった方も多いわけですから、この点はやっぱりよく反省をして、住民のそうした基本的な生き方、これからの財産の問題に深く関わっている重要な案件だけに、そこはよく丁寧に心情を汲み取って、やはり提案すべきであったという点を深く反省しています。それで、議会でも質問が出ましたね。「総論としては分からんわけでもない」、「しかし、やっぱりいろんな問題があることは当然分かっていたんだ」、「広島県はどうか」。「やはり人が住んでいないところからそういう対応をしたのではないか」、「なぜそういうふうにしなかったのか」というご質問もいただいたことがありましたが、今度の場合、人が住んでいないところを、それに若干の合意を得られたところが加わるということになりました。この間、大変多くの方にご心配をおかけしたことを、大変深く自分としても教訓にしないといけないと思っています。

担当者
 先ほど「日本新三大夜景都市」の再認定の中で、「夜景景観士」とありましたけれども、正しくは「夜景観光士」でございます。訂正いたします。

担当者
 その他、ご質問よろしいですか。では以上で終わります。ありがとうございました。

市長
 ありがとうございました。

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市長公室報道課
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