発表項目 |
月日:2021年11月10日 |
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出席者 | 北九州市長 |
令和3年11月10日
【発表案件】
・北九州SDGs登録事業者の決定
・本市のSDGsマークについて
会見の動画(YouTube)
市長
今日は、SDGsについて報告させていただきます。SDGsの登録事業者を決定しましたので、その報告であります。今年の8月に「SDGs登録制度」を、北九州市は創設いたしました。第一次の登録となります219の事業者が決まりましたので、それをお知らせします。これからの企業経営では、SDGs・脱炭素の取組に対応しなければ、企業の競争力に影響しかねない状況になりつつあります。今年度から始まった、第2期「北九州市SDGs未来都市計画」におきましても、地元企業にSDGsの経営を普及し、競争力強化と地域の活性化を進めることにしております。そこで、企業の積極的な取組みを「見える化」しまして、SDGs経営の実践や対外的なPRに繋げるため、「北九州SDGs登録制度」を創設したところであります。この制度では、SDGsに必要とされる経済・社会・環境3つの側面に関する具体的な取組、数値目標をそれぞれの企業が設定いたします。それを市のホームページなどで公表することで、SDGs経営に取り組む企業をPRするわけであります。第一次の登録では、9月の1ヶ月間で幅広い業種から申請がありまして、219の事業者が登録するに至りました。当初の想定を超える数であります。市内事業者のSDGsへの関心の高まりを感じております。また事業者からは、「登録制度の申請をすることで、自分の会社がどのようにしてSDGsに取り組めばよいのかが分かった」という声も伺っております。この制度で狙った効果が表れており、市内企業にさらに広げるため、10月以降も申請を受け付け、3ヶ月ごとに第二次、第三次と追加の登録をしてまいります。そこで、第一次登録事業者をPRして、この制度をさらに普及するため、登録証の交付式を11月16日に国際会議場で開催いたします。SDGsの目標とする2030年に向けまして、これからは「行動の10年」と言われております。先日の「COP26」に参加した際にも、脱炭素を志向する国際的な潮流を肌で感じたところであります。北九州市でもこれまでSDGsの認知度向上に、精力的に取り組んできましたが、これからは実践の段階へとステップアップしていく必要があります。この登録制度によって、SDGsや脱炭素に取り組む企業を増やすことで、市内企業の競争力を高め、SDGsを原動力とした北九州市の地方創生に繋げてまいりたいのであります。次に、SDGsのマークを制作いたしましたので報告いたします。「北九州市のSDGsマークをつくってほしい」という要請が各方面からありました。そこで、新たに制作したものであります。本市では、今年度スタートした第2期「北九州市SDGs未来都市計画」に基づいて、SDGsの達成に向けた機運を高め、多様な主体が連携した取組を進めております。連携のシンボルになるマークとしまして、国連が定めたカラーホイールがあります。私がバッジにいつもしているものであります。ただ、これは厳格な使用制限がありまして、国連の許可がないと、例えば企業の名刺や商品で使うことができません。一方、以前から「北九州市と連携してSDGsに取り組んでいることを一目で伝えられるツールがほしい」という要望も多く寄せられておりました。そうした中、今年の春に、「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」を開催いたしました。この「ART for SDGs」では、アートを通じて、SDGsの目標・理念を可視化しまして、ビジュアルに、ポストコロナ時代の新しい生き方のビジョンを発信して、南條ディレクターの監修で、シンボルとなるデザインも制作されました。このレガシーを引き継ぎながら、「SDGsの実現を目指す」という本市のメッセージを視覚化するため、そのデザインをベースにマークを今回制作したところであります。これが新しいSDGsのマークであります。北九州のオリジナルデザインであります。カラーホイールをもっと自由に使えるといいのですけれども、「商業目的に使っちゃいけない」ということで、かなり厳しい制約があったものですから、「ART for SDGs」のデザインを、南條ディレクターにもう一度、これを丸い形、円の形で(デザイン)していただきました。この新しいマークは、SDGsのゴールアイコンと同じ17色の様々な形が重なっております。また、交わり合うことでイノベーションを生み出して、社会課題を解決するというコンセプトで制作されております。また「北九州市のSDGsは、局地的な取組にとどまらず、国内外への大きな広がりの起点になる」という意思を、「地球」というシンボルで表現しております。このマークを「SDGsクラブ」の会員やSDGs登録事業者など、本市と連携してSDGsの実現に取り組む多様な主体が利用できるツールとすることで、市と市民・企業の一体的なSDGsの取組を後押ししたいと考えております。そこで、まず、先ほどご説明したSDGs登録事業者に交付する登録証のデザインとして活用いたします。さらに、民間でも広く使っていただくためのルールを、12月を目途に策定して、よりオープンな利用に繋げたいと考えております。私からは以上であります。ご質問を承ります。
記者
SDGsの登録制度についてお尋ねします。先ほどおっしゃったように、「SDGsクラブ」というのが既に先行してあるかと思います。この違いを教えてください。
市長
どうやったら、この片仮名の世界、「SDGs」という考え方、理念を、市民に広く伝えていくかということで、関心を持っている各界の方々がいらっしゃいますので、クラブをつくって、そこで皆が集まって意見交換して、SDGsに親しくアクセスできるような、まず場所をつくろうと。それが「SDGsクラブ」を発想した背景であります。そこに集まってこられる方は、企業の方もいらっしゃいますし、学校関係者や個人で入られる方、団体関係者、行政もおります。これを1つの官民連携の、本市におけるプラットホームにいたしまして、このSDGsクラブから様々なアクション、あるいは啓発・普及を強力に進めていくということで今日に至っております。一言で言うと、SDGsに取り組む意思を宣言するものであります。それと比べまして、この登録制度でありますが、それぞれの会社が、SDGsについてどのように取り組むのか、会社ごとに具体的な取組を検討していただいて、SDGsへの取組の自己評価をしていただく。そして、それぞれの会社ごとに重点目標を設定していただく。そして、これを公表することによって、各社がSDGsの達成に向けて、それぞれ努力をしていただく。そういうことで、この登録制度をスタートいたします。
記者
ありがとうございます。あと発表事項とは別になるのですが、報道ベースで恐縮なのですが、先日、西日本新聞さんに、ワクチンの接種状況を市職員に尋ねられていたという記事が掲載されました。過去にも職員の面談で、マイナンバーカードの交付状況や自治会の参加状況などを尋ねて、「とても圧力を感じた」というような職員がいらっしゃいました。市民に広く広げるためのことなので、職員としてはしょうがないのかもしれないのですが、そういうふうに圧力等を感じていらっしゃる職員がいらっしゃることに対して、市長の見解をお伺いしたいと思います。
市長
8月初めの段階におきまして、当時、行政といたしましては、市民の中から、コロナ対策に関わっている人、あるいは危機管理、消防、そうした関係の窓口にいらっしゃる公務員については、「感染症対策に万全を期してほしい」という、意見・要望というものが数多く寄せられておりました。正規職員で約7,200名いる市役所が、「集団接種会場はいつ自分の番が回ってくるか」という状況でもありましたので、円滑に市民全体の接種を進めるために、「行政も職域接種を考えるかどうか」という、そういう検討を要していた時であります。そこで、その当時、職員がどの程度ワクチン接種を行っているかを把握する必要があると考えまして、そこで調査を行ったと。ワクチン接種に関する調査は、これまでにこの1回だけであります。その結果、モデルナ(社製)ワクチンが、供給が極めて不透明であったということもありますし、「市民とともに、公務員も順調にワクチン接種が進むであろう」という見方もあって、結局「職域接種は行わない」という結論になったわけであります。その過程におきまして、担当部署から各部署に伝える時に、「これはワクチン接種を促すものではありません」という、まずそのことをはっきりと謳いまして、それから、「未回答でもいい」ということで、任意であるということであります。つまり「ワクチン接種は任意であるということを大前提として問い合わせする」ということを、はっきりと文書通知の中でも確認して、この作業を行っております。ということで、これが、経過なのでありますが、今回の報道を通じまして、自分自身が感じていることでありますが、そういう経緯で行った過程におきまして、例えば周囲の周りの職員の人に「あなた打っている?打っていない?」って、このような、周囲に聞かれるような、問い方をしていたとすれば、これはやっぱり配慮が欠けていたのではないかと思います。その点は遺憾に思っております。
記者
ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さんお願いします。
記者
ワクチンの接種状況についてお伺いします。国のほうで3回目の接種を検討していると、方針だということなのですけれども、もちろん北九州のほうでも検討が進められていると思うのですけども、もし何か具体的なスケジュール等、決まっていたら教えてください。
市長
欧米においても、以前から「ブースター接種は必要不可欠だ」というような、そういう論調がかなり出ておりましたし、国が具体的に検討を開始する前から、本市としましても「場合によってはそういう状況に至る」ということを念頭に、特に春のワクチン予約の段階におきまして、窓口の混乱があった反省を踏まえて、「今後どうするのか」ということもありました。その過程で、国のほうも3回目接種について検討が進んでまいりまして、間もなく方針が決まって公表されるというふうに思っております。これまでの市の検討経過では、医師会の皆様方とも、3回目接種の場合どう対応するか(検討してきました)。例えば集団接種でどのように対応し、また市民の中にも要望の強い、かかりつけによる個別接種というものも大事であろうと、そういうものをどう組み合わせるか。ここに来て「職域接種も認めよう」、「加速しよう」という動きもありますので、職域接種のほうは直近のお話でございますので、今後の課題になりますが、集団接種と個別接種を適切に組み合わせるという場合に会場をどのように設定をするか、曜日をどうするか、医療従事者をどう確保するかといったことなどについて、医師会とも協議を進めているところであります。ただ、ファイザー(社製)、モデルナ(社製)の(種類を)、「(1・2回目接種から)変えて接種していいのかどうか」とか、まだ確定していないことがありますし、それから、大体のワクチン供給量というのは伝えられつつありますけれども、今年の職域接種、特に大学連携の推進の時もそうだったのですが、ワクチン供給の見通しが見えなくて、関係者が大変呻吟した経緯もございます。ここは国がはっきりと、方針と同時にワクチン供給量も決めて公表されると思いますので、今の検討状況についてはこの辺にさせていただいて、できるだけ速やかに市としての対応方針も、国に続いて公表できるように汗をかきたいと思っております。
記者
ワクチンに関して、重ねてお尋ねしたいのですけれども、VRSの入力に関してなのですが、埼玉とか島根とかっていったところの一部の自治体とかでは、入力のミスがあったり、確認されていたりする自治体もあるというふうに伺っているのですけれども、北九州市のほうは今のところ、VRSの入力に関してのミスが確認されていたりとか、もしくはそういう記録の見直しを行うご予定とかいうのはありますでしょうか。
市長
今までに、2回接種された方が68万人ぐらいになっていると思いますが、膨大な数であります。そしてまた、医療従事者については県庁のほうで対応されたということもあります。また、個別接種の形で、それぞれのクリニックで打ったということがある。そういったものがありますので、いわゆる集団接種だけではないものですから、誤りなく入力できるように、慎重に作業は進めてきておりますが、今のところ入力でミスがあったという話は、念のために担当者が確認します。
担当者
補足でご説明いたします。今ご質問がございました、VRS入力の誤差など、いろいろ誤りがあるという問題は、もともとVRSのそもそも読み込みの精度にかなり問題があって、一定程度、数字の読み間違いなどがあって、誤ったデータが取り込まれるという問題であります。それをもとにして、3回目接種の、接種券情報とかをつくるにあたって、母体データが今、問題になっているというお話でありますけれども、本市の場合におきましては、VRSの読み込みももちろんやっているのですけれども、それと並行する形で、再度パンチ入力で、最終的な予防接種システムには全てのデータをもう1回、パンチ入力で流し込むという、二重の作業を行っておりまして、もともとそれ(VRSの読み込み誤差)を補足するような形で、全データについて対応しているところでございます。ですので、最終的な予防接種システムのデータから3回目の接種券などをまたお送りしていくことになるわけですけれども、その際、VRSで仮に読み込み誤差があっても、パンチ入力の際に補正をしておりますので、そうした修正作業も以前からずっと進めていると、そういった状況でございます。以上です。
記者
ありがとうございます。それとすみません、もう1点よろしいでしょうか。ワクチン関連でもう1点だけなのですけど、1回目のワクチンを接種したあとに転居とかをした場合に、2回目接種時の引継ぎが混乱したという事例もあったそうなのですけれども、3回目の接種にあたって、同じような事例も想定されると思うのですが、その辺に関して、今のところ検討されている対策等ございましたらお願いいたします。
市長
これも補足してもらいますけれども、学生さんなんかも、郷里に帰ってまたこちらへ出てくるとか、あるいは転勤だとか、そういう事例はありましたので、できるだけ円滑に、その点は対応するようにしてきているのですが、具体的に補足してもらえますか。
担当者
補足をさせていただきます。今回の1回目、2回目の接種でも、今、お話がございましたとおり、例えば1回目、別の自治体で打たれた方が、そのあと本市のほうに転居されてこられて、ご本人の申し出によりまして、2回目の接種を本市で行ったと。そうした逆のケースも含めまして、そうした点はたくさん(対応)しております。今、国のほうでも確かにお話が出ておりますとおり、その情報をマイナンバーの法律の関係等もあるので、勝手にその自治体間でやり取りということができないものですから、基本的に3回目の接種につきましても、例えば1、2回目、別の自治体で打たれた方が、そのあとに転居をしてこられた場合というのは、基本的には、そのデータは向こうの自治体さんが持たれているという状況になります。これは国としても問題意識を持っていらっしゃると思いますけれども、基本的には転居をされた方が区役所窓口とかに申し出をしていただければ、3回目の接種は問題なくしていただけるようになりますけれども、そこのところが全て自動的に、全国で例えばデータが共有されるようにはなっていないと、そういった状況でございます。以上でございます。
市長
「区役所の窓口にお越しをいただければ」ということであります。
記者
ありがとうございました。
記者
先ほど発表がありましたマークについて、具体的な使用について「今後」というところで、ひとまず登録証のデザインというところですが、それが、今のところ想定する中で、今、胸にピンバッジであるとかと思うのですけども、そういった形で付けていただくとか、まだ検討ではあるのでしょうけれども、具体的にどういうところ、「会社さんで名刺に使えるようにする」だとか、「そういうところを想定しているんだ」とか、何かその辺り、「そういうふうにしていきたい」であったり、そういう市長のご意向も含め、もう少し、使用ルール策定、今、検討ではあるのでしょうけど、どう使われる方向性なのかというのを、もう少し具体例を教えていただけると幸いです。よろしくお願いします。
市長
この、市のオリジナルデザインの考案というのは、各事業者、いろんな方々から、「国連の許可」という、非常にあれ(使用制限)があるので、もう少し北九州のオリジナルで皆が、産・学・官・市民、連携して一つになろうという時のシンボルマークがほしいということから出発しております。その中で、ちょうど今年の春、北九州市としては初めて、「ART for SDGs」という形で、こういうSDGsの理念をビジュアルにするという美術っていうのは初めてではないかと思いますけれども、その過程でデザインが、「大変よかった」という声もありましたので、それをもとに、地球の形にしてやる(北九州市オリジナルのSDGsマークを制作する)ということで、今後いろんな使い勝手が出てくると思います。それは自由に使っていただいていいので、その中からもし何か、いろんなご要望なり、「こういうふうなものに使ってはどうか」というご提案があれば、早速検討したいと思っております。登録制度の企業も、SDGsに対して大変関心を持って、積極的に対応されるということで、大変心強く思っているのですけれども、私どももそれをホームページなどでしっかりとPRして、今は人手不足の時代でありますので、自分が「どの会社を選ぼうか」という時に、「SDGsで一生懸命やっている」というところは、大きな競争力に私はなると思います。また、小さいかもしれませんが、「総合評価落札方式」における加点と、もう1つは、市の融資制度の中で最低水準になる金利でもって制度融資を行うということが、(本市で)対応することになります。また19の金融機関、市内に事業所もある。そこと北九州市は協定を結んでおりまして、SDGsの推進に関する協定であります。つまり金融機関も、企業がSDGsに取り組むということを、積極的に評価(支援)していただけるようにということでありまして、そのような環境をつくって、今回の登録制度をスタートしております。従いまして、今後、事業者の方々がこのシンボルマークをどのように活用されるかというご提案があれば、一緒になって私どもも進めていきたいと思います。
記者
ありがとうございました。
記者
「トップランナーを」っていうふうにも、資料にもありますけども、市長ご自身の口から、北九州市が今後SDGsに関して、どういう都市になってほしいかっていうのをお伺いできますか。
市長
17のゴールがありますので、例えば各級議員の中にも、「何か絞り込んだほうがいいのではないか」というご提案は各方面から来たことがあります。ただ17のゴール、いずれも大事な目標だということで、「特に絞って、優先順位を付けて」ということはありませんが、SDGsが国際的な目標であることを考えますと、「ジェンダーの平等」というゴールが、「日本は極めて遅れている」ということは、広く言われていることであります。従いまして、北九州市のSDGsにおきましても、「ジェンダーの平等」「女性の活躍」ということは、非常に大きいテーマであるというふうに自覚しております。従いまして、民間の事業所の方々に呼びかけるには、「隗より始めよ」、まず自分たち、役所の世界において、女性が活躍しやすいような「イクボス宣言」をしたあと、きちんと「ワーク・ライフ・バランス」をフォローしているか。また女性の管理職が本当に2030年、国も目標に掲げた30%を達成できるかとか、あるいは審議会で今、53%女性委員にしてきているのですが、ずっと5割をこれからも維持していけるか、こうした「ジェンダーの平等」に関することというのは、日本の自治体にとっては非常に大きな課題だというふうに認識しております。もう1つは、「経済の成長」ということが、17のゴールの中でいくつか述べられております。よくSDGsの都市比較の中で指摘されていることは、環境は非常に頑張っているし、社会面でも子育て支援だとか、いろんな面でも頑張っている。ただ、市の財政の状況、あるいは経済成長率、市内のGDP、そうした経済的な指標を頑張らないといけないということは、指摘されてきたことを市長としても重く受け止めております。洋上風力、北九州空港、あるいはロボットの産学官研究開発、そうした経済成長、グリーン成長に力を入れていかねばならないのが、北九州のSDGsの非常に大きな目標であるというふうに認識しております。
記者
あともう1点、先ほど少しお話もありましたけど、企業にとっては、市が公認してくれた形でアピールにはなると思うのですけども、登録された企業とか団体について、市民が具体的にどのように思って企業を見てほしいかとかっていうところはありますか。
市長
そうですね。まずは、そろそろ就職を考えている世代、また転職、今はかなりいろんな形での、仕事を得られるパターンがありますけれども、企業を選ぶ時に、SDGsの中でも、いろんな目標がそれぞれ自社の目標として掲げられているわけです。例えば女性の方が企業を選ばれる時に、「ジェンダー平等」というか、「女性の活躍」をそこに特記している会社っていうのは、やっぱりシンパシーを感じられると思うのですね。そういった意味において、まず仕事を得ようとされている方にとっては、そこは非常に重視されるのではないかと思います。そして、私ども地方創生で「若者の定着」を考える時に、1つのポイントは、「進路指導の先生方に地場企業の将来性ある会社をもっともっと知ってほしい、我々もPRせねば」ということなのですね。上場企業、テレビのコマーシャルに出てくる会社は親御さんも先生方も詳しいけれども、上場していてもIT関係なんていうのは、あまり知られてないところはかなりあります。そういった意味では、進路指導を直接、青少年に関わっている方々も含めて、企業を見る際の評価の目安にしていただければというふうに思います。企業も、実際この登録に向けて作業を始めたら、「一体、我が社はどのように、この17のゴールに向けて、力点を置いて何をするのか」ということについて戸惑いを感じたところも結構あったと思うのですね。でもその議論をする中で、社内で、「自分の会社の特性と、目指す企業としての目標というものを、皆で認識を共有できた」という声も聞いておりまして、企業の皆さん方にとっても、「大きな1つの目標に向かって前へ進む」という共通の目標が社員の間にできたのではないかと。19の金融機関と協定を結んだ時に(協定締結時は15金融機関)、あんまり大きく新聞には出なかったのですけども、これはちょっと大事なことではないかと思っておりまして、今は金融緩和の状況ですから、金融のプレゼンスっていうのは一昔前ほどじゃないかもしれませんが、やっぱり企業にとってみれば、金融機関の評価っていうか、サポートは非常に重要だと思うのです。19の金融機関と本市が、SDGsという観点から企業活動を今後よく見ていくということで合意しておりますので、いろんな意味でプラスになってくると、そう期待するし、そうしなければいけないと思っております。
記者
ありがとうございます。
市長
もう1つなのですが、日本には今、国はもとよりですが、地方自治体の有志と、NPO有志と、経団連、民間の企業の有志で、官民連携のSDGs推進のプラットホームをつくっております。その初代の会長を自分が仰せつかっておりまして、いろんな各方面のSDGsの取組を拝見してまいりまして、認知度が非常に、短期間の間に上がってきたと思います。これは何と言っても、テレビ、新聞のインパクトの大きさは大変に大きかったと思います。これだけ短期間に、この片仮名の世界を日本の社会で定着させたということを非常に注目すべきだと思っていまして、そういった意味で、今後、メディアでそれを推進する時に、いわゆる市民層、一般市民層の方々に、もっともっと地方版のプラットホーム、つまり先ほどのクラブですね。たくさんの人が出入りするというふうにならないといけないし、これがやっぱり鍵だと思うのです。そういう場に集まってくる人に、この登録制度を始めたということで、「企業社会は、このように経済界も変わろうとしている」ということを我々も、もっともっと強く発信をしないといけない、そう思っております。
記者
ありがとうございます。
担当者
他よろしいですか。では以上で終わります。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
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