コメント項目 |
(1)新型コロナウイルス感染症の現状について |
月日:2021年2月17日 |
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発表項目 |
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出席者 | 北九州市長 |
令和3年(2021年)2月17日市長記者会見
【コメント】
・新型コロナウイルス感染症の現状について
【発表案件】
・令和3年度当初予算及び令和2年度2月補正予算について
会見の動画(YouTube)
市長
それでは、最初に新型コロナの状況につきましてご報告をしたいと思います。緊急事態宣言が福岡県で指定をされて1ヶ月が経過しました。この間、市民の皆さま、事業者の皆さまに大変なご苦労をおかけしております。ご協力に深く感謝を申し上げます。国においては先週、対策本部会議が開催されました。「多くの地域で病床は逼迫している、感染者を減少させる」と、「入院者、重症者も減少させることが必要だ」と、対策を継続する考えが示されたところであります。そこで、県の状況でありますが、グラフをご覧いただきますと、国に解除要請するための2つの目標、病床の占有率は62.8%、基準をまだ満たしていない状況であります。新規感染者の数は78.6名で目標を達成しております。そこで、本市の状況でありますが、県の判断基準で見ると、病床の占有率は、68床未満が本市の目標になりますが、2月16日現在75.0%と、まだ基準を満たしておりません。新規感染者の数は、33人未満が本市の目標ですが、7日間連続で33人未満でありまして、目標は、この点は達成しております。この画面でありますが、本市の感染状況についてグラフ化をいたしました。これを見ると、病床の占有率・重症者の占有率はまだ高いということ、また新規感染者の、前の週と比べた比率はまだステージ4に該当しておりまして、依然として病床が逼迫している状況にあると、このように考えております。そこで、新たに「陽性者外来」を開始することにいたしました。こういう状況におきまして、感染者が増えてまいりまして、病床、宿泊施設が逼迫した場合に、自宅で待機療養を余儀なくされる軽症・無症状の陽性の方に対して外来診療を行う医療体制、「陽性者外来」と呼びたいと思いますが、これを新たに整備することにいたしました。医師による診察、薬の処方、入院の要否の判断を行います。より症状の重い患者に入院要請を提供していくわけです。現在、市内の協力病院や北九州市医師会の協力を得まして、約80の病院、診療所から実施の意向をいただいておりまして、順次運用をスタートしてまいります。次に、ワクチン接種であります。新型コロナの感染拡大を抑えると、また医療体制を維持するために、切り札として市民のワクチンへの期待は大きいと思います。市としても接種事業を、全力を挙げて開始したところです。先週の2月の10日、北九州市の医師会長、穴井先生をお迎えしまして、第1回のワクチン接種推進本部会議を開催いたしまして、医師会を含めたオール北九州で対応することを確認したところであります。来週の2月の23日に、西日本総合展示場においてシミュレーションを実施する予定であります。結びに、緊急事態宣言が延長されまして、苦しい思いをされている方も多いと思います。早期に感染拡大を抑え込んで、市民、事業者の皆さまが平穏な日常生活に戻れるよう、皆さまと一丸となってこの難局を乗り越えていきたいのであります。感染拡大を抑え込む中で、医療機関の負担を軽減し、重要なミッションであるワクチン接種を着実に進めてまいりたいと考えております。市も全力で取り組みます。3月7日の期限を待たずに、緊急事態宣言を福岡県で解除できるように、目標に向けて今一度のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。この件に関しては以上であります。次に来年度の当初予算、そして、今年度の2月補正予算についてご報告をいたします。主な事業について概要を説明してまいります。来年度も引き続き、新型コロナ対策に万全を期す必要があります。そのため、新型コロナ対策につきましては、2月補正・来年度当初予算で一体的に計上してまいりますが、緊急的な対策は、今年度の予備費などを活用して、先行して実施して、切れ目なく対策を講じていくことにいたします。まず新型コロナに対する支援策、来年度の当初予算の概要であります。緊急事態宣言が延長されまして、時短営業、不要・不急の外出自粛などによりまして、多くの事業者、市民が影響を受けております。これに対して、既決予算や予備費を活用して支援を行うものであります。まず時短営業などにより売上が減少した事業者に対する支援であります。緊急事態宣言に伴い、売上が減少した中堅・中小事業者のうち飲食店の時短営業、または不要不急の外出自粛の影響を受けた者で、国の要件は「50%以上の売上減」でありますが、その要件に満たない、売上が30%以上50%未満の、減少した事業者に対して、法人は最大15万円、個人は最大10万円の支援金を支給するものであります。また飲食店の時短営業、または不要不急の外出自粛影響を受けない者で、売上が50%以上減少した事業者に対しては、法人は最大15万円、個人は最大10万円、また売上が30%以上50%未満減少した事業者に対しては、法人は最大10万円、個人は最大5万円の支援金を支給いたします。この支援金につきまして、国は5割以上、売上を減らした飲食店並びに関連産業を支援することにしておりまして、これまで北九州市は、国、そして福岡県に対して、売上減に応じた支援の拡充を強く要望してきたところであります。ギリギリまで国・県の対応を見まして、本市もこうした重要性を感じておりましたので、額は十分ではないかもしれませんけれども、自前の財源を捻出しまして、この対応をここに盛り込んだ次第であります。次に、困窮学生への支援であります。市内の大学、専門学校などに在籍している学生さん、この中には、市外から通学されている学生さんも含めたいと考えますが、新型コロナの影響を受けて経済的に困窮されている学生さんが少なくありません。市独自の支援給付金を支給する考えであります。これは、新型コロナの影響でアルバイト収入が大幅に減少している学生について、1人あたり5万円を支給するものであります。具体的には、昨年7月から9月に、国が「学生支援緊急給付金」を実施しております。これを受けた学生及びその後の状況変化などで家計が急変した学生を対象に支給いたします。非課税世帯というのは数%ぐらいになるのですけれども、これによりまして、非課税世帯に限らず、約2割程度の学生を支援することを見込んでおります。その他の緊急事態宣言の延長に伴う本市の対応でありますが、市内直売所などで使用可能なクーポン券を、子ども食堂に配布します。子ども食堂の運営と農林水産物の消費拡大を応援します。時短営業などによって、アルバイトやパートがなくなった方や、学生などの受け皿となるように、緊急短期雇用創出事業を行います。学生に対する支援では、市内大学に通う学部生に対するストレスチェックを行いまして、その結果を踏まえ、新たに学生支援に取り組む大学に対して、1校あたり上限100万円の助成を行います。これらの、先行実施する対策の20億円も含めまして、令和3年度当初予算・2月補正などで実施する本市の支援策でありますが、検査・医療提供体制の確保に91.8億円、地域経済対策や市民などの支援に62.4億円、さらなる備えに20億円、総額194憶円となります。次に、令和3年度一般会計予算の概要であります。予算規模は6,421億円、前年度比718億円、過去最大規模となります。歳入を見ますと、市税等の減少により、一般財源は2,975億円で、前年度比14億円の減となりました。一方で、売上が好調な公営競技からの繰入金を30億円増やして50億円としました。歳出を見ると、中小企業融資、新型コロナへの対応などが主な増加要因です。当初予算に掲げる3つの柱に沿って主な事業を説明いたしますと、1つ目の柱、新型コロナの感染拡大防止と市民生活への支援でありますが、検査・医療提供体制の確保に向けた取組では、PCR検査センターの運営やかかりつけ医など、市民に身近な医療機関で、PCR検査や抗原検査を自己負担なしで実施できる体制を確保します。また新型コロナウイルス感染症患者の入院を受け入れた医療機関や、帰国者・接触者外来を開設した医療機関に給付金を支給し、医療従事者などが宿泊施設に滞在する費用への助成を実施いたします。さらに、介護・障害者施設におけるスクリーニングのためのPCR検査を昨年暮れから行っておりますが、倍増すると、拡充に取り組んでまいります。次に、公立病院における緊急医療の継続のための運営費を確保いたします。また介護サービス事業者や障害福祉施設で感染症が発生した場合に、応援職員を派遣する事業所に対して、1つの施設あたり15万円を支給するなど、施設を超えた応援体制を確保することで事業継続を支援いたします。ワクチンの接種につきましても、接種体制を早急に整備し、市民への接種が円滑に進むよう取り組み、検査・医療提供体制の確保に全力を挙げます。次に、事業継続のための地域経済対策です。市民生活や地域の産業を支える公共交通事業者、地元航空会社の事業継続を支援し、地域経済対策に万全を期します。コロナ禍において、厳しい経営環境に置かれている市内中小企業者からの融資の申し込みに対応するため、3,000億円規模の融資枠を確保します。また新型コロナの影響などにより経済的に困窮し、住居を失うおそれがある方などに、家賃相当分の「住居確保給付金」を支給いたします。これらの対策に加えまして、感染拡大防止、雇用維持・事業継続、市民生活支援のために、緊急対応が今後必要となる場合に、迅速かつ柔軟に対応する備えといたしまして、感染症対策予備費を20億円計上することにいたしました。2つ目の柱は、まちのにぎわい、未来への飛躍に向けた成長戦略の実行であります。ゼロカーボンシティの実現に向け、響灘地区におきまして、風力発電関連産業の総合拠点化に向けた取組を推進いたします。浮体式洋上風力発電の導入可能性の調査を進めます。同時に、市内の風力発電を中心とした再生可能エネルギー関連企業に対する大学生や地域の関心を高め、地元就職を促進するため、インターンシップを行うなど、産学官が連携した人材育成確保の取組を進めてまいります。“環境と経済の好循環”によりまして、まちの競争力を高める「グリーン成長都市」の実現に向けた取組といたしまして、再エネ100%電力化を推進するため、自家消費型の太陽光発電設備・蓄電池などの導入支援、市内中小企業におけるエネルギー最適化の検討を行います。またCO2フリー水素の社会実装に向けた調査、家庭用指定ごみ袋などのバイオマスプラスチック化、大規模な海岸清掃による市民啓発などを実施いたします。本市の成長を牽引する戦略的なプロジェクトですが、県との連携のもとで、北九州空港の利用促進の強化、3,000メートル級滑走路の早期実現に向けまして、貨物施設機能の拡充や着陸料の助成を行います。また産業用ロボットの研究開発の支援、ロボットを活用した先進的介護の普及に向けた取組を行います。IT企業の誘致、スタートアップ企業の創出・育成に力を入れてまいりましたが、感染症対策、デジタル技術の活用、ゼロカーボンなどの仕様を備えた新規賃貸用オフィスの整備に対する補助を創設しまして、賃貸用オフィスの供給を促進いたします。また首都圏IT企業などを対象に、サテライトオフィス設置に向けた支援、本市企業や学生とのマッチングを支援するコーディネーターを配置する他、スタートアップ企業などに対して、ベンチャーキャピタルと協調して支援し、市内に魅力的な雇用を創出してまいります。定住・移住促進の取組ですが、市外から移住する世帯への補助制度について、来年度はテレワークなどで移住する世帯に向けて補助枠を新設し、親との同居などで転入する子育て世帯を対象とする募集枠の拡大及び補助上限額の引き上げを行います。テレワークなどにより、市内の仕事を兼業・副業する仕組みづくりや、本市の暮らしや食などを体験するワークショップを開催し、短期間で手軽に利用できる「お試し居住」などを行います。文化、スポーツの振興であります。2021年まで会期が延長となりました「東アジア文化都市北九州」を引き続き開催し、多彩な文化芸術イベント交流事業を行います。「世界体操選手権」など、大規模国際スポーツ大会を誘致・開催し、「創造都市北九州」の実現や、スポーツを通じたシビックプライドの醸成に取り組んでまいります。観光やMICE等によるにぎわいの創出では、「日本新三大夜景都市」の新たな夜型観光資源として、皿倉山山頂において夜間観光を楽しめる景観の整備を行います。また小倉駅新幹線口駅前広場、小倉城庭園、国際会議場のライトアップなどを行います。黒崎地区のにぎわいを創出するため、地元商店街の支援やリノベーションスクールの開催を通して活性化に取り組んでまいります。デジタル改革の推進であります。デジタル技術を活用して、行政サービスの見直しを行い、書かない、待たない、行かなくてよい「デジタル市役所」の実現を目指して、手続きのオンライン化、デジタルデバイド対策などを推進してまいります。併せまして、市民サービスの向上、業務の効率化、働き方の見直しを推進するため、仮称ですが、「北九州市DX推進計画」を策定して、AIやRPAなど、先進的デジタル技術を最大限活用して業務を抜本的に見直す、市役所のDXに取り組んでまいります。また市職員の業務効率化などを推進するため、モバイル端末などを導入して、テレワークの本格実施を進めてまいります。3つ目の柱は、子育て・教育など誰もが安心して住み続けられるまちづくりであります。子育て環境のさらなる充実のため、一般不妊治療及び不育症の検査・治療にかかる費用について新たに助成を開始いたします。子ども医療費については、令和3年4月から中学生の通院費を、さらに令和4年1月からは高校生の入院・通院費を助成対象とする制度開示を行います。子育てにかかる経済的負担の軽減を図ります。教育環境の充実では、令和3年度から35人以下学級編成を、これまでの学年に加えて小学校の全学年で実施することで、きめ細やかな指導体制を充実してまいります。またNPO法人等に委託して、臨床心理士などによる定期的な家庭訪問を実施するなど、不登校の子ども一人ひとりに寄り添った伴走型支援に取り組み、その対応を一層強化して、貧困や虐待、不登校など、問題に対応するスクールソーシャルワーカーを1名増員して18名配置いたします。安全・安心で住みよいまちづくりでは、公共交通の空白地域において、高齢者などの生活交通を確保するため、「お出かけ交通」の支援を行います。空き家対策については、老朽空き家の除却費用の一部補助などを実施いたしまして、空き家の流通促進に向けて、複数の空き家・空き地などを含めた建て替え、リノベーションの整備を進めます。市民の命と暮らしを守る防災対策では、激甚化する豪雨対策に対応した河川の改修などを行います。新たに、地域住民と市職員が協力して避難所の開設と運営を行うモデル事業を行います。結びに、「SDGs未来都市」のトップランナーを目指して本市は努力をしておりますが、新たな取組といたしまして、アジア地域で初めて「SDGsモデル都市」に選定された本市として、官民一体となってさらにしっかりと取り組んで、新たなプロジェクトを重層的に起こしていくことが必要であります。またSDGsは息の長い取組となります。既存基金の統廃合などを行いまして、新たな基金を創設して、将来にわたる財源を確保するものです。令和3年度当初予算の概要は以上のとおりであります。それでは、ご質問を承ります。
記者
新型コロナ対策の関係で1点ちょっとお尋ねしたいのですけれども、軽症・無症状の陽性者向けの外来ですかね。市長、先ほど「順次スタートしていく」というご説明だったのですけども、早いところはいつぐらいからスタートされるものなのでしょうか。
市長
多くの医療機関のほうから協力の意向は伝えられておりまして、順次それが増えていく状況でございますので、もう一時して、ある程度確認されたところでアナウンスをさせていただきたいと思います。これができますと、自宅療養されている方が具合が悪くなったら、保健所の担当者とはそれまでいろんな交流があったと思いますけれど、まずは保健所にご連絡をいただいて、保健所のほうから陽性外来をご紹介するという仕組みで動き出します。改めてこれは報告をさせていただきます。また、これから議会が始まりまして、予算審議等がございまして、先例により定例の会見はしばらくの間お休みさせていただくのですが、この新型コロナ対応につきましては、ワクチン接種等もございますので、もしそういう節目節目で何かありましたら対応を検討させていただきます。
記者
ありがとうございました。よろしくお願いします。
記者
今回の予算の話なのですけれども、新型コロナが一応メインだと思うのですけれども、どんな予算になったっていうふうに言えるのかっていう、どんな予算になったかっていうのをお尋ねしたいのと、あと、これを通じて来年度、どういうふうなまちづくりを目指していきたいのかっていうのを教えてください。
市長
まず新型コロナで経済産業が厳しい局面にありましたので、まずは、この「税収がどうなるのか」ということが大きな関心でありまして、この点、国が地方交付税を増やすと、あるいは減収補填債を認めるなど、国のほうもそうした自治体の現状に照らして支援をしていただいたことに加えまして、公営競技についてはオンライン(電話投票が好調)で、また大変な経営努力・自助努力をしておりまして、売上げが伸びたということで目一杯、こういう厳しい時ですから、一般会計に繰り入れ30億円も増やしてもらったと。こういうことがありますが、基本は既存の事業を例えば来年度に回すでありますとか、既決予算についてレビューを行うと。あるいはこの資産の売却であるとか、自治体として、こういう厳しい時であるだけに、できる限りの財源捻出に取り組んだと。そして、国からの支援と公営競技等の繰り入れなどによって一定の財源を確保したと。その中で、何と言っても、新型コロナ対応というのが大変主眼であります。これについては、しっかりとした財源を確保した予算を組めたということ、それから、厳しい状況ではありますけれども、本市には大変明るい可能性、未来というのが待っております。それは「世界体操・新体操」の大会、またこの「東アジア文化都市」に加えまして、洋上風力発電、北九州空港の滑走路延伸に向けた貨物の拠点化の取組、スタートアップやITの企業誘致も順調であります。こうしたことを精一杯応援するということについても予算を計上できたと考えております。厳しい状況ながらも財源を確保し、新型コロナにしっかりと重点化をするとともに、明るい未来に向けた、そういう予算も確保できたと、このように考えております。
担当者
1点ちょっと資料の修正がありますのでお知らせいたします。
担当者
今のパワーポイントの資料28ページのところでございますけれども、緑色の「北九州市SDGs未来都市基金」となっておりますけれど、北九州市SDGs未来基金」でありますので、「都市」を取った形でお願いいたします。申し訳ございません。
記者
引き続いてなのですけれども、今回、一般会計の当初予算の総額が過去最大にもなったと思うのですけれども、その辺りについては、コロナの対策で1つ伸びたというものを載せたと思うのですけれども、その辺りについて。
市長
これは他の自治体も同様の対応があると思うのですけれども、中堅・中小企業が大変な苦境に陥っておりますので、「緊急の融資」ということを重要な政策と考えております。本市も同様でありまして、これについては3,000億円の新たな融資枠を確保したということです。この点について、事業規模・予算規模というのが大きくなっていることが1つありますが、多少、あるいはかなり苦しい状況でも、台所事情でも、新型コロナの対策については、もう可能な限り手を打っていくと、1日も早く平常な状況に戻していくと。この最優先の目標については、予算を確保することに全力投球をしておりますので、こうしたことも予算が増えた一因だと思います。
記者
「コロナ対策に全力を尽くす」という決意が表れているというふうに受け取ってもよろしいでしょうか。
市長
国からの交付金であったり、地方交付税であったり補助金であったり、とにかくもう市民のためになることは、もうあらゆる情報収集を駆使して財源確保に奔走してきたわけでありますけれども、例えば検査1つ取りましても、国の方針よりも半歩か一歩前に出ても、その分「財源的にはどうなるんだ」という一抹の不安はありましたけれどね。「無症状の方も濃厚接触者は全員検査をする」と、国の方針よりも一歩出てスタートをしましたし、それから、(PCR検査の)ドライブスルー(方式)であったり、かかりつけ医の判断で検査ができるようにする。あるいは、高齢者施設、障害者施設についてはスクリーニングで、希望者全員にこのPCR検査を行うと。このように、自治体としてもその状況に応じて、「思いきって、悔いのないようにベストを尽くそう」ということで取り組んできた経緯があります。これからも、ワクチン接種をはじめとして正念場を迎えてまいりますので、この新型コロナ対応については20億円の予備費の活用も含めて、しっかりと対応せねばいけないと思います。
記者
コロナの対応で、医療提供体制とか検査体制の確保について言えば、これまでやってきた事業を継続してやるっていうのが基本路線のような気がしているのですけれども、そこは、その感染症の防止ということで、持続的な、地道な取り組みが必要ということなのか、それとも、新規でなかなかできないっていうのは、そこら辺、財源の確保する難しさがあったのか、そこら辺の背景がもしあれば教えていただければと思います。
市長
他の自治体の先駆的な取組には、常にアンテナを張って情報収集に努めておりまして、できるものは、本市においてもどんどん実行いたしますし、また本市が独自で前へ進めていく事業もあります。それらは、台所事情が苦しくてもやらねばいけないことだし、やってきました。今後ともそれは変わりません。ただ、新規の事業ということで、先ほど申し上げたのですが、スクリーニング検査を無料でやっているという話がありました。去年の12月からソフトバンクの子会社と契約しておりますが、300施設ぐらいやっていたのですね。それを今度は600施設ぐらいに増やすと。つまり介護保険の適用を受けていない高齢者施設も対象に加えるということで、対象は倍増になります、倍になります。そういうことも含めて、対策として有効であると判断した場合には、20億円の予備費もありますし、追加をしてどんどんやりたいと思います。
記者
それから、今回予算規模が過去最大となる一方で、コロナの影響もあって市税収入等落ち込んで、財政調整基金の取り崩しが昨年度よりも増えているかと思うのですけれども、中長期的に見て、市の財政状況というのをどういうふうに捉えていらっしゃるかというところでお考えをお聞かせいただければと思います。
市長
毎年、財政の中期展望を公表することにいたしておりまして、今年も補正・当初予算の編成と同時に中期展望をお出ししております。昨年から比べると、100憶円を基金が割り込むということも、近い将来、あり得る状況であったわけでありますが、その3桁は確保しております。しかし、公債費は高止まりでありますし、臨時財政対策債という、これがどんどん増えてきておりますので、国があとから補填をするとは言っても、公債費というのはなかなかやらないのですね。そういう状況から見ると、基金の取り崩しを、できるだけ抑制をすべきだという考え方には、共感はいたしますけれども、やはり必要な予算については取り崩してでも実行する必要があると考えておりまして、財政の健全性と同時に、この市民の生活の状況を併せて考えまして、今回の対応をしたところであります。先ほど申しましたが、洋上風力発電にしましても、あるいは空港の貨物・物流の拠点化にしましても、市税は着実にこれから増えてまいりますので、2年後に洋上風力は着工でありますし、滑走路延伸も着実に進んでまいります。それ以前に貨物の物流についても、新たな投資も期待されております。安全・安心という面で劇的に改善をした本市におきましては、これまでそれを理由にして、投資や観光客が十分増えなかった面もあったかもしれませんが、これからは違うわけでありまして、「世界体操・新体操」、こうした事業を通じて、本市の明るい、魅力的なイメージを世界中に思いっきり発信できますので、そういった意味では、税収は好転が期待できると思います。従いまして、中長期的に見て、基金の状況というのは、私としては不安には思っておりません。
記者
分かりました。
市長
もう一言、言いますと、行財政改革を市としてどう進めるのか、これは、この記者会見の席上も、「いつ具体的にまた新たな計画を発表するのか」と、「どうするのか」というご質問は、繰り返しいただいていたテーマについて、今年は行財政改革の推進について、一段と決意を持って取り組む必要があると思います。将来、税収が増えるということは、それはそれとしまして、やっぱり自助努力として、全ての事業、予算というものを常にレビューをして、選択と集中の観点から、優先順位をもう一度再検討する。結果として、行財政改革で財源を捻出していくということは、やはり財政再建の原点だと思いますので、今年はそういったことにも全力で頑張りたいと思っています。
記者
先ほどの陽性者外来なのですけれども、80医療機関が今、意向を示しているということですが、大体の、いつ頃から開始できそうだという、この目途はあるのでしょうか。
市長
この点については、常に医師会と情報交換している部署のほうがより正確に伝えられます。
担当者
来週には、この80医療機関で順次開始をしたいというふうに考えてございます。うち2病院についてはすでに開始をしておりまして、残りについて、来週以降順次開始をするというような形で進めていきたいと考えております。以上です。
記者
市長のその期待感みたいな部分をちょっとお伺いしたいのですけれども、今回のそういった陽性(者)外来をすることで、どういうことを期待されていますか。
市長
これまで、コロナ患者さんで、病院に入院できずに、あるいは、いろんな都合で自宅療養されている方が増えてきて、その中で、容態が急変して亡くなられるという、そういう事例も数多く報道されてまいりました。そこで私どもは、血液中の酸素濃度を測定するメーターを1,000個確保して、そうした方々にお配りするとか、その対応をしてきたわけでありますが、やはり保健所を通じて、容態が悪くなった時に、心配な時に連絡をして、陽性(者)外来があると、それは大変安心感にもつながると思いますし、やはり今後とも自宅で療養していただくというケースは、それなりの数があると思いますので、これによって、自宅療養中のさまざまな不安・懸念というものを緩和していけるのではないかと期待しております。
記者
担当課のほうにお伺いしたいのですが、「2病院はいつから」っていうのは。
担当者
2病院は先行的にご協力いただきまして、2月の上旬から、確か2月8日から先行的にスタートいただいております。
記者
分かりました。ありがとうございます。
記者
今の(質問)に関連してなのですけれども、その80あまりの協力していただける病院っていうのは、のちに病院名というか、大体「こういう病院がやってくれています」というのは公開されたりするものなのですか。
担当者
個別の病院名については、公表は差し控えたいと思っております。そのリストの中から、保健所が個別に患者さんのお住まいの場所とか、そういったものを勘案して、病院のご紹介をしていく形にしたいと思っております。以上です。
記者
それともう1点なのですけど、今日から国内での医師っていうか、お医者さん関係のワクチン接種が始まりますけれども、大元の、その北九州市内のお医者さんとか、医師、医療関係者へのワクチン接種というのは、大体いつぐらいから始まるっていうのは、もう予定は決まっているのでしょうか。
担当者
今日から始まるのは国の先行したやつ(接種)で、一般的な医療機関については3月中旬頃という目途しか、まだ国のほうはお示しをされておりません。ですから、具体的な日程についてはこれから公表されていくものというふうに考えております。
記者
北九州のお医者さんの方も一応3月、来月中旬ぐらいからというふうに。
担当者
そうですね、今のところは。
記者
分かりました。ありがとうございます。
担当者
補足でございます。先行的な医療機関が、全国で大体100箇所ぐらいということで報道もされておるところなのですが、そちらの全体につきまして、来週中には、100医療機関では始まるということでございまして、それは福岡県の病院も一部含まれております。
記者
その中に北九州もいくつか。
担当者
市内の医療機関も全て含まれております。
市長
先ほどのご質問で、「病院名はどうですか」というお話がありましたが、ご協力をいただいているところは大変感謝なのですが、去年の、かかりつけ医の判断でPCR検査ができるように集合契約を医師会と結びまして、その時も「やはり公表したほうがよい」というご意見の方もいれば、「そうなると、いろいろと他の患者さんへの影響だとか、いろんなことも起こり得る」ということで、両論あったということなのですが、結論としては非公表で。保健所のほうが、その市民の方の状況やお住まいの場所などを確認してお知らせをするという方向に着地した経緯がありまして、今回もその方針だということです。
記者
分かりました。
記者
先ほどのデータに関連して予算のほうですけど、財源で、公営競技の繰入金50億円ということで、おっしゃったとおり、インターネット投票なんかの普及で、一時期かなり落ち込んでいた収益、また上がってきているということで、率直に今、この公営競技事業の収益が上がってきていることの受け止めと、あと、こういう財政が厳しい中での、ある意味貴重な自主財源だと思うので、そこの受け止めを改めましてお願いします。
市長
多年にわたりまして、公営競技からの一般会計への繰り出しは、本市の財政に多大なる貢献をしてきていただいておりまして、関係者のご努力には深く感謝をしたいと思います。最近では、「若戸大橋・若戸トンネルを無料化する」という一大決心をするにあたりまして、まずは借金を全部返してしまうという、多額の財源が必要になったわけでありますが、この時もやはり公営競技からの繰り出しということで、それができたわけでありまして、今回またコロナで税収減の時にあたりまして、市民の台所に多大なるご貢献をいただいたということで、感謝の気持ちでいっぱいであります。公営競技の関係者も、いいレース、BIGレースを誘致するためには、全国たくさん団体がありますので、その中で、いわゆる経営努力と言うのでしょうか、営業活動と言うのでしょうか、また市民へのファンサービス、そうしたことについては大変頑張っていて、日本トップクラスではないかというふうに私ども自負しております。今後ともオンラインということで、ファンの皆さん方の気持ちはしっかりとつながっているということでありますが、引き続いて頑張ってほしいと思います。またこの数年前から、この一般会計に繰り入れをして、同じ財源の中で、いろんな予算を組んでおりますので、宝くじなんかの場合は、「この事業は宝くじによって云々」と書かれたりします。そういうふうになっていないものですから、私どもも若戸大橋の無料化の時とか、いろんな子どもの医療費の助成に、原資に充てたとか、そういうことを予算編成の時には皆さまに申し上げるようにしております。ぜひ、そういう市民生活に広く役立っているということを、もっとしっかりとお伝えをしていくことが公営競技の皆さん方に対する感謝の気持ちだと、こう思っております。
記者
ありがとうございます。
記者
2点お伺いします。まず1点が、今回の予算編成と今後の財政見通しについてなのですけれども、令和4年度以降の試算の考え方で、今後税収が増えるということを先ほどおっしゃいましたが、確かに空港や洋上風力発電の産業の成長での税収が増えることは予想されるんですが、こちらのその試算というのが内閣府の中長期の経済財政に関する試算ということで、名目でやっぱり年2%の成長を見込んだ上で税収が増えるという計算をされていると思います。一方で、このコロナ等もあって経済活動が停滞している中で、こうしたその試算というのは今後、今の段階ではこのデータしかないのですが、かなり緊縮財政をしていかないと、最終的に地方自治体、厳しい状況に追い込まれる可能性があるんじゃないかなというふうに考えますが、その辺に関して市長のご認識をお聞かせください。
市長
洋上風力にしても、物流の拠点化にしましても、数年かければ間違いなく税収増になってくると思いますが、全体的に見て、北九州地域における経済活動ですけれども、いろんなヒアリングを産業経済局はしておりまして、やはり鉄鋼、自動車が、非常に生産が、調子がいいわけですね、頑張っているわけですね。サービス業は、宿泊業だとか飲食店とか非常に厳しいものがあるのですが、全体としまして、やはりものづくりが大きなウェイトを占めていることもあって、「自動車、鉄鋼の好調」というものが下支えをしているという状況にあります。そこで今後、コロナの状況が改善してくると、サービス部門においても収益は回復してくると期待をしたいと思いますが、引き続き北九州市経済を支えている自動車や鉄鋼など、そういう製造業の世界の活躍にも大いに期待をしたいと思います。それと同時に、そうは言いましても、中長期的に見て、地方自治体における財政難という状況は続くでしょうから、先ほど申し上げましたように、資産を売却すると言っても限りがあります。限度がありまして、やはり行財政改革によって優先順位をもう一度つけ直すと。あらゆる事業、予算を見直してみると、その覚悟を決めて予算編成を行うと。そういう努力が今ほど求められている時はないと。当面の間、財政が厳しい状況が続くことは明らかなのですから、今年は今年であらゆる歳入増も行いましたし、来年度に回すとか年度間調整を行ったり、いろんなことをやったわけでありますが、行財政改革の重要性は極めて高くなったと、このように考えています。
記者
最後にもう1点、今年、文化、スポーツの関係で言うと、ギラヴァンツ北九州に対しての支援っていうのを500万円増額される、さらに言うと、クラウドファンディング等も立ち上げたりとか、あるいは新門司のグラウンドの天然芝の整備など、そうしたことにも力を入れるというふうにおっしゃっていまして、ギラヴァンツ北九州に対する、その期待の表れかと思いますけれども、市長の、その辺のちょっとお考えをお聞かせください。
市長
昨年は10連勝(正しくは、9連勝)をはじめとして、素晴らしい活躍で熱い感動を市民に与えてくれました。一方で、新型コロナ対応のために観客数が激減をして、クラブの運営は大変厳しい状況だったと思います。そういう状況の中で、やはり市民の中にJ1昇格への期待が広がっていると。また応援をしてきた地元経済界、市民の中にも、「これはやっぱり頑張らないといけない」という機運が強くなっていること。それから、新型コロナの状況の中で、経営は苦しい状況にあるということを諸々考えまして、今回500万円の増額、加えて、市内外のやっぱりファンの方々にクラウドファンディングを活用して、そこで支援体制を新たに付け加えるということもやったところであります。これまで練習場につきましては、本城でありますとか、他のところも利用して、「芝生の養生」ということもありますので、その分、そこを利用したい他の市民団体からすると、利用が制限されるという状況の中で、そうした諸々を考えまして、また他のJリーグのチームの状況なんかを見ますと、やはり隣接したところで、そこに天然芝の状況があると、非常に効率的に濃密な練習ができるということでありますので、それに挑戦をしてみようということにいたしました。ぜひこの大きく期待がなっておりますだけに、肩に背負うものも重いかもしれませんが、ぜひこの市民の期待に応えて、来年(度)、次のシーズン、頑張ってほしいと願っております。
記者
ありがとうございました。
記者
先ほども出ましたが、今日から医療従事者に向けて先行的にワクチン接種が始まるということですが、改めてワクチンにかける期待だったりとか、そういったことの受け止めと、あと1点、鹿児島で昨日、変異種が九州初めて見つかったということで、そういったワクチンが有効なのかという点もあると思うのですが、その辺の受け止めもお願いいたします。
市長
もうすでに、世界で1億人の人がワクチンを接種したという報道があります。またこのワクチンは、「自分の国には不都合である」ということで、「それは採用しない」とか、あるいは「高齢者への接種は推奨しない」という先進国、ヨーロッパ、ドイツとか、そういうところもあられるように、ワクチンの効用については、一部にそういう見方もあるのが現実であります。従いまして、自治体としましては、そうした1億人の方がすでに接種があり、データもだんだん揃っていくわけでありますが、何と言っても厚生労働省、国のほうに、そうした治験というものは集約されていくと。そしてまた今回、医療の従事者の接種が始まりましたが、今後の体調だとか変化はどうかということもデータを収集するという方針であります。従いまして、よく見通しができない難しい領域のテーマではありますが、厚生労働省をはじめ、国のほうで、この情報収集と分析には万全を期して行っているということであります。自治体にしましては、地元の医師会との連携はもとよりでありますが、そうした国のワクチンに関する学術的な調査、データの解析等については注意深く見守って、情報をしっかりと把握していきたいと、こう思っております。河野大臣もワクチン接種というのは初めての試みだと、その中で「確かな情報を発信するように心がけたい」というお話でありましたが、それは自治体にとっても言えることだと思います。いろんな情報が飛び交います。SNSで誤ったことがどんどん流れているということもありますので、確かな情報を国から適宜発出されることを期待しております。ワクチンにつきましては、3月に入りますと、私どももコールセンターを、開設をし、現在のところ、国のほうでは3月の下旬に接種券を1回目送ると、それが高齢
者、65歳以上の高齢者に、29万人になるのですが、それに送るという段取りまでは明確にされております。しかし、そのあと優先順位は「基礎疾患」であるとか、「60、64歳」、「その他」となっているのですが、そこの具体的な対応について、接種券をいつどのように送るかということについてはまだ明示されておりません。ワクチンがどれだけいつ確保・供給できるのかというのが、完全にはまだよく見えない面もあるからそうだと思いますが、自治体としましては4月から、この第1回目の接種を行って、5月には2回目の接種ができるようにという、そういう心積もりで会場の確保に入っております。国のほうは2ヶ月と3週間以内にまず、第一優先順位の高齢者の接種を終えるようにということでありますけれども、そういうものを見ながらいきたいと思います。問題はそのあとの優先順位という問題です。高齢者、基礎疾患のある方を優先するということは重症化するリスクもありますし、これは国民も納得のできることでありますが、一方において、エッセンシャルワーカーズという方々がいます。この保育、あるいは学校の教職員、障害者、そういう方々については「優先して接種をしていいのではないか」という声があります。自分も国のほうには、そういうことができるように自治体の裁量をどこまで認めていただけるか、要望はしているのでありますが、まだ明確な答えは来ておりません。ということで、ワクチン接種に決まっていることは3月中に接種券をお送りして、4月から高齢者のあれ(接種)を始めると。来年度中に65歳になる方を含めて送るということであります。そして、もう1つは接種の仕方で、例えば高齢者は2万人以上が入所されております、施設に。その方に「集団接種の会場まで」というのは、これは無理な話なので、医師、看護師がそこに出向いて接種をするということは国のほうも認めるということです。その場合、そこにはスタッフの方も3万人ぐらいいると思いますが、たくさんいらっしゃいます。リスクを考えると一緒にやるということがいいことだと思いますし、これを「巡回接種」と仮に呼びますと、これはする方向で医師会と相談をしております。もう1つは「個別接種」をどうするかであります。個別接種の場合は、クリニックの先生が事務所で予約を取るということ、それから、「記録を報告してくれ」と国のほうが言っております。「リアルタイムで接種状況を把握したい」と。それから15分から30分間は待機して経過観察をする。その場所、密にならない場所を確保する。いくつか、しかも5人か6人か、注射針移管でありますが、それを6時間以内で解凍してから使うと。やっかいなファイザー製を扱う時ということが最初にきますので、このクリニックの先生方にとっても結構大変なことだと思います。しかし基礎疾患のある方とか、そういう方は、いつも通い慣れた、そういう先生に診てもらうほうが安心ではないかという意見はもっともでありますので、個別接種についても医師会の方々と相談をしまして、最初は集団接種でいこうと、そのうち、この個別接種のほうも医師の中でやってみようということになってきた時に検討しようと、そういうことで今いるところです。今言えることは、ワクチン接種に関してはそれぐらいです。
記者
併せて、その変異種についてなのですけれども、鹿児島で昨日出ているということで、いよいよ九州にもということですが、いよいよワクチンをという段階で出たというところも含めて受け止めをお願いします。
市長
先ほども申し上げましたように、今、世界で流通しているワクチンは、南アフリカには有効でないということで、それをやめるとか、ドイツでは「高齢者には推奨しない」とか、現に1億人が接種していますけれども、現実にそういう問題があって、その背景には変異種の問題もあると思います。これは、関心は非常に高い問題でありますが、厚生労働省並びに専門家のチームが、そうしたことを含めて、ワクチンの効果については、今、真剣に日々検証、治験のデータの分析をされていると思いますので、今そちらのほうから、この鹿児島の問題が出たということで、ワクチンの接種について新たな指針が示されているということではございません。しかし、それは国民の非常に大きな関心事だと思いますので、私どもも十分注視をしたいと思っています。
記者
その他よろしいですか。
記者
ワクチンの接種体制について質問なのですが、一部の他の自治体で、医師不足、医療スタッフの不足が、今この体制確保の課題になっているという話があるのですけれども、改めて北九州市では、どれぐらいの人員確保の規模になることを想定されていて、どのように確保していくかっていうのを改めてお伺いしたいのですけれども。
市長
29万人に接種券をお送りして、13会場でお待ちするわけでありますけれども、どれぐらいの方がお越しになるのか、よくまだ不明です。そういう中で、大事なことは、医師、看護師の協力なくしてこの事業はできませんが、幸い、医師会長の穴井先生も本市の本部会議にご出席をいただいて、日頃から医師を代表して、本市との間に緊密な連携を取っていただいていることを大変心強く感謝しております。ということで、これは「みんなが総出で対応しないといけないぐらいの規模になる」ということを穴井先生もおっしゃっておられます。つまり相当の医師、看護師が必要になるということです。今のところ、具体的なじゃあ数字についてどうかということは、もし担当の課長が聞いていれば、あとで補足してもらいますが、自分には、「医師総出で取りかからないといけないぐらいの事業だ」と、このように聞いております。
担当者
補足して説明します。今、医師会とお話をさせていただいておりますけれども、おおよその目安なのですけれども、1週間あたり800人程度のお医者さんをお願いできればなというようなお話もしておりまして、看護師についてもそれ以上の確保をお願いしているところでございます。以上でございます。
記者
今の補足でちょっと伺いたいのですが、その医師、看護師の確保については、目途が立っている、目安は立っているということでしょうか。
担当者
一応医師会のほうからは「全面的に協力する」という力強い言葉をいただいているところでございます。実際の数につきましては、まだ今精査しておりまして、調整を行っております。
記者
ありがとうございます。
担当者
その他よろしいでしょうか。では以上で終わります。
市長
ありがとうございました。
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市長公室報道課
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