コメント項目 |
(1)新型コロナウイルス感染症の現状について (資料なし) |
月日:2020年12月10日 |
---|---|---|
出席者 |
北九州市長 |
令和2年(2020年)12月10日市長記者会見
【コメント】
・新型コロナウイルス感染症の現状について
会見の動画(YouTube)
市長
それでは最初に、新型コロナウイルス感染症に関連いたしまして、状況についてご報告をさせていただきます。
重度障害者の入所施設におきまして、クラスターの発生を見ました。日頃からこの施設は、スタッフの方も検温、手指消毒など、感染防止には鋭意取り組んでいた施設であります。その中での発生となりまして、陽性患者の規模としましても、市長として大変重く受け止めております。1人目の陽性が判明をした直後に、濃厚接触者だけではなく全ての施設入所者、そして、スタッフ全員についても速やかにPCR検査を実施する方針を決めまして、対応を指示したところであります。最初の方は、体調を崩されて病院に救急搬送されまして、病院では過去の経験から、念のために検査を行ったところ陽性が分かったということでございます。全ての対象者につきまして、12月9日までに検査を行いました。またスタッフのご家族など、濃厚接触者などにつきましても、スピード感を持って検査などを対応いたしまして、現時点で4名の方の陽性が確認されております。市中への感染拡大防止に全力を挙げているところであります。検査の対象者は全部で238名となり、検査の結果、入所者1名が重症、スタッフ3名が軽症、残りの方は無症状と、このように聞いております。市としましては、医療感染症の専門家であります産業医科大学から医師の派遣をいただく、また保健所のほうも協力をいたしまして、これまで施設と連携をして、施設の継続業務を支援しているところでございますが、市内に同じような施設を経営している皆さま方に、場合によっては今後、応援体制をお願いできないか打診もしているところであります。今後とも、やまびこ学園とよく相談をしながら対応をしてまいりたいと考えております。
感染状況でありますが、全国におきましては、新規の感染者が過去最多を更新する地域が続出をしておりまして、全国的に感染拡大の状況が続いております。本市の感染状況でありますが、11月18日以降、新規の患者が22日間連続で発生をしまして、12月8日には過去最多47名が確認されたところであります。グラフを見ていただいたら分かりますように、この市中感染を見る時に、人口10万人当たりの陽性患者の数というのは非常に分かりやすい数字となりますけれども、これを見ると、一番多いのは大阪であります。そして札幌、東京都とこう来るわけでありますが、北九州市は87.1人まで来ております。東京都は322人であります。こうした感染状況を見てまいりまして、これまでの経験から、東京、大阪で感染が拡大しますと、一時遅れて福岡県のほうにも感染拡大の状況が見られるという経緯がありました。全国において感染拡大が心配される中、本市におきましてもさらに警戒を要する状況だと考えており、引き続き適切・迅速に対応していきたいと考えております。
本市の対応でありますけれども、重症化リスクの高いと言われる高齢者の施設、また障害のある方々の施設に対しまして、スクリーニング目的でのPCR検査を行うことを決めております。11月26日、ソフトバンクの子会社の検査センターと覚書を締結して、12月中旬から開始する予定であります。今回の障害者施設でのクラスター発生を受けまして、障害者入所施設、15の施設がありますが、その中で希望する施設を、先行してPCR検査を行いたいと考えております。また併せまして、このような施設に従事されている方につきましては、発熱・咳など、少しでも症状を感じた場合にはすぐに受診をしていただくなど、小さな体調の変化にも細心の注意を払っていただきますように、よろしくお願い申し上げたいと思っております。また本市におきましては、クラスター対応、感染防止策としまして、79項目のアクションプランを、全庁を挙げて、決めて取り組んでおります。初めて経験する冬場に入っているわけでありますが、感染防止対策と社会・経済活動が両立できるようにしっかりと取り組んでまいりたいと考えます。市民の皆さまには、全国的に感染が増加している状況を今一度、注視をしていただいて、こまめな手洗い・うがい、そしてまたマスクの着用など、5つの行動目標を、実践をしていただいて、また「COCOA」を活用するなど、また県の感染防止のステッカーを貼っているお店を確認して行っていただくなど、感染防止対策の徹底をお願いしたいと考えております。また基礎疾患がある方、ご高齢の方は重症化するリスクが高いと言われております。できるだけ人ごみの多い場所を避けていただきたいのであります。また最近は家庭内での感染が、結構、全国的に増えてきておりますので、発熱・咳が出ている場合など、家庭内に感染が疑われている人がいる場合には十分ご注意をいただきたいと思っております。年末に向けて外出や会食の機会も増えると思いますけれども、リスクをゼロにすることはできないにしても、注意をすれば、みんなで注意をしますと、相当程度、感染リスクを引き下げることができるわけであります。感染対策の徹底をよろしくお願い申し上げたいと思います。
それでは、ご質問を承ります。
記者
よろしくお願いします。多数の感染者が発生した障害者施設のやまびこ(学)園についてなのですけれども、施設側がホームページでコメントを出していらっしゃいまして、入所者の障害の程度によっては、中にはマスクを常時着用するのが難しい方もいるなどということが、感染拡大につながった一因ではないかというふうな見解を示されておられるのですけれども、調査段階のことではありますけれども、市としてどういったところが感染拡大につながった要因かと、現時点でお考えのことがあれば教えていただけますでしょうか。
市長
先ほど申し上げましたように、やまびこ学園はこれまで、今年の春からこの新型コロナの感染が出まして、状況が広がる中におきまして、細心の注意を払って、感染防止対策に最善を尽くしてきた施設だと、このように私は思っております。それだけに、今回クラスターが発生したということは、関係の皆さま方のご心痛も分かりますし、私どもも衝撃であります。何ができるかでありますが、このスタッフの方を含めたスクリーニングを適切に今後行うことによって、できるだけ早く状況を把握して対策を講じるということの重要性を改めて感じました。スクリーニング検査というものをこれから、障害のある方々の施設についてもできるだけ早く執り行いたいというふうに1つ思います。それからスタッフの方につきましても、KN95、N95といった感染を防ぐマスク、あるいは医療関係の資材があると思いますけれども、そういったものについても十分手当をすることの重要性を感じております。
記者
ありがとうございます。毎日の記者レクの中で、基本的には、やまびこ(学)園については、感染者の方っていうのは、今いらっしゃる施設の中で療養していただくというのが基本の線だというふうに伺っているわけですけれども、そうすると、職員の方も感染している中で、かなり人手不足が心配される面もあろうかと思うのですけれども、その辺り、他の同種の施設に応援関係の要請も検討するということでありますけれども、例えば定期的にPCR検査を何回かやって、陰性確認をやるとか、その辺、今後どういった対応をされていくかというところで、もし現時点で決まっていたり、お考えのことがあれば教えてください。
市長
事業を継続するために「関係者の確保」というのは大事でありますので、同様の施設を経営されている方々に「協力をしてもらえますか」という打診はしておりますが、現時点におきましては、やまびこ学園は、当面は何とかやっていけるということであります。そこで、やまびこ学園側ともよく相談をしまして、そのような側面からのバックアップについて機動的に動けるようにしたいと思っております。ただ、やっぱり入所されている方からすると、環境が変わると対応が難しい場合もあるということでありますので、バックヤード的な部門っていうものもあると思います。どういう形での支援が必要かは、今後やまびこ学園ともよく相談をしながら、保健所と連携を取って対応したいと思います。そして、やっぱりスタッフの方の検査というものは、今回のことを踏まえまして、非常に重要だというふうに考えております。今までも、陽性の方が出ると追跡調査などを行いますが、大体半分、また半分弱ぐらいの方は無症状でありました。無症状の方の間で感染が広がっていくという現象が顕著に今までありました。今回はほとんどが無症状であるということであります。こういう状況を踏まえますと、スタッフの方につきましては定期的に、今考えているように1ヶ月ぐらいを目途に、定期的にスクリーニング検査を行うという手法が非常にいいと思いますので、この辺を、今後しっかりとバックアップをしていきたいと思っています。
記者
分かりました。ありがとうございます。
幹事社からは以上ですので、各社さんお願いします。
記者
今の「やまびこ(学)園」への対応について1点ちょっとご確認をさせていただきたいのですが、いわゆるPCR(検査)を、施設に対してスクリーニングを行うというのを、これまでの発表ですと、基本的には高齢者施設や児童ということだったのですけど、障害者施設等についても範囲を広げていくということなのですか。もともと枠組みとして、こちらも入っていたというお考えでしょうか。
市長
当初、「2万9,000人を対象にしてスクリーニング検査を行う」と申し上げておりましたが、その中には介護の施設と障害者・障害児の施設が含まれております。ただ、こういう状況でございますので、大変市民の方もご心配になっていると思いますので、介護のほうも大事なのですけれども、何とか日程的に確保できれば、まずは障害者の施設で従事されている方だけでも、とにかく早くできないかということを指示しております。
記者
ありがとうございます。別の質問をさせていただきます。先日、政府が追加経済対策で、約2兆円の「脱炭素社会」に向けた研究開発への基金を創設するということを閣議決定しました。先日、河野太郎行革担当大臣も北九州を視察して、洋上風力発電の施設等の見学をしていきましたけれども、この政府が研究開発に対して2兆円の基金をつくるということで、これまでも環境をベースとした産業に力を入れていた北九州市として、今後おそらく来年度以降になると思うのですけれども、何かしら事業であったりとか、そこに対応した施策・政策を進めていくというお考え、現段階でもし考えているものがあればお聞かせください。
市長
環境モデル都市に選ばれて、これは2050年に向けて、「どのようにして低炭素を実現するか」というテーマで募集があって、それに応募したわけですが、選ばれてから10年間、最も高い評価を得ている都市であります。環境に関する市民・各界の取組というのは、我がまちの誇りとすべき歴史でもあります。それが今や世界的にも、また日本政府からも、これからの非常に重要な、国を挙げて取り組む大きな戦略目標になったことを大歓迎したいと思っております。そして、総理のお言葉にもありますが、「脱炭素の中でイノベーションが非常に大事だ」と、「そこから新しい技術が生まれる」と。つまりそこに新しい経済成長の芽が生まれてくるわけでありまして、その象徴的な目標の1つに「洋上風力発電」を挙げていただいたことを大変私ども心強く思っております。従いまして、今後、今、環境審議会でまずはしっかりと議論をして、方向性を出していただく過程にあるわけでありますが、同時に国のほうから大目標が示されましたので、環境審議会の議論を注視しながら、市としましても「脱炭素」の、特に緑の「グリーン成長戦略」という面で、どのような対策が今後さらに重要になるかということを、議論を始めております。その中で、単に洋上風力発電のファームをつくることに加えて、その電力をバッテリーという、かなり技術進歩は進んでおりますけれども、それをバッテリーで貯めると。そして、そうしたものを使って、例えば水の分解で電気を起こすとか、水素をつくるということが、今、実証されておりますので、そうしたことも含めて、「脱炭素」の技術を洋上風力から水素まで広げると。そういうことで、戦略的な拠点を構築できないか検討に入っております。
記者
ありがとうございました。
市長
また、もう1つ私が政府の英断だと思っておりますのは、これまで海外に対して、国民の税金を使ったODAでありますとか、いろんな援助をしてきているわけでありますが、巨大なこの公共投資というのが結構目立ったと思うのであります。その中で、私どもは自治体同士で話をしておりまして、住民の思いとしては、ごみの処理とか、あるいは川をきれいにするとか、水道が安心して飲めるようにおいしくしてほしいという、こういう生活インフラに特化しております。それは予算額からすると小規模になるかもしれませんが、そうした生活インフラの輸出に対して、政府としても今後本格的に取り組むという方針を表明されております。これは、北九州市としましては、水ビジネスなど、そういう海外転換を一生懸命やってまいりましたので、これは大変に嬉しい追い風になってきたというふうに感じております。そういった意味で、今年できなくて来年になりましたが、ホラシスのアジアミーティングというのは、主要なテーマが「環境ビジネス」になっておりますけれども、こうした400人ぐらいのアジアの経営者が集まるという場が来年、北九州でありますので、こうしたこともあるので、「脱炭素」と同時に「環境ビジネス」ということを真に日本の経済成長戦略の中に、発展していくようにいろいろと努力したいと思っています。
記者
ありがとうございました。
記者
やまびこ学園の件なのですけど、1人が、陽性が確認されたあと、全ての入所者と職員を(検査)したということで、今後なのですけど、例えば高齢者施設、障害者施設、そういうところ、病院も含めてなのでしょうけど、そういうところで感染が1人確認された場合に、今後も全ての関係者を検査するっていうことになるのですか。それとも、ケースバイケースで市長が判断されていくっていうことになるのでしょうか。
市長
基本的には保健所が、いろんな事例があって、知見を集積させております。そこには医師も一緒にいるわけでありまして、そこが「感染が拡大するおそれがある」という場合には、速やかに検査の対象を広げるということは、これまでも試みているわけでありますけれども、今回は1人出たところで「一気にこれは早くやろう」と決断をしたわけでありますが、これは1つの、今後、特に重症化リスクの高い方々の施設について、今後どのようにわれわれが向き合うかということについて、非常に大切な先行事例になるものと思っております。1人出た場合に、全て全数検査にすぐに踏み切るかどうかということは、保健所の医師の判断等もございますので、そこまでは、まだ今の時点では言えませんが、今回の、やまびこ学園で速やかに検査を行って、そして治療に入るということは大きな教訓になると思います。本当に早くやってよかったと思います。その分だけものすごい数になりますので、関係者には大変衝撃かもしれませんけれども、これによって、「感染拡大を防ぐ」という意味において大きな意義があったと考えます。
記者
そういう意味では、ケースバイケースになるとは思うのですけど、そういうことも今後、前向きに検討していくっていう方針、市長としての考えはそういう考えはありますか。
市長
そうですね。介護施設もいろいろありますが、例えばフロアが同じか別かとか、いろいろとあると思うのですね、そのケースバイケースで。でも基本的には、今回の施設のように「速やかに行動する」ということが結果的に、最小限にその感染拡大を食い止められるという有力な知見と言いますか、経験になったと思います。
記者
分かりました。あと1点、別件なのですけど、市街化区域の関係なのですが、一部、民間のほうで「見直しも検討」っていうふうな話も出ていたようなのですが、市長としての今の、現在のお考えをお聞かせください。
市長
そもそも、こうした見直しを全国に先駆けて住民の方に提案したというのは、斜面地に多くの方が住んでいる都市であるということもありますが、やはり災害が頻発をしてまいりまして、その災害に対して強いまちにしていかなければいけないという。それから、人口密度がだんだん下がってくるであろうという、そこに良好な居住環境が確保できるかどうかというのを考えまして、「新しい住宅の開発というのは抑制したほうがよいのではないか」という趣旨で申し上げました。しかしながら、地域からは「その考え方は分かる」という意見の半面、やっぱり「資産価値が下がる」とか、「今から平地のところに移ると言ってもなかなか大変だ」とか、消極的な、慎重な意見が結構出ました。そうした意味では、住民のご理解・ご賛同がないと、この区分見直しというのはそういきませんし、5年に一度、こうした区域の見直しは行っているということでありまして、当初示したその区域の中で、「大体3分の2」とか「これだけの賛成があったから」ということでは最初からないわけでありまして、あくまでも住民に寄り添いながら、いい環境をつくっていくための提案でありますので、そうした意味では「やっぱり慎重だ」と、「反対だ」という方もおられると思います。そういうところは柔軟に対応できないかと、区分見直しの中で。そういうことを含めて見直しをするということであります。
記者
将来「コンパクトシティをつくる」っていう目的と、そこを見直すことによって、その市としての目的の達成度がかなり難しくなる。そのバランスがすごく難しいなと思うのですけど、その辺り市長、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
市長
全員が心から賛同していただいているという状況ではありません。「理解をする」と、「できる」という方と、「やっぱり自分は、それには与みできない」という方もいらっしゃると思います。そういう中にありまして、地域住民の方が「コンパクトなまちづくり」と、「安全で快適なまちをつくっていくために、こういう議論が始まった」ということで、私どもは、国もそうでありますが「コンパクトなまちづくり」というのが長期的に見て、住民にとっては良好な居住環境だと思っておりますが、そういう議論というものがかなり浸透したのではないかということと、今までのようにその開発を斜面地でもしていくということは、かなり抑制が効いてくるのではないかというように思います。従いまして、5年ごとの見直しをするわけでありますが、これまでの住民を交えた議論の中で、そもそも区分見直しを提起したという意図はかなり達成されてきているというふうに思います。あとは、いろんな意見がありますので。反対の方を無理して「そこも一緒になって、ここへこうします」とはできないものだと思いますので、その点は丁寧に、住民の方々と「意見の交換」というものを進めて、着地点を探したいと思っております。
記者
分かりました。ありがとうございました。
記者
話が戻って、やまびこ学園の関連で、スクリーニングも含めて12月中旬からですかね、スクリーニング検査を始めるなど、たぶん検査はかなり広げていくと思うのですけど、それに伴って、無症状とか陽性患者もガッと増える可能性もあると思うのですけど、現時点での病床の状況とか、保健所の体制とか、現時点でどういった、市長の認識として、まだ少し余裕があると思っているか、そこら辺の状況について見解をお願いします。
市長
昨日の昼の時点で、保健所からの報告によりますと、重症の方3人、中等症5人、軽症26人、無症状52人となっております。従いまして、重症は3人、入院されている方が66人ですが、うち33人はやまびこ(学園)でございます。そうしますと、ベッドの確保等、とりわけ重症の方のベッドの確保はまだ十分余裕があります。しかし、これまでも全国の感染拡大地域を見ると、短期間の間に一気に増えてまいりますので、そうした意味では、警戒は引き続きせねばなりませんし、このベッドの確保、あるいはホテル療養の確保につきましては、都道府県のほうで全体計画と言いますか、整備の中心になっております。私どもももちろん協力しているわけでありますが、県との間に緊密に連携をして、そこら辺が、余裕がどうなっているかということは常に注視をしていきたいと、こう考えております。
記者
ありがとうございます。
記者
まず、やまびこ学園関連で、同様の施設が市内に15施設あるというふうに伺っておりますけれども、それらの施設でも、こうした同様の状況が起きないように何か市として取り組んでいくこと、今後もしやろうとしていることというのがあれば教えてください。
市長
それぞれ感染防止対策をしっかり取り組んでいただいていると思いますし、その代表的な施設がやまびこ学園だったと私は思っております。従って、しっかりと対応しているところでこのようなクラスターが発生したということは、関係の皆さまにとっても大変なこれは衝撃だったと思います。従いまして、まずはスタッフの方や関係の方々が感染予防対策を今一度、総点検をして、万全を期していただきたいということ。そして、それに必要な、KN95といったマスクをはじめとして、医療関係の資材の確保のために、市としても引き続き最善を尽くすこと。加えまして、やはり定期的にスクリーニング検査を行うということが非常に大事ではないかと思います。従いまして、2万9,000人を対象に、1ヶ月ごとに目途としましてはスクリーニングを行うという方針でありましたけれども、この障害のある方々の施設のスタッフ、入所者についても急ぎたいと思います。そのスクリーニング検査というのは、やはり感染を予防する、拡大を防止していく意味において非常に有益だと考えております。
記者
そのマスクなどの資材についてなのですけれども、やまびこ学園のほうには、もうすでに数枚のマスクなりガウンなりを送っているというふうには伺っているのですけれども、その他の施設にもそういった、市が持っている資材を今後提供して、感染対策を強化してもらうということになるのですか。
市長
そのようにしたいと思います。
記者
あともう1点、一昨日がやまびこ学園で47人と大きい数字になりましたけど、昨日も10人と少し、ちょっとクラスターがあったのでその分というのもあるかもしれませんけれども、他都市、東京や大阪の状況に比例して、少し増え始めているのかなというような気もしています。その辺、市長、どのように受け止めていらっしゃるのか、どういうふうに警戒を強めていこうと思っているのかというところを教えてください。
市長
この2、3週間見ておりまして、30代、40代の、そういう働き盛りの方の中に結構、感染者が出てきておりますし、これまでの経験からすると、しっかりと注意をして、警戒をしていないと大きな波になり得ると、そういう危機感を持って現状を見ております。春の頃からしますと、北九州のみならず日本において、報道を通じてこの感染拡大の波の状況というのは、市民はよく見てきておりますので、大変注意をされてきていると思います。その証拠にインフルエンザが激減しておりますね。やっぱり手洗い・うがいなど、身近なところで注意をすると相当効果があるし、それだけコロナについても効果は出ているだろうと。その中でぼちぼち出始めているということは「要警戒」だと思っております。やっぱり仕事の関係とか、「どうしても会って顔を合わせないと」という時もあると思うんですよ。東京、大阪にしましてもね。そういった意味では、そういう接触は、社会全体としては、非常事態宣言を講じない限りは、それはそう止まるものではないと思います。従って、それをできるだけ最小限に抑え込んでいけるかどうかだと思いますが、それにしましても相当用心をしないと、鹿児島、大分のほうでも過去最多で感染者が出てきておりますので、三大都市圏、北海道から九州の各地にまでそういう影響が出てきている状況は、自分としては警戒をしております。
記者
その上でなのですけれども、改めて市民にこの年末年始、人の往来が多くなる季節になりますけれども、改めてそういった、感染が拡大している中での注意喚起があればお願いします。
市長
こまめに手洗い・うがい、手指消毒、社会的距離、そして、カラオケやディスコ、ライブのような、大声を出すような場面は避けると。そして、お店へ出かける時も、県のステッカーを貼っているところを選ぶとか、まずできる身近なところからの感染予防対策の徹底が第一だと思います。加えまして、連日のように報道をされております、日本の各地域の状況であります。政府分科会の尾身会長は、「Go Toトラベル」につきましても「見直しを」というご発言があります。ただ、ステージ3になっているかどうかについては、政府との間でまだ見解を一致されておりませんが、でもそういう、すでに「Go Toトラベル」については、政府も一部見直しにもう入っております。そして今後、都道府県知事との間で緊密に連携を取って対策を講ずるということでございます。このように、政府分科会の尾身会長をはじめ、医療感染症の専門家から、今日の状況を憂いてさまざまな発言があります。そうしたことにもぜひ気を留めていただきまして、われわれのできる感染予防対策を、みんなで徹底をしてまいりたいと思います。ぜひお願いいたします。
記者
ありがとうございます。
担当者
他よろしいですか。では以上で終わります。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
このページの作成者
市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2235 FAX:093-582-2243