コメント項目 |
(1)新型コロナウイルス感染症の現状について |
月日:2020年11月17日 |
---|---|---|
出席者 |
北九州市長 |
令和2年(2020年)11月17日市長記者会見
【コメント】
・新型コロナウイルス感染症の現状について
会見の動画(YouTube)
市長
最初に、新型コロナの対応につきましてコメントをさせていただきます。
覆い(感染防止用のアクリル板のこと。)があるので聞こえにくいかもしれませんが、よろしくお願いをしたいと思います。
ご案内のとおり、全国の感染状況は大変心配であります。多くの人は第三波の到来を感じていると、しばしば報道をされております。北海道、大阪、愛知県を中心に増加をしておりまして、政府も「大きな流行が来つつある」という最大限の警戒を呼びかけております。本市におきましても、11月5日以降におきまして、新規の陽性患者が確認されておりまして、予断を許さない状況であります。本市の対応でありますが、この秋、冬の対策といたしまして、身近な診療所、かかりつけ医によりまして、検査体制を構築していくこと、またインフルエンザの予防接種の支援など、積極的に取り組んでおります。先般の大学クラスターの発生の時には、教師・生徒など、幅広く127名を検査いたしまして、その結果、陽性は2名でありましたが、そういう対応もしっかりと取り組んでいるところです。保健所と学校が協力をして、迅速に幅広くPCR検査を行うと。そのようにして、関係者の連携で抑え込むことができた一例であります。引き続き警戒感を持って対応をしてまいります。さて、政府の分科会から緊急提言が出されております。この11月9日の緊急提言を受けまして、市の各部局におきまして、これまでの取組に加えて何ができるか、早急に検討を行うよう指示しております。本市の取組におきましては現在、その取りまとめを行っておりますが、11月20日金曜日に対策会議を開催して、協議をいたします。
さて、今後の新型コロナ対応に向けまして、今年の夏以来、ずっと関係者、また市役所内で検討を深めていたことを2つ申し上げたいと思います。
1つは、介護施設でクラスターが発生した場合に、どのようにして応援をするか、応援体制であります。先週報告もいたしましたが、介護施設のクラスターが発生をした時に、どのように応援体制を組むかについて関係方面と協議をしてまいりました。ある程度、枠組みがまとまりましたので報告をいたします。これまで本市において、介護施設でクラスターが発生して、職員に感染者が複数生じた事例におきましては、施設内のやりくり、あるいは同じ法人内での応援などによって対応していただいてきたわけです。一方で、今後さらに大規模なクラスターが発生した場合どうするか。職員の不足によって、入所者の介護に支障が出るような状況が生じるおそれは否めないわけであります。そこで、クラスター発生時の課題と捉えまして、これまで検討してまいりました。この度、公益社団法人北九州高齢者福祉施設(正しくは、事業)協会、高福協と呼んでおりますが、そことの間で、今後の介護施設のクラスター発生に備えて、感染拡大によって職員不足が生じた施設に対して、施設・法人を超えて職員を派遣する応援体制を構築することについて協議が整いました。今月27日に協定を結ぶこととなりました。
次に、介護・障害者施設に対するPCR検査の支援であります。先週もPCR検査のスクリーニング検査についてお話しをしましたが、ある程度、内容がまとまりましたので報告をするものです。今後一層のクラスター対策を講じて、感染防止に積極的に取り組むため、重症化リスクの高い介護施設や障害者・障害児の施設が、自主的に「検査したい」と希望する場合には支援を行うものであります。実施対象は、介護度の高い高齢者が入所する介護施設、また障害者・障害児が入所する障害者の施設、そこで検査を希望する施設内の入所者・従事者といたします。対象施設は約340施設、対象者は約2万9,000人、費用は無償を考えております。実施にあたりましては、12月議会におきまして、補正予算を提出することにしております。可決されればこの予算の範囲内で実施をしていくわけでありますが、準備が整えば予備費を活用して、先行して実施することも検討をいたします。
市民の皆さまへのお願いでありますが、全国的に感染が増加しております。心配な状況であります。引き続き、外出される時にはマスクの着用、こまめな手洗いなど、5つの行動目標を、実践をしていただくと。そして、「COCOA」という接触確認アプリをぜひともご活用いただきたいと思います。本市におきまして、「COCOA」の接触通知によりまして検査を行ったのは201件ありまして、今のところ陽性は0件でありますけれども、たくさんの市民の方に「COCOA」を利用していただきたいと思います。またお出かけの時に、お店に入る時に、県の「感染防止宣言ステッカー」があるかどうかもご確認をいただきまして、改めて感染防止対策をお願いしたいのであります。また基礎疾患がある方、ご高齢の方は、できるだけ人ごみの多い場所を避けていただければ幸いであります。これから寒くなりますが、換気の重要性を改めて認識をいただきまして、こまめな換気もお願いをしたいと思います。
それでは、ご質問を承ります。
記者
スクリーニング検査についてなのですけれども、高齢者、あるいは障害者の方の重症化のリスクが高いというところが動機かと思うのですけども、改めてこういった大規模な検査を今、踏み切ってやるというところに対する市長の思いを、もう一度改めてお聞かせいただいてもいいでしょうか。
市長
今年初め、新型コロナが、感染拡大が始まりまして、本市におきましては、これまで3回の波が来たわけでありまして、それを乗り越えるために、市民のご理解のもとに、また事業者のご苦労のもとに今日まで頑張ってきたところでありますが、その過程におきまして、やはりこの新型コロナの特性からいたしまして、高齢者、あるいは障害のある方などのリスクが非常に高いということであります。従いまして、ぜひともここに対して、「希望される方へのPCR検査を行ってほしい」という要望が、この半年間のコロナとの戦いの中で、多くの医療関係者や市民からも強く出されていたテーマであります。それに対しまして、唾液検査でありますとか、スクリーニングができるような体制が民間の事業者でも整ってまいりましたので、その検査キットを入手いたしまして、多くの数になりますけれども、対象者は約2万9,000人の見込みでありますけれども、頑張ってこれを、スクリーニングを的確に進めて、早め早めの感染予防を前に進めたいと考えております。
記者
分かりました。聞き漏らしていたら申し訳ないのですが、事業費は全体でいくらぐらいになりそうかという見込みはあるのでしょうか。
市長
間もなく12月補正の予算案の説明をさせていただくわけでありますが、スクリーニングに関しましては、その時に詳しくお話しをしたほうがよいのかもしれませんが、目安としては一応の事業費の規模というのは持っております。1月ぐらいを目安に検査をしていくと。「最大3回ぐらいは」と、スクリーニング検査への支援を考えておりまして、それからすると1億8,000万円になります。詳細なスキームにつきましては、補正予算のアナウンスの時にさせていただきます。
記者
分かりました。ありがとうございます。
幹事社からは以上です。各社さんお願いします。
記者
今のPCR検査支援に関係してですけども、実施時期はなるべく、早ければ大体もう今月以内には始まったりする感じでしょうか、スピード感としてどうでしょうか。
市長
近く、検査をしていただく事業所との間に契約を結ぶことになりまして、まず、かなりの数になると思われますので、今後のカレンダーについても協議をすることになります。それがまとまり次第ということになります。
記者
ありがとうございました。
記者
そのスクリーニングを始める時期なのですけれども、早く調整が付けば予備費を活用するとおっしゃっていたと思うのですけれども、それは12月補正の前に始められるようなら予備費を使うっていうふうな、そういうイメージですか。それより遅れそうなら補正の中でというイメージでしょうか。お聞かせいただけますか。
市長
12月議会におきまして、補正として行政から提案をして可決をされると、そこまでにはまだ相当の日数があります。この間に感染拡大が、不幸にして福岡県においても拡大をしていくということはあり得るわけであります。従いまして、その時には、補正予算の形で議会のご承認がいただけていない段階ではありますけれども、相手側が、検査体制が整っている場合には議会の、市議会の各会派のご理解・ご了解が得られればでありますけれども、それを、予備費を活用してでも、そのスクリーニング検査に入っていきたいと思っております。その事業者と本市との間で、この協議の場で契約をすると言いますか、整うのは間もなくでありますので、その時に改めてアナウンスさせていただきます。
記者
ありがとうございます。
担当者
他よろしいですか。
記者
今回の件とは別件なのですけども、昨日、市民センターの職員の方がわいせつの件で逮捕されたと思うのですけど、それに対して、市長としてコメントはありますでしょうか。
市長
市民センターの件ですか。
記者
はい。
市長
市の施設であります市民センターで、今回報道されるような案件がありました。絶対にあってはならないことでありまして、被害者の方、ご家族の方、多くの関係の皆さま方に深くお詫びを申し上げたいと思います。行政といたしましては、捜査当局に全面的に協力をいたしまして、再発防止と併せまして、適切に対応したいと、こう思っております。
記者
ありがとうございます。
記者
今日、午前中にハンセン病問題の啓発に関して、市長、教育長に要請があったと思います。当事者の方のお話もあったかと思いますが、率直に今日の受け止めと、今後、何か見通しがあればその点を教えてください。
市長
これまで報道を通じまして、ハンセン病の病歴の方、ご家族の方が、筆舌に尽くし難い、大変な辛酸の目に遭ってご苦労を重ねているということは、報道を通じて承知はいたしておりましたが、今日改めてそのご家族の方から、切実な今日までの状況というものをお伺いいたしまして、改めて本当に長い間、社会の偏見差別のためにご苦労されてきた、計り知れない苦痛に耐えて今日までこられたのだということを改めて感じました。私も議員を経験した1人でありますけれども、その国会の時代、またこの市長になりましてからもそうでありますが、ようやく裁判において、国のほうが謝罪するという形で決着が付いたわけでありますが、私自身の行動におきましても、もっと早く、このご家族やハンセン病患者の方々の思いに寄り添って、しっかりとした行動をすべきであったという反省の思いもあります。今後、行政にできることでありますけれども、これは国のほうも県のほうも、対応をしっかりしていくということを期待しておりますが、県との間に、特に協議をいたしまして、市として、どのようにしてこの差別というものをなくしていくか、偏見をなくしていくか、教育現場とも協力をして、しっかりと対応せねばいけないというふうに今日改めて感じました。
記者
ありがとうございます。
担当者
他よろしいでしょうか。では以上で終わります。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
このページの作成者
市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2235 FAX:093-582-2243