コメント項目 |
(1)本市の新型コロナウイルス感染対策の現状について (資料なし) |
月日:2020年8月27日 |
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発表項目 | (1)9月議会 補正予算について (PDF:972KB) | |
出席者 | 北九州市長 |
令和2年(2020年)8月27日市長記者会見
【コメント】
・本市の新型コロナウイルス感染対策の現状について
【発表案件】
・9月議会 補正予算について
会見の動画(YouTube)
市長
最初に、感染症の現状につきまして一言申し上げたいと思います。ここにグラフを、まずこれをご覧いただきたいと思います。これまでは毎日、陽性の患者さんが何人確認されたかというデータを中心に説明をしてきたわけでありますが、検体の数だとか、いろいろとでこぼこがありますので、人口10万人当たり、直近1週間、何人出ているか、毎日それは変わっていくわけでありますが、この数字のほうが、この市中感染の状況を見る時には、よりリアリティがあるのではないかと思いまして、それで一度グラフをつくってみました。これはいわゆる第二波、地元でいわゆる第二波と呼んでいる最初の状況、そして、抑え込み宣言の途中でした。できたわけでありますが、そのあと、このような再拡大、再燃の状況になって、今日に至っております。政府によりますと、7月末がピークではなかったかということでございますが、これを見ますと大体8月の8日、9日ぐらいになります。ただ、発症日で見るかどう見るかによって違ってくると思いますが、発症日から数日間あとに陽性が確認されてまいりますので、そうしますと、7月末というよりは8月の初めぐらいでピークを迎えていたような、こういうグラフであります。一言で言いますと、本市の状況はほぼ落ち着きつつあると、こういう状況だと思います。しかし、1人の患者さんが発生しますとクラスターが発生をして、密の空間の中でマスクを外して、飲んで歌って騒いでダンスをすれば、あっという間に大きなクラスターになるということは、これまで全国でも度々指摘されてきたところでありました。そういった意味では、予断は許されないと、これが今日の状況であります。さて、その中で、まず飲食店などでの感染防止対策であります。福岡県のほうが、現在「福岡コロナ警報」を、発動をいたしております。引き続き市民の皆さまにはご注意をいただきたいわけでありますが、加えまして、福岡県は「感染防止宣言ステッカー」を貼るPR活動を続けております。北九州市もそれまで独自のステッカーというものを普及、努めておりましたが、それを機会に、県のほうに統一をいたしまして、このステッカーの普及に取り組んでおります。同時に、本市としましても「新しい生活様式の店舗助成事業」というものを行ってまいりましたが、接待を伴う飲食店などは福岡県のほうから5万円補助をするという制度が始まるのを機会に、それが、5,000件ぐらい対象があるのですが、本市の場合、あと1万3,000店ぐらいサービス部門のお店がありますので、そこに2万5,000円ずつ助成をするということを行いまして、店舗における感染防止対策の推進に努めております。そこで、市民の皆さまにはこれまでもお願いをしておりますけれども、このように福岡県、全市町村を挙げまして、この「感染防止宣言ステッカー」の普及に努めております。ぜひこのステッカーを確認して、街へ出てほしいのであります。そこで、感染防止対策がしっかりと、そのステッカーのとおり取られているかどうかを、確認をしていただいて、利用していただければというお願いであります。次に、外出される時に、国はこの「COCOA」というアプリのインストールをPRしているわけであります。本市にとりまして「COCOA」でありますが、過去2回、不具合が発生をしたこともありましたし、関西におきましても独自のアプリを、開発をしまして、そして、公共施設などに行かれた方は記録をすると、何かあった時にすぐご連絡をするというシステムを開発しておりました。本市の企業がまた独自のものを開発しまして、より利便性の高いアプリを開発しまして、清張館(松本清張記念館)だとか美術館などでそれを置いております。そういうふうな、市独自の行動記録のサポートアプリを開発して取り組んでいるわけでございますが、公共施設の一部に限られております。そこで、そのバージョンアップをいたしました「COCOA」でございますが、非常に便利であります。そして、これは各方面から要望されていたことですけれども、「陽性の方と接触をした」という通知が来ますと、それでPCR検査を希望者が受けられるようになりました。これは画期的な前進だと私は思っておりまして。従いまして、この感染症から身を守るために、ぜひ市民の皆さまには「COCOA」というアプリに注目をしていただいて、インストールをしていただいて。ただ、消費電力が結構大きいということでありますので、このアプリを使用する時には、例えば街なかに出るとか、いろんな人と接する時というのがいいのかもしれませんが、ぜひご利用いただきたいと思っております。それからもう1つ、家族感染というのが増えてきていることは、さまざまな報道機関によっても、これまで指摘されてきたことでございます。そこで、ちょっと本市の場合を調べてみました。陽性患者のうちで「家庭内感染」という感染経路の方がどれぐらいいるかであります。7月は21.3%であります。そして、今月に入りまして26.1%と、このように家族感染が広がっております。結構の数でございます。従いまして、この家族間におきましても、特に基礎疾患のある方、高齢者がおられる場合には、マスクの着用であるとか、食事の時間を工夫するとか、可能な範囲で対応をお願いできればと思っております。次に、イベント開催制限については、国、自治体においてこれまで対応してきているわけでありますが、一方におきまして、さまざまな団体からは「感染状況の落ち着きを見ながら、緩和できるものは緩和できないか」という、そうした声も上がっていたテーマであります。これに対する国の答えは、専門家とも協議をした結果、「5,000人以下、2分の1以下という現在の状況を9月末まで1ヶ月延長する」という結論を出したわけであります。それを受けまして、本市におきましても、持ち回りで市の感染症対策会議を、開催をいたしまして、国の方針どおり、それでいくことを、決定をしておりました。ただ私自身は、この点につきまして問題意識を持っておりまして、例えばロックコンサートであるとか、大きな声を出してエンジョイをするイベントもあろうかと思いますが、例えば能楽を観る時とか、あるいはクラシックのコンサートだ、あるいは演劇の公演を観る時とか、そういう時に、マスクを外して声を出すという人はおらんわけでありまして、そうしたものも一緒に、一律に「2分の1以下、5,000人以下」という制限を加えることは、実態に即しているのだろうかという問題意識は持っております。私自身、ソフトバンクの試合に、ヤフオクドーム(正しくは、福岡PayPayドーム)に初めて、そのためにも行きました。芸術劇場も行きました、コンサートも行きました。いろんな機会を見ましたけれども、このケースバイケースで社会・経済活動、文化活動を今後、着実に進めていくためには、予防対策をしっかりと講じた上で、この現実的な、合理的な規制措置へと考えていく必要があると考えておりますので、これにつきましては今回の、一律にこうやって「2分の1以下、5,000人以下」っていうのを延長することについては、率直に残念に思っております。今後いろんな機会に、国や関係方面に対しても、しっかりとした予防対策は取られている、そして感染リスクは極めて低いと思われる状況については、現実的な対応を要請したい、私個人としては考えております。さて、次に「応援寄附金」の状況について一言触れさせていただきます。5月15日から約3ヶ月間、「北九州市応援寄附金」を募ってまいりました。テーマは「コロナに負けない、北九州の底力。~あなたの想いがコロナと戦う人たちを支えます~」と、こういうことで寄附金を募ってまいりました。目標は5,000万円でありました。それを大きく上回る約7,400万円が、温かい応援メッセージとともに寄せられました。市を代表いたしまして、心からそのご厚情に感謝を申し上げたいと思います。この寄附金の使い道につきましては、この最前線で働く医療・福祉関係者の方々の対応、また、深刻な影響を受けながらも感染防止に努めて頑張っている事業者を応援するための事業に、大切に使わせていただきます。また、この他に企業団体からも多くの寄附金が寄せられております。この寄附につきましても、医療・福祉施設での感染症対策、業務継続の支援事業などを中心に活用させていただきます。ご寄附をいただいた皆さま方に厚くお礼を申し上げたいと思います。なお、9月補正予算では「応援寄附金」として、1億円を最近の予算として計上させていただいております。以上が昨今の感染症対応の現状についてであります。
次に、9月議会の補正予算についてであります。皆さまのお手もとに、パワーポイントの資料があると思います。具体的な内容につきましては、財政局のほうからいろいろと皆さまにお話をさせていただいたとおりでありますが、その中でも特に自分が目玉の1つと考えているものについて、中心にお話をさせていただきます。まず概要につきましては、ご案内のとおり81億円であります。減額補正で、7億円弱をそこでしております。次に概要でありますけれども、一言で言いまして、この感染症対策をしっかり進めるための充実であります。そして、感染症のためにダメージを受けていながら頑張っていらっしゃる方、事業者に対する応援であります。次に、特に今回、北九州市がさまざまな関係者のご意見を承り、ディスカッションをしながら、新たな方策を、提案をすることにいたしました。それは、この検査体制をより充実するという内容であります。このフローチャートをご覧いただきますと左側にあるのは、これまで市民がPCR検査を受ける、どのようなルートでしていたかの、これまでの方式であります。これに加えまして、昨今、唾液による検査、これは、検体を取る時の(感染)リスクは極めて低いという意味であります。身近な診療所、病院で、この検体が取れるという画期的な技術であります。次に、抗原検査というキットも国から承認をされました。これは、普通PCR検査は翌日に結果が判明する場合が多いわけでありますが、30分で結果が判明するということであります。この2つの新しい、方式が出てまいりましたので、早速それを、医師会の皆さまとも相談をしてまいりまして、「それならばやってみよう」というところがそれぞれ200、また100と、医療機関が手を挙げていただいておりました、この中に若干の重複もありますけれども。ということで、多くの医療関係者がこの唾液検査、それから抗原検査に、積極的に参加をするという意向も確認をされたところであります。そこで、この方式の推進にあたりまして、今回予算を確保いたしまして、現在、具体的なこの今後の進め方について、医師会との間で詰めの協議をしているところであります。これによって、相当程度の検体が取れると、PCR検査は現在600ということでやっているわけでありますが、1日1,000を目指そうということで、これまで取り組んできたわけでありますが、これによって相当程度、検査が充実できると考えております。次のページは、感染症対策で関係方面に対する給付金、また児童福祉施設への給付金の支給であります。次に、インフルエンザの予防接種についてであります。これまで本市では、高齢者について実費の1,500円をいただきますけれども、あとは公費負担によって対応してまいったところであります。約半分の15万人ぐらいの方がこの接種をされているわけであります。今年の秋から冬にかけまして、このインフルエンザとコロナということが重なり合う時期になってまいりますと、医療関係者の間でもその対応が大変苦しくなると、大変に険しくなるということを、一様に指摘をされておられるわけであります。従いまして、国のほうもインフルエンザの予防につきましては、「今年7%は増やした、使用量ベースで1割くらい増える」ということで、「確保している」ということであります。「高齢者からぜひ優先してやってほしい」という、こういう話でありますが、自治体としてどうするかであります。まずこの課題を考える時に、私どもはインフルエンザワクチンというのは、無尽蔵に手に入るものでは残念ながらないということでありまして、ワクチンの生産には相当の時間がかかるというわけです。従いまして、今年コロナがどんどん流行り出したからと言って、これがすぐに間に合うものではないということであります。この限られた中で、国がどこまで確保できるかというのを注目してきたところであります。直近「7%増」という答えが出ましたけれども、やはり一定の限度があるということは、残念ながら認めざるを得ません。その中で、高齢者は15万人が、半分ぐらい受けていらっしゃいますが、こういうコロナの流行時期でもありますので、ぜひもっと受けてほしいと。そこで他の都市の状況、また国の方針、いろんなことを考えまして、私ども1,500円で対応してきたところでございますが、1,000円ということで対応したいと思います。さて、その他にどうするかであります。国は基礎疾患がある方や妊婦さんだとか、いろいろなことを、具体的に事例を挙げていらっしゃいます。私どもが議論している過程におきましては、エッセンシャルワーカーズと呼ばれる、病院だとか、この福祉関係だとか、子どもさんを預かっていただいている学校だとか保育だとか、そういうところのエッセンシャルワーカーっていうのは、社会の維持のためにどうしても大事な仕事をしていただいております。そういうところに、やはり重点的に資源を振り向けるということで、そこも同じく1,000円で対応する。約10万4,000人ほどおられますので、相当の数になるわけであります。そういうことでワクチン量に一定の限度が今年もあるだろうという前提で議論いたしまして、私どもとしては、高齢者とエッセンシャルワーカーにぜひ受けていただこうということで、1,000円という価格を設定したところであります。次に公共交通は、航空機会社をはじめとして、どこも大変なダメージを受けておりますので、応援をするということ、1日フリー乗車券の発売などを入れております。続きまして、航空会社にどうするか、フェリー会社にどうするかということもそこに載せさせていただいております。次に、市内の中小企業のデジタル化を応援するということであります。このコロナ禍の中にありまして、テレワークの推進など、やはり着実に1つの社会現象、社会の変化が始まっております。そこで、かなりの企業におきましてテレワークが定着しつつありますし、そうした意味では、学校現場におきましても「オンライン学習」というものが定着をしてまいります。その時代の中にあって、中小企業との間に格差がまた発生しないように、市内の中小企業のデジタル化を応援するということは大事なことであります。そこで、デジタル化などを提案できる会社、いわゆる「ベンダー」と業界で呼ばれておりますが、そこと中小企業をつなぐ場を、創設をすると。そして、デジタル化の取組に支援をするということをここに入れております。続きまして、オフィスをリノベーションするNew Normalオフィスの補助金、テレワークの整備であります。お試しのサテライトオフィスの実証であります。東京の若者の世論調査におきましても、コロナ禍の中で地方への移住を考える人が増えつつあると言われております。実際にIT関係の企業は、優秀な労働力を求めて地方にサテライトをつくる傾向が始まっております。そういった意味で、こうしたサテライトオフィス、このコロナ禍の中でテレワークやIT化っていうのが、デジタル化が進んでいくという、その波にみんなが乗って、事業が発展するようにという思いであります。そして地元の飲食店、観光などにつきましては、販路拡大の支援、そして、これが北九州の独自の「飲食店サポートプログラム」であります。産業医科大学の皆さま方に格別のご理解をいただきまして、商工会議所、NPO法人ロシナンテスの川原医師とも連携をいたしまして、この飲食店が感染予防をするにあたりまして、ガイドラインもありますけれども、具体的にどう対応すればよいか、さまざまな疑問もあると思います。その相談窓口をつくる、そして、手引書をつくる。このような形で中小の飲食店のサポートをしていくということをスタートする予算であります。そして、観光施設への誘致のために、割引体験パスポートを発行する予定であります。次に、教育におきましては、ネット回線を増強いたしまして、モバイルルーターを、1万台程度導入をして、インターネットの環境がないご家庭にも対応するというための予算であります。そして、行政におきましてもデジタル化、キャッシュレス化をこの機会にどこまで進められるか、しっかりと議論をしながら、テレワークを推進するということです。モバイル端末1,500台を導入いたしまして、これからDX、またAIの研究など、これをどんどん進めていきたいと考えております。そして、次のところに既存の予算の、既定予算の事業を見直しまして、ここで予算の確保に努めております。以上、ざっと駆け足で補正予算の概要についてご説明をしたところであります。それでは、ご質問を承ります。
記者
ただ今、補正予算案についてご説明いただきましたけれども、市長が特に気持ちを込めたと言いますか、大切だと思ってらっしゃる施策を教えていただけないでしょうか。
市長
この感染症を予防する、国民の命の健康を守るために、国はもとよりでありますが、福岡県も、また本市もそれぞれ、この使える財源を確保して、いろんな対応をしてきたところであります。その連携というものが大事だし、その中で、市としても新たに、おそらく独自の取組だと思うのですけれども、これまでの試行錯誤から「どうしてもやったほうがよい」というものについて、やはりどうしても思いが深いわけであります。中でも、早く患者さんを発見する、そして、早期に治療するということで、感染をするということは不運にして、不幸にしてよくあることかもしれませんが、それを早く確認することによって、クラスターの発生を止めることができる。つまり検査体制の充実というのは、本市にとりましても非常に重要な課題だと認識をしてまいりまして、そこでわれわれとしては、濃厚接触者は全員検査をする、あるいはドライブスルーの、保健所経由でない新たなルートをつくる、そうした取組をやってきたところでありますが、やはり国民の中には「もっと検査を充実してほしい」、自治体の中には、例えばアメリカのように、いつでもどこでも検査がしやすくなった、そういう事例も報道されております。「もっとそれを前進できないのか」という率直な市民の思いに対して、私どもができることは何かと考えてまいりました。それが唾液と抗原検査という、新たなこの検査方法が国によって承認をされるということを、間髪を入れず、われわれもそれを医師会の皆さま方とよく協議をして、予算を確保して前へ進めますと、相当程度1日当たりの検査件数は増えるということでありますので、これをぜひ軌道に乗せたいということがまず1つあります。それから、多くの事業者が大変苦労されているわけでありますが、その中でやはり、どこがこの発症の大きなクラスターの場になったのかという時に、やはり接待を伴う飲食店であるとか、お酒を出す飲食店であるとか、そういうところが、やっぱり全国的に大変話題になったし、そういうことで、ほとんどの事業者は大変な、このコロナ禍によるダメージを受けているわけでありますが、とりわけ、飲食店の皆さん方は苦労されていると思います。その中で、例えば家賃補助であるとか、事業化継続の給付金であるとか、そういう面でのサポートに加えまして、やっぱり「どうすればいいんだ」と、「どうすれば感染予防がしっかりできるんだ」という素朴な疑問に対して専門家が丁寧に対応していく、これによって多くの事業者がしっかりとした感染予防対策を取る。それを見て、市民の方も安心して街へ出られるようになると、日常の生活に戻っていけるということであります。飲食店がそのようになっていくことは街全体の経済、われわれの日常生活全体にとっても、非常にそこは注目されている点でありますので、そこに対して医療の専門家が丁寧に対応するという、北九州独自のシステムというのはきっと効果があると思っております。他言うとまた同じことを繰り返しますので、このぐらいで。
記者
幹事社からは以上です。各社さんお願いします。
記者
細々聞いていきたいのですけれども、まずインフルエンザについてなのですけども、これは、エッセンシャルワーカーだけだと10万4,000人で、増やしていくということですけど、それに、さらに高齢者が15万人、合わせて25万人あまりの高齢者やエッセンシャルワーカーに対して、予防接種を1,000円でできるように、補正予算と予備費を使ってやっていくということになるのですかね。数字関係で確認です。
市長
昨年までずっと本市は、高齢者には1,500円ということで、実費だけいただいて、その受診を勧奨していたわけでありますが、その高齢者は15万ぐらいだと思います。それを、さらにこの制度を利用して接種をしてほしいという思いがあります。ここで何万人か増えることを期待しています。加えて、ワクチンの量がどれだけ増えるか今までよく分からなかったので、最近になって1割前後ぐらいと言われていますが、やはり限られたワクチンの中で、エッセンシャルワーカーズの方を優先して、やはり対応してはどうかという議論に落ち着きまして、それが10万4,000の中でどれだけ、今までもすでに受けられている方も多いと思うのですけれども、そこでまた増えると思います。
記者
ちなみに、予備費はいくらぐらい使う予定になるのですか。
市長
1,500円ということで補正予算に計上をいたしております。それに対して1,000円になりますので、その差額ということになります。
記者
いかほど。
担当者
高齢者の方を1,000円にするものと、あとエッセンシャルワーカーの方々も1,000円にするので、約1億円ほどの予備費を活用させていただく見込みになります。
記者
ありがとうございます。それで改めて市長にお伺いしたいのですけども、昨日、福岡市が新型コロナとインフルエンザが重なったら困るということで、「子どもや高齢者について1,000円でやりますよ」と、さらに「COCOAを導入していたらいいですね」と、いろんなことをやっていたわけですけども、そうした中で、福岡市は子どもや高齢者、だけど、北九州市はエッセンシャルワーカーと高齢者っていうところで、ここの福岡市との差異感というのは、市長はどのように考えてらっしゃいますか。
市長
このインフルエンザワクチンに限らないのですが、それぞれの自治体が、議会や市民・各界からの提案を受けて議論を尽くして、限られた予算の中で作業してまいりますので、どのように検討されているかというのは分からない時もあるわけであります。従いまして、私どもは、例えば世田谷のやり方であるとか、いろんなやり方が出てまいりますが、他都市の状況というのはできる限り、その背景と、その予想されている効果などについては研究を続けているわけでございますが、福岡市のほうからそういうのが出たのが直近でございますけれども、それが福岡市の1つの判断だと思います。特に国のほうから、今年の秋・冬、インフルエンザの接種について呼びかける中で、やはり高齢者というのが1番目にあって、それから医療関係者、それから基礎疾患のある人というのが続いているのかな。それから妊婦・乳幼児というふうになっておりますので、これは国、あるいはその専門家の皆さん方も諸々のことを考えて、そういう優先順位をつくられている。従って、高齢者が1番にあって、それから医療関係者というところは、これは北九州市と同じでございますが、私どもはその他に、エッセンシャルワーカーに広がるわけでありますが。従いまして、妊婦と乳幼児について配慮をするという考え方というのは、国のほうもそういう考えを持っておりますし、それはそれとしてあると思います。ただ、私どもはこの一連の感染症対応を振り返りまして、やはりエッセンシャルワーカーズの皆さん方が、やっぱり最前線で頑張っていただいて、それによって何とか抑え込んできているわけでありまして、これからも大変ご苦労が多いと思うのですね。従いまして、市民総出で感染症と向かい合い、抑え込んでいくためには、エッセンシャルワーカーズの皆さん方の活躍・ご理解というものが不可欠だと判断をいたしました。もしも「ワクチンがまだまだあるんだ」と、「あり得る、手に入る」という状況であれば、また考えはどうなるかであります。私どもは前提として、ワクチンが7%の1割増えるという話はこれまでの予算書をつくる段階では分からなかったわけであります。「努力はする」としか分からなかった、政府は。それが、その状況の中で、ワクチンはしかし、1年とか時間がかかることを考えると、そんなに伸びないだろう、その中で、ワクチンの優先的なというか、勧奨する時に、積極的に呼びかける相手を広げることには限度があると考えたわけです。もしそれが「まだ少し余裕がありそうだ」となれば、これはまた考える余地はあると思います。
記者
秋になってくると、やはり懸念されているのが、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時の発生っていうことにあると思うのですけど、そうした中で、こういう予算を付けることによって、市長はどういうふうな形で、北九州市では市民の健康とか社会基盤を守っていけるというふうに考えていらっしゃいますか。もしくは熱い思いをお願いします。
市長
私どもは、全国的に収まっていた中で、突然、いわゆる第二波の到来で困惑し、大変苦しんだわけであります。つまり経済的・社会的なダメージは計り知れなかった。それを乗り越えるために、あの時は全国の中で緊急事態宣言が解除をされた中で、北九州だけが注目をされていた、本当に、毎日嵐の日々であったわけであります。その中にあって、それを乗り越えるためにいろんな知恵を出したり、関係者と連携を深めたりして取り組んでまいりまして、一歩一歩着実に、この感染症と戦う市民のチームワークというものもしっかりと根付いてきたように思っています。これから秋・冬という時期を迎えますけれども、このチームワークを大事にして、励まし合うことによって、速くこの収束に向かって努力を続けたいと思いますし、この間、失われた社会的・経済的・文化的な、さまざまなものというものを早く日常に取り戻していくための対応も、ますます大事になってきていると感じております。感染予防というのはこれからも、ワクチンが開発・普及されるまでの間、いつになるか分かりませんけれども、続いていくと思いますが、このまま社会・経済的な事業というものが大きく制約されていきますと、それこそ日本経済のみならず、世界経済は極めて深刻な、われわれが誰も経験したことのないような最悪の経済不況に陥る可能性があります、自分はあると思います。それを回避していくことの重要性を、われわれはやっぱり考えるべきだと思うのですね。ですから「安全策を取る、予防策を優先してやる」ということは大事なことです。今後とも努力はしますが、それだけではダメなのですね。やっぱり失われているもの、失われたものを取り戻していくというか、早く日常に戻すための努力というもの、これが今後ますます重要になってくると思っています。
記者
じゃあ、今回の9月補正の予算案っていうのは、市長的にはワンフレーズでいくとどんな感じになりますか。
市長
予防と経済再生の両立です。
記者
ありがとうございます。
記者
補正予算の検査体制充実のことでお伺いします。いわゆる検査の件数が圧倒的に増えるんじゃないかという見通しだと思うのですけど、当然増えるのはいいと思うのですけど、それによって、今回「広げる」ということで使える医療機関、そういうところに患者が殺到するですとか、あるいは保健所が対応、陽性患者が増えてきたことによる保健所の対応ですとか、あるいは病院、入院患者が増えることによる医療体制の逼迫ですとか、そういったところの、やってみないと分からない部分はあるのでしょうけど、どういったふうに対応していこうと思っていますでしょうか。
市長
この感染症対応の中で核心となるところは、医療提供体制が持つかどうかだとよく言われます。重症については5から10のベッド、それ以外については80から100を目指して取り組んできておりまして、それをさらに増やす努力、150まで伸ばせないかというのは、医療関係者との間でも相談を続けているところであります。その中で、今現在の動きを見てみますと、厳しくなってきているが、まだ逼迫まではいっていないということが1つと、軽症者・無症者の方のことを考えますと、宿泊療養ということで、東横インの北九州空港店が確保されましたので、その点で、かなりそこは余裕ができたということです。従いまして、今日の感染状況で突然重症者が、中等者が溢れるということになれば話は別でありますが、これまでの流れを見てまいりまして、厳しい状況ではありますけれども、地道に医療関係者の協力を得てベッドを確保し、ホテル療養などを活用していけば対応できると考えています。ただ財政的には確かに。あとアメリカとか外国では、PCR検査は1回5,000円ぐらいという説もありますね、メディアによると。日本の場合、自由診療でやったら2万円を超えているようですね。それも「なぜか」というのは分かりませんけれども、いずれにしても検査が増えれば財政的には、それは、負担は重くなります。ただ、それは覚悟せねばなりませんけれども、これを早く乗り越えていかないと、国民は心配して街に出ないですよね。ですから、もう時期的から言うと「STAY HOME」というスローガンは、少なくとも多くの都市においては、もう使わなくてよいのではないかと私は思います。むしろ、やっぱりマスクをしてでも、エンジョイアウトサイドの時ではないかと、自分はそう思っておりまして。そういった意味で、そのためには、多少予算がここでかかったとしても、しっかりと封じ込める、抑え込むまでは予算を惜しむべきではないと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
ちょっと予算からはずれてしまうのですけども、市長の政務に関わることかもしれないのですけども、市長のホームページのほうで、一昨年ですかね、市長選挙の時にホームページを変えられて、その時までは青をバックに市長が日々の思いを長く、たくさん書かれていたと思うのですれども、最近ではそのホームページの姿が一切見えなくなってしまったのですが、Twitterでいろいろやられると思うのですけども、個人的にはあの文章が好きだったのですけど、遠くの方からでも見られるということもあるのですが、市長が日々どういうことを考えていらっしゃって、日々どういう人と会っているかっていうのが見えたなと思ったのですが、ああいう形のホームページは復活しないものなのですかね。
市長
そのように、積極的に評価をしていただく声っていうのはあまりなかったものですから「やめようかな」と思ったんです、結構大変でしたので。それから、やはりアナウンスするには関係者の事前の説明とか、それを必要とする場合が結構あって、不用意に書いてしまいますと、あるいは「誰と会っているか」っていうことが分かったり、それがある程度分かりますので、それによって、市役所の皆さん方に大変迷惑をかけたことも頻繁にあったようですから、そういった意味で、その方式を改めたわけであります。
記者
今後はTwitterとInstagramとFacebook、最近は、更新度としてはTwitterのほうが多いですけども、この3つの柱、3つで市長としての思いっていうのを綴られていって、ブログ的な、日記的な形式ではもうされないという形なのですかね。
市長
将来のことは分かりませんが、やっぱりアメリカの選挙の中で、世界で一番注目されているのはアメリカの大統領争議ではないかと思いますけれども、それがSNSを活用してやられる時代になりました。コロナの時代だからということはあるかもしれませんが、意外と芸術の分野でもそうですし、いろんなところでSNSという世界が一気に広がるような気がいたします。従いまして、私どもはアナログの時代の古い世代に青春を送っておりますので、まだまだこういう新しいメディアの世界には馴染めないものもありますけれども、やっぱり間違いなく、そういう時代になっていくのだろうと思います。従いまして、その時代に合った、このアピールやアナウンスの仕方っていうものが必要になってきているのかなと。
記者
Twitterは、市長は「非公式のものですよ」と言って、ご自身で書かれているかとは思うのですけども、市長選の時に、これからは市長自らがトップセールスとしてやっていくというふうな話があって、新型コロナでなかなかイベントも開けない中で、やはりSNS、ネットを使った発信というのは、やはり重要だと思うのですけども、そうした中で、市長はちょっとお忙しいと思うので、担当者を置くなりして、公式の市長のTwitterなりを改めてつくったりとかして、北九州市をアピールしていくことはまだない感じですか。
市長
そうですね。あくまでもプライベートな、フォーマルでない公式アカウントではないのですね、市長としての。それでやってきたのですけれども、そのようにしたほうがよいという、改めたほうがよいという意見もあります。ただ、実は事務方におきましても、まずパソコンを、みんなが配備をして、そして、それを使って仕事をするとか、そういうのがこの間ずっと進んできているのを一緒に見守ってきまして、一方で大変な事務も背負うことになります。いろんな対応をせねばなりませんので。従いまして、また新たに自分自身からの発信で、また背負ってもらうのも申し訳ないなと思って、自分でやっております。
記者
じゃあ基本的には、もうそこは変わらずに、って感じなのですかね。
市長
そうですね。やっぱりSNSっていうのは今後、もうありとあらゆる社会において、決定的に重要な発信のツールになって、しかも定着をし、国民の若い世代が増えれば増えるほど、それを当然のごとく受け入れる世代が増えてくるので、そういった意味では、行政としても政治の舞台でも、その時代に対応した流れに行かざるを得ないと思います。その工夫は続けたいと思いますし、またどこかで、昔のがさらに復活の時にはよろしくお願いしたいと思います。
記者
ありがとうございました。
記者
予算の関係に戻りたいのですけど、今回、公共交通事業の関係で、ピンポイントで支援事業というのをかなりされると思うのですけど、聞いたところによると、緊急事態宣言の頃から遡って支援をするということで、いろんな業界で、コロナでいろいろ出る中で、この業界に絞って特に支援される、その狙いがあればお願いします。
市長
交通機関。それぞれの所管している部局におきまして、搭乗率だとか、そういう経営状況についての情報収集に努めておりますけれども、何と言っても旅客運送、特に航空機、そこの激減というのは大変深刻だというふうに受け止めております。それは、バスをはじめとしていろんなところにも言えることでありますが、大変厳しい状況なので、どういう形で応援ができるかというのをずっと検討してまいりまして、今回航空会社だけではありませんので、さまざまな事業に対して支援額を計上させていただいています。
記者
やはりその公共交通事業を選んで支援しているというところの狙いとか、意気込みというのは何かあるのですか。
市長
よく、日本でもそうでありますけれども、まず飲食店だとか、観光であるとか、あるいは運送、そういういろんな業種が今大変厳しいところに来るわけですが、航空機というのはアメリカ、ヨーロッパもそうでありますが、劇的な経営不振に陥っていると思います。飛行機に乗らないと外国に行けない、国内もなかなか、もう移動しないという中で、大変に厳しい状況に追い込まれている典型的な業種ではないかと思います。
記者
ここは航空だけじゃなくて、割と全般だと思うのですけど。
担当者
今回、公共交通を支援した考え方といたしましては、緊急事態宣言が出まして、外出自粛要請がかかりました。この期間73日あるのですけれども、この期間、市民が外出できない中で、公共交通事業者は事業を一定程度継続してまいりました。その結果、経営がかなり厳しくなっておりますので、その点に着目して、今回は公共交通機関を支援させていただこうということにさせいただいております。
記者
ありがとうございます。
担当者
その他よろしいでしょうか。では以上で終わります。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
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