コメント項目 |
(1)本市の新型コロナウイルス感染対策の現状について (資料なし) |
月日:2020年5月8日 |
---|---|---|
発表項目 |
(1)クラスター対策の強化について (PDF:1.04MB) (2)〔社会・経済活動の段階的再開〕 臨時休業期間中の登校日について (資料なし) (3)〔社会・経済活動の段階的再開〕 大規模公園、図書館、美術館、博物館の再開について (資料なし) |
|
出席者 | 北九州市長 |
令和2年(2020年)5月8日市長記者会見
【コメント】
・本市の新型コロナウイルス感染対策の現状について
【発表案件】
・クラスター対策の強化について
・〔社会・経済活動の段階的再開〕臨時休業期間中の登校日について
・〔社会・経済活動の段階的再開〕大規模公園、図書館、美術館、博物館の再開について
・〔社会・経済活動の段階的再開〕経済支援策について
・STAY HOMEサポート動画の配信
会見の動画(YouTube)
市長
それでは、今日は新型コロナ(ウイルス)の感染症対策についてご報告を申し上げたいと思います。最初に本市の現状でございます。国の緊急事態宣言が5月いっぱい延長になりまして、福岡県は、引き続き特定警戒の地域に含まれております。これに伴いまして、県知事のほうから各種施設の休業の協力要請・協力依頼等が5月いっぱい延長をすると、こういうお話でございます。そのような中で本市の感染症の現状でございますけれども、最初の4月7日の緊急事態宣言が出されまして、第3週に入りまして、新規患者がゼロという日が6日ありまして、第4週は5日、昨日まで8日連続ゼロという状況でありまして、この新型感染症を封じ込めるために多くの市民、事業者のご理解・ご協力、そして、医療関係者、保育・福祉関係者の皆さま方の懸命なご尽力によって、そういう状況が続いていると考えます。改めてそうした皆さま方のご尽力に深く感謝を申し上げたいと思います。ただ、この感染者の数というのは東京都の例を見るまでもなく、1週間で倍増するというぐらいの非常に大きな感染力を持っていることも事実でありまして、警戒を怠ってはいけないと、このように思います。一方でこの休業が続きまして、例えば学校では、この子どもの体力・学力、それから心への影響、また学校のみならず地元経済には、事業者が大変苦しい経営状況に追い込まれておりまして、先の見えない厳しい状況の中で必死に頑張っておられるわけであります。そうした状況というのは、もう計り知れないものがあると思います。そこで、すでに申し上げておりますように、北九州市は今日の感染状況を踏まえ、そして、万全の検査・医療体制を確保し、慎重に、解除された場合に、どのようにそれぞれの部署において対応していくか、ロードマップづくりに取り組んでいるわけでございます。「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますが、慎重にこのロードマップの作成を進めておりまして、もし感染者が拡大するという状況になりましたら、すぐに自粛モードに戻れるようにしておくと、そういう配慮も必要であります。その前提のもとに、市民が待ち望んでいるのは一刻も早い社会・経済活動の段階的な再開にあると思います。それに向けた道筋を付けることが、本市としても喫緊の課題と改めて認識をしております。また、併せて当分の間、ウイルスとは長い付き合いになりそうでありまして、ワクチン・特効薬が安定的に供給されるまでは1、2年という説もありますけれども、長い付き合いになりそうであります。政府の専門会議が言われているように新しい生活様式、これを市民と事業者が共有していくことも重要であります。そして、また感染者が発生した場合にどのような対策を講ずるか、十分な対応が必要であると考えます。そこで、社会・経済活動の段階的な再開に向けまして、まず第一段階となる3つの対策について説明をいたします。1つ目は、クラスター発生に備える北九州版のクラスター対策事業であります。2つ目は、国の基本的対処方針にも明記されました、学校をはじめ大規模公園などの再開についてであります。3つ目は、経済活動再開に備えた緊急の支援策であります。なお、以前お伝えしておりましたクラウドファンディング、これは2つつくるわけでありますが、医療関係者などの支援に活用する、北九州版のクラウドファンディングにつきましても重要な取組と考えておりますが、来週、具体的な詳細を、発表をさせていただきます。それでは、本市の感染状況の説明であります。この小倉織のマスクでありますが、だんだん息苦しくなってまいりましたので、ちょっと外させてもらいます。
市長
感染状況でありますけれども、4月16日から直近3週間のPCRの検査数は729件、陽性患者の数は5人で、陽性率は0.7%となっています。5月6日時点での入院の患者数は15人、そのうちホテル、宿泊療養施設への入所者の数は3人でありまして、市内で確保している病床の数は、ベッド数は84であります。病床の稼働率は14.3%となっております。本市の場合、「ご家庭で療養する」というのは基本的にしないという方向で、「病院もしくはホテルの療養」という方向で対応しております。次に、検査・医療体制の充実を図るために、クラスター対策を強化するということであります。今後の感染拡大防止に向けまして、クラスター対策が何よりも大事だと思います。そこで、新しいスキームを、このフローチャートをご覧いただきたいと思いますが、これはクラスターの連鎖を防ぐ、市民の皆さまの不安を解消するために行うものであります。具体的には3つの取組を行うわけです。1つ目は、クラスターが発生しますと、市民生活に多大な影響を及ぼします。特に学校、保育所、福祉施設、大変気になるところであります。この3つを所管する部署に専門チームを設置いたします。これによって、感染疑いのある方が確認された際には、専門チームが速やかに患者や施設の情報を収集します。そして、保健所との情報を共有いたしまして、行動歴の把握、濃厚接触者の特定を迅速に行います。これまでは保健所、また保健師のほうで個別に対応をしているということでございますが、専門部署がこれに加わるということ、迅速にこの行動を起こすということです。2つ目は、学校、保育所、福祉施設で陽性患者が発生した場合に、無症状の方もいると思います。濃厚接触者についてもPCR検査センターを活用して、積極的に検査を行うということです。これまでは、濃厚接触者については「症状があるかどうか」というものを、健康観察を続けて、何かあった時に対応しておりますが、これからはチームが速やかに濃厚接触者の特定、行動歴を調べまして、PCRの検査に結び付けるという対応をいたします。3つ目であります。市の調査、クラスター事案のデータ分析、または施設に対する実地の調査につきまして、感染症を専門とする医師・看護師・研究者などで構成されるNPO法人があります。名前は「北九州地域感染制御ティーム(KRICT)」と呼ばれておりまして、そこの支援を得まして、感染拡大の防止を図るものであります。この「KRICT」というのは、北九州の官民の病院の医師・看護師によって構成されております。併せて、濃厚接触者などの健康観察に電子申請システムを導入いたしまして、希望者には保健所から、これまでは電話で聞き取りを行っていたわけでありますが、それに変えまして、システムでの確認を開始いたします。このような体制によりまして、もしも医療福祉、保育所、小中学校で患者疑いのある方が出た場合には速やかに対応して、PCRの検査等に結び付けるという、このようなクラスター対策をこれから講じます。次に、学校の再開についてであります。先ほど申し上げました「8日連続ゼロ」をはじめとする検査・医療体制など、市内の感染状況などを踏まえまして、教育委員会に対しまして、学校の段階的な再開に向けて5月18日、月曜日の週から登校日を設定するように要請いたしました。その際、学校における感染症対策を徹底して、その体制を整えること、また実施方法は学校現場の声をよく聞くこと、といった点を十分踏まえて検討するよう、併せて市長から指示したところであります。次に、大規模公園等の再開についてであります。現在休園をしております大規模公園がありますが、県の休業要請の対象となっていないということで、利用者や従事する職員の感染予防策を整えた上で、できるだけ早く開園したいと考えておりまして、具体的日程といたしましては、グリーンパーク、白野江植物公園、平尾台自然の郷、山田緑地は5月13日からといたします。また、動物がおります到津の森公園、ひびき動物ワールドにつきましては動物の展示、観覧時の密集対策の準備が整い次第、開園することにいたします。次に図書館、美術館、博物館であります。これは県の休業要請の対象となっております。これにつきましては、市内の感染者数の動向など、今後の状況を踏まえ、県との協議を行いつつ、3密対策など、感染防止対策を充実させるなどしまして、施設の再開に向けた準備を進めたい、このように考えております。補足しますが、「学校の再開」というようにこのフリップにございますが、「登校日の設定」という意味であります。続いて、経済支援策について申し上げたいと思います。今回の緊急事態宣言の延長に伴いまして、限りある財源を使い、追加の経済対策を検討する上で重視したことは、事業者と雇用をいかに守るかということ、また雇用から漏れた市民の生活をいかにして支えるかということであります。具体的には今後の事業活動の再開に向けまして、人が集まる店舗など、市民の感染予防を図るために、ソーシャルディスタンスの確保など、新しい生活様式への対応が求められております。本市のみならず、これは日本全体の課題であります。この新しい生活様式への対応をしていくためには、店舗などにおいていろんな改装をしたり、いろんな工夫があると思いますが、そうした支援を検討したいと考えております。これは結構な規模になります。具体的なスキームは決まり次第また改めて報告をさせていただきますが、店舗等に対する新しい生活様式への対応の支援であります。2番目に、新規の事業継続支援策であります。感染症拡大の影響を受けて、売り上げが減少した事業者につきましては、現在、国と福岡県のほうから対策が打ち出されております。その中で、北九州市持続化緊急支援金制度を設けます。これは、中堅・中小企業については一律20万円、個人事業主、フリーランスについては一律10万円でありまして、具体的な制度内容は配布資料のとおりであります。次に、アルバイトがなくなった学生やパートに行けなくなった方などを支援する緊急雇用対策は第一弾でお知らせをしておりますが、2,000から3,000人を目標に、4億から5億円の事業規模で行います。早速、10万円の給付事業が始まりますけれども、そこで300人は応援をしてもらって、一緒にこの迅速な対応に、早速頑張っていただきたいと思っております。次に、雇用調整助成金であります。なかなか煩雑で、今のところまだ手を挙げるという方がそう多くありませんけれども、この市内の事業者の方には、この雇調金の制度を、活用を促しておるところで、なかなか申請が進んでいない現状がありますけれども、これまで以上にこの支援の体制を充実させて、自社単独で申請できるまで、市の職員が伴走型支援を実施いたします。加えて先般、報告しましたように、教育訓練プログラムを受けますと1日2,400円の加算がなされます。これを、仮の試算をしてみますと、プログラムを10日使っていただいた場合には8億円程度、国の制度からその資金を引き出せるわけでございまして、ぜひ私どもは、20のプログラムをつくって10日間、この休業中の従業員の方が講習を受けられるようにやっております。現在福岡県のほうも、この研修プログラムづくりに検討を開始されているようでございまして、ぜひ福岡県、福岡市、北九州市、3者提携をして企業に無償で提供する教育プログラムというものを、ぜひ早く完成をして、それを配っていきたい、配布したいと考えております。次に、クラウドファンディングであります。「夏に行く券」というのをすでに公表しておりますが、昨日で支援の募集が終了いたしまして、目標金額3回で2,000万円に対して、1回で約9,000万円、これは、支援の数は約5,500人であります、これだけの支援がありました。多くの皆さま方にご支援をいただいて、この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。今回、大変好評であったこと、また事業者の皆さまなどからの要望もありますので、第2回目の実施に向け、速やかに準備を進めたいと考えております。これは数千万円規模必要にまた新たになりますけれども、市民の皆さま方の前払いという制度で地元の飲食店などを応援するという、みんな心を合わせて応援するという制度でございまして、ぜひこれを、さらに推進をしたいと考えております。次に、いわゆる家賃補助についてであります。5月10日から受付を、西日本総合展示場の本館で開始をいたします。申請受付完了後、5日ほどで支給ができるように努めます。なお、今回の私どもの追加の経済支援策では、家賃補助は入っておりませんが、これは国会におきまして、与野党がこの家賃補助の重要性について認識を共有し、そのやり方については意見があると思いますけれども、基本的には、固定費の一番大きなこの家賃というものに対する補助が重要だということで、国会において大きなコンセンサスが生まれつつあることに注目をいたしております。その状況を見守りたいということであります。以上、申し上げたことで影響を受ける事業者、雇用と収入が減って苦労されている市民の下支えを緊急経済対策として、スピード感を持って進めていきたいと考えております。結びに、「STAY HOME」ということが、これからの行動様式として重要であると言われているわけでありますが、「映画の街・北九州」ならではのSTAY HOMEのアピールを行います。これは、STAY HOMEをサポートする動画を制作・公開することであります。モニターにはサムネイルの画面を掲示しておりますが、この動画は本市にゆかりのある有名な映画人の方々にご協力をいただいて制作したもので、1回目は本市出身の光石研さんにご登場いただいております。光石研さんの聞き手役でありますが、本市を代表する映画人であります、小倉昭和館の樋口館主であります。本日10時から、本市のYouTubeのチャンネル「Kitakyu Movie Channel」にて配信をスタートいたします。この動画が少しでも多くの方々の目に留まりまして、「STAY HOME」の役に立つことを願っております。それでは、ご質問を承りたいと思います。
記者
まずは一律最大20万円の支給の、支援金の件なのですけれども、この約12億円の原資なのですが、これは何を充てる予定なのでしょうか。
市長
前回、補正予算が成立をしております。その中に20億円の予備費があります。あれは医療支援などで40億円、経済支援策で30億円でした。そして、予備費20億円を積んでおります。その20億円の中から支出をいたします。額が大きいので、昨日までに議会の代表者会議にもご説明をいたしまして、基本的に了承を得ております。
記者
市長、13日から公園が再開と。18日からは学校の登校日も始まるということで、少しずつ日常に向けて前に進んでいっているような印象ですけれども、市長に今回の経済対策も含めて全体的に、要はまちづくりに対してどういった思いがあって、今後どういうふうにしていきたいのかというのを改めて教えてください。
市長
緊急事態宣言が4月7日出されまして、国民はこの新型感染症と戦うために自粛をしたり、お店を休業したり、いろんな努力をしてまいりました。その結果、本市におきましては、その皆さま方のご尽力が、効果が表れてきまして、そして今、感染症の状況は極めて安定して推移をしているという中にあります。しかし、その一方で、経済的にダメージは深くなり、広がる一方でございます。また学校におきましても、子どもたちの状況を考えますと、「果たしてこのままでいいのか」という声がたくさん起こってきております。そこで私どもは、1ヶ月経った時の国の対応、県の対応に注目したわけでありますが、国は、この感染症の状況などが収まったところにつきましては緊急事態宣言を解除するという、緩和するという方向でありますが、福岡県におきましては、それを特定警戒地域も含めて継続をして、自粛を要請するという対応を示されました。事前のウェブ会談におきまして、私のほうからは、北九州市の感染の状況を踏まえまして「目標がなければ、この苦しい時には頑張るにも限度がある。6月までこういう状況が続けば、もうまちの経済は持たないと思う。従いまして、解除する、経済活動を再開する基準というものを今、示さなければならないし、追加の経済支援策も不可欠である」と、「苦しい時に目標があればまだ頑張れる」ということを申し上げまして、地域の実情に応じた対応を要請したわけでございますが、結果としては、福岡県全体としてこれを回していくというのは、この特措法の法律のスキームということもありまして、教育については「地域の実情を踏まえ」という文言が入っておりますけれども、今日のような自粛、あるいは休館の要請というのは続いているわけであります。そうなりますと北九州の経済、あるいは学校の状況からいたしまして、新規の患者さんがたくさん出ている状況ならまだ別でありますけれども、これだけ頑張って苦労していい状況を続けているのに、このままいつまで続けるんだという声は満ちてきていると、このように判断をいたしました。その意味で現在の国、県の法律のスキーム、対応からいたしまして、市として何ができるか、それは、いずれは解除されて、段階的に活動が再開されていくと思いますが、その時を待って行動を起こすのではなく、今から解除を前提に、経済社会活動の再開を前提にして、それまでの間、われわれは何をなすべきか、仮に解除をされたとしても、ウイルスとの付き合いは長い付き合いになると。必要なことは、感染症防止対策っていうのは続けねばなりません、新しい行動様式はしっかりとみんなで共有せねばなりません。それを含めて、「どういうことをすべきか」というロードマップづくりに入ったと、ロードマップづくりを指示したというのは今すぐに、国、県の状況からして、北九州市の地域がこの特定警戒、あるいは緊急事態宣言の解除という状況には至っていないわけでありますが、その準備をどんどん進めるということ、そして、その状況を県や国にもお伝えをして、5月の中旬にこのレビューをするということであれば、私どもの地域についても1つの柔軟な、自主的な対応を認めていただければと、こんなふうに思っております。
記者
ありがとうございます。では各社さん、お願いします。
記者
北九州市持続化緊急支援金についてお伺いしたいのですけども、今回、あえて県の持続化緊急支援金に上乗せする形で、こういうスキームを取った理由っていうのは何になるのでしょう。
市長
予算が無尽蔵に使えればまたいろんな手を考えられるわけでありますが、限られた財源の中で、何ができるか議論をいたしました。その時に、この国、県の支援策のスキームでありますが、50%以上収入が減った方には、個人でいくと100万円支給される。ところが、50%を少し切れる4割ぐらいの方は、個人の方は25万円しか支給されないわけでありまして、この5割で1つの線が引かれているわけでありますが、あまりにもそこの落差が大きいということであります。そこで、県庁のスキームに沿って、例えば私どもは、支給事務を考える時に新しい制度をつくりますと、そのために事業者を認定する作業とか、相当の時間と労力がかかりますけれども、県庁は3割から5割減収の方の事業者について、認定作業を今後進めていかれますので、それを活用して比較的早く支給ができるということであります。休業につきましては、要請をしているところ、協力をお願いしているところ、あるいは時間短縮をお願いしているという3種類ありますが、家賃補助は3種類全部、対象にしております。しかし、八百屋さんや理容師・美容師さんのように、自粛を要請していないところについては対象外になっておりました。この国、県の制度というのは全ての事業者を対象にして、減収がどれだけあるかによって定めております。県の助成金をより増やすということで対応していくということになったわけです。
記者
ということは、ここにも書いてあるのですけども、申請方法は「県の支援金の支給を徴する書類等による受付を行い、速やかに支給予定」ということは、申請者にとって、新しい制度よりも今、既存の制度に乗っかるほうが、メリットがあるっていうことなのですか。
市長
申請をする手続き、いろんな書類整備とか、いろいろ大変だと思いますけれども、県庁が「3割から5割減収をした」と、「あなたはその支援対象です」という認定書を出すということでありますので、それを回していただければ、市としてもすぐに使えるということになります。
記者
こちらの対象の事業者っていうのは、どれぐらいを想定されているのですか。
市長
県のほうで今、作業をしていると思いますが、今は8,000。
担当者
8,400です。
市長
8,400社と見込まれております。
記者
この8,400っていうのは、例えば何か業種に隔たりとか、疎外されているものとかっていうのは特にない感じなのですか。
市長
政治宗教と風俗のところは省かれているということでありまして、そうした意味では「自粛を要請されている、しない」にかかわらず対象になります。
記者
改めて今回、経済支援策の中でいろいろと、4つほど打たれているのですけれども、今回、あえて今これを4つ以上やらなくちゃいけない理由とか、そういう市長の現状に対する思いっていうのをお伺いしたいのですが。
市長
外出の自粛要請、また営業の自粛要請などによりまして、このまちの経済は日本全国、同じように大変辛い、非常に厳しい状況に陥っていると思います。それが継続をされるということになりますと、本当にお先真っ暗で、廃業を考える人も出てきますし、大変な厳しい状況に追い込まれると思います。この緊急事態宣言を継続するという判断をしたのは総理でありまして、特定警戒を解除するかどうかは県知事と、特措法は総理と県知事の判断に委ねられているわけでありまして、そこがどのような支援策を、今後とも延ばす以上は、どういう支援策を講ずるかというのをまず見ようと思って、今日に至っております。その際、家賃の補助については、その重要性について、国会におきましても共有の認識ができつつあるということですので、家賃補助というのは国の動向を当面見守ろうということであります。そういう中で、何ができるかということで、やはり全ての事業者を対象に、収入が3割から5割減ったところに支援をするという、県庁の支援スキームというのは、私どもも非常に対応がいいのではないかというように考えました。そこに上積みをするという形で、比較的早く支援をすることができるということも加わりまして、そうしたわけであります。ただ規模の面で見ますと、私は雇用調整助成金というのは非常に大きいと思っておりまして、リーマンショックの時にもかなりたくさんの方が手を挙げたわけでありますが、国の資金を活用して実際にできるわけでありまして、20のプログラムで10日やった場合に、1人頭2万4,000円で、全体で8億円ぐらいになるという見込みでございますけれども、こうしたことを活用して、ぜひ頑張って、全面的にサポートしていきたいという気持ちで伴走をさせていただきますので、ぜひ苦しくても従業員の雇用はつないでいただきたいという思いで、ここに1つの力点を置きたいところであります。また官公庁からの、国、県、市からの支援っていうのは大事であります。同時にその市民が苦境にある事業者を応援しよう、あるいは医療の最前線で頑張っている人たちにエールを送ろうという、そういう温かいお気持ちの方も少なくないわけでありまして、クラウドファンディングを2つつくりまして、市民のお気持ちを、そこで結集をして地元の事業者、あるいは医療の最前線を、エールを送るということも非常に大事なことだと思っています。
記者
ありがとうございます。市の持続化緊急支援金の上乗せ、結構すごい知恵を働かせて、結集したのかなとも思うのですけども、これやっぱりそこまで、こういうふうにして広くやっていかないと、市の経済っていうのはもう本当に危険なところまで来ているのか、そして、そこまでしてそういうことをやることについて、今の市長の、ちょっとくどいのですけども、改めて現状でここまでやらなくちゃいけないっていう思いっていうのはどうなのでしょうか。
市長
市の要請、あるいは判断でもって、この特措法のスキームを多少なりとも修正ができるという状況であればまた違いますけれども、これは国と県によって決まっていく制度であります。その中で私どもができることというのは、ロードマップをつくり、そして、県当局に対して地域の自主性をもっと配慮していただくように要請することなのでありまして、そういう中で私どもも十分、この件についてできることがなかなかないものですから、まちの経済がどんどん疲弊していくのをただ見ていて大変辛い思いもいたします。北九州市と他の大都市との比較のデータは、今日は持ってきてないと思いますけれども一目瞭然でございまして、これは市民の、事業者の理解と協力ということがもちろんあるわけです。医療の最前線の方のご尽力がありますが、人口密度を見ると感染者の数と大いに相関関係にあることは一目瞭然でございます。人口密度が多いところっていうのは若い方も多い、行動力が多いわけであります。そして、公共交通で通勤される方が大変多いわけでありますので、接触の機会が大変多い。人口密度が大都市ですけれども、分散している都市に、我が市におきましては、人口密度がそれほど他と比べ高くはないし、マイカー通勤が大変に多いということなどもあって、今日の落ち着いた感染状況の背景になっていると思います。従いまして、先ほど「クラスター対策の強化」と申し上げましたが、検査・医療体制をより万全なものに近づける努力によって体制を整えて、いつでも私どもは段階的に再開に向けてスタートできるような準備をしておくということが今日、私どもできることであります。全体の苦しんでいる経済状況からすると、今回の第二弾段、また第一段のものも併せまして、幾分は和らげることにはなると思いますが、それでは、「じゃあこれで十分か」と言うと、現在の事業者、関係者の被っている経済的損失っていうのは計り知れないものがあると察しておりまして、そうした意味では、最大の経済支援策というのは、この感染症対策をしっかりと講ずることは大前提でありますが、経済活動の再開をこれから一歩一歩進めていくということが最大の経済支援策だろうと思って、そちらのほうもしっかりと努力をします。
記者
ありがとうございます。あともう1点、市長が度々言われているロードマップなのですけども、日本語に直すとどういう意味になって、それで具体的に指示書っていうのは、工程表はどういうふうになるのでしょうか。
市長
私も英語詳しくありませんが、企業で使う言葉が最初で、ただ企業で売上目標だとか、いろんな経営戦略練る時に、単なる目標ではなく「いついつまでにこれをやり、その次のステップでこうする」という、非常に期日も含めて具体的なプロセスになっているということであります。従いまして、私ども自治体にとりまして、ロードマップという場合、これは国もそうなのでしょうが、1つの目標を示すことに留まらず、それに至るその時間軸と言いますか、どういうステップを踏んでその目標に至るかという、その途中の段階での作業工程が分かるようなものだと思っております。
記者
ありがとうございます。
記者
今朝一部の報道で、福岡市が夏休みを大幅に短縮するといった話もあったのですけれども、この夏休みに関して、北九州市の考え方であるとか方向性についてお伺いしたいのですけれども。
市長
教育委員会におきまして、夏休みの短縮も含めて今後、子どもの学力・体力、心のケアという面でどういうことが考えられるか鋭意検討中だと聞いております。市長と、それから教育委員会との関係につきまして、具体的個別の教育内容につきましては、市長としてもできる限り尊重するという立場でありますので、例えば私が個人的には、「エアコンも入れたことだし、いつでも夏休みっていうのは授業できるんだし」と、そのようなことは教育委員会には言うまいと思っております。個人的には、9月の入学の話であるとか、政治家から出ている場合が多いですよね、県知事から出ているということもあって、この間の大きな空白が生まれたことに対するいろんな教育を巡る議論というのは、教育委員会以外の方からも出ているわけでありますけれども、実際に本市における夏休みをどうするかということについては、先ほど申し上げたようにそれも含めて検討していると、そのように聞いているというに留めたいと思います。
記者
予備費の20億についてなのですけども、今回の緊急支援金で大体12億で、緊急雇用で2億から3億ですかね。
市長
はい。
記者
あと、オンラインで1,500万というと、あと4億ちょっと残っていると思うのですけど、これについての使い道というのは何かあるのですか。
市長
あとクラウドファンディング1回目大成功、これが4千万少しぐらい出ていますが、それをもう1回やりますので、それが若干加わりますが、今のところまだ明確にはしておりません。ただ基本は感染症対応というか、医療支援っていうのがやっぱり何と言っても非常に大事だと思っておりまして、そのために具体的な政策目標と支援予算というものを組んでいるわけでありますけれども、やはり検査・医療体制をしっかりと整えるということが、欧米においては経済・社会活動再開の必須条件になっていると思います。この検査・医療体制の充実のために、もし今後何か予算を執行するとなれば、まずそれを第一に考えたいと思っています。
記者
ありがとうございます。
記者
先ほどの予備費の話の続きなのですけれども、まだ今後、解除されたあとも反転攻勢が必要になってくると思います。そういった財源というのを今後どういうふうに捻出していくのか、今のところそれがどれぐらいの額になりそうなのか、その辺の見通しを教えてください。
市長
先ほど申し上げましたように緊急事態宣言、特定警戒の解除というのは総理の権限であって、そして、休業要請の解除っていうのは知事の権限でありまして、私どもは本市の状況を知事にお伝えをすると、「感染症対策は徹底しますので、ぜひ地域の実状を踏まえて対処してほしい」というふうには申し上げている段階でございますので、解除されたあと具体的にどういうことをするのかということについては、勉強はしてまいりますけれども、ここで今申し上げるのはどうかなと、こう思っております。
記者
質問の意図は、今後何か解除後、経済の活性化なり何なりやっていかなきゃいけないと思うのですけれども、そのための財源をどのように確保するのか、それがどれぐらいの、おそらくは未執行の事業とか、そういったところからかき集めてくるというのがまず最初に来るのだろうと思われますけれども、それがどれぐらいの額になるのかという見通しを教えてください。
市長
まず市の努力としては既定経費の見直し、あるいは、だいぶイベントが中止になっておりますので、そういったものも含めて今後の経済・社会の在り様をもう一度レビューをしまして、予算の組み替えをして解除後のいろんな状況に充てていくというのが1つあります。それから基金については、どこまでこういう非常事態について取崩しができるかでありますが、それも1つ検討の課題だと思います。それから全国知事会、市長会一斉に言っていますが、1ヶ月延長になりましたので、いろんな対策が必要になると、国の臨時交付金を追加してほしいという要望でありますが、それに対して国がどうお答えになるのか、そうしたことを総合的に見ながら、できる限り財源を確保して、普通の生活に戻っていくための経済政策に使うということだと思います。今規模については、国の対応とかっていうのもありますので、それを見ながら、ということになりますね。
記者
今の質問に関連するのですけれども、予算の組み替えっていう話もでましたが、福岡市のほうは先に既定予算の組み替えっていうのを出されていると思うのですけれども、ざっくり、現状どのくらい組み替えが可能で、この組替え可能額については、6月補正に計上するっていう考えでよろしいのでしょうか。
市長
6月補正に向けまして、他にもこの感染症対策の議論の中で必要だと判断をしている、例えばオンライン教育のさらなる前進でありますとか、そういう新たなものも入ってきますので、先ほど申し上げた項目について、今、財政局を中心に既定経費の見直しという作業は着手しております。ただ、どの程度できるかというのは、まだ報告は来ていないわけです。
記者
10億程度のオーダーと福岡市の場合はおっしゃっていましたけども、それ程度は目指せるという目標はお持ちなのでしょうか。
市長
福岡市さんの公表されておられる政策、私全て知っているわけではありませんけれども、相当程度、既定経費の中で見直しをして、こうした対応に新たに振り向けることが可能だと思いますし、場合によっては、基金をもう一段崩すということもあり得るし、そうしたことを踏まえて財源を捻出して、補正をもう一度提案するということになると思います。
記者
それともう1点なのですけども、今解除に向けて心積もりをされている段階でこんなことを質問するのも何だとは思うのですが、危機管理の観点から言うと、解除を実際して、どんなにクラスター対策をやったとしても、不幸にして第二波が来るということもあり得る、北海道の場合を見てもそうだろうと思うのですけども、その場合に、どこまで基金を取り崩せるのかという問題が一方であって、今の財源調整基金、4つの基金を合わせて相場もいろいろあるのですけども、それだけで対応しきれるのか、あるいは、公営競技局にあるメディアドームの建替え等に備えて積んである100億円っていう本来のお金があると思うのですけれども、そこに一定、何らかの形で出してもらうということを念頭に置かれて、今後も危機管理をされていかれるのか、その点についてお聞かせください。
市長
ボート、競輪の会計から今回6億円ですか、通常一般会計に出していただいているものよりも上積みで出してもらって、先の補正予算の財源に充てているわけです。これはメディアドームの改修というふうに申し上げませんけれども、他にも一般会計全部を見直していく中で基金のように積んでいるものもありますし、この間ずっとそれをできるだけ減らすという、そういうレビューはしてきているわけでありますが、そういうものは全般をもう一度レビューをしてみて、その中から財源をどのように使えるかということも、もちろん視野に入ってまいります。ただ、自治体としてもそういう自助努力は一生懸命やらねばなりませんが、赤字公債を発行できないという制約がありますので、何でも国任せ、国頼りというわけではないのですが、こういう時、本当に財源が苦しい時につい愚痴っぽくなりますけれども、国は赤字公債を発行できるわけですね、地方は、それは一切できない。公債を発行する時は、基本的には国の許可制になっているわけでありまして、そういう状況の中で、やっぱりここは国のほうにも、必要な臨時交付金の増額は決断をしてほしいなと、こう思っています。ただ今回の家賃補助については、与野党で共通の認識を持っているんでしょうね。報道ではいろんな報道がありますが、ただそのやり方についてまだ隔たりがあるということですが、これは、自分は門外漢がありますけれどもやると思いますね、国会の意思として。これは、地方にとっては大変ありがたいことでありまして、それによっては私ども「1ヶ月延長になったわけだから、その間の家賃補助どうするのか」っていうのはずいぶん議論していたのですが、国のほうでどんどんそういう合意形成が進んでいるという状況の中で、様子を見ようかということになっている。これが国のほうから支給されると、本市の場合でも24億円かけたわけですから、大変大きな額になります。そういうこともあって、少し国の動向も見ながら、地方としてもここはかなり自助努力をせねばいけないと。
記者
ちょっとくどいのですけれども、市長に改めてお伺いしたいのですが、こうやっていろんな制度をどんどんつくっていって、事業者に向けてされているわけですけれども、制度をつくったとしても、なかなか利用してもらえなければ意味はないと思うのですが、現状の延長宣言で厳しい状況になるという中の現状を踏まえた上で、市長が市内のそういう事業者の方に呼びかけるとしたらどういうふうに呼びかけられますか。その制度を利用してもらうためにというところですけれども。
市長
やっぱりメディアの皆さまのお力が大変大きくて、私ども今回、異例の予算項目に広報費1億円っていうのがあります。今までの市役所の通例からすると破格の予算を設けてあります。これは市としても、先ほどの光石研さんの映画の登場ではありませんが、努力はするわけでありますが、やはりテレビ・新聞の発信力は大変に大きいと、この間ホームステイ(正しくは、ステイホーム)でありますから、テレビ・新聞、ものすごく皆さん読んでおられます、見ておられます。そういうものも今、これから「この制度がありますよ」ということで、いろんな機会にPRをテレビ・新聞のお力をお借りして発信をしていきたいと思っておりますので、その節はどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
記者
発信方法っていうか、どういう思いで事業者の方にそういった呼びかけというか、使ってもらいたいという思いがあるのでしょうか。
市長
そうですね、先ほどクラウドファンディングで飲食店を応援しようという先払いのシステムついては予想を上回るスピードで広がっていると、非常にいいことだと思います。それから問題は、家賃補助についてもこれはやっぱり経営者はみんな固定経費の一番大きなところですので、「何とかならんのか」というのがありました。それからメディアの報道もたくさんありましたので、これは多くの方にかなり浸透していると思います。私ども雇調金という、雇用調整助成金というのは、大変複雑で時間もかかるし、大変骨が折れるということなのですけれども、しかし、やりようによっては8,330円の上限を上げるという国の検討が入っておりますし、私どもプラス2,400円のメニューまで用意しました。これをどうお伝えするかであります。伝えていくという意味において、この雇調金についてはリーマンショックの時の数字がありますので、それからすると、あの時と勝るとも劣らないほど厳しい状況に今あるのですが、申請の数がまだ少ないのですね。これから増えてくると思いますが、それをどうやって知らしめていくかというのは経済団体ともよく連携をして、いろんな筋から制度の発信に努めたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
隣接県で休業要請の一部が解除になる中で、北九州市民にはまだまだちょっと不便な状況が続くと思うのですが、そんな中、北九州市民の中にも越境をして他県のほうに遊びに行くなど、せっかくの自粛モードに緩みが出てくることも考えられるのですけれども、このような状況を踏まえて市長のほうから市民に対して何か呼びかけたいことがあればお願いします。
市長
学校・経済・社会活動の再開のためには、新しい感染者を出さないということが何よりも大事だということです。みんなが気を付けていても、例えば他の地域からと、あるいは通勤をしているわけでもありますから、そうした意味では、不運にしてそうしたものに感染する可能性というのはあります。これはあと1年か2年とも言われています。相当長いお付き合いになるわけでありまして、そのリスクというのはずっとあり得るわけであります。しかし、それに対する万全の体制を取っておけば、このワクチンや特効薬が普及することによって完全に封じ込める、その間にまた痛い目に遭わないような、そういう仕組みをしっかりとつくって、市民もまた行動することが大事だと思います。従いまして、宣言が解けましても、特定地域のいろんな休業の解除がなったとしても、私どもは新しいこの生活様式というものについて3密は避けるとか、例えばドイツのように「公共交通機関を利用する時にはマスク着用をみんなでしよう」とか「社会的ディスタンスをしっかり取ろう」とか、そういうことは続けないと、また第二波・三波を迎えてしまうかもしれない、そういう薄氷を踏む思いで今後ウイルスを封じ込める闘いが続いていくということです。もし1人新たな感染者が出ると、それが医療・保育・高齢者の施設だった場合、瞬く間にクラスターになります。今までの多くの方々の努力が水泡に帰すという、そのリスクは常に付きまとうということであります。それを前提にして、われわれは今後どのように慎重に前へ進むかということです。これからも、今休業要請解かれた地域もそうでありますが、その地域を含めていつ何時、第二波、新たな感染者のクラスターができるかもしれない、そういうリスクの中にわれわれはこれから生きていかねばならんということです、ワクチンができるまでは。それは相当に長い付き合いになりそうだと、そして、北九州がとにかく経済・社会活動再開するには、今のような状況をみんなで協力し合って続けていくということが大事だと思います。そこでまた新たなクラスターができてしまうと、私どもはまたゼロに、また1からの出発に戻ってしまうという、それを、よくみんなで認識を共有して、慎重に慎重に前へ進んでいければと思います。
記者
新型コロナウイルスの感染状況について、資料の件で、先ほど他の大都市との比較も含めて、今日のこの数字的な評価だと思うのですけれども、今日落ち着いた状況だという趣旨のことをおっしゃっていましたけど、改めてこのPCRの陽性率というか、その稼働率について、退院が増えて稼働率が減ってというふうなこと、この数値を評価されているという理解なのですけど、この状況が続けば、これ判断するのは国なり県なりっていうのはよく理解しているのですが、この数値がもう一定続けば、休業要請も含めて解除に向かっていけるだろうというような認識でいらっしゃるのでしょうか。
市長
先ほど本市の感染状況について報告をしましたが、いつもならば「何件検査をして、何件です」というふうにお答えしていますが、いくつか付け加えて申し上げていることがあります。例えば入院先のベッドの数は今いくらあるかと、それから何人、今入院しているかと、それから検査をしてみて陽性の判明率は何%かと、そういうことも申し上げましたが、これは他の自治体で休業の要請が解除されたところなんかと比較して見ていただく時に大事な指標であると思います。大阪も今、基準づくりをしていますし、国も考えていますので、それが全てとは言いません。でもそういうところが話題になっておりまして、そこで見る限り北九州市の現状は、もうすでに休業要請が解けたところとほぼ同じだと思います。
記者
もう1点、病床数については二波、三波っていうことで、今これ84ですけれども、今後のある程度の備えとして、ここの確保とか拡充とかについての考え方だけ、病床数についてですけれども、今後二波、三波というようなこともあってですね、今後準備期間みたいなことも必要になってくるかと思うのですが、この考え方だけ教えてください。
市長
議会でもこの受け入れベッドの確保というのは非常に重要な対策の1つでありまして、当初30を確保すると、これではいざという時に足りませんので、60を目指すということであります。このベッドを1つつくるだけでもそれぞれの病院経営的にも医師・看護師の確保からしても大変なことなのでありますけれども、補助金を出すなどしていろいろとお願いをしてきているのですが、今現在86まで来ました。議会では「35、60目指します」というふうに、そして、「将来は100を目指していきます」と、このように言っていたのですが、今86ぐらいまで来ていると思います。あとでもし違っていたら訂正をしてください。100まで目指すという方針であります。
担当者
5月6日時点で84確保させていただいております。
市長
失礼しました。86を84に訂正させていただきます。
記者
再度申し訳ないのですけれども、市の今度の新たな支援金の話なのですけれども、これは一部で国の給付金と県の支援金でいわゆる2重取りとなるところがあるというふうな話もありますけれども、そこら辺は北九州市の分について、追加支援金についての線引き等は行うのかどうなのかというところをもう一度お伺いしたいのですけれども。
市長
どこが2重取りになりますかね。
記者
20%。
市長
政治宗教と風俗を除いて、全ての業種に対して国と県は支援をすると、その場合、基準は売上だと、減少額だと、3割、5割のところを県がやる、それはちょっと、5割以上のところと比べると、あまりにも落差がありますので、そこを上積みするということで全ての業種、一部を除いて全ての業種を対象に支援をするというのが私どものあれであります。それで今回、私どもは特に「家賃補助を継続する」ということを言っておりません。これは家賃補助の重要性が薄らいだということではなくて、国のほうで多分やるであろうという前提で見守っているわけでありまして、そう言った意味では、家賃補助をやるという前提でスキームをつくられた他の都市とはまた違うと思います。
記者
学校のことであれなのですけど、これ学校の再開は市立高校と特別支援学校、中学校、小学校、全部含まれるということですか。
市長
高校は市立が1つありますけれども、高校につきましては、これは一般論としてやはり公共交通を使って通学をされるケースが少なくないと、公共交通、みんながマスクを着けていれば違うと思いますけれども、やっぱりそこでリスクが多少あるということと、それから市内には他の県立高校もありまして、そういったところも見ながら教育委員会のほうでどうするかと、もう一時、そうした他の県立高校の状況も見ながら慎重に考えているということです。検討していると聞いています。
記者
現状としては小学校、中学校、特別支援学校がメインということになってくるのですかね。
市長
そうです。
記者
先ほど病床数の話が出たので関連でお聞きしますけども、臨時市議会のほうでも自民党のほうから質問が出ていたと思うのですけども、第一波のまだ終息もしていないわけですけども、完全には。あっという間に広がってすぐに埋まってしまうっていうのは、もうすでに経験済みの状況の中で84、100を目指すっていうのも1つの数値目標としては重要かとは思うのですが、軽症者はホテルに受け入れつつ、かつ重症のICUとかが必要なところは市立病院のほうで対応していくと、その間の中等症の方々っていうのを、民間の協力病院等にお願いしていくところで今現状やっておられるのだと思うのですけども、民間の病院も経営に直結する問題でなかなか受け入れにも限界が出てこようとも思うのですが、そうなった時に、やはりこの状況下で旧八幡病院っていうものを重要なストックとして、国や県のお金を突き出しながら活用していくっていうのは答弁でもおっしゃられておられましたけども、検討されていかれるということでよろしいのでしょうか。
市長
PCR検査センターを旧病院跡地につくる時に、中をいろいろと調べてみると、水道管であるとか、いろんな耐震、いろんな面でやはり相当テコ入れをしないといけないということがまず分かりまして、それでまずはPCRに使うところだけ何とかしようということで動いているのですが、あそこを何か活用するとなると、相当程度の予算が必要になるということと、もし1箇所、そのように専門的な病院をつくるとなると、そこにはやっぱりいろんな疑いがあって、心配な方も来られると思います。お見舞いの方も来られると思います、いろいろと。そうすると、そこでまた新たに感染が拡大するのではないかと、だから「どうしても捌ききらない」と、「これは大変だ」ということになった時には、もちろん選択肢として専門の病院と言いますか、外来を設けるということは、考えとしてはもちろんあるのですけれども、今の状況ではかえって感染拡大の1つの温床になりかねないということで、専門家の間ではやや慎重な意見があって、そして、いざあそこを使おうとすると、なかなかこれは大変なことだと、相当時間もかかると、実はそれであそこにお金をかけて、専門的な病棟をつくるということも内々検討していたのですが、時間とコストは結構大きいものでありました。そして、やってみても、かえってまたそういうリスクを背負い込む可能性があると、今の段階でも。ということで、今のところはその検討は止めてあります。
1つ訂正をさせていただきます。学校につきまして、教育委員会のほうに要請をしたということでありますが、その中で特別支援学校については、特支も含まれるという言い方を私したかもしれませんが、それはちょっと特別支援学校というふうにちょっと認識していなかったので訂正させていただきます。特別支援学校につきましては慎重な検討が必要と聞いております。指導の際に接触が避けられないということ、それから基礎疾患を持っている生徒さんがいらっしゃることが多い、従いまして、分散登校を行う、あるいは学校の再開にあたりましては、そうした生徒さんへの配慮というものが何よりも大事なので、まずは現場の先生方のご意見も聞きまして、専門家の意見も聞かねばなりませんので、特別支援学校につきましては慎重に判断するように指示しているところです。訂正させていただきます。
記者
ではこれで、質問も落ち着いたようですので、これで終了させていただきます。ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
このページの作成者
市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2235 FAX:093-582-2243