発表項目 |
月日:2020年4月9日 |
|
---|---|---|
出席者 | 北九州市長 |
令和2年(2020年)4月9日市長記者会見
【発表案件】
・新型コロナウイルス 市民の生活支援の拡充について
会見の動画(YouTube)
市 長
今日は最初に、新型コロナウイルス感染症対策のうち、市民の生活支援の拡充についてご報告をさせていただきます。北九州市では、3月末から患者の数が急激に増加をいたしております。先日、国の緊急事態宣言に福岡県が指定されたことからも、まさに感染拡大防止の正念場を迎えていると考えます。改めて市民の皆さまにお願いしていることでございます。不要不急の外出を避けることをはじめ、これは福岡県知事をはじめ、国・自治体の関係者が皆さま方にお願いをしていることでございますが、不要不急の外出は避けること、それから、いわゆる「3密」であります。この密閉、密集、密接の重なり合う場が、感染リスクが極めて高いと言われておりまして、この3密の場を徹底的に避けることが肝要であると考えております。従いまして、買い物に行く、あるいは、リフレッシュをして免疫力を高めるための散歩などはこの外出の例外であります。次に社会的な距離(ソーシャルディスタンス)を取ることを、お願いをこれからしていこうと思っております。お互い手を伸ばして、手が届く距離、2メートルぐらいと言われておりますけれども、そういう距離に近づかないようなお互いの配慮であります。次に手洗い・咳エチケットを徹底することであります。マスクにつきましては、これまで北九州市は、16万1回目、2回目32万、48万枚を医療機関などに配布をさせていただいているわけでありますが、それでもまだマスクは品薄であります。我が家では、それをきれいに中性洗剤で洗ってよく干して、ガーゼを当てて使っているという状況であります。また子どもたちは楽しく、手作りでマスクをつくっていると。またそういうボランティアの方も増えておりますので、マスクが品薄だからと言ってマスクをしないのではなく、自らつくってでも、ぜひこうした咳エチケットに努めていきたいのであります。次に、体調が悪い時は出歩かないことであります。これまで54人の陽性患者が判明しておりますが、うち26名は医療関係者でございます。そのほか、陽性は出ませんでしたが、PCR検査など、いったんその医療機関を閉めてチェックをするというふうに、医療機関にも多大なこの影響が出ております。医療機関が崩れるということは、ニューヨーク、イタリアへの道へまっしぐらでありまして、何としてでもこれを食い止めねばなりません。その意味では、まず電話をしていただきたい、そのことを、ぜひお願いをしたいのであります。かかりつけ医者がいらっしゃったら、その方にまず相談をしてもらって、そして、その方がいないという場合には、市の保健所のほうに電話相談の窓口がございますので、そちらのほうにまずお電話をいただいて、そして、受診をしていただきたいと思います。それから、不確かな情報が出回り始めております。いわゆる詐欺的なメールも、これからも出てくることが懸念されておりますし、いろんなことが言われております。「お湯を飲んだら感染症対策に効く」とか、全く根拠のないような、そうしたデマも出回りやすい状況にありますので、そしてまた「何か物資が足りなくなるのではないか」と言って、かつてのように買いだめに走るといったことも散見されるところであります。ぜひとも不確かな情報に惑わされないで、みんなで冷静に行動してこの難局を乗り越えていきたいと考えております。さて、一方で経済的な制約が伴いまして、生活や仕事が一体どうなるのかと大変ご不安の方も多いと思います。そこで本市では、国や県におきましても経済対策を講じているところでございますが、市民の生活支援として、次のような取組を行っていきたいと思います。1番目は小口の資金などの申請の窓口の話であります。休業・失業などを理由に、緊急かつ一時的な資金が必要な方へは緊急の貸付を実施しているわけでありますが、この申請窓口は現在1箇所、戸畑の市社協となっておりますが、これに加えまして、明日4月10日から7区全てに、これは各区役所内の社協の事務所を考えておりますが、そこに設置をしまして、利用者の利便性を向上させたいと考えております。2番目に、ワンストップ相談窓口の増設であります。これまで相談件数は4月7日時点で4,955件と大変増えております。そこで、雇用調整助成金申請支援と資金繰り相談に対応するワンストップの相談窓口、現在2箇所でありますが、これは戸畑区テクノセンターと小倉北区のAIMビルであります、その中にあります。この2箇所に加えまして、4月20日の予定でありますが、そこから1箇所、八幡西区のコムシティの中に増設をいたしまして、より迅速・丁寧な対応を行いたいと考えております。3つ目は、金融機関への柔軟な融資の要請であります。本日付で、市内の中小企業融資制度取扱金融機関宛に、新型コロナウイルス感染症の広がりにより影響のある中小企業者への金融支援についてと、そういうタイトルの通知を発出いたします。内容ですが、少額で迅速に借りることのできる小口融資を希望されている事業主が増えていることに鑑みまして、信用保証協会を通さないで、金融機関単独で行う融資において、柔軟なこの審査による迅速な対応を行っていただきたいのであります。また市の制度融資につきましても、これまで以上に円滑な資金繰り支援への協力をお願いするものであります。なお4月4日に、この県知事などとテレビ会議を行ったわけであります。この緊急トップ会談におきましても福岡県知事に対し、私からは福岡県信用保証協会のより迅速かつ柔軟な審査を要請したところであります。県知事から、県の信用保証協会に要請していただいております。次にビルオーナー向けの要請であります。これは、3月31日付で国土交通省がこの通知をしておりまして、ビルオーナーに対して、賃料支払い猶予に応じるよう要請をしております。ますますこの関係の要望・陳情も増えてきております。市としましても本日付、4月9日付で、全日本不動産協会北九州事務所及び福岡県宅地建物取引業協会北九州支部宛に通知文を発出いたします。内容ですが、コロナウイルスの感染拡大によりまして、事業に著しい損失を受けたテナントなどから賃料を収受しているビルのオーナーに対しまして、現下の厳しい経済状況に鑑み、賃料支払いの猶予など弾力的な対応をお願いするものであります。以上、いろいろと申し上げてまいりましたが、7日閣議決定の国の緊急経済対策では、感染拡大を防止し、早期に収束させるとともに、雇用維持、事業継続、生活の下支えなどに最優先で取り組むための対策を講じるとされております。そのため市としましては、感染拡大防止策や医療提供体制の整備、中小・小規模事業者に対する資金繰り支援など、本市で必要となる対策は、国の緊急経済対策を最大限活用した補正予算を計上するなど、躊躇することなく進めてまいりたいと、このように考えております。それでは、皆さまのご質問を承ります。
記 者
発表事項を中心にまずお聞きします。まずこれは県の社会福祉協議会の制度かと思いますが、その生活福祉資金特例貸付の概要と言いますか、制度自体のことをもう少し教えてください。それから、こういった相談窓口の設置というのにつながった背景には、問い合わせの増加など、その辺り市内でどうだったのか、もし分かれば教えてください。
市 長
市の社協が窓口になりまして、3月23日から、このコロナウイルスの感染症の影響を受けて、休業、失業、売り上げダウン、出勤できなくなったなどで、一時的に資金が必要になった方に対しまして、特例貸付の受付を実施しております。4月7日までに相談件数は1,018件でありまして、そのうち、212件の申し込みに対して193件の給付を行っております。この受付窓口を7区の社協にも拡大することで、身近な場所で申し込みができるようになります。これから社協と連携をいたしまして、市民の生活不安を和らげるように協力・連携して取り組んでいきたいと考えております。制度について補足することがあれば。
担当者
緊急小口融資の制度につきましてご説明いたします。貸付上限額につきましては、緊急小口資金というのが基本的には10万円、ないしは20万円、20万円という方につきましては、世帯の中にコロナウイルス感染症の患者さんがいるとか、要介護者がいるとかいった事情があれば20万円というふうに増えるというふうになっております。今回の制度につきましては、今までは緊急小口資金というのが低所得者に対する融資でございましたが、今回は低所得者じゃなくても、収入が減った方に対して融資を行うというふうに拡充されております。それから融資の返済の据え置き期間でございますが、従来は2ヶ月でございましたが、それが1年以内というふうに延長されております。それから償還期間につきましても従来12ヶ月、1年でございましたが、2年というふうに広くなっております。そういった形で拡充をされておりまして、おっしゃられたように県社協が実施機関になりまして、受付は市の社協が行っているというものでございます。以上でございます。
記 者
ありがとうございます。もう1つの、事業者向けのワンストップ相談窓口の件なのですけども、設置が、3月9日に市内2箇所に設置されて4,955件ということで、かなり多いかなという印象があるのですけども、その辺り市長、受け止めとしてはどのようにお考えでしょうか。
市 長
最初のうちは、東京であるとか北海道であるとかという、メディアを通じて、市民もそういう気持ちをかなり持っていたと思いますが、身近なところに3月1日、タクシー運転手の陽性から始まりまして、とりわけ3月31日の、病院の院内感染の報道が出てからは、非常に身近なところでこのコロナウイルス感染の危機が迫っていると多くの方が肌で感じていらっしゃると思います。そのように、市内における感染の状況が表れるように相談件数が大変増えてきているというふうに感じております。いよいよ、これはイタリアや中国やニューヨークの話ではなく、また東京や北海道の話ではなく、我がまちにおいても感染をする可能性が、リスクはあるということを多くの方が感じ始めていると、このように受け止めております。
市 長
それと加えまして、当初からこの感染症が増えますと、これは外国でもそうでありますし、経済的なダメージが広がっていくということであります。これはもう本市におきましても、商売をされている方、飲食店などで悲痛な叫び声が届いております。私どもも何とか3密を避ける形で、全てこの外出を止めるということよりは、十分その感染症対策を講じた上で地元の経済、あるいは商業の方々にもエールを送りたいと思った時期もあったわけでありますが、非常に深刻であります。この相談件数が急増している背景には、この外出の自粛・抑制などを通じまして、本当にもう先が真っ暗になって、営業の継続に対して「極めて厳しい」というふうに多くの方が受け止めているということだと思います。それだけに、この相談件数の急増を踏まえまして、私たちのできる経済対策については最善を尽くさねばならないと改めて感じております。
記 者
賃料の猶予に応じるよう、今日付けで通知を発出するということですけれども、そのオーナーさんが猶予できる、そういったその決定に踏み切られるような、何か支援的な政策っていうのは考えていらっしゃいますでしょうか。
市 長
ビルオーナーさん向けにですか。現時点におきまして、今はお願いベースであります。
記 者
発表事項はよろしいでしょうか。それでは、発表事項以外のことも含めてお願いします。
記 者
先ほど来のコロナにも関係するかもしれないのですが、4月から改正法も施行されて、庁内の喫煙スペースっていうのは、どういう扱いになるのでしょうか。
市 長
これは市役所の職員からも、また市役所を訪れる市民の方からも、こういう現状を改めるべきではないかというご意見をいただいてまいりました。まさに3密の状況になっておりますので、これは閉めようということで今、通知をしたと思います。
記 者
今日、ここに来る前にも覗いたら、「4月13日から閉鎖します」ということで貼り出しはしてあって、相変わらずかなり密接した状態で、皆さん一服されている様子でしたが、先ほど市長も「感染拡大防止の正念場」ということと、今も「3密の場を避けるように」ということもおっしゃられて、市民の中には、先ほど市長も「商業をやられている方から悲痛な叫びの声が出ている」と。そういう中にあって、市は行政としていろいろ市民にお願いする立場なので、その法改正があって、なおかつ緊急事態宣言の対象エリアにもなって、それがどうして即日実施で閉められないのか、市役所がお願いする立場になる以上は「先ず隗より始めよ」で、そういう3密の場を閉じるのが普通だと思うのですが、それを13日にした理由っていうのが何かあるのでしょうか。
市 長
ご指摘いただいた趣旨についてはよく分かります。13日からということにしている点でありますね。
記 者
なぜ13日なのか、どうして即日で閉められないのか、その点についてお聞かせください。
市 長
小倉南の区役所で、職員の中から陽性患者が出まして、その時に、多くの市民の方が訪問されますので、感染を防止するためにどういうことが必要かということで、いろんな議論をしてまいりまして、煙草につきましては4月1日からの本格的、法律の施行ということもありますし、また職員の、あるいは市民からのご指摘もありましたので、それを閉める方向で検討に入っておりました。結果として13日になりました。もっと早くできればよかったと思います。
記 者
聞きたいのは、なぜ13日の設定になったのかと、結果的にではなくて、どうしてそういう判断になったのかと。そもそもこの会見の場、あるいは庁内の幹部会議も3月中含めて、5階の特別会議室でずっとやっていて、あそこは3密の場だということで、報道課を通じて何回も指摘させていただいたのですけれども、「なかなか場所がない」とか、理由を付けて変更されなかったわけですけれども、やはりこういう緊急事態において、いろいろできない理由っていうのを並べ立てるのではなくて、今、何をやるべきかっていうことを考えて、即時に実行するという決断が必要なんだと思うのですが、その点についていかがお考えでしょうか。
市 長
この一件を教訓にして、今後迅速に対応したいと思います。
記 者
それではもう、喫煙スペースは今日の時点で閉鎖ということでよろしいのでしょうか。
市 長
もうすでに紙を貼り出す、あるいはいろいろと、いろんな方法で具体的に指示を出すということ以前に、もうこれは、ここでの喫煙は無しにすると、当分の間、閉めるということは、もっと早い段階から、それぞれの部署で通知がいっていると思います。
記 者
では、今日の時点ではまだ閉めないということなのでしょうか。
市 長
なぜ13日にしたのかと、もうすでに、「3密」という観点からも、これは閉めるということは、いろんな機会にもうお話はいっていると思うのですけれども、13日にしているという理由は、ちょっと私には。何か知っている人いますか。
担当者
確認してから、また回答いたします。
記 者
最終的に庁舎管理権のトップは市長ですので、市長がこれは「もうとっととやめる」と言えばそれで済む話だと思うのですけれども、やはり市民、今回、先が見えない中でいろいろ不安を抱えていて、いろんな市役所からお願いベースで言われて我慢せざるを得ない部分もある人も多いと思うのですけども、そういう中で、この役所自体が即時に、すぐに行動に移せないっていうのは、やはり「隗より始めよ」ということで率先すべきだと思うのですけども、これは市長として今、この場で決断できないことなのでしょうか。
市 長
昨日の対策会議、これは局長級みな幹部が出ておりますが午前中です。その時でもこの話はいたしておりますので、これで事実上、市の職員に対しては話が発出されたというふうに自分は理解しております。
記 者
では市長の今のお考えが、迅速に庁内に行き渡るというお考えはありますか。
市 長
13日云々については、その担当者に確認をして、改めてご報告いたします。
記 者
分かりました。では、多くの市民もこのコロナの中で市役所の動きというのを注視しておりますので、その点、ご留意いただいて対応いただけるものと考えております。
市 長
はい。
記 者
先日の感染者は症状があったにも関わらず、自宅待機となるなど、未だ病床逼迫しているみたいですけれども、このことについての所感をお願いします。それと軽度者向けのホテルなのですけれども、これは北九州市内にもあるんでしょうか。
記 者
市内にも該当する施設、予定されてあるのか。
市 長
先日の県知事とのテレビ会談の時に、この病床、あるいは宿泊の確保について要望したわけでありますが、市としてもこれは当然、自助努力っていうのは続けているテーマで、あの当時は30床、市内にベッドが確保されている。しかしこれは、この今後の感染状況を考えると100は持っておかないといけないというので、市としても努力をするけれども、県全体としての病床の状況を見ながら、県当局のほうからいろんな調整をするということでもあるので、県としてもご支援をお願いしたいと、このように申し上げておりまして、現在それを、1つ1つ確認をしながら、つまり新たに病院が「受け入れたい」という気持ちがあっても、実際そこで一般の診察を、入院されている方もいるわけでありますから、動線だとか、そういうものを見て、安全にこのコロナウイルスの患者さんを受け入れられる病床はどれぐらいかということで、現在は40までは来ていたと思います。そして、100を目指して、ちょっと確認いたしますが。
担当者
今現在の病室量数の関係でございますが、これまでに60床程度は、確保の目途が今現在立っております。
市 長
これが、今の60というのは、市独自の取組を続けてきて、市の医師会、協力医療機関と連携して、60程度は目途が立ったということで、さらに100を目指したいということがまずあります。それからホテルの確保につきましては、市内にあるホテルに対してもいくつか打診はしてまいりました。そして街なかにあると、なかなかご近所の関係でいろいろと、駐車場があるかとか、安全に患者さんがそこに行けるかということも考えますと、少し離れたところのほうがいいのではないかと思いまして、私は個人である大手チェーン店のホテルのほうに掛け合ってまいりました。ところがこれは県庁のほうも、非常に有力ないい場所にある、非常に宿泊としていいところだということで声を掛けておられましたので、これはもう県庁のほうにお任せをするということにいたしました。つまり市のほうも独自でホテルは打診して、その確保に努めようと努力しております。今のところ「何箇所か」という確定まではいっておりませんが、このホテルを確保する、それには当然経費もかかるわけですが、国と県の間でこれを、予算を執行していくということもあるようです。われわれとしては、自助努力はもちろん続けるわけでありますが、緊急事態宣言の地域指定を受けましたので、県のほうに協力をするという形で連携を取って、これも努力を続けたいと思っています。
記 者
ホテルがもし決まった場合は、公表のご予定とかございますでしょうか。
市 長
これは病床の確保、そして、ホテルの確保につきましては、県が全体として責任を持って指導する立場にあるというように理解しておりますので、そのあとも県庁の皆さんとよく連携をした上で、その合意の上での話だと思います。ですから、県庁が発表されていないのに、市のほうで「目途が立ったから」と言って発表するということはないと自分は考えております。
記 者
先日4日の知事らとの協議の場で、福岡市の高島市長のほうから、相談の電話窓口の一本化をしたらどうかというような打診というか、議論の呼びかけがあったかと思うのですけども、今のところ一応、市内では24時間として「093-522-8745」のこの番号を使っているということですが、今後、何か運用とかで変わったりする方針とか、その辺りどうなのでしょうか。
市 長
2月1日から、まずは市民の皆さんに対して、24時間体制で電話相談を受け付けるということをスタートいたしました。保健師などが交代をしてやるというのは大変な激務がありますが、皆さん一生懸命やって今日に至っております。ところが最近、やはりその病症、症状のある方の問い合わせ以外に、いろんな、一般的なコロナウイルス感染症に関するご質問が非常に増えてきておりまして、そうなりますと電話回線を増やしても、人手を増やしましても、どんどんそちらが増えますので、実際に症状があって「どうしたらよいか」という、最優先で対応すべき、そういう市民に対して、どうしてもタイトになってしまいますので。そこで一般的なご質問の対応と、それから症状のある方の、この受診の相談であるとか、そういう健康相談というものを分ける必要があるというふうに考えておりまして、電話回線を、それを分けることにするかどうするかというのを今、この1週間ほど検討をして今、準備をしております。加えまして、やはり福岡県のほうは、それぞれ一般市町に保健所を置いて、そこで対応していらっしゃいますが、夕方で終わっているわけであります。そうしますと、やはり夜具合が悪くなるとか、そういう人は大変多いわけです、土日だとか。そういう人たちが、どっと北九州のほうに来るわけですね。私どもは一生懸命対応しますけれども、マンパワー等に限りがありますので、県庁に対しては、「少なくとも、一般的なご質問の電話相談というのは24時間でずっとやってくださいませんか」というお願いをしております。その点は高島さんと同じです。つまり症状のある方の、この対応というものを最優先にしていくためには一般的な質問を、電話回線をプッシュ1、プッシュ2にするとか、いろんな方法があるかもしれませんが、分けるということと、県庁のほうも24時間対応でやってもらいたいと、この2つのことを今、相談中であります。近々、これがまとまりまして、そして、電話回線のほうの準備が完了しましたらご報告をさせていただきます。
記 者
先日の感染例の中に、症状がありながらそのまま医療機関のほうにかかってしまって、結果的に何かたぶんその医療機関のほうでまた対応が必要だったという事例もあるので、その症状がある方に対しての電話相談と一般的な相談っていうのは、やっぱり分けたほうがいいのかなというふうに、こちらとしても何か周知をする時にその辺り、あったほうがいいのかなと思うのですけども、この前は県のほうで、トリアージをある程度してもらって振り分けるというような考え方も高島市長、確かおっしゃっていたと思うのですけど、今のところ、市として一般的なものと症状のものっていうような、そこを市の中で分けるという、そういう考え方なのでしょうか。
市 長
そういう方向で今、検討に入っております。
記 者
分かりました、ありがとうございます。
市 長
記者会見の一元化もそうでありますけれども、基本的にこういう保健衛生の行政というのは県が非常に大きな権限・責任を持っていると思いますけれども、やはり保健師を先頭にしまして、市民の方々とこれまでいつも、いろいろと相談を受けたりアドバイスをしたり、病院につないだりということを続けてきておりますので、それは保健師関係者も本当に日夜大変だと思うけれども頑張っていただいて、一般的な質問から、少しそれは距離を置いてもらって、そちらのほうに専念をしてもらえるようにと、そういう体制を早くつくりたいと思っております。
記 者
緊急事態宣言なのですけれども、緊急事態宣言後の、市として把握されている混乱とか、あるいは市民の問い合わせとかで何かございましたでしょうか。
市 長
相談件数につきましては、こういうデータがあるのですけれども、どのようにその相談件数、24時間体制で推移しているかということでありますが、4月5日時点で1万1,158件になっております。その推移でありますが2月合計で、1,806件で、3月合計で6,016件、さて4月1日以降、586、506、512、373、382、485、492であります。492というのは4月7日の数字であります。それで、もうあと一両日しますと、緊急事態宣言以降、市民の皆さんからどのように電話相談が来ているかというのは、はっきりしますけれども、また追ってそれはご連絡をさせていただきます。やっぱり本市の場合は、院内感染で17名、翌日2名、合わせて19名の陽性の判明っていうのがありましたが、これが非常に大きな、市民にとっても衝撃だったと思います。ここから急に増えております。
記 者
ここのところの発生例を見ると、発熱後に職場のほうに出ているっていうケースっていうのが散見されます。今のところ、それによるクラスターの発生とか、そういったものはないようですけれども、非常に危険性が高い状況にあると思います。こういったものに対するその対策というか、呼びかけというか、何か方策というのは考えてらっしゃいますでしょうか。
呼びかけとしては、「発熱等、症状を感じたら自宅で療養してください」ということは申し上げているのですが、一方で、例えば有名な自動車メーカーが、ラインを止めるとか、1人陽性の方が出ると、職場を消毒するだけじゃなくて、濃厚接触者を割り出して、2週間隔離を求めるということで、工場や会社にとっては非常な打撃になるわけです。従いまして、例えば東京の飛行機の中も、ビジネス客は比較的多い。スターフライヤーを見ても激減しています。もう東京に行くことすら、やっぱり慎重になっているということで、むしろ企業のほうが社員から陽性患者が出ると、大変なことになるという危機感をますます強めておられるというように感じております。従いまして、そういう企業のところはかなりもうすでに相当、社員の方に対しても、呼びかけをしていると思いますが、自営業の方であるとか、いろんなところで、いろんな仕事がありますので、呼びかけは今後、一層努力をせねばいけないと思います。
記 者
先ほど市長、「医療崩壊を防がないといけない」ということも強くおしゃっておられたのですけども、一部報道だと、厚生労働省が今、ドライブスルー方式のPCR検査というのを、検討を決めているという報道もありますが、実際にもう新潟市とか一部自治体では、これを先んじてPCR検査をドライブスルー方式でやっているというところもあると思います。ドライブスルー方式にすることで、医療機関のスタッフが感染するリスク、さらに抑えられるということなのですけども、市として国の方針を待たずに、こういった先進的な自治体に基づくには導入が必要だと。韓国でされたということですけれども、ドライブスルー方式の検討を始めるということは、今の時点でお考えはないでしょうか。
市 長
本市におきましても、すでに市内の協力医療機関、16ありますけれども、そことも、導入に関する協議を行っておりまして、検討を進めていきたいと考えております。ただ、新潟市の状況なのですが、1日にこの採取可能な検体数が、当時、10件が限界であったということもありまして、検体採取を急がねばならないと、濃厚接触者を急がねばならないということで、このドライブスルー方式を導入したと聞いております。そういう事情もあるわけでありますが、やはり市民の中にも、韓国において検査の徹底ということで、それは映像でも皆さん知っておられますし、「そういう方式というのは検討できないのか」という声は確かに強くありますので、検討を続けたいと思っております。
記 者
検討は今やっていらっしゃるということですが、今スピード感が求められている中で、いつ頃までにそれを、検討を最終的に判断されるのか、今この市内、50人以上出ている状況の中で、弧発令というか、感染ルートをたどれない例が多くなって、半分ぐらいが、医療スタッフがその感染の影響を受けて感染してしまう、陽性反応が出てしまう状況の中で喫緊の課題と思われるのですが、やはりそこは、スピード感をある程度、示していただいたほうが市民も安心するのかなと思うのですが。
市 長
その検討にあたっては、スピード感を持って対処するというのは仰せのとおりだと思います。医療機関のほうも患者さん来られて、院内感染してしまったら、大変なことになりますので、むしろ外で、外というのは、吹きさらしの外ではありませんけれども、診察をする部屋とは違うところで、そこで検体を採取している事例もあるというふうに聞いておりますので、やはり医療機関もその防衛のために、患者さんの立場を考えた上で対応している例も一部あるというふうに聞いております。いずれにしても、スピード感を持って検討をいたします。
記 者
今後さまざまな、今検討段階のものを含めて、新型コロナウイルス対策に向けて、さまざまな対策を進めていると思うのですけれども、ちょっと緊急事態宣言を出されているので、それに向けて、改めて市長から、今後どういうふうに取り組んでいきたいという一言をいただいてもよろしいですか。
市 長
これは首相の記者会見、あるいは県知事の記者会見でも、端的に国民の皆さま方にお願いをすることということで、不要不急の外出を避けることなど、いろいろと申し上げております。先ほどこのパネルをお出ししましたけれども、まず、できることをここから始めたいと思います。今日の試みは、2週間後に成果となって必ず見えてきますので、ぜひこうしたことを念頭に置いて、みんなで、94万人一丸となって第一歩を踏み出していきたいと考えておりますので、ご理解ご協力のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。
記 者
ありがとうございます。
記 者
他よろしいでしょうか。それでは、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。
市 長
ありがとうございました。
このページの作成者
市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2235 FAX:093-582-2243