黒崎駅西地区は、JR黒崎駅の西側に位置し、鉄道(JR、筑豊電鉄)やバス(西鉄、市営)が集まる交通の要衝です。また、黒崎副都心の玄関口という恵まれた立地でありながら、老朽化した低層建築物や未利用地が多く、土地の有効利用が図られていませんでした。
本再開発事業は、「黒崎副都心構想」のリーディングプロジェクトとして、当地区の立地を最大限に生かした交通結節機能の向上を図るとともに、副都心の玄関口としてふさわしい商業・サービスの拠点を目指し、土地の高度利用と都市景観の整備を図ることを目的としました。
黒崎駅西地区
施行者 | 黒崎駅西地区市街地再開発組合 |
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施行地区 | 北九州市八幡西区黒崎三丁目の一部 |
施行面積 | 約1.9ヘクタール |
事業年度 | 平成9年度~平成24年度 |
総事業費 | 約315億円 |
権利者数 | 土地所有者42名、借地権者10名、借家権者46名 |
権利変換方式 | 地上権非設定型(第111条) |
区域図
事業前の写真
事業後(平成13年11月)の写真
事業の目的
事業の概要
(1)再開発ビルの概要
再開発ビルは、地下1階から6階に専門店を中心とした商業施設を配置し、7階には子育て支援の拠点として公益施設である「子どもの館HOW!?」を、9階から12階にはビジネスホテルを整備しました。1階には、JR黒崎駅周辺に分散していたバス停をバスセンターとして集約し、それに隣接した場所には筑豊電鉄の停留所を配置し、交通結節点としての機能を高めました。
(2)周辺施設の整備
JR黒崎駅とは、既存の駅前広場のデッキを再開発ビルまで拡張することで、各交通施設間の乗換えを容易にしました。
また、かねてから黒崎地区で設置要望の高かった公共自転車駐輪場を旧西鉄バスセンター跡地に整備し、再開発ビルと横断歩道橋で結ぶことにより、既存市街地と再開発ビルとの回遊性を高めました。
施設建築物の概要
敷地面積 | 約13,310平方メートル |
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建築面積 | 約10,600平方メートル |
延床面積 | 約92,310平方メートル |
建ぺい率 | 約80% |
容積率 | 約555% |
階数 | 地下2階・地上12階 |
用途 | 商業施設・宿泊施設・公益施設 バス・電車停留所・駐車場 |
事業経緯
年月 | 行政 | 施行者・地元 (注)印は地元周辺の動き |
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昭和 47年 9月 | 黒崎駅西地区市街地再開発準備組合設立 | |
平成 4年 10月 | 路面電車(砂津~黒崎)廃止(注) | |
5年 6月 | 第一次試案を発表 | |
6年 3月 | 黒崎副都心整備計画を策定 | |
7年 6月 | 第二次試案「はーとふるシティくろさき」を発表 | |
11月 | 商業基本構想を策定 | |
8年 1月 | 商業基本計画を策定 | |
6月 | 第三次試案「コムくろさき」を発表 | |
9年 7月 | 高度利用地区の都市計画決定 第一種市街地再開発事業の都市計画決定 |
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8月 | 持床会社設立 (「黒崎ターミナルビル株式会社」) |
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10年2月 | 事業計画/組合設立認可 | 黒崎駅西地区市街地再開発組合設立 |
8月 | 事業計画変更認可(第1回) | |
10月 | 権利変換計画認可 | 権利変換期日 |
12月 | 建築工事着工 | |
11年 1月 | 駅前広場工事着工 | |
8月 | 事業計画変更認可(第2回) | |
12月 | 電車停留施設オープン | |
12年 11月 | 路面電車(黒崎~折尾)廃止(注) | |
12月 | 小倉・黒崎そごうが閉店(注) | |
13年 3月 | バス停留施設オープン | |
8月 | 事業計画変更認可(第3回) | |
9月 | 建築工事竣工 | |
10月 | 黒崎そごう跡地に黒崎井筒屋がオープン(注) ホテル部分オープン(「西鉄イン黒崎」) |
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11月 | 「子どもの館」「市営黒崎駅西駐車場」オープン | 再開発ビルオープン(「コムシティ」) |
14年 1月 | 建築工事完了公告 | |
3月 | 事業計画変更認可(第4回) | 管理組合設立 (「COM CITY 管理組合」) |
17年 8月 | 事業計画変更認可(第5回) | |
24年10月 | 組合解散認可 |
市街地再開発事業に関する都市計画
名称
黒崎駅西地区第一種市街地再開発事業
施行区域面積
約1.9ヘクタール
公共施設の配置及び規模
道路
種別 | 名称 | 幅員 | 延長 | 面積 | 備考 |
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幹線街路 | 3・3・18 3号線 |
25メートル | 約170メートル | - | 整備済み |
駅前広場 約4,000平方メートルを整備(全体面積 約10,700平方メートル) |
公園及び緑地
種別 | 名称 | 面積 | 備考 |
---|---|---|---|
- | - | - |
下水道
整備済み
その他の公共施設
-
建築物の整備に関する計画
街区番号 -
建築物
建築面積 | 延べ面積 |
---|---|
約10,600平方メートル | 約86,000平方メートル(約69,000平方メートル) |
敷地面積に対する
建築面積の割合 | 建築物の延べ面積の割合 |
---|---|
約8/10 | 約55/10 |
主要用途
商業施設 宿泊施設 バス・電車停留施設 公益施設 駐車場
高度利用地区の制限内容
容積率の最高限度 | 60/10、50/10 |
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容積率の最低限度 | 30/10 |
建築面積の最高限度 | 8/10 |
建築面積の最低限度 | 500平方メートル |
壁面の位置の制限を設定 |
備考
駐車台数 約900台
建築敷地の整備に関する計画
街区番号 | - | |
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建築敷地面積 | 約13,400平方メートル | |
整備計画 | (1)建築物周辺は、壁面後退線を設けて空地を確保し、歩行者空間等として駅前広場、歩道と一体的に整備する (2)建築敷地内及び周辺との連絡を図るため、立体的遊歩道を整備する |
住宅建設の目標
戸数 | - | |
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面積 | - | |
備考 | - |
決定年月日
平成9年7月9日
最終決定年月日
-
事業費の内訳
収入 | 支出 | ||
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一般会計補助金 | 7,458 | 調査設計計画費 | 1,076 |
公共施設管理者負担金 | 2,603 | 土地整備費 | - |
保留床処分金 参加組合員負担金 |
11,223 | 補償費 | 5,745 |
工事費 | 21,469 | ||
市街地再開発緊急促進事業等 | 764 | 営繕費 | - |
その他 | 745 | 事務費等 | 1,555 |
附帯収入 | 8,716 | 借入金利子 | 1,664 |
合計 | 31,509 | 合計 | 31,509 |
権利者の内訳
区分 | 事業着手時 | うち残留 | うち転出 |
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土地所有者 | 42 | 16 | 26 |
借地権者 | 3 | 1 | 2 |
使用賃借による建物所有等 | 7 | 1 | 6 |
借家権者 | 46 | 0 | 46 |
合計 | 98 | 18 | 80 |
管理運営 (事業完了時の状況)
ビル全体の管理運営の考え方
再開発ビルの管理組合(COM CITY 管理組合)が、持床会社の「黒崎ターミナルビル株式会社」に委託契約して管理運営を行う。
管理運営主体について
1.管理組合
名称
COM CITY 管理組合
形態
任意組合
2.管理会社
名称
黒崎ターミナルビル株式会社
所在地
北九州市八幡西区黒崎三丁目15番3号
設立
平成9年8月22日
資本金
600,000千円
出資者
関係権利者(北九州市を含む)64.8%、その他35.2%
床所有
保留床(一部)
管理対象範囲
自己所有床+権利床+他の保留床
このページの作成者
都市戦略局都市再生推進部事業推進課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2469 FAX:093-561-7525