若松A地区は、洞海湾ウォーターフロントと若松中心市街地に挟まれた位置にあり、周辺にはJR若松駅などの交通施設や文化・公益施設、歴史的建造物などが集積しています。しかしながら、当地区では土地の有効利用が十分に図られておらず、周辺施設との連携のとれた新たな拠点づくりが望まれていました。
本再開発事業は、若松地区の活性化を図るためのリーディングプロジェクトとして、久岐の浜ニュータウンと響灘開発等との連携を図るとともに、地区の特長を活かした海に開かれた街づくりを目指しました。
若松A地区
施行者 | 若松A地区市街地再開発組合 |
---|---|
施行地区 | 北九州市若松区本町二・三丁目及び 久岐の浜の各一部 |
施行面積 | 約2.1ヘクタール |
事業年度 | 平成9年度~12年度 |
総事業費 | 約105億円 |
権利者数 | 土地所有者21名、借地権者5名、借家権者9名 |
権利変換方式 | 地上権非設定型(第111条) |
区域図
事業前の写真
事業後(平成12年3月)の写真
事業の目的
事業の概要
(1)再開発ビルの概要
再開発ビルは、都市計画道路を挟んで、A1、A2棟の2棟を建設しました。A1棟(ベイサイドプラザ若松)は商業施設、業務施設、住宅、駐車場のほか、市民が「学び」「集い」「憩う」場として、海の見える閲覧・学習室を持つ市立若松図書館を整備しました。A2棟(ベイサイドプラザ若松アネックス)には商業施設、業務施設、駐車場を整備し、A1棟とは2階で歩道橋により連結させています。
(2)周辺公共施設の整備
A1、A2棟間の都市計画道路を拡幅するとともに、歩道の整備や、エスカレーターつきの横断歩道橋を設置するなど、快適な歩行者空間を創出しました。
施設建築物の概要
A1棟 | A2棟 | |
---|---|---|
敷地面積 | 約10,440平方メートル | 約3,090平方メートル |
建築面積 | 約8,350平方メートル | 約2,270平方メートル |
延床面積 | 約42,590平方メートル | 約11,450平方メートル |
建ぺい率 | 約80% | 約73% |
容積率 | 約320% | 約300% |
階数 | 地上14階 | 地上6階 |
用途 | 住宅・商業施設・公益施設 業務施設・駐車場 |
商業施設・業務施設・駐車場 |
事業経緯
年月 | 行政 | 施行者・地元 (注)は地元周辺の動き |
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昭和 63年 2月 | 若松活性化協議会発足(注) | |
12月 | 若松活性化協議会がA地区の地権者へ再開発を呼びかける(注) | |
平成 元年 3月 | 洞海湾岸A地区再開発協議会発足 | |
7月 | 洞海湾岸若松A地区再開発準備組合設立 | |
2年 4月 | 再開発調査(A調査)を実施 | 第一次提案の検討 第二次提案の検討 |
4年 4月 | 市がA調査の結果を役員会に報告 | |
5年 11月 | 第三次提案の検討 | |
6年 1月 | 事業協力者と覚書を締結 | |
6月 | 文化施設導入方針の決定 | |
7月 | 大型商業施設導入方針の決定 | |
11月 | 住宅施設導入方針の決定 | |
9年 7月 | 高度利用地区の都市計画決定 第一種市街地再開発事業の都市計画決定 |
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10月 | 北九州市住宅供給公社参加決定 教育委員会参加決定(図書館) |
持床会社設立 (「くきのうみ開発株式会社」) |
10年 1月 | 事業計画/組合設立認可 | 若松A地区市街地再開発組合設立 |
6月 | 権利変換計画認可 | 権利変換期日 |
9月 | 建築工事着工 | |
12年 3月 | 管理組合設立 建築工事竣工 建築工事完了公告 再開発ビルオープン (「ベイサイドプラザ若松」) |
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13年 3月 | 組合解散認可 |
市街地再開発事業に関する都市計画
名称
若松A地区第一種市街地再開発事業
施行区域面積
約2.1ヘクタール
公共施設の配置及び規模
道路
種別 | 名称 | 幅員 | 延長 | 面積 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
幹線街路 | 3・3・31 本町桜町線 |
25メートル | 約130メートル | - | 都市計画 道路(15メートル) |
幹線街路 | 3・3・131 若松駅前線 |
25メートル | 約90メートル | - | 整備済み |
区画道路 | 市道 本町 藤ノ木1号線 |
11メートル | 約150メートル | - | 現道(7メートル)の 拡幅整備 |
区画道路 | 市道 本町41号線 |
11メートル | 約110メートル | - | 現道(7メートル)の 拡幅整備 |
区画道路 | 市道 本町28号線 |
8メートル | 約170メートル | - | 現道(7メートル)の 拡幅整備 |
公園及び緑地
種別 | 名称 | 面積 | 備考 |
---|---|---|---|
- | - | - |
下水道
整備済み(公共下水道管路変更 管径1,650ミリメートル 延長150メートル)
その他の公共施設
-
建築物の整備に関する計画
街区番号A1
建築物
建築面積 | 延べ面積 |
---|---|
約8,400平方メートル | 約44,000平方メートル(約36,000平方メートル) |
敷地面積に対する
建築面積の割合 | 建築物の延べ面積の割合 |
---|---|
約8/10 | 約35/10 |
主要用途
商業施設 業務施設 住宅 公益施設 駐車場
街区番号A2
建築物
建築面積 | 延べ面積 |
---|---|
約2,500平方メートル | 約12,000平方メートル(約10,000平方メートル) |
敷地面積に対する
建築面積の割合 | 建築物の延べ面積の割合 |
---|---|
約8/10 | 約35/10 |
主要用途
商業施設 業務施設 ガソリンスタンド 駐車場
高度利用地区の制限内容
容積率の最高限度 | 40/10 |
容積率の最低限度 | 15/10 |
建築面積の最高限度 | 8/10 |
建築面積の最低限度 | 500平方メートル |
壁面の位置の制限を設定 |
備考
駐車場台数約800台
建築敷地の整備に関する計画
街区番号 | 建築敷地面積 | |
---|---|---|
A1 | 約10,500平方メートル | |
A2 | 約3,100平方メートル | |
計 | 約13,600平方メートル |
整備計画
幹線街路本町桜町線側は、壁面後退線を設けて空地を確保し、公開空地により歩行者空間等として道路と一体的に整備する
住宅建設の目標
戸数 | 約70戸 | ||
---|---|---|---|
面積 | 約6,000平方メートル | ||
備考 | 延べ面積 約6,000平方メートル(1戸当たり約85平方メートル) |
決定年月日
平成9年7月9日
最終決定年月日
-
事業費の内訳
(単位:百万円)
収入 | 支出 | ||
---|---|---|---|
一般会計補助金 | 2,936 | 調査設計計画費 | 415 |
公共施設管理者負担金 | 638 | 土地整備費 | - |
保留床処分金 参加組合員負担金 |
6,772 | 補償費 | 2,469 |
工事費 | 7,279 | ||
市街地再開発緊急促進事業 | 154 | 営繕費 | - |
その他 | 1 | 事務費等 | 282 |
借入金利子 | 56 | ||
合計 | 10,501 | 合計 | 10,501 |
権利者の内訳
(単位:人)
区分 | 事業着手時 | うち残留 | うち転出 |
---|---|---|---|
土地所有者 | 21 | 4 | 17 |
借地権者 | 5 | 1 | 4 |
使用賃借による建物所有等 | 0 | 0 | 0 |
借家権者 | 9 | 0 | 9 |
合計 | 35 | 5 | 30 |
管理運営 (事業完了時の状況)
ビル全体の管理運営の考え方
再開発ビルの管理組合が、管理会社に委託契約して管理運営を行う。
管理運営主体について
1.管理組合
名称
ベイサイドプラザ若松本館管理組合(全体管理組合、施設管理組合及び住宅管理組合により構成)、ベイサイドプラザ若松アネックス管理組合
形態
任意組合
2.管理会社
名称
くきのうみ開発株式会社
所在地
北九州市若松区本町三丁目11番1号
設立
平成9年10月30日
資本金
350,000千円
出資者
関係権利者5.7%、出店者70%、金融機関13.4%、その他10.9%
床所有
保留床(一部)
管理対象範囲
自己所有床+権利床(一部)+共用部分
このページの作成者
都市戦略局都市再生推進部事業推進課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2469 FAX:093-561-7525