わかりやすい解説と関連ホームページ
医療を未来につなぐためにーマンガでわかる医師の働き方改革-(厚生労働省ホームページ「医師の働き方改革」.jp・外部リンク)
2024年4月より、医療機関で働く医師の残業時間に制限が設けられます。
これまでの医療は、医療従事者の努力と医師の長時間労働によって支えられてきました。
より質の高い持続可能な医療サービスを提供していくためには、医師の長時間労働の現状を変えていくしかありません。
国が行った2019年の医師の勤務実態調査によると、病院勤務の医師の約40%が月80時間を超える残業をしています。さらに、その約10%あたる医師が月160時間の残業をしています。
一般の企業では、2018年に働き方改革関連法が成立、2019年に改正された労働基準法が施行され、残業の上限を原則月45時間にするよう行われていました。
医師については、すぐに導入すると、現実問題として診察できない事態も想定されたため、業務の特殊性を考慮して、病院勤務の医師については2024年4月からスタートするという事になりました。
医師の長時間労働が続くと、医療を受ける患者さんにも影響が出てきます。
・睡眠不足になると作業能力が低下する。
・勤務時間が長くなるほど、ヒヤリ・ハット(重大な事故に直結する一歩手前の出来事)を経験した割合が高くなる。
といったデータもあります。
医師の健康を確保するためにも、適正な労働時間とすることで、医療事故の防止にもつながるため、患者さんにとっても意義のある改革と言えます。
大きなリスクを防ぐために、医療現場では様々な取り組みを進めています。こうした取り組みをより効果的にしていくために、医療を受ける側の市民のみなさんの協力が欠かせません。
軽い症状の方が、夜間や休日に救急医療機関を訪れることで混雑し、緊急性の高い患者さんの治療に影響を及ぼす可能性があります。
夜間・休日に開いている救急医療機関は、緊急性の高い患者さんを受け入れるためのものです。医療機関を受診する際は、平日の医療機関の診療時間内に受診できないかを考えてみましょう。
家族が急病になり、一刻も早い治療が必要になった場合、タクシーや自家用車で医療機関に行けないか、119番する前に今一度考えてください。
なお、緊急に病院へ搬送しなければならない場合で、救急車以外に搬送する手段がない場合には、迷わずに119番通報してください。
夜間や休日に家族に症状が出たら慌てずに、
・【おとな】福岡県救急医療電話相談(#7119もしくは092-471-0099)
・【こども】福岡県小児救急医療電話相談(#8000もしくは092-731-4119)
に電話して、看護師等の専門家に相談しましょう。
症状に応じて、医療機関を受診すべきかの緊急度のアドバイスや相談に応じます。
病気や健康で気になることは何でも相談でき、必要な時は専門の医師・医療機関を紹介してくれる身近な頼りになる医師のことをかかりつけ医といいます。
かかりつけ医を持つメリットは、
・日頃の健康相談や大学病院への受診など、判断に困ったときに「どうすればいいか」を相談できて安心
・日頃の健康状態を熟知しているため、些細な体調の変化にも気づいてもらえ、病気の予防や早期発見・早期治療が可能になる
・病気や症状、治療法などについて正しい診断やアドバイスをしてくれる
・入院や高度な医療が必要な際に適切な医療機関を紹介してくれる
といった点が挙げられます。
かかりつけ医は、健康診断や予防接種等を受けるために身近な医療機関に行くことで見つけることができます。
福岡県内の医療機関を探すことのできる「ふくおか医療機関情報ネット」もあわせて活用しましょう。
「全国版救急受診アプリ(Q助)」は消防庁が作成したアプリです。
みなさんが病気やけがをして「病院に行った方がいいのか」、「救急車を呼んだ方がいいのか」など迷った時に、画面を操作して質問に答えるだけで、緊急度や病院受診の必要性などを確認できます。
詳しい内容は「全国版救急受診アプリ(Q助)」をご覧ください。
保健福祉局健康医療部地域医療課
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電話:093-582-2678 FAX:093-582-2598