本市では、平成19年4月に提出された「北九州市外郭団体経営改革委員会報告書」の内容を最大限尊重し、存廃を含めた外郭団体のあり方を見直すとともに、存続団体については自主性・自立性の拡大に向け、マネジメント機能強化や独自性を発揮できる組織運営体制の強化及び実施事業の充実等に取り組み、さらに市の人的・財政的関与についても、具体的な数値目標を定めた上で見直すこととしています。
北九州市外郭団体経営改革プラン
改革プラン策定の経緯
1 外郭団体見直しの背景
(1)社会経済情勢の変化
設立目的の希薄化、新たな行政サービスの担い手の成長等
(2)国の制度改革等
指定管理者制度の導入、公益法人制度改革三法の成立等
(3)財政健全化に向けた行財政改革の推進
「北九州市経営基本計画」「北九州市経営改革大綱」の取り組み、「財政健全化法」の成立による外郭団体を含めた将来負担比率の明確化
2 第三者委員会による審議
(1)「北九州市外郭団体経営改革委員会」の設置(平成18年7月)
外郭団体見直しの背景等を踏まえ、今後の外郭団体のあり方(存廃)、自主・自立による経営体制の確立に向けた取り組み(マネジメント機能、市の関与の見直し等)について審議。(計14回開催)
(2)「北九州市外郭団体経営改革委員会報告書」の提出(平成19年4月)
「報告書」では、1年以内を目処に、報告内容を最大限に尊重した上で、市としての経営改革プランを策定するよう提言された。
3 中間報告の公表
平成19年11月に「中間報告」を策定し、市議会、北九州市外郭団体経営改革委員会への報告、パブリックコメント(11月~12月)を実施。
経営改革プランの概要
1 対象団体 北九州市外郭団体(29団体) (財団法人15 株式会社9 地方公社4 社会福祉法人1)
- 市が設立した地方住宅供給公社、道路公社及び土地開発公社
- 市が4分の1以上を出資している法人でかつ出資が最大のもの
(注)地方独立行政法人を除く
2 改革の進め方
(1)取組期間(平成19年度から)
集中取組期間 平成19年度から平成22年度まで
(2)実施体制
改革プランの具体的な取り組みについては、各団体と十分な連携を図りつつ、各団体の所管局において実施することとし、総括的な監理は「北九州市外郭団体総合調整委員会」(委員:副市長、財政局長、総務局長)において行う。
3 経営改革の取り組み(総論)
(1)外郭団体のあり方の見直し
- 存在意義(今後の担うべき役割)を改めて検証
- 存続団体の経営目標等について明確化
あり方の見直し結果
- 廃止又はあり方を検討:6団体(廃止5、検討1)
- 存続団体:23団体
(集中取組期間の成果によっては、再度、存廃を含めて、そのあり方を見直す。)
(2)団体の自主性・自立性の拡大に向けた改革
マネジメント機能の強化
- トップマネジメント機能の強化
- 十分な経験とノウハウを持った経営者の登用
- 市OB職員の就任を制限(原則65歳まで)
独自性を発揮できる組織運営体制の強化及び実施事業の充実
- 団体独自の責任と裁量による自律的な運営体制の確立
- 事業の選択と集中、新たな事業展開による財政基盤の確保
- 団体職員のスキルアップ・意識改革の推進
- 成果指標の設定と評価体制の整備
(3)市の関与の見直し
人的関与
- 民間と競合する事業への市職員従事の廃止(指定管理等)
- 市行財政改革の取り組みを踏まえた市派遣職員の削減
目標値 ▲10%(集中取組期間平成19年から平成22年まで)
目標値 ▲20%(行革取組期間平成19年から平成25年まで)
削減見込み
市派遣職員数 173名(平成19年5月1日現在)
集中取組期間(平成19年から平成22年まで)▲55人(▲31.7%)
行革取組期間(平成19年から平成25年まで)▲70人(▲40.5%)
財政的関与
- 市補助金の削減
目標値 ▲20%(集中取組期間平成19年から平成22年まで)
(参考)削減対象補助金 3,448百万円(平成18年決算等をベースに算定)
削減見込み
削減対象補助金 3,448百万円
集中取組期間(平成19年から平成22年まで)▲1,130百万円(▲32.8%)
- 市貸付金の早期解消(民間資金の活用)
- 市有財産貸付・使用料の減額及び免除の見直し
- 市委託事業の随意契約の見直し(原則競争入札を導入)
目標値 随意契約率20%以下(金額ベース)
(法令等に基づく随意契約等を含む)
(4)その他の取り組み
- 情報公開の推進
- 市の指導体制の見直し(指導体制の効率化、監査体制の充実)
- その他(改革に伴うプロパー職員の処遇、他の出資団体の見直し)
4 各団体の改革の方向性について(主なもの)
(1)廃止団体(5団体)
財団法人 北九州都市協会
平成19年3月末解散し、平成19年9月に清算が結了した。
財団法人 北九州勤労総合福祉センター
平成20年1月末で財団を解散し、現在、清算事務を行っている。
財団法人 北九州勤労青少年福祉公社
存在意義は希薄化。プロパー職員の処遇について十分に対応したうえで廃止する。
財団法人 北九州市中小企業共済センター
平成20年3月1日に、北九州商工会議所への事業移管が完了。現在、清算事務を行っている。
日明コンテナ埠頭株式会社
平成19年3月末解散し、平成19年6月に清算が結了した。
(2)団体のあり方を抜本的に見直す団体(1団体)
帆柱ケーブル株式会社
平成19年12月に皿倉山頂施設が完成したことから、今後、集客増が見込めることを考慮し、早急に経営改善を進める。
また、経営改善の進展にあわせて、民間を活用した運営手法の検討を行う。
(3)業務内容、組織体制等を抜本的に見直す団体(主なもの)
財団法人 国際東アジア研究センター
地元のニーズに応じた調査研究を推進する。
社会福祉法人 北九州市福祉事業団
市から独立した経営体制を確立する。(平成22年度を目標)
財団法人 北九州市環境整備協会
不祥事に伴う協会のイメージを回復するため、組織運営体制の抜本的な見直しを図る。
財団法人 北九州国際交流協会
団体の担うべき役割を明確化し、民間団体等との協働化の推進など、抜本的な経営改革等に取り組む。
財団法人 北九州市都市整備公社
到津の森公園の運営に特化した財団として、実施事業、組織の大幅な縮小を行う。
北九州埠頭株式会社
基幹的な事業である港湾施設管理運営事業(市委託事業)について競争入札導入を進める。
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