指定区分 | 県指定 史跡 |
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文化財名称 | 曽根古墳群 9基 |
名称かな | そねこふんぐん |
指定年月日 | 平成24年3月26日 |
所在地 |
1 御座1・2・3・4号墳 2 茶毘志山古墳 3 上ん山古墳 4 荒神森古墳 5 両岡様1・2号墳 |
概要 |
曽根古墳群は北九州市小倉南区の曽根平野中央部に位置する5基の前方後円墳と4基の円墳からなる古墳群である。 最も古い時期の古墳は、4世紀後半に比定される御座1号墳(前方後円墳)である。団地造成工事に先立ち昭和60年に確認調査が行われ、後円部にある粘土槨と木棺直葬の埋葬施設のうち、木棺直葬内から三角縁神獣鏡片が出土している。隣接して3基の円墳も確認され、公園内に保存されている。 「茶毘志山古墳」(前方後円墳)は5世紀後半に比定されている。荒神森古墳や上ん山古墳とともに古くから存在が知られた古墳で、現在は、前方部が削平され後円部のみが残る。 「上ん山古墳」(前方後円墳)は、6世紀前半に比定される。 「荒神森古墳」は、6世紀中葉に比定され、北九州市内では最大規模の前方後円墳である。発掘調査によって周堤帯を伴うことが確認されている。 「両岡様1号墳(前方後円墳)・2号墳(円墳)」は昭和56年に発見された古墳であり、測量調査の成果から6世紀後半の築造と推定されている。 曽根古墳群は、曽根平野中央部という狭い範囲で、前方後円墳を主体に一群を構成する古墳群である。4世紀後半から6世紀後半までの周防灘北岸部の首長墓系列が理解できる歴史的価値の高い古墳群で、北九州市域では唯一の前方後円墳が所在する地域的特性もみられる。 成立期の古墳は御座1号墳から4号墳で、全長22メートルの御座1号墳を盟主に他3基の円墳からなる小群で構成され、この頃の古墳構成の特徴を有する。次の時期の古墳は5世紀後半から末に比定される茶毘志山古墳で、全長54メートルと規模も格段に大きくなり、またこの古墳以降継続して大型の首長墓画造営されることから、首長層の成長をうかがうことができる。上ん山古墳は茶毘志山古墳に後続する首長墓で、全長50メートルの規模を有する。 これらの古墳の北側にある荒神森古墳は、全長67メートルの市内最大の古墳で、時期的には上ん山古墳に後続するが、古墳の周辺にある丸山古墳(消滅)や円光寺古墳(消滅)という首長系列の墓とともに小群を構成したことが判っている。この3基の古墳は旧地形の海岸堤上に占地し、黒砂を用いて盛土を築き、主軸方位を南北に向けるという共通要素を見ることができる。 両岡様1、2号墳は38メートルの前方後円墳と従属的位置にある円墳であるが、荒神森古墳と比較すると小型化が進行しており規模の面から首長層の衰退をうかがうことができる。これ以降首長墳は造営されなくなり、群としての終焉を示す古墳である。 曽根古墳群は、北九州地域の首長系列の前方後円墳の変遷を知ることができ、古代の北九州地域の歴史を伝える貴重な資料である。 |
【県指定】曽根古墳群 9基
更新日 : 2022年6月24日
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