カラスがごみを荒らして大変であり危険なので、早急に夜間回収に変えてもらえないか。
ごみの夜間回収について(寄せられた市民のこえ)
問
答
福岡市のようにごみの夜間収集をして欲しいとの事ですが、福岡市は発足当初、ごみ収集業務は農業者やほかの業務と兼業している業者により行われていたため、農作業や本職に係る前の早朝にごみの収集を行っていたという歴史的経緯があるようです。
その中で、非常に激しい交通渋滞を避けた深夜の収集運搬が効率的であったことから現在では夜間収集に至っていると聞いております。
このように、ごみ収集はその土地の歴史的な経緯や事情に合わせて実施されており、いわゆる夜間収集を行っているのは、政令指定都市の中では福岡市だけで、全国的に見ても非常に稀な地域であると認識しています。
本市におきましても、5市合併以前からの長い歴史の積み重ねの中で、地域の皆様のご理解とご協力のもとに、現在まで昼間のごみ収集を行ってきたところです。
また、夜間収集につきましては、以下のようなメリット・デメリットがあると考えており、総合的に判断して、現在のところ本市では夜間収集に変更することは考えておりません。
1 夜間収集のメリット
(1)カラスによるごみ散乱被害の減少
カラスが活動しない時間の為、カラスによるごみ散乱被害の減少が想定されます。
(2)街の美観向上
昼間にごみが街中になくなるため、街の美観が向上すると考えられます。
2 夜間収集のデメリット
(1)犬、猫やその他の動物による散乱被害の増加
北九州市は市域に山地を多く含むため、イノシシ等の様々な野生動物が多く生息しており、散乱被害が拡大することが考えられます。
(2)夜間収集による騒音問題の拡大
北九州市においても、昼間に交通が困難になる一部地域については早朝収集を実施しておりますが、収集に伴い騒音が発生するため、眠れない等のトラブルが発生しております。夜間収集を行うことで同様の騒音問題が拡大し、市民生活に影響及ぼすことが考えられます。
(3)コスト増加
地域事情が異なりますので一概にというわけではございませんが、福岡市の家庭ごみの収集予算は北九州市の3倍以上となっており、人口の差を考慮したとしても福岡市の収集方法に近づけた場合はコストの大幅増が必要になると想定しています。また、焼却工場の夜間稼働も必要となり、夜間作業のための設備の改修や人件費等のため多くの費用が増加すると考えております。
(4)不法投棄・違反ごみの増加
人目に付きにくいことにより、不法投棄や指定袋以外の袋での持ち出し、分別意識の低下、資源ごみの持ち去り等の増加が想定されます。
(5)ごみへの放火の危険性
ごみ置き場への放火は、減少傾向にあるものの全国で発生しています。また、放火の件数は人目に付きにくい夜間に発生する事が多いことから、放火の発生増が危惧されます。
(6)夜間のごみ持ち出しの安全性、収集時の安全性
山地や道路狭あい地域が多数あり、暗所状態でごみ持ち出しをする市民や収集作業員の安全確保の問題があります。
(7)冬季の山地における積雪や凍結による作業の安全性
冬季には積雪や凍結のためごみの収集が困難になり、安全のため昼過ぎまでごみを収集できないという事例が発生しています。そのため、夜間の持ち出しが危険な地域や収集が困難となる地域が発生すると考えています。
担当
環境局業務課
電話:093-582-2180
受付年月
令和5年4月
注意事項
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このページの作成者
総務市民局市民部広聴課
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