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第57回北九州市環境影響評価審査会議事要旨(令和6年6月17日)

更新日 : 2024年8月6日
ページ番号:000173230

1 日時

令和6年6月17日(月曜日)15時00分から16時30分

2 開催方式

現地開催とウェブ会議の併用

3 出席者

委員
 藍川委員、伊藤委員、上田委員、川﨑委員、河野委員、楠田会長、竹松委員、田中委員、豊貞委員、三笠委員、村瀬委員

事業者
 九州電力株式会社

事務局
 
環境局環境監視部環境監視課(環境監視部長ほか4名)

4 議題

「(仮称)新小倉発電所6号機建設計画に係る環境影響評価方法書」の審査

5 議事要旨

(楠田会長)
それでは審議に入らせていただきます。あらかじめご意見を提出頂いた委員から意見を伺った後、本日ご参加くださった委員の方々追加のご意見を頂戴しようと思います。それでは藍川委員お願いいたします。

(藍川委員)
工事用資材などを運ぶ際に、一般的には大型車両を使うと思われるのですが、その際に搬入経路周辺の大気中の窒素酸化物濃度は影響を受けるということで、選定項目に上がっています。また、大型車両を使うという点で、浮遊粒子状物質も場合によっては影響受けるのではないかなと思われますが、表の中には浮遊粒子状物質が選定されていません。それは、もともとの基本とした資料、別表第2というものに参考項目として浮遊粒子状物質が示されていないからという理由でよろしいでしょうか。もしそうであるとしても、実際の事業を進めていただく中では、できるだけ交通量の分散化を図り、特定の時間帯に集中しないように考慮していただければと思います。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
ご意見ありがとうございます。最初にご質問いただいた内容につきましては、ご認識のとおりでございます。別表第2に参考項目として示されていないということがございます。また、今回の対象事業実施区域周辺におきまして、一般大気環境の測定局における浮遊粒子状物質の測定結果、令和3年度ですけども、こちらにつきまして、環境基準を達成しているというところもございます。こうしたことも含めまして、環境影響評価項目として選定していないということでございます。
二つ目の交通量の分散化につきましても、今後、具体的に検討していく中で分散化についても検討してまいります。その結果を踏まえた上で工事中の大気の調査、予測、評価を行い、その結果を準備書にお示ししたいと思いますので、またこちらをご覧いただいて審査いただければと考えております。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。藍川委員、よろしいでしょうか。

(藍川委員)
結構です。どうぞよろしくお願いいたします。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは次の意見は川﨑委員から頂戴しております。

(川﨑委員)
配慮書の段階では、動植物、生態系について、計画段階配慮事項としては選定しないという位置づけだったのですが、今回、方法書の中では動植物の調査が選定されていて、安心しました。このような、いわゆる工業地帯の中で計画されている調査が実施されれば、現在、全く明らかになってない西港地区での動植物の状態が把握できると期待しています。
調査の内容についてですが、鳥類については年5回計画されていますが、この地域には春と秋、ヒヨドリの渡りがあり、秋は下関市の彦島の方から渡ってくるヒヨドリが西港地区あるいは小倉北区の赤坂方面に渡るのですが、時期がちょうど10月頃にかけてとなっています。また、ハヤブサなどの猛禽類がそれを狙って飛んでいるという状況もあります。春は4月の初旬から中旬に、秋とは逆方向に北九州から彦島の方に渡っていきますので、調査の時期は、そういったことも考慮していただければと思います。それから、9月頃になりますが、ハチクマが下関の方から中国大陸の方に渡っていくのですが、北九州の工業地帯の上を渡っていきます。このとき、工業地帯の煙突の熱を使って上昇気流を活かしながら、渡りをしているということも観察されています。通常は、山に当たった風で生じる上昇気流を使って上昇していくのですが、北九州の場合は事業実施区域周辺の工場群の煙突からの熱を使って上がっていくというのも観察されているので、9月、10月も調査をお願いできればと思います。
前回の配慮書の段階で、温排水が既設の放水管を通って、中央卸売市場の地下を通って海へ放水されているのですが、その辺りでは地元のタコ漁師の方がタコ壺漁を営んでいます。地元漁業者、漁協への説明を十分し、了解をとっていただく。今回の2機の設置で水温が上がったとかいう意見が出てくるとちょっと後から問題があるので、地元の了解をしっかり取っていただきたいなと思っております。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
ご意見ありがとうございます。動物の調査につきましては、説明のなかでも述べましたとおり、しっかりと調査を行ってその結果を準備書に記載してまいりたいと考えてございます。鳥類の調査は時期ですとか、いろいろご意見いただきました。これにつきましても、ちょっと時期とかも踏まえまして、今後の調査の方法を検討してまいりたいと考えております。
あと最後に、地元の了解というお話ですが、こちらにつきましてもしっかりと説明をした上で、ご了解を得ながら事業を進めてまいりたいと考えてございます。

(楠田会長)
はい。川﨑委員、他にご質問はないでしょうか。

(川﨑委員)
はい。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは続きまして中西委員、お願いいたします。

(事務局)
中西委員が本日欠席ですので、事務局が代読させていただきます。
対象事業実施区域にはまとまった陸域自然環境は存在していないが、野生動物の中には、点在する小規模な生息環境を利用している種も存在し、ときにはこのような環境が重要生息地となる場合もあるため、事業実施に際しては、現在生息している野生動物の生息への影響を最小限にとどめるよう配慮を求めたい。陸生動物の調査、予測および評価の手法は妥当なものであると思います。現地調査(1)哺乳類に捕獲調査が挙げられていますが、どの種を対象として実施されるのでしょうか。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
まず一つ目の野生動物の生息への影響を最小限にとどめるように配慮を求めたいというご意見につきましては、現地調査を行うことにより、動物相の状況だとか生息環境の状況の把握に努めて、この結果を踏まえて適切な環境保全措置を検討し、その結果を準備書の中でお示ししていきたいと考えております。
二つ目の哺乳類の捕獲調査に関してですが、今回、文献調査の中では哺乳類は17種類、ノウサギ、カヤネズミ、タヌキ、ハタネズミ、テン、ニホンザル等々確認しております。これらの中から、捕獲調査は、フィールドサイン調査や直接観察調査で確認が難しいジネズミ、ハタネズミ、ハツカネズミ等のモグラ類やネズミ類を対象に捕獲調査を実施するように考えております。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは続きまして、三笠委員お願いします。

(三笠委員)
景観調査について、今設定されている調査地点は、すべて北九州南寄りの地点に設定されていますが、関門海峡という独自の景観形成地帯であるということを考えると、今後、下北道路の事業化等が想定されて、また、そこに新たな視点場が生まれるであろうことまで視野に入れてくると、対岸側から対象事業実施区域がどのように視認できるのかという視点から調査を1ヶ所でも行った方がいいのではないかと思います。今回、実質的には煙突がちょっと見えるぐらいで、大きな影響はないだろうと思うのですが、景観を評価する上での論理的なフレームとしては、対岸側の視点というのを組み込んでいくべきではないかなということで質問とさせていただきました。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
ご意見ありがとうございます。景観の調査地点7地点、こちらを選定するにあたりまして北九州市側と合わせて彦島側も事前に確認してございます。実際に現地に行って、対象事業実施区域がどのように見えるかを確認しております。下関市側は、彦島地区公園や彦島南公園など4か所について、実際に行ってみたところ、既存の発電所自体見えなかったというところがございました。そういったこともあり、新設しても見えるところがないということで、対岸側は選定対象としては外したというところでございます。

(三笠委員)
グーグルのストリートビュー等で確認するだけでも、臨海部の煙突群は見えているようですが、全く見えませんでしたか。大気の状況によっても違うのかなとは思いますけど、十分視認できる範囲のようにも思いますけど。

(事業者)
私どもとしては、人が行くような公園などを見てまわっております。例えば、彦島地区公園では周りが樹林などで囲まれており、発電所が視認できなかったという結果でございました。また、ナイスビューパークでは、方向的に見えない箇所に位置していました。

(三笠委員)
現状は、樹木等で見えないっていうことですよね。距離として見えないってことではないですよね。

(事業者)
はい。視認できる場所が確認できなかったということで、今回、選定しておりません。

(三笠委員)
それは、特別な景観視点場として想定されるような場所からは視認できなかったということですかね。

(事業者)
はい。眺望点として、候補地点を挙げてみたと。

(三笠委員)
なるほど。少し難しいところですが、道路事業の進捗によっては新たな視点場が想定されるのではないか思われるので、現状の視点場ではないところでもいいのかなという気もします。見えるところは、すごくいっぱいありますので、その辺りから1ヶ所だけでもやっておいてはいかがかなと思います。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。事業者の方でご判断をいただいて、今、三笠委員がおっしゃられたように、問題が生じる可能性があるならば、調査していただければと思いますが、よろしいでしょうか。

(三笠委員)
はい。検討いただければと思います。

(事業者)
はい。承知しました。再度、検討を行いたいと思います。

(三笠委員)
はい。お願いします。

(楠田会長)
それでは事前にいただいております最後の意見になりますが、田中委員からのご意見です。

(田中委員)
先ほど、説明の中では最初の方のスライドに排水口の場所は書かれているのですが、それぞれの調査地点の図中には記載がありません。放水口についても、図に文言を入れていただかないと、その地点が適切な地点かどうかわからないと思いました。これは記載についてのお願いです。例えば、方法書で示されている調査地点は黄色い丸で図示されているのですが、どこに排水口があるのかが示されておらず、わかりにくいと思いますというのが1点目です。
次に、廃棄物に関してですが、産業廃棄物に関しては法律遵守について評価すると記載されているのですけれども、残土に関しては環境影響の回避、低減で評価をするというように記載されています。皆さんご承知のように、残土に関しては、この間の大雨で流亡したりとかして、かなり問題にもなり、法律が改正されています。改正法では、事業者に対しても、排出先の明記等法律に記載されていますので、そこをしっかり遵守するような評価の仕方をしてほしいというのが二つ目になります。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
ご意見ありがとうございます。一つ目の水質調査地点につきましては、ちょっと申し訳ございません。ちょっとわかりにくかったと思います。

(田中委員)
例えば、今回の資料のスライド33で、排水口っていうのがどこにあるか書いていただかないと、排水口がここでその上流側と下流側を採っているんだとわかるようになっていないですよね。そこを記載してほしいということ。放水口での調査にしても、枠でここを調べますとなっていますが、事業実施区域が赤で囲って書いてあるだけで、放水口とは書いていないので、影響を及ぼすであろう施設に関しては、名前でもいいですし、きちんと場所を明記してほしいなということです。

(事業者)
はい。わかるように今後記載してまいりたいと考えております。
あと二つ目の廃棄物に関するご意見につきましても、確かにご意見いただいたとおりに実施内容が資源有効利用促進法に基づいたものになっているのかを今後検討してまいりたいと考えております。

(楠田会長)はい。どうもありがとうございます。それでは竹松委員、お願いします。

(竹松委員)
配慮書の段階では、燃料は対岸の北九州LNG株式会社からの既設の燃料ガス導管をそのまま使うというものだったのが、今回導管新設工事ということになっているんですけど、導管新設工事をするのだとしたら、まず対象事業実施区域外になってしまうということ、またどのような工事をするのかということ、更に工事に対する環境影響評価をするための項目が一切入ってないというのがちょっと気になったのですが、どのような対応をされるのでしょうか。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
新規燃料ガス導管の敷設につきましては、今回ご説明差し上げた資料の6スライド目になります。こちらで新規燃料ガス導管としての図で描いているところの点線が新規ガス導管になります。一応こちらで対象事業実施区域というふうに表記しているところでございます。それと工事の件につきましては、ここの海域の海底の下をトンネルを掘って工事をするようなやり方を今考えておりますので、海域自体の工事を行うという計画はしてないところでございます。

(竹松委員)
完全に海底の中を通るということですね。

(事業者)
はい。そうです。海底下の土のところです。

(楠田会長)
竹松委員、よろしいですか。

(竹松委員)
はい。

(楠田会長)
ありがとうございます。それでは次に、河野委員お願いします。

(河野委員)
植物の調査方法についてお伺いします。方法書301ページにあります調査地域なのですが、対象事業実施区域というのはわかります。303ページの位置図の青いルートを通るってことでしょうけど、周囲の場合はどのようにどこを調査するのかちょっとわからなかったのが一つ。
もう一つは、海生の植物、動物も同じかもしれないのですけども、調査する地点が放水口側の方は全くないですよね。放水口側も本当は調査地点がほしい気がしました。これは合理化ガイドラインによって省略された場所なのかなとは思うのですが、その辺は環境影響評価するときにカバーできるのかどうか見通しがわかるとありがたいなと思ってお伺いしたいと思います。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
対象事業実施区域とその周囲のところですけれども、周囲は文献調査の調査地点を含めて周囲というように表現しているところでございます。

(河野委員)
現地調査は青いルートだけってことですね。

(事業者)
そうです。

(河野委員)
わかりました。あと、放水口側でサンプリング等が行われない。この辺の背景をもう少しご説明いただければと思います。

(事業者)
海生植物とかですけども、こちらにつきまして調査自体は取水設備工事とか岸壁整備工事のところの周辺の調査を行おうと思っております。実際にその放水口周りにつきましては先ほどご発言ございましたが、合理化ガイドラインの手法を適用していこうということで、文献調査の中で、こういった最新の情報、これらを入手していこうと考えているところでございます。

(河野委員)
それでカバーできるという見通しということですね。

(事業者)
そうですね。そのように考えております。

(楠田会長)
よろしいでしょうか。

(河野委員)
はい。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは村瀬委員お願いします。

(村瀬委員)
今の質問と近いんですけれども、やはり放水口のところは、調査すべきだと思います。というのは、合理化ガイドライン手法というところで、資料のスライド34では、まず温排水の影響を、現状を見た上で実際に運用した際の予測をするということですが、スライド45の海生動物、それから海生植物においては方法書305ページを見ると、文献調査によるというところがあります。その文献が、「自然環境保全基礎調査(環境省)」等という、これは1990年代に出た文献だと思うんですよね。それからもう30年、35年ぐらい経っているわけで、当然環境も変わっている中、古い文献で、海生動物であったり、海生植物であったりを評価ができるのだろうかというところで疑問に思います。したがいまして、現状で、この放水口周りの海生植物、海生動物を把握されているのであれば、合理化ガイドライン手法は使えると思うのですが、現状を把握していない文献調査であるので、改めて放水口に調査点を設けて現地調査を実施すべきだと私は考えていますがいかがでしょうか。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは、事業者から回答をお願いします。

(事業者)
ご意見ありがとうございます。今回は温排水の流量も減るということもありまして、合理化ガイドラインが使えるのではないかと考えたのがまず一つでございます。もう一つ、今回の海域の工事も取水設備工事がございます。こちらの中で海生動物も調査いたしますので、こちらの方も活用していければと考えておりました。今、放水口あたりの海域の調査をというご意見ですけども、こちらにつきましても、もうちょっと調査をしてですね、その結果をお示ししていければと、検討していきたいと思っております。

(村瀬委員)
現況を調査した上で考えるということですか。

(事業者)
はい、そうですね。放水口あたりの調査をやっていくということを検討していきたいと考えます。

(村瀬委員)
はい。わかりました。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。では、豊貞委員お願いします。

(豊貞委員)
CO2排出量の件が結構一般の意見書にもあるんですけれども、今回LNGをコンバインドにしたということで、大体CO2排出量を3割削減できますとあります。資料のスライド5枚目のところに、燃料の天然ガスが現状128万トンで将来は96万トンと、25%削減になっているのですが、この25%削減のことを、CO2排出量3割削減というように書いているのでしょうか。
また、具体的なCO2排出係数が、例えば1kWhあたり元々0.4だったのが、コンバインドにして0.3になったとか、何か具体的な記述というのはどこかにありますでしょうか。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。それでは事業者から回答をお願いします。

(事業者)
1点目、CO2排出量の件ですけどもご指摘のとおりです。このCO2排出量というのは天然ガスを使用した量がそのまま出てきます。それがCO2に換算されるということになりますので、燃料使用量としては約25%というのを、丸める形で30%というように記載しております。
CO2排出係数につきましては、今お話いただいた0.4が0.3になるという大体そういうイメージで、今後記載していくことになると思いますが、今回方法書の中では数字としては記載していないといった状況です。

(豊貞委員)
ありがとうございます。では今後記載をお願いしたいと思います。

(楠田会長)
はい。ありがとうございます。大体意見をいただいたと思いますので、これをもちまして(仮称)新小倉発電所6号機建設計画に係る環境影響評価方法書の審査を終了させていただきます。

このページの作成者

環境局環境監視部環境監視課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2290 FAX:093-582-2196

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