ページトップ
印刷用ページ(新規ウィンドウで表示します)
現在位置:トップページ > くらしの情報 > 環境・住まい > 環境 > 環境保全 > 環境影響評価制度 > 環境影響評価審査会 > 第44回議事要旨(令和元年6月27日)
ページ本文

第44回議事要旨(令和元年6月27日)

更新日 : 2022年6月27日
ページ番号:000150998

1 日時

令和元年6月27日(木曜日)14時00分-16時00分

2 場所

ホテルクラウンパレス小倉 9階 アルタイル

3 出席者

委員
 
藍川委員、伊藤委員、岩松委員、上田委員、大石委員、河野委員、楠田会長、清野委員、武石委員、豊貞委員、村瀬委員

事業者
 新門司バイオマス発電所1合同会社

事務局
 
環境局環境監視部環境監視課(環境保全担当課長他3名)

4 議題

(仮称)新門司バイオマス発電所建設事業環境影響評価準備書

5 議事要旨

(楠田会長)

どうもありがとうございました。それでは、ただ今から審議をお願いいたします。

今、頂きましたのは準備書で、4段階の最後に出てくるのが評価書でございます。実質的な審議の一番重要なポイントでございますので、どうかご審議をお願いいたしたいと思います。

それでは、審議に入らせていただきますが、それに先立ちまして、今日ご欠席の委員の方から、ご意見を頂戴しておりますので、先にご紹介をお願いいたします。

(事務局)

それでは事務局から。弓削委員からのご意見の概要をご紹介いたします。意見の詳細につきましては、お手元の資料をご確認ください。読み上げさせていただきます。

まず、濁水の処理について、施工中の濁水については沈砂池を経由させて散水等に用い、海域には排出しないとされています。その一方で、沈砂池排水口は「海域前面」に設置されるような記載があり、あたかも海域への排水の可能性があるような印象を受けます。沈砂池の施設規模や設計について、詳細なご説明をいただきたい。

また、濁水の処理水について「敷地面積は6ヘクタール以上と広い面積であることから散水用途として用いることで事業実施区域周辺の公共用水域への濁水の排水はない」と結論付けられていますが、その根拠が不明です。この主張の妥当性を証明するには、どの程度の濁水を見込んでいて、散水用途の用水量の見込みがどのくらいになるのか根拠を示す必要があると思いますというご意見です。

あとは、誤記に関する指摘です。以上でございます。

(楠田会長)

ありがとうございます。それでは、ご質問に対します回答を、事業者のほうから頂戴いたします。

(事業者)

弓削委員からのご指摘ありがとうございます。ご指摘事項につきまして、事業者より説明させていただきます。

まず、海域前面のほうに放流するような図を掲載させていただいておりますが、申し訳ございません。これは、弊社の印刷製本を出すタイミングで、水質のほうの該当ページに関して、古い版のほうを印刷会社のほうに回してしまったことが原因で、違う図面が掲載されております。こちらにお示ししているスライドのほうに、訂正をさせていただきたいということで正誤表のほうにもお示しをさせていただいております。

こちらのほうの図の説明でございますが、事業区域の沖合いに既存の北九州市の公共用水質の、海域水質の調査地点があるということをお示しする図面でございます。こちらのほうに、まず差し替えをさせていただきたいというのが1点でございます。

次に、事業計画区域における雨水排水は、今、施設が建っていない所への雨水排水の現況でございますけれども、事業実施区域の既存の雨水排水経路というのが、こちらの西側道路、片側2車線の4車線道路があるのですけれども、こちらのほうで、この南側のほうに向かって道路側溝ですね。それぞれの片側に雨水排水経路がございます。現状の雨水排水経路の所にありますが、この大きな埋立地のおよそ中心にむかってに裸地で傾斜がついておりまして、ここの沈砂池に水がたまるような仕組みになっております。

また、こちらの土地というのが、実は盛土地になっておりまして、この埋立地自体のレベルというのが3.2メートルです。それに、さらに2.5メートルの盛土をされている区域でございます。こちらのほうには現況の写真をお示しさせていただいているのですけれども、こちらは先ほどの道路です。こちらの道路側溝がここにありまして、歩道がありまして、このような2.5メートルくらいのコンクリート擁壁で盛土をされているという状況でございます。

これを、先ほどの高いほうから下を眺めるような格好になるのですけれども、この道路というのは、こちらの事業区域よりも2.5メートルくらい低い状況です。こちらの事業区域の水が流れないように、まず、基礎のU字側溝が設置されていると。さらに、ここはずっと約15センチくらいの高さのブロックがある緑地帯で、以前使われていたと思うのですけれども、こちらの緑地帯のブロック塀があるので、こちらから水が流れようとしても、この側溝で受け止められて、さらに15センチ、さらに向こうにいかないというような構造になっているというのが現況でございます。

弓削委員からのご指摘で、本事業計画における仮設沈砂池の計画図面でございます。こちらにお示ししているのが、その基本計画図面でございますけれども、幅60メートル、大きさが40メートルと60メートルの範囲で、約1メートルの深さで、このような仮設の沈砂池を設けると。その容積につきましては、2,225立法メートルと計算することはできます。

この沈砂池を、先ほどの事業計画平面図に載せた模式図でございます。先ほどの大きさで載せてみますと、概ねこの大きさになる。先ほどご説明した沈砂池があります。こちらのほうの沈砂池とこちらの沈砂池を、溝を掘ることで両方を活用していきながら、建設工事を進めていくという事業計画で、現時点は考えております。

弓削委員からご指摘がありました。濁水の量を算定するにあたって、まず工場区域の面積というのを算定しなければいけないのですけれども、今回の工事につきましては、この赤のエリアが第1期です。こちらの黄色のエリアが第2期です。最後に、こちらの第3期です。工事期間を概ね3期に分けて、工事区域面積を算定いたしますと、第1期が概ね2ヘクタール、第2期が2.2ヘクタール、第3期が約1万ということで算定することができます。

先ほどの、工事区域面積から算定した2万2,000平方メートルという工事区域の面積から、濁水の発生量というものを、ここに示している合理式を用いて算定させていただいております。それから、この計算式から算定した結果というのは、1時間当たり33.25立方メートルというような濁水の発生量が予測されます。

この濁水につきまして、沈砂池を用いてSS濃度の処理をするのですけれども、その時の降雨強度を3ミリに設定した場合に、概ね1リットル当たり67.5ミリグラムのSS濃度というのが予測されます。こちらのほうで、弓削委員のご指摘のとおり、日量33トンの時間発生量に対する濁水の発生があるのに対して、散水計画につきましては4トン車を1台設置する計画でございますので、日当たり最大で散水回数は9回、散水用途としては36トンです。ご指摘のとおりでございまして、濁水の発生に対して、散水ですべてが処理できるわけではないということが、この結果から分かります。

それで、先ほどの敷地の特性等に戻っていただきたいのですけれども、実はこの土地というのは、すごく水はけのいい土地で、我々何とか、ここの土地からこちらに流れる水が採れないか、季節ごとに何回か採りに行ったのですけれども、サンプリングができませんでしたという状況でございました。

その現地確認結果をこちらにお示しさせていただいているのですけれども、こちらの土地で現況でも排水が確認できないという状況だったことと、既存の地質調査結果がございまして、先ほど2.5メートルの盛土がされているということですが、こちらの土質というものが、「礫混じり砂質土を主体とし、50ミリ-200ミリ前後の礫を20%混入している。礫は硬質で、逸水は所々で100%になる」という記載があるのですけれども、この逸水というのは通常ボーリング調査をする時に、水を流しながら孔を空けていくのですけれども、その流し込んでいく水が、どんどん中に入っていってしまう状況を逸水というと。それが100%ということは、ボーリング調査をやっている時に水を入れても入れても吸い込んでいくような状態です。そのような状況であったという、こういった盛土材の地質が示されています。

さらに、事業実施区域の特性として、西側の道路から2.5メートル高い。コンクリートの擁壁で囲まれているエリアということで、我々といたしまして、事業計画区域の盛土層が、いわゆる雨水を受け止めているような層として機能していて、現況で排水が道路のほうに流れていかないという推論をさせていただいております。

これらのことから、「事業計画区域は広い敷地面積が確保されている」と書いているのですけれども、沈砂池の設置について、このような盛土材の特性から、なるべく深さは浅く、その底面積を広く確保することができると。そのような事業計画を採用することで、こういった雨水を受け止める層を活用していくということです。

それで、先ほど散水用途としては、すべてを消費しきれないということでございましたので、こちらのほう、下に記載させているのですけれども、散水で約1割寄与はするという結果で、これらの地質調査であったり敷地特性から、工事の濁水については、いわゆる地下浸透であったり蒸発による発生量削減というのが期待されると。そのようなことから、事業計画区域の周辺への公共用水域への濁水の排水はないという結論とさせていただいているところでございます。

(楠田会長)

どうもありがとうございました。それでは、先ほどいただきましたご説明の件と、今のを併せまして、ご審議をお願いいたします。なお、これは準備書段階のご審議をいただくわけでして、方法論等は方法書において確定をしておりますので、そこのところの質問はお避けいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

まずは、説明内容に対するご質問から頂戴いたします。藍川委員、お願いします

(藍川委員)

大気の部分について、主に質問させていただきます。要約書の前から順番にいきたいと思います。ですので俯瞰的な意見と瑣末な意見が混在しますが、順番に前からいかせていただきます。

要約書の2-10ページの(5)の中で、硫黄酸化物の排ガス処理を、乾式を採用されるということですが、湿式のほうが脱硫効率はいいのではないかと思いますが、あえて乾式をされるという理由を教えて下さい。

次が、2-16ページです。これは方法論に関係するのかもしれませんが、計画全体を見たときに、PKSを荷揚げするのは小倉港ですよね。小倉港で仮置きをするように書いてあったと思いますが、そこについて触れられていませんが、その点は大丈夫でしょうか。例えば臭いについて、仮置きする場所はどういうふうに考えられていて、その点について既に評価されているということでしたら、それで結構です。

加えて、仮置き地から事業予定地まで物を運ぶと思いますが、そこについて、エコドライブ等を行うという記載はあったと思うのですが、輸送中の粉じんや臭気については記載がないので、そこについての考え方を教えて下さい。

次が、2-22ページで、正誤表が今回の最後に付いていて、要約書の2-9ページについては、復水器に関する表現を「誤」ということで、「蒸気はラジエターの多数の放熱管を通し……」として修正しているのだと思います。ただ、2-22の2.7.11の「白煙低減に関する事項」の中に、「補機器用冷却水」という関係の記載が続いていますが、ここは何を言っているのかがよく分からないので、ここの箇所について説明をお願いします。

次が、正誤表の中の2番目で、要約書3-1で表の書き方を変えますということで記載がありますが、3-11ページについては、この項目とは違う概念だと思いますが、ここの表のまとめ方は線の引き方が適切ではないと思うので、修正をしていただきたいと思います。3-12ページの一番上の「振動」のところも同様であると思います。

あと、4-10ページで、表4.6-1の中に「調査期日」が「平成27年度(1年間)」とあって、4.6.1の結果を見ると、平成23年度-27年度の結果が書いてありますが、この平成23年-26年はどのように扱われたのか説明をお願いします。

次が、7-24ページで、これは先ほどと重複する件です。中間倉庫、荷揚げしたあとの部分について、PKSを仮置きしておくと思いますが、そこについてはどう考慮されるのか説明をお願いします。

あと、8-9ページで、先ほど、風向別の風配図を示されて、150メートルと200メートルというのが図であったと思いますが、86メートルの煙突が立っていて、排ガスを出すときに、有効煙突高は86メートルではなくてもう少し高くなると思いますが、実際には何メートルになるのか教えて下さい。

次は、8-44です。これはもう瑣末な点で、表の少し上の4行目くらいのところに、「予測結果と環境保全目標について、以下の」で改行されていますが、ここの改行は要らないと思います。

あと2つです。8-93の「悪臭」について、中間倉庫については考える必要はないのかという質問です。

8-97で正誤表の中に、「計量下限」を「定量下限」に直しますというのが1カ所だけ記載されていたと思いますが、ここの8.4-5も、「計量下限」ではなくて「定量下限」だと思うので、正誤表を全体について漏れがないように直して下さい。

あと、パワーポイントの資料の中で、16枚目、紙の4枚目の裏側の下になりますが、(4)「調査・予測・評価の手法(大気環境)」という中に、(1)-(2)で「煙突排ガス等」とあって、その下に「建設工事期間中」というのがありますが、この「等」は何を表しているのですか。煙突は建っていない「建設工事期間中」にどこから何が出るということを想定されているのかを教えてください。以上です。

(事業者)

ご指摘ありがとうございます。藍川委員から今ご指摘を受けた順番で、我々のほうからご説明をさせていただきたいと思います。

まず、乾式を採用した理由です。湿式のほうが硫黄分をより効率的に処理できる方法だということですが、その辺の、乾式を採用した理由は事業者側の水戸のほうからご説明をさせていただれればと思います。

(事業者)

それでは、今ご質問がありました排ガス処理設備の方式についてですけれども、これを選定するにあたって、乾式と湿式の2種類の方式があり、一般に高効率の脱硫装置としてポピュラーなのは湿式です。ただ今回、バイオマス発電所で脱硫装置が必要だという観点からいきますと、脱硫効率そのものがそんなに高くする必要はないです。石炭等の化石燃料焚き発電所であれば脱硫効率90%以上とか、高い効率を要求されるのですけれども、今回の場合はPKSという燃料の中の硫黄分が少ないというところから、脱硫効率そのものは、厳密な数字ではないですが、70-80%位のレベルだと思うのです。よって、乾式脱硫装置でも支障はありません。

それから、もう1点は、湿式を採用しますと、水を使う関係で排水が多量に出てまいります。その処理の問題、その用水の問題、そういうものがありますので、今回は乾式の脱硫装置を使っているというのが大きな理由でございます。

(藍川委員)

PKSの硫黄分は分かっているのですか。

(事業者)

大体0.03%くらいです。

(楠田会長)

藍川委員、よろしいですか。

(藍川委員)

はい。

(楠田会長)

それでは、次を。

(事業者)

引き続きまして、藍川委員のほうから荷揚げ場所に関する、まず、どこで荷揚げをするのかという観点が1つですね。で、その輸送経路、輸送中の粉じんですね。で、最後のほうでございましたけれども、中間倉庫から悪臭が出ないのかどうかというところですね。ここをひとくくりにさせていただいて、最初、私のほうからざっと説明をさせていただいて、補足があれば、また事業者のほうから説明をさせるということで進めさせていただきたいと思います。

まず、荷揚げにつきましては、こちらのスライドではお示ししてなかったのですけれども、まず場所でございますけれども、準備書のほうでは記載させていただいておりまして、これは予定でございますれども、荷揚げにつきましては響灘の公共埠頭で荷揚げをして、その近くにあります埋立地のエリアで中間倉庫を確保していくという方向で考えています。これは「倉庫」と記載させていただいているのですけれども、これはまだ、どのような方法になるかというのは、現在検討中でございます。

経路につきましては、若松区にあります、海底の若戸トンネルを通って、市内を抜けて、新門司・大里線から事業区域にアクセスしていくという運行経路を考えているということが1点です。

輸送中の粉じんにつきましては、現在、方法書のほうに記載をさせていただいていたと思うのですけれども、基本的には、オープンのトラックであればほろを掛けて運送すると。現在、どのような方法でやるかというのは、事業者様のほうで引き続き検討中でございますので、恐らく、現時点での最善というのは、ほろを掛けてやるということは、以前もお示しさせていただいているところでございます。

中間倉庫における悪臭につきましては、現状、今の事業区域のほうでサイロ方式を採用しているという点、あと、事業者様のほうで、いわゆるPKSの品質管理というところに、今、てこを入れておられると聞いております。そちらのほうの観点から、現時点では、そのPKSの荷揚げとか輸送中に水分を排除するという観点で、さまざまな方法を考えていくということを考慮していけば、あと、保管方法も考えることで、中間倉庫周辺における悪臭については十分対策が可能ではないかと考えておるところでございます。

今ので4つですね。申し訳ございません、事業者代表のほうから何か補足がございましたら。大丈夫ですか。

(事業者)

大丈夫です。

(藍川委員)

それはこの中に記さないのですか。今、説明は分かりました。分かりましたけれども、それをこの中に書かなくていいのですか。いわゆる環境影響評価をされているのに、あえて書いてないということですね。十分にほろで覆いますとか、中間倉庫を水にぬれないように気をつけるよう考慮しますということを、配慮されているにもかかわらず、なぜ書かないのかというのがよく分からなかったです。

(楠田会長)

手続き上、方法書の環境影響評価としては記載されないといけないのではないですか。

(事業者)

申し訳ございません、補足の説明をさせていただければと思うのですが、まず、準備書の2-16を開いていただきたいのですけれども、「燃料運搬に関する事項」ということで、2-16ページの上から2段目です。まず、「燃料の搬出入経路」ということで、こちらに示しているスライドは次の次のページのほうで、搬出入経路をお示しさせていただいているというのが1点です。

もう1点、先ほどの粉じんに関する事項につきましては、2-19ページに記載させていただいているのですけれども、申し訳ございません、委員のご指摘のとおりでございまして、本来、ボトムアッシュとフライアッシュを運ぶ車にはおおいを付けるとか、ジェットパック車を使うという記載をさせていただいているのですけとれども、先ほど言っていた、燃料を運ぶ車につきましては記載がありませんので、こちらのほう、粉じん取り扱いする事項としては、そのような措置は必ず必要になると思いますので、そのような記載を検討するということで進めていただければと思うのですけれども。

(楠田会長)

記載は「影響の低減を図るように最大限努力する」という記載でよろしいのですか。

(事務局)

そうですね、方法書段階までの間で、荷下ろしの場所、その形状等、まだ事業計画がはっきりしてなかったところがあって、一応、この事業の影響を及ぼす範囲として、響地区を想定していないというのが実情でございます。ただ、委員ご指摘のとおり、悪臭の話とか粉じんの話とか、想定されるようであるのであれば、そこは当然考えるべきということで、事後調査を含めて、また検討していただくことになろうかと考えます。また、記載についても、評価書段階で、できる範囲で記載していただくことになろうかと思いますけれど、その点は大丈夫ですよね。

(楠田会長)

できる範囲というのはどこまでなのですか。

(事務局)

事業確定、具体なところは全て書いていただくということです。

(楠田会長)

確定してないところは書かなくていいのですか。

(事務局)

書けないところは、そうですね。あと、事後調査を課すことになろうと思います。そこでまた具体なところは、事後調査計画書と報告書において記載していただくことになろうかと思います。

(楠田会長)

はい、分かりました。事業者側から何かございますか。先ほど、ちょっと手を挙げられたかと。

(事業者)

ご指摘のとおり、今後記載させていただきたいと思いますので、よろしくご指導のほどお願いいたします。

(楠田会長)

記載されますか。それとも、事後調査にされますか。

(事業者)

環境監視課のほうと協議をさせていただいて、事業化されていく決定をされたものについては記載させていただくということで、よろしくお願いします。

(楠田会長)

記載されないところ、できなかったところは事後調査で行う?

(事業者)

はい、事後調査ということでお願いします。

(藍川委員)

はい。十分です。現時点で書いてくださいと言っているわけではなくて、どう整理されていますかという質問なので、答えられてかつ書けるなら書いたほうがいいのではないですかという指摘ですし、それは事後調査でやりますということであれば、そういう整理をしていただければ、それで十分だと思います。

(楠田会長)

はい。それでは、次、お願いします。

(事業者)

次に、要約書の4-10ですね。こちらのほうで、平成23年度から27年度、過去5カ年の松ヶ江観測局における大気質の状況というのを……

(藍川委員)

2-22ページの記載がよく分からなかったという点が抜けています。

(事業者)

正誤表で、冒頭、準備書の2-9というところで、少し意味の通じない文章が残っておりまして、そちらで誤解をされたきらいがあると思いまして、一応、ここの正誤表の一番最初の準備書2-9というところの「正」の文章、これが現在計画しております蒸気タービンの復水器の冷却方式でございます。タービンから出てきた蒸気の排気は、熱交換器の中に導入します。冷却媒体は空気を使用します。冷却空気ファンを回して、空気をフィンチューブで構成された伝熱面積の外表面を通過させる冷却方式です。そういうものを使って、水ではなくて空気で蒸気を水に戻してやるという方式を蒸気タービンのほうはとっております。

これも、先ほど申し上げました湿式の脱硫と同様に、水の消費を極力抑えたいという意図もございまして、タービンの効率は、タービン排気を冷却水で冷やしたほうが高い効率になりますが、冷却水を冷却塔で冷却しますと冷却水中の塩類等が濃縮されます。その濃縮を抑えるため冷却水のブローを行いますが、それはまた排水処理のキャパシティを上げてくるということになりますので、タービンについては多量の水を使いたくないということで、空冷式の、いわゆるラジエター方式の復水器を使っております。

一方、ご指摘の2-22のほうですが、これは当然ながら、蒸気タービンだとかボイラーだとか、そういうものを動かすためには補助的な機械がございます。例えば、発電機の冷却水だとか、蒸気タービンの潤滑油の冷却水だとか、あるいはボイラーでも若干の冷却水を使います。そういうものは、もっと小型で、言うなればビルの屋上に乗っかっているような、冷房用の冷却塔と同じようなタイプを補機器用冷却水に冷却等を使いますよというふうなご説明をしております。扱う冷却水の量は、蒸気タービン復水器用の冷却塔の循環水量の10分の1以下の冷却水の量でこの冷却塔は運転されますので、白煙発生という意味からすると、全く出ないとは申し上げられませんけれども、ごく微量であるという評価をしております。

(藍川委員)

施設がこの2-9とは違うということですね。

(事業者)

そうです、別物です。

(藍川委員)

別物ですね。そうだとして、2-22の、2.7.11の記載の下から5行目のところですけれども、その前から文章が始まっていますが、「この冷却水は空気との接触により蒸発され濃縮される」とはどういうことですか。

(事業者)

これは、上から水を降らせて、下から、やはり同じようにファンでもって空気を上に上昇させます。その流れ、直接接触によって冷却水を冷やしていくという過程で水は蒸発してしまうのです。

(藍川委員)

水が蒸発しますね。で、何が濃縮されるのですか。

(事業者)

だから、その冷却水の中に含まれているものが濃縮されるのです。

(藍川委員)

主語が違うのに並んでいるから分かりにくいです。この主語は1個ですよ。「冷却水は蒸発され濃縮される」という文章ですから、冷却水が蒸発され濃縮される。

(事業者)

そうです。

(藍川委員)

正しいですか。濃縮されるのは違うものではないのですか。

(事業者)

いえ、冷却水の中に含まれているものが濃縮されて、それが濃縮されたものを系外に出すということをやります。ブローします。

(藍川委員)

蒸発すると、普通、大体拡散します。濃縮はしないですね、イメージからすると。

(事業者)

いやいや、例えば、水をやかんで沸騰させると、蒸気が出てきたあとには白い結晶が出ますよね。それはどういうことかというと、水の中に含まれているカルシウムが析出するわけです。同じように、大気であろうと……

(楠田会長)

原理の問題はみんな分かっていて、文言の問題を言っているわけなのです。

(藍川委員)

濃縮されるのは中に溶けている物ではないのですかと聞いています。

(事業者)

もちろんそうです。

(楠田会長)

でも、原液が濃縮されるという言い方もあります。

(事業者)

そういう意味です。水に含まれているものの濃度が上がってくるという意味です。

(藍川委員)

そう書いたほうがいいのではないですか。日本語として、少なくとも私は分かりにくかったので、直していただいたほうがよくないですか。もうこれでいきますということであれば、別にこだわらないですけれど、一般的に読みにくかったです。

(事業者)

はい、分かりました。どうも失礼しました。

(藍川委員)

すみません、では、次にいってください。

(楠田会長)

それでは、次、お願いします。

(事業者)

次に、要約書の3-11ページでございます。申し訳ございません、お手元にございます正誤表にも一部書かせていただいているのですけれども、表の構成が少し分かりにくくなっているのは、委員のご指摘のとおりだと思います。で、正誤表のほうには書かせていただいていて、全て網羅はさせていただいてないのですけれども、これからまた市の環境監視課さんのほうといろいろとご相談しながら、評価書をまとめていく段階で、先ほどもおっしゃられたような、表の線のあり方というか、構成というか、そういうものは、準備書、要約書上の全てのところで修正をかけていくということで対応させていただきたいと思います。

(藍川委員)

はい、分かりました。

(事業者)

次に、4-10で、申し訳ございません、私が少し聞き違いをしたかもしれないのですが、4-10の平成23年-26年度をどう取り扱ったかというふうに聞こえたのですけれど……

(藍川委員)

そうです。その上の4.6-1の「現況調査の概要」の表は、平成27年度と書いてありますよね。

(事業者)

4.6-1の表では平成27年度ですね。はい。

(藍川委員)

その下の4.6.1の内容は、その現況調査ではないのですか。

(事業者)

4.6.1に記載している、平成27年度の1年間というのは、1時間値で8,760個を取りましたという意味合いでの1時間値の調査です。

(藍川委員)

自分たちがやったということですか。

(事業者)

そうです。国立環境研究所のホームページとか北九州市の環境測定局のデータを、一部我々のほうでエクセル、CSVで受け取って、それを1年間整理したということです。下の図4.6-1につきましては、その年間値のほうを掲載させていただいています。だから、平成27年度の数字につきましては、同じことをやっていることにはなるのですけれども、こちらの表上で年間の値を年度毎にお示ししているということで、すみません、お答えになっておりますでしょうか。

(藍川委員)

表4.6-1を平成23-27年と直したら間違いなのですか。

(事業者)

表4.6-1につきましては1年間です。図4.6-1の「大気質の状況」というのが、平成23年度から24、25、26、27の各年度の年間値を表現させていただいていると。だから、上の表は平成27で進めさせていただければと考えております。

(藍川委員)

いいですけれども、上の表までは平成27年しか説明されてないわけですね。で、その下になったら、突然、平成23年からのデータが出てくるわけです。

使っているデータが、平成27年は1時間値だとかいうのが上に書いてあれば、年間値の1時間値の違いかという理解もできるかと思いますが、何の情報もないので、平成27年について処理しましたとことわっておいて、下に平成23年からのデータを出されると、ではほかの年度はどうしたのですかという質問です。

(事業者)

ご指摘のとおりで、まず図のほうが先に来るべきで、表4.6-1が下に来るべきだと思いますので、またご相談をさせていただきながら修正をさせていただければと思います。

(楠田会長)

下のほうのグラフの、平成23年の1年間の平均値を書かれていますでしょう。その平均の取り方は、平成27年の最後のものと一緒なのですか、違うのですか。

(藍川委員)

やられたことが、読んで分かるように書いていただければいいです。

(事業者)

はい、ご相談をまた。評価書を作成していく段階で、もう少し分かりやすい記述に努めたいと思います。申し訳ございませんでした。

(楠田会長)

いやいや、分かりやすいではなくて、間違いのない記載です。要するに、下のグラフのように書かれるときに、各年度の計算の方法が違っているものを線でつながれると困るのです。

(事業者)

はい、分かりました。

(楠田会長)

それで、データで示されるときに、藍川委員がおっしゃられたように、データの求め方で各年度が違っていれば、違うというので点でぽつぽつと描かれているべきだと思います。線でつながっているというのは、同じ本質を持っているものをつなげているという意味ですから。だから、もし違っていれば、各年度の計算方法をきちんと記載された上で、それで下にドットで書かれると、今のご質問は出なかったと思います。

(事業者)

はい。

(楠田会長)

それでは、次をお願いいたします。

(事業者)

次は、要約書の8-9ですね。

(藍川委員)

はい。有効煙突高が何メートルかです。

(事業者)

有効煙突高につきましては、351メートルで算出されております。

(藍川委員)

そんなにあるのですか。煙突の高さは86メートルですよね。4倍くらい上ということですよ。

(楠田会長)

ものすごい高熱で燃やさないと駄目。

(藍川委員)

すごい排出速度と高温で出ないと、それほど上までは上がらないのではないですか。

(楠田会長)

計算の細目の中に、有効煙突長という記載があるはずです。

(藍川委員)

あとでいいです。先ほど高さの風配図を出されたときに、300メートルというのは入っていましたか。 説明される中で、実際の排出口高さに該当する風配図が入っていましたか。示されたのは100メートルと150メートルだったと思います。

(事業者)

はい、例示で100と150を。

(藍川委員)

排出高さが、という話をされたと思ったので、実際、どの高さですかとお尋ねしました。本当に300メートルなのだとしたら、300メートルでの風配図を出されたほうが、説明は聞きやすいですし、つながると思います。ただ、300メートルであるかどうかは、あとでご確認ください。

(事業者)

次は、要約書の8-44の真ん中より少し上のところですね。「以下の」のあとの改行は必要ないということで、正誤表から漏れておりますので修正をさせていただきたいと思います。

そして8-97ですね。こちらの「計量下限値」と記載させていただいているところが、正誤表のほうでは「定量下限値」ということで訂正をさせていただきたいと記載をさせていただいているのですが、今ので答えになっていますか。

(藍川委員)

正誤表のほうの該当ページは何ページですか?

この正誤表の中に8-97という該当ページはないですね。準備書には書いてあります。準備書の8-196、「計量」が「定量」ですと書いてありますが、要約書の中からは漏れています。

(事業者)

はい、漏れております。

(藍川委員)

全体、漏れなくやってください。

(事業者)

承知しました。申し訳ございません。要約書のほうの正誤表から漏れておりましたので、正誤表の訂正をさせてください。

次が、2-10。

(藍川委員)

それは終わりました。あと、この説明資料の16ページです。

(事業者)

(1)-(2)の「煙突排ガス等」という「等」が何かというご指摘でございましたけれども。

(藍川委員)

その下に「建設工事期間中」とありますが、建設工事期間中には煙突はないはずですが、この建設工事期間中の(1)-(2)は何のことですか。「等」の中には何が含まれていますか。「煙突排ガス等」で、その下の説明が工事期間中と発電所の供用開始後と書いてあります。供用開始後は煙突があるから分かります。工事期間中は煙突はないと思うのですけれど、ここの中で工事期間中には何をしたのですか。

(楠田会長)

そのほかの自動車の排ガス等も含まれているのではないですか。そうではないですか。

(藍川委員)

それは、(3)の「資材等の搬出入」の箇所であると私は理解しました。

(伊藤委員)

それは資材で、工事をするということに関しては、重機の排ガスとか。

(藍川委員)

「機械の稼働」というものがあります。

(事業者)

申し訳ございません。「資材等の搬出入」の「資材等」というのは、工事資材と燃料を含めて「資材等」と表記をさせていただいております。「機械の稼働」につきましては、建設工事中の機械と、あと、供用開始後の設備であるとか、さまざまな配電所設備から出る音、そういった機械の稼働というのを含ませております。そうなりますと、申し訳ございません、「煙突排ガス等」の「等」というのが、建設工事期間中というのがないですね。

(藍川委員)

建設工事に使っている機械だと言われるなら(4)だと理解しますし、工事の運搬車両だと言われたら、私は(3)だと思いますので、ご質問していますが、「それは(3)です」と言われたら、「ああ、そうですか」ということです。

(楠田会長)

パワーポイントを作るときの説明用の表現であって、本体のところの評価方法というのは、別途独立して書かれていますね。目次の第7章の「調査、予測及び評価の手法」に、大気質は、こうこう、こうこうと書いているところです。だから、説明用の資料だけなので、ここは、分かりにくかったところは「ごめんなさい」で済むのです。

(藍川委員)

この「建設工事期間中」がいらないということですか。

(事業者)

いらない。で、「等」もいらない。申し訳ございません。

(藍川委員)

「等」もいらないということで問題ないです。最初にそう言っていただければ、「分かりました」ということで終わります。

(楠田会長)

ありがとうございます。

(藍川委員)

長くなりまして、すみません。申し訳ありません。

(楠田会長)

いえいえ。事務局、お教えいただきたいのですが、この準備書に正誤表を付けることは認めているのですよね。確定文書で既に出て、PIをかけている、そのあとに正誤表を付けるのは認められているのですよね。

(事務局)

はい、認めております。

(楠田会長)

それは公式の準備書として出るときは、その正誤表がいつも一緒に付いて出るのですね。

(事務局)

今後はそうなります。

(楠田会長)

分かりました。それでは、どんどんこれを書いていけばいいわけですね。それでは、次のご質問、ご意見を頂戴いたします。

はい、伊藤委員、どうぞ。

(伊藤委員)

私は簡単な疑問というか、教えてほしいだけなのですけれども、66ページの、ボトムアッシュ、フライアッシュを全量、有効利用をされると書いてあるのですけれど、どういうところに利用されるか教えていただきたいというのが1つ。

それから、もう1つ。沈砂池で、かなり礫層で透水係数が大きくて、水などが全部入って排水が出ないということは理解できるのですけれども、長期的に目詰まりを起こして、浸透能が下がっていった時にも同じことが言えるかどうかという見解をお聞きしたいと思います。

以上、2点です。

(事業者)

最初の、ボトムアッシュとフライアッシュの用途について、説明させていただければと思います。

(事業者)

すみません、ご指摘ありがとうございます。お答えさせていただきます。

ボトムアッシュ、フライアッシュともに、以前私どもの会社で、ゼオライトというものを人工的に作る製造装置と特許を持っておりますので、今回もそれを使ってゼオライト化しようと考えております。それによって、使われる範囲が画期的に広くなるものですから、今後それを継続していこうと考えております。

(伊藤委員)

いや、特にあれですけれども、少し危ういような気もしないでもないというか、ちまたにそれだけの需要がずっとあるかどうかとか、もしそれが、販売がうまくいかなかったときに、では、これが有効利用ではなくてどうなるのかとか、安全パイを何か少しルートとして用意されておいたほうがいいのではないかと思います。

(事業者)

それについては、マレーシア政府とも若干話し合いをさせていただいており、私どもがペレット、PKSですが、輸入した帰りの船に積むことも、今、検討をしております。ゼオライトの料金を頂くというよりも、多岐にわたり幅広く使っていただく機会を設けようというふうに考えております。よろしいでしょうか。

(伊藤委員)

はい。

(楠田会長)

それでは、もう1つは、よろしいですか。

(事業者)

はい。もう1つ、地盤に透水性があって、水が染み込んでいくということに対して、いわゆる長期的に使用したときに目詰まりを起こすのではないかというご指摘でございますけれども、まず今回、予測評価の対象としたのは、工事期間中の対応であるという点が1点です。先ほどご指摘のあった、目詰まり的な話というのも、実は、調整池を浅くとるというところがみそでございまして、透水しなくなって水がたまりだしたなというときに、1メートルであれば重機が入っていける深さで……

(伊藤委員)

再掘削するということですか。

(事業者)

はい、再掘削をするという考え方でございます。そのようなことから、浅いということを前提に調整池を計画しているところでございます。

(楠田会長)

伊藤委員、よろしゅうございますか。

(伊藤委員)

はい、いいです。

(楠田会長)

それでは、次のご質問、ご意見を頂戴いたします。

(豊貞委員)

最後に説明された、温室効果ガス排出量のところで、簡単な点ですが3点意見を言わせていただきたいのですけれども、今、燃料の燃焼のところは書かれていなくて、運搬の時の軽油の温室効果ガス排出量を算定されているというのが、スライドの68ページということになると思うのですけれども、こちらの準備書のほうは、これプラス、あと燃料の燃焼ということで、準備書の8-345の表8.11-5の、供用時のPKS燃焼によるCO2というところだと思います。

それで、恐らくそのPKSの燃焼のほうはバイオマス起源でカーボンニュートラルなので、ここはもうゼロカウントでいいからということで、要約書のほうに載ってないのかなと思うのですけれども、これは起動の時にA重油を使われるのですね。そうすると、そこはちょっと無視できないのではないかなと。もちろん、影響は小さいのですけれども、そこはカーボンニュートラルではないので、そこの数字を計算されて載せたほうがいいというふうに思いました。

(楠田会長)

1つずつでいきましょうか。いかがですか。

(豊貞委員)

はい。今、1個目です。

(事業者)

一問一答ですね、はい。

ご指摘ありがとうございます。豊貞委員のご指摘のとおりで、A重油に関しまして、今回、準備書のほうで考慮はしておりません。今後、評価書を取りまとめていく段階で、A重油の量も勘案して、年間排出量を算出させていただくという方向で進めたいと思います。

(豊貞委員)

ありがとうございます。

2点目は誤記で、「CO2」の「2」が上付きになっています。パワーポイントは大丈夫だったのですが、今言ったところとか要約書で「CO2」というのが上になっているので、そこは直していただければと思います。その前後のページとか、一連全部そうなっています。ということで、それは誤記というところです。

最後はお願いなのですけれども、前回、去年も意見を言ったのですけれども、この燃料がマレーシアから来ているということで、そうすると、本来はそこの輸送のCO2というのを見なければいけないというのがあると思います。ただし、もうここの表には載せる必要はなくて、それを火力発電などと比べるときに、石油の輸入とかは入ってないからということで、この表はこのままでいいのですけれども、ただ、前回の回答で「努力します」ということを恐らくおっしゃっていたと思うのです。今、マレーシアからの燃料ですけれども、もっと近場の国内のものにやってきます。努力します」ということだったので、今、この範囲では国内に限定してCO2を計算しているけれども、国内に切り替えていったときに、もっと本来のそこの輸送時のCO2とかは減るわけですから、どこかに何らか1文入れておいていただければ、努力するというところが少し見えるのではないかなというところで、それはお願いなのですけれども、ここの、特にバイオマス発電が温室効果ガス削減というのを大きな目的でやっているので、なるべく近い所の燃料を使うというところもどこかに書いていただきたいなと思います。それで最後です。

(楠田会長)

よろしゅうございますか。

(事業者)

はい。

(楠田会長)

それでは、次のご質問を頂戴いたします。

大石委員、どうぞ。

(大石委員)

今のご意見に関連することなのですけれども、これの準備書の5-5のところの表の右、これ、「市長意見に対する事業者見解」と書いてあるのですが、そこの一番下の欄の右側の回答のところに、「国内材活用の可能性について事業者として検討するとともに、準備書段階において明らかにするものとします」と書いてあります。ということは、これは必ず、燃料に対してどうしたという明記がいるのではないかなと思うのですけれど、その下の、「バイオマス燃料の輸送に伴う環境面での配慮についても、準備書の段階において検討・記述します」と明示されているのです。この最後の後半の輸送に関しては、先ほど議論があったので、これは追加されているところもあるのですけれど、前半の分は、準備書段階において明らかにするということは、やはり記述していただくべきものではないかなと思います。

で、今、これを拝見していても、燃料のところには全くその記述がありません。どういうふうに処理されているのでしょうか。

(事業者)

ご指摘ありがとうございます。準備書の5-5ページで、「市長意見に対する事業者見解」ということで、2つのポイントを準備書段階において明らかにするという記載があると。その後半の部分については、ただ今、いろいろとご議論いただく中で、記載があるのだけれども、いわゆる再生可能エネルギーのFIT制度の中の、調達の数の範囲において、サプライチェーン全体での二酸化炭素排出量のさらなる低減を目指した国内材活用の可能性について事業者として検討するというふうに記載させていただいております。

それで、申し訳ございません、その辺りの事業計画については、事業者におかれましてはさまざまな国内のそういったバイオマスの活用の方向性について検討しているというふうに、私は、今回委託を受けた業者として、確認はさせていただいております。ただ、その事業の可能性といいますか、事業の実施可能性と申し上げますか、事業が実現するのかどうかについては、まだ検討の域を超えていないといふうに私は判断をいたしました。で、本来ならそのようなことを、我々、アセスメント業者のほうは事業計画のところにきちんと記載をするべきであったと認識しておりますし、今のご指摘を基に、また、市の環境監視課様とご相談しつつ、そういった活用した方法の検討について、もう少し踏み込んだ記述ができないか検討、記述させていただければと思います。

(事業者)

すみません、補足で少し説明させていただきます。

私どもも、このご指摘を頂いてから、地元の山林組合、いろいろなところと全国の中で、今、協議させていただいています。その都度、やはり今のバイオマスの日本全体における事業観点から、各地域の組合から農林水産省の協議のほうに移行されているのです。で、国内の間伐材とか、国内の未利用材を使うということに関して、需要と供給のバランスが若干とれてないことがあって、農林水産省との協議が私どもも義務付けられているのですが、国内材を使うということに関しては、協議で結果が出るまで約1年、その間に、次に新たな事業者の申請があったとしたら、さらにそこからまた数カ月延びるのです。この状態の中で、どうにか私どもも努力をして、個別に、例えば山を保有されている個人の方も含めて協議はさせていただいていますが、今現在で、ご説明をして、このようにという案を示せるところまでには至ってないことを、誠に残念ながら、努力しているのですが、そこに至ってないことは、ここで報告させていただがざるを得ないという状況でございます。

(楠田会長)

おっしゃられることはものすごくよく分かっていて、相手のある話なので、すぐにはいかないということなのですけれども、この前の方法書の時にも同じ状態があったわけですよね。

(事業者)

すみません、若干、そこに限って、時間の経過とともによりシビアになっていることは現状なのです。で、少しさかのぼった時は、まだ協議をできる状態にあったのですが、今は新たな協議すらできない状態にあることも事実です。

(楠田会長)

それもよく分かるのですけれど、きちんとした文書に「準備書の段階において検討・記述します」ということに対して、それだったら、筋書きでいけば、それが整うまで準備書の提出を待つべきなのです。そちらは時間がかかりそうで、ちょっとこれは大変だから、そこは少しお許しを頂いて、こういきたいという気持ちはよく分かるのですけれど、回答された文章に対して、やはりこれも修正文書なのですかね。事務局はそれでよろしいですか。

(事務局)

今の議論のとおりでございまして、ここにはっきりと記載されていることを反故にするというか、それは許されないことなので、事務局として、協議した上で、この事案については必ず反映させて、評価書になるか、これに対する正誤表になるかはまだ未定ですけれど、必ず記載するようにしたいと思います。

(楠田会長)

それは評価書に記載されるのですか。

(事務局)

評価書に何らかの形で記載したほうがいいのかなとは思いますけれど。

(楠田会長)

いえいえ、ここは準備書に記載するということになっている。それがないという議論であって、評価書の段階で載っていればいいという。

(事務局)

そうしたら、準備書に正誤表を付ける。それが全てに付いてまわるような形になりますけれど、そのような形にしたいと思います。

(楠田会長)

それは、筋は一番きれいなのですけれど、時間経過という社会の問題が、別途、もう1つ違うちころで入っているときに、情状酌量の余地はないかという。ルールからいったらそのとおりなのですよね。だけど、それは絶対許されないルールなのかどうかという。環境アセスで、要するに、それが長引かないように努力しましょうとかと言って、違ういろいろな文書が出ているではないですか。

(事務局)

今のご指摘に対してなのですけれども、当初の作り方としましては、市長意見に対する見解として「記述します」ということで書かれておりますので、この記述に該当する表現は何らかの形でこの図書、またはそれに類する正誤表なりで対応するのが正しいことだと思っております。

内容につきましては、「必ず今後対応します」という表現が正しいのか、それとも「現在は検討中である」という記述が正しいのかというところになると思っておりまして、現在検討中であるならば、検討中であるということももう一度載せるべきだと考えております。

(楠田会長)

分かりました。環境面での配慮について記載されていればいいというところまでを求めると。いい落としどころのような気がします。分かりました。それでは、また事業者の方と相談をされて、落としどころを探っていただければと思います。

でも、評価書には書かざるを得ないですよね。その種の、どういう配慮をするかとか、確定した部分のことと、確定してない部分のところについては、こう、こう、こうといういろいろな想定の話があって、「最大限の努力をいたします」という種類の文章になるのでしょうか。

(事務局)

はい、そのように考えております。

(楠田会長)

ありがとうございました。大石委員、よろしいですか。

(大石委員)

はい。

(楠田会長)

それでは、次のご質問は。よろしゅうございますか。

それでは、かなり時間も押しているのですけれども、中身が分かれますので、ここで5分間休憩させていただきます。

(休憩)

(楠田会長)

それでは、ただいまの説明につきましてご質問がございましたら頂戴いたします。よろしゅうございますか。武石委員、どうぞ。

(武石委員)

ちょっと質問なんですけど、スライドの90枚目ですかね、保全すべきエリアC1-C8まで示されてますけど、ここは全域採石場の私有地になるのですか。

(事業者)

ご指摘ありがとうございます。私有地になります。

(楠田会長)

民有地ですね。

(事業者)

はい、民有地です。

(武石委員)

採石場そのものか、将来的に山がなくなるのでしょうか。

(事業者)

西側のエリアにつきましては、採石場の4つの事業期のうち一番最後の段階、いわゆる元に戻す段階にあるようです。東側のエリアにつきましては、事業の関係でいろんな業者が入っておりますが、ほとんど公有地的なものはなく、どちらかの会社さんの土地になっているという状況でございました。

(武石委員)

 ちょっとついでに、単なる記述の不足かなと思うとこだけちょっと指摘させていただきたいんですけども。準備書のページで、最初に8-211ページの上から3行目ですね、猛禽類のところですけど、重要種はミサゴ、ハチクマ、ハイタカ、ノスリ、サシバとなっていてハヤブサが抜けているように思うんですけど、これはハヤブサを入れて6種ではないでしょうか。

(事業者)

 ご指摘のとおりでございまして、表の方と文言の方の整合がとれていませんので、整合をとりたいと思います。

(武石委員)

 それと、8-232のページで、予測結果の表の中で重要種の中にサシバが入っていないんですけども、サシバを項目に入れないといけないんではないかなと思います。それから同じくサシバで、8-269のところも重要種の中にサシバが入っていないというのと、どこか写真で重要種の一覧を出しているところで、あ、これはいいのか、まぁちょっとそのサシバとさっきのハヤブサが書いてないところがあるというのと、あと8-271のページの予測内容の表の書き方で、「本事業は海岸近傍の丘陵地(鳶ヶ巣山)に建設する計画であることを踏まえ」は、別に鳶ヶ巣山に建設する訳ではないので、なんか文章がおかしいなというのを変えないといけないのと、同じような記述がもう一つどこか生態系の中で、同じような表のところに同じ文章があって修正しないといけないのがどこかあったと思うんですけど、その点修正したほうがいいと思います。それだけです。

(事業者)

 はい、修正をさせていただければと思います。

(楠田会長)

 ご指摘の点は全部よろしいですか。

それでは、ご質問とご意見と併せて頂戴いたします。

(清野委員)

パワーポイントのスライドの90ページに、「現地調査で確認された保全すべきエリア」ということで示されております。これもいろいろ、自然、あるいは人工的な地形で、谷地形になっているということで、これを前提に、特に大気環境と、それから生態系の関係を今後詳細に検討されるものと思います。

それで、先ほど説明いただいた大気質関係の予測で、41ページのスライドを見ていただきますと、これが施設の稼働になるのですね。年間平均の気温の濃度分布で、地域と、それから複合的なものを考慮した計算結果となっております。ちょっと、どのように保全されるかという、特に発電所からの大気のいろいろな複合的なものが、森林に吹き寄せた場合に、植物への付着であるとか、あるいは風向の調査をされていますけれども、特に鳥の繁殖期とかに、かなり高濃度のものが付着というか、押し寄せる可能性が、その情報を重ね合わせると見えるのかなと思っております。

それで、ご質問としては、こういう多面的に検討された中で、最後にどのように保全を考えてらっしゃるかというのを、ご意見を伺えればと思います。

(事業者)

ご指摘ありがとうございます。現地調査で植物調査を担当させていただきました者です。

植物にとって、大気の中のどのような成分がどのくらいで影響があるかとか、実際に数値化はされてないので、数値でこういうのだと影響があるとかいうのは、実際、分かってないところが本当のところなのですけれども、少なくとも人間の活動には影響がないと。人間の健康には影響がないレベルで、さまざまな物質の排出が抑えられることになっていることを前提で考えますと、今回、調査範囲において直接の改変が行われないので、影響はないものと結論づけていますので、今回の事業においては、具体的にこのように対策しますとかいうのは、我々としてはご提案していないのですけれども、ただ、発電所ができまして、そこで送電線が引かれるということになりますと、また別の事業ではありますけれども、間接的に関連があるところで、もちろんこの鳶ケ巣山で、送電線の鉄塔設置とかで直接改変が行われるということになれば、当然影響が出てくる……ないそうです。直接の改変ということもないそうですので、今回の調査で確認された重要種や重要な生態系に対しては、我々としては、影響はないものと考えていますので、対策等は……

(事業者)

すみません、動物調査の担当をしました者です。よろしくお願いします。

ご指摘ありがとうございます。清野委員が今言われた、大気と動植物の関係に関してですけれども、実は、清野委員が言われるように、そういう大気であったり、例えば物理環境であったり、そういったものをオーバーレイして、動植物の分布であるとかハビタットとかにどのように影響があるかというは、本来であれば、それをきちんと評価するというのが一番正しいやり方だと私も思います。ただ、残念ながら、現行の日本のアセスメント制度というのは、その辺が少しばらばらになっていまして、あくまでそういう大気とか水とかというのは、動植物に関わるどうのこうのというよりも、どちらかというと人間の生活に関わるものとして調査しているというのが現状です。

それを踏まえた上ですけれども、この生態系と動植物の予測評価に関しては、あくまで現地調査の結果から、大気であるとかそういうものとはまた別に、確認結果から予測しています。それで、一番大きなポイントとしては、どうやって保全していこうかと考えたのですけれども、図8.8-4の「保全すべきエリア」というのを作ったのですが、この鳶ケ巣山というのは、先ほど説明がありましたように、はっきり言ってかなり、動植物の生息環境としてはあまりよろしくないというか、生物の多様性もそんなに高くないエリアではありました。

それで、それはなぜかなと考えたときに、昔の、1940年代とかの航空写真を見て、昔の環境をもう一度ここで見てみたのですけれども、当時は、この山の西側の道路などが、今みたいにがっつり造られてなく、それから、東側にいたっては、埋め立ててないので、直接海だったのです。そういう面で、東側に関しては直接海に降り注ぐ山ということで、そもそものそういう水辺の環境というのが、もともと貧弱だったのだなというのが考えられました。それで、西側に関しては、この地図には載ってないのですけれども、これからさらに西側に行くと沖積層になっていて、結構水路が複雑に絡み合っている場所があるのです。そことの連結によって、恐らく当時は、これはあくまで推測なのですけれども、水辺を利用する動物というのはかなり豊富にいたのではないかと思ったのですけれども、そのあとに、こういういろいろな開発によって、そういう生息地が分断化されたのではないかなと考えました。

ですので、あくまでこの鳶ケ巣山というものだけを考えたときに、水辺環境というのは別に特殊なものではないのですが、あくまでこの鳶ケ巣山と考えたときには、水辺環境というのが動物の生息にかなり効いているのではないかなと考えまして、であれば、その集水域ごとに保全するのが一番大事だということで、特に現況の確認状況から、西側の集水域というのはもう既にハビタットが分断されている状況ですので、特にC-3とかC-1というのは、ここは特に……この地図では反映されてないですけれども、小さな水辺というか、湿地というか、ずぶずぶしたようなぬかるみです。そこに大体、アカガエルとかの産卵がかなり見られまして、残念ならが、カスミサンショウウオはいなかったのですけれども、そういった、この植生図とか地形図では反映されない小さな湿地というのが、まだかろうじて西側に残っている状況でした。

そういう面では、この鳶ケ巣山ということだけを考えると、やはり湿地というのは一番最優先で保全されるべきエリアだなと思いまして、であれば、湿地を保全するためにはキャッチメントごとにやったほうがいいよということで、この保全すべきエリアというのを抽出させていただいています。それが根本的な保全の考え方です。

(清野委員)

ありがとうございました。直接的な場所ではないですけれども、その近接する場所で、そういった大気に放出されたものが降下するというか、落ちてくる場所について、集水域ごとに検討されるというのは、非常に妥当なことだと思います。

それから、もちろん現行の日本のアセス制度というものの限界というか、古くささというのは否めないのですけれども、やはり北九州市においては、環境アセスメントの複合的ないろいろな重ね合わせとか検討ということをしてきたこともありますので、ぜひ、この大気のシミュレーションだとか、そういうもののモニタリングとして、近接する山の中にどういうふうに降下物が降り注いで、その植物も含めて、付着するなり、あるいはその流域といいますか、キャッチメントごとに降下していくかということも含めて、今後、いろいろな対策なり、アセスメントをしていただけるといいのではないかと思います。

ここもかなり改変されてきた、まさに鉱山みたいな所ですけれども、そういう部分の修復の状況だとか、非常に、改変されたれども希少生物もいるような所ですので、ぜひ、今後のモニタリングなどについては検討いただけたらと思います。

(楠田会長)

ありがとうございます。よろしゅうございますか。

それでは、次のご質問を頂戴します。

(河野委員)

先ほどのディスカッションと関連するのですけれども、判断するための予測フローがあって、イエス・ノーを決めていく過程で、最後、表8.7-13にある、例えば「整合を図るべき基準又は目標」は、動物も植物も同じことを書いていますけれども、「環境基準等の指標がないため」というところと、後ろのほうが、例えば「影響が、実現可能な範囲で回避・低減されていることとする」と、これはなかなか、あまり同じような文脈で聞こえなかったものですから、フローチャートの中のイエス・ノーのところで、例えばイエスとするところ、ノーとするところの基準が少しご説明があるといいのかなと少し思ったものですから、植物も動物も同じだと思いますけれど、そこのかなり綿密な調査が行われるということで、調査内容は理解しました。で、よく調査はできていると思っているのですけれども、その最後の判断のところで、特に問題はないとも思いますけれども、そのイエス・ノーの判断が分かりやすくなるように、少しご説明いただけないでしょうか。

それと、今、質疑応答の中で出てきた内容ですけれど、送電線の建設については、この8-137にも記述があるのですけれど、これ以降にもう送電線は造られないということが決定したという理解でいいですか。この2点です。

(事業者)

ご指摘ありがとうございます。フローチャートについては、フローチャートに沿って今回の予測評価の結果をあらためてご説明差し上げて、その結果をまた評価書等に反映させたほうがよいということでよろしいですね。

予測フローによりますと、現地調査と文献調査、既存資料調査と事業計画書を併せて、まず、改変地及びその直近に現地調査において確認された、保全すべき種の生育や群落が存在するかということを確認します。で、今回、直接の計画地のより西側に外れた範囲で調査を行っておりますので、当然、確認されたものは全てノーになりまして、生育環境に変化は生じないとなります。よって、特段の保全措置を実施せずとも、確認された保全すべき種の生息、保全すべき群落の生育に影響がないものと判断しております。

先に、先ほどご質問がありました送電線の件について、ご説明申し上げます。

(事業者)

送電線についてお答えさせていただきます。従前から話が出ていますように、この山のC-6番とかC-3番という、現地調査により確認された保全すべきエリアという中で、現在も発破をかけられて採掘されている現場なのです。ここでどんどんその地形も変化していって、立ち入ることもできない状況なのです。そこで、私どもの当初の事業計画としては、残念ながらそのことを知り得てなかったものですから、架空線を張れないか交渉しましたが、一切拒否されまして、また、地形が変化していった、そのあとの情報も私どもは入手できてないものですから、どう対処していいか分からないということで、市の市道の歩道の下に埋設をさせていただくか、市の歩道の所に新たに電線を立てて、それに見合う送り方をするか、今、九州電力と市のほうと協議会をさせていただいて、進めさせていただいている状況であります。ゆえに、この山の所に電線を張るということは明らかに不可能だということで、報告させていただきます。よろしいでしょうか。

(楠田会長)

ありがとうございます。その可能性がないのだったら、準備書としてはこの文章はいらないのです。それも訂正なのですか。されるときはこうだと書いてあるから、別に差し支えはないのですけれども、現実にないというのだったら、送電線の可能性はないというので配慮しないという書き方のほうがいいのではないでしょうか。

(事業者)

そうですね。ただ、経過の中でこのことを協議している中で……

(楠田会長)

いや、そうなのですけれど、これは評価準備書としての確定の文書で出てくるものですから、その途中経過は抜きにして、最後のところの結論を書かれることになるのでしょうかね。

(事業者)

はい。

(楠田会長)

それだったら、訂正版がまた出ると。「いや、可能性が全くゼロではない。なので一応念のために書いておきます」といういき方もあります。

時間も押していますので、市役所の方、事務局とご相談いただければと思います。

(事業者)

はい。

(楠田会長)

それでは、どうぞ。

(事業者)

先ほどのフローチャートの件で、最後の出口で、「生育環境を保全される」と行くのか、そうではないのかという所に、例えば、1つ前の議論で、今回は、鳶ケ巣山には直接的な改変は行われないからということでしたが、そういう文章だと、大きいか小さいかだとなかなか読みにくいので、直接的な改変があるか・ないかというところが、環境基準がない場合の1つの基準みたいなことで、今、ディスカッションが出た、そういう、何を基準にイエスかノーかと言ったのは、少し分かりづらかったものですから、そういうご説明であれば、そういうフローチャートになっていたほうがいいのかなと思いまして、直接的な改変がある地域とない地域がこれで明確に分かるので、これは最後の評価の時でもいいと思うのですけれども、プロセスが分かりやすくなっていったらよいと思います。最後の判断が一番大事なので。

(楠田会長)

よろしゅうございますか。このフローチャートを描かれるとき、イエス・ノーは0か1かの判断なので、定量化されている数値がばんと書かれているときには明確なのですけれど、定性的な判断で、こちら、あちらと言われても、どちらに行こうかなと迷ってしまうということなのです。フローチャートを描くというのは、いいこともあるのですけれで、これはどちらにしようかなというのが、なかなかうまくいかないケースもあって、「群落の割合が大きい」と書かれたら、何パーセントと言っていただかないと始まらないというご意見だと思います。

(藍川委員)

関連で、よろしいですか。

今、ご説明の中で、フローチャートの、例えば準備書の8-252ページ。先ほど、この一番上のところの、イエス・ノーのところでノーのほうに進むと言われましたか。

(事業者)

はい。

(藍川委員)

だとしたら、次のページの8-254の中で、「植物への影響」の「基準又は目標」について、回避できているとか低減されているとか、関係ないのではないですか。そもそも対象とするものがないということですよね。軽減されていようがされてなかろうが、この排出について、例えば大気について、どこに最大着地濃度が来ようが来まいがそもそも関係ないということが、最初のノーということではないかと思いますが、違いますか。

そうであれば書きぶりを変えたほうがいいのではないかと思います。そもそも対象ではないと。

(事業者)

ご指摘のとおりだと思いますので、ここは表現を再考して適切な文章に変更いたします。

(藍川委員)

はい。

(楠田会長)

それは正誤表に載せるのですか、それとも、考えますという……評価書、確定版で出されますか。

(事務局)

今の案件だと、確定版にすることで対応できるかなと考えます。

(楠田会長)

はい、分かりました。

それでは、河野委員、もうよろしいですか。

(河野委員)

はい、私はもういいです。

(楠田会長)

他にご発言はございますか。

はい、どうぞ。

(岩松委員)

準備書から初めて参加しているので、ポイントが外れているかもしれないのですが、海の沿岸の生物などの調査は、今回は項目に入っていなかったのかということと、あと、海水の中に汚水などが排出されないということで、影響はないという調査結果なのですが、この近隣の漁場が向かい側にあるので、カキとか、希少種ではないものに何らか影響があるか・ないかというのは、汚水がないということで、それでもう終了されるのか。海水の温度も、上がらないとか、そういった裏付けは、もうこれからはされないのでしょうか。

(楠田会長)

お願いします。

(事業者)

まず、温排水の漁場への影響というポイントになるのですかね。方法書の段階で、いわゆる海域生物についての調査必要性とか、そういったご議論があったことは記憶しているのですけれども、この事業の特性として、まず、温排水を排出しないという事業でございます。もう1つ、海域のほうに向かう排水はしないということで、方法書のほうでお示しをして、方法書審査会の審議を経て、海域の生物調査は実施しないというふうにさせていただいております。

では、全く影響がないかというと、それはゼロではないのですけれども、基本的に温排水は排出しないという事業特性と、海域に排水はしないという工事で進めますので、そういった海域の漁場とか、そういった海域の水質の保全対策というのは、事業者としては、現時点では特段考えていないというふうに考えているところでございます。

(岩松委員)

そうしましたら、周辺の漁業事業体の方々は、恐らく発電所といいますと旧来の方式で想像されて、誤解が生じる可能性が心配されますので、周知といいますか、この方式ではそういったものは出ないというような形での周知が、何らかのある程度確実な方法で伝わるような形であったらよいなと考えます。

(事業者)

はい。

(楠田会長)

ほかに。

(村瀬委員)

私も今回から参加させてもらっております。そして、海のほうの専門なので、関連してというか、鳥のことについて少し教えてください。今回調べられた、保全すべき一般鳥類とか猛禽類、あるいはそのほかの鳥類について、この海域には広大な干潟があるので、そのような干潟の生物を餌に使っているような鳥類は出たのかどうかということと、あと、実際に供用開始になった時に、煙突が高いですから、そういったものがそういった鳥類が海に出るようなときに邪魔になったりはしないのかどうかというのをお聞きしたいです。

(事業者)

では、まず最初に、海域を使っているというものについてお答えします。実は、これは調査範囲がもう鳶ケ巣山という山だけを対象にしていまして、実は今回は方法書の段階で、もう海域は対象にしないということで話は進んでいましたので、正直言って、まず海域は調査対象としていません。

ただし、調査をしている途中で、ミサゴなどというのは東側の海のほうで採餌とかしていましたので、この中で確認されている中では、ミサゴが海を使っているというのは見ています。あとは、例えばシギ、チドリとか、あの辺のものが来る可能性、あとカモメ類とかもいたのですけれども、やはり、調査対象範囲外ということで、カモメ類とかその辺のものは全部外しています。シギ、チドリに関しては、ほとんど見てないという感じでした。曽根干潟とか、あの辺のいい干潟から近いのですけれども、やはり、曽根からだと、この調査海域は泥干潟というか、ああいう環境が少し違ったもので、恐らくですけれども、シギ、チドリなどの利用というのは少ないのではないかと思います。

それから、2番目のご質問は、物理的に、煙突とかそういったものが立った場合、鳥類に何か影響があるかということなのですけれども、その辺は私のほうでは把握していません。ただし、例えば、よく最近あるもので、風力発電とかで海域などに大きな風力発電を造ったりすると、例えば鳥類、特にハト類がそこを避けていくとか、それから、メガソーラーなどですと特にそうなのですけれども、ハビタット自体が消失されるということがありますので、そういう影響はあるかとは思いますが、この予定計画地自体が埋立地で、そこの中の調査というのは、私はやってないので分からないのですけれども、あそこは恐らく別事業で調査をしているはずなので、別の担当者が把握しているのではないかと。ただ、私の印象としては非常に、埋立地で生き物がほぼいないような感じではありました。

(事業者)

先ほどの説明を補足させていただきたいのですけれども、確かに、86メートルの煙突がこの埋立地に新たに出現するわけでございまして、そういったものに対して鳥類が、例えば何かぶつかったりするのではないかというご懸念ではないかと理解しましたけれども、今回、基本的に、いわゆる静置物でございますので、全く影響がないかと言われると、ゼロではないと思うのですけれども、風力発電のような回転体を設置するような事業ではないので、そのような影響というのは、定性的なお答えにしかならないのですが、いわゆる静置物であることから、大きな影響というのはないのではないかと考えておるところでございます。

(楠田会長)

よろしいですか。

ありがとうございます。ほかにご発言はございませんか。よろしゅうございますか。

それでは、ご発言がございませんので、今日は数多くのご質問を頂きまして、幾つか、またその対応をお取りいただくということになっております。一応、これで本件の審査を終了させていただきます。どうもお疲れさまでした。

このページの作成者

環境局環境監視部環境監視課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2290 FAX:093-582-2196

メールを送信(メールフォーム)

このページについてご意見をお聞かせください

お探しの情報は見つかりましたか?

【ご注意】

  • 業務に関するお問い合わせなど、お答えが必要な場合は直接担当部署へお願いします。
    上の「メールを送信(メールフォーム)」からお問い合わせください。
    (こちらではお受けできません)
  • 住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。