平成23年3月30日(水曜日)14時~16時
第23回議事要旨(平成23年3月30日開催)
1 日時
2 場所
ホテルクラウンパレス小倉 9階「ヴェガ」
3 出席者
委員
小野会長、穴井委員、伊藤委員、上田委員、門上委員、河野委員、川本委員、楠田委員、勢一委員、辰巳委員、野上委員、樋口委員、藤井委員、森本委員、山田委員
事業者
日本コークス工業株式会社北九州事業所
事務局
環境局環境監視部環境保全課 (環境監視部長他2名)
4 議題
コークス炉増設事業に係る環境影響評価準備書の審査
5 議事要旨
事務局から、これまで手続きとして行われた縦覧(0名)及び意見書の提出(0件)の状況について報告を行った。続いて、事業者から方法書の内容について説明があり、質疑応答及び審査が以下のとおり行われた。
小野会長
それでは審議を始めたいと思います。ご意見、もしくはご質問をお寄せ下さい。しばらく時間がとってございますので、宜しくお願い致します。どなたでも結構です。
樋口委員
水質環境の環境保全措置として、アルカリストリッピング処理を実施するとされていますが、詳細について教えて頂きたいと思います。このストリッピングで多分アンモニアガスとして回収されると思うのですが、回収後は活性炭で吸着処理されているのかどうか教えてください。
事業者
今ご質問のありました、アルカリストリッピングについてです。水中に含まれるアンモニアの形態には遊離アンモニウムと固定アンモニウムがございまして、熱をかけて回収できるのが遊離アンモニウムで、固定アンモニウムを回収するためには、苛性ソーダなどのアルカリを添加して固定アンモニウムをいったん遊離アンモニウムに変えます。それをアンモニアガスとして回収します。回収したガスは、現在も行っていますが、コークス炉から発生するコークス炉ガス(COG)に戻しまして、最終的には液体アンモニウムとして回収するようにしております。
樋口委員
はい、分かりました。ありがとうございました。
小野会長
樋口委員ありがとうございました。他の点ございますか。
野上委員
降下ばいじん量の予測結果について質問させて下さい。今回の案件の3系が稼働することによって、場外沈着量の最大値が7.2トンから11.4トンになります。ヤードからの寄与分と増設したコークス炉からの寄与分の内訳はどういう感じでしょうか。ヤードに関しては今回大きく増設はされていないと思うので、ヤードからの寄与はあまり大きくないのではないかと思っているのですが、その辺りを正確に教えて頂きたいです。
事業者
場外沈着量の内訳ですが、現況において、炉からの寄与が6割ございます。それとヤードからの分が2割。その他にベルトコンベア等の輸送設備が複数あるのですが、こちらからの寄与が2割となっております。
野上委員
増設した時、割合はどうなるのですか。
事業者
そこについては細かな数字はないのですが、炉からの寄与分がかなり減るという結果になっています。というのが、今まで稼働していたCWQをほぼ止めて、CDQに変えることになっています。実はCWQからの寄与が大きいため、こちらが稼働しなくなることによって、炉からの寄与がかなり減るという計算結果になっております。
野上委員
1系のCDQが稼働した後7.2トンまでいったん減ります。3系が稼働して11.4トンになると、その増加分が新設した炉からくる分が多いのか、ヤードからの分が多いのか教えてください。
事業者
はい、今のご質問ですが、今回の事業に伴いヤードは増加いたしませんので、コークス炉及びベルトコンベア類からの寄与分が、影響を及ぼすと考えられる次第でございます。
野上委員
おそらくそのようだと思うのですが、そうするとこの増加分は主にコークス炉とベルトコンベア類ということですね。コークス炉からの分に関しては、押出機側に集じん機等々設置した場合には、ある程度下がるということは期待できるのではないかと思います。これは、この後しっかりフォロー、測定をするということだったと思うのですが、概ねどれぐらい下がりそうかという期待値みたいなものがあれば教えてください。
事業者
残念ながら、押出機への集じん機の設置は日本でも二か所だけしかなく、そこからの負荷の程度は、全く不明でございます。これについては、事後調査を継続させて頂きたいと思っております。
小野会長
事後調査でよろしいでしょうか。
野上委員
はい、よろしいのですが、ある程度の効果を期待して設置されると思うのですが、半分まで下がるのか、10%、20%下がるのかという、正確な値である必要はないのですが、もし分かれば教えてほしいです。
事業者
申し訳ございません。定量的にどの位と説明出来ないので申し訳ないです。既存の炉で押出機での発じんがかなりあるという認識でいますので、かなり下がるという期待をもっております。
小野会長
野上委員ありがとうございます。他にございますか。
河野委員
植物、動物に関する質問を二点させて頂きます。一つは、陸域にある重要種でシランを移植しなければいけないというお話でした。それでシランを移植する場合、この中にありました、0.8万平方メートル以上の緑地整備する場所に移植すると考えてよろしいのでしょうか。
二点目はカヤネズミ。これの生息場所が危惧されるということですので、保護対策を検討されています。内容としては、草刈りの方法や時期の配慮以外に、もし必要であれば、草地環境整備を3千~5千平方メートルとされております。必要に応じてというのは、どのように判断をされるのかというのが二点目。これに関連しまして、この整備される草地というのは、0.8万平方メートル以上の緑地整備と重複する場所なのか別の場所なのか、ご説明頂ければと思います。
事業者
はい。まず、シランの方の移植ですが、新しく5万平方メートル購入する予定地の一部に移植させて頂きます。それからカヤネズミの保護のための草地でございますが、0.8万平方メートルの一部になります。現在、コークス炉予定地の西側に10メートルのマウンドがございます。ここには木や植物が生えていますので、その辺りに設置しようと考えております。
河野委員
「必要に応じて」という記述が、この準備書の中にありましたが、シランの移植を中心とする草地は、整備するという方向だと理解してよろしいのですか。
事業者
はい、その通りでございます。
河野委員
はい、わかりました。
小野会長
河野委員ありがとうございます。それでは、辰巳委員。
辰巳委員
工事中の環境保全対策で、粉じんの発生・飛散防止のため、工事エリアの散水を行うとしています。現場ではこれでいいと思うのですが、搬出車両があると、付いた泥が道路上に撒かれてしまうということで、通常、公共事業では出入りの際に、車の下回りの洗浄を行う対策を行うことが多いのですが、こういったことを行う必要がないのかという質問が一点です。
それともう一つは、これは環境対策ではないのですが、近くに小学校があるのですが、安全面から考えて、この搬出車両が通学路を通ることがないのか。もしそうであるならば、搬出の時間が通学(登下校)時間帯になっていますが、特に下校時のことを考えると、少し配慮が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
事業者
トラックのタイヤの洗浄につきましては、現在、予定地の東側に石炭の堆積ヤードがあり、そこには付属した洗浄装置を持っております。そこを通過して出すという方法を実行することもできます。それからもう一つは、鉄板を敷いた上で洗浄して出すという方法もあります。出入口は、多分複数になると思いますので、どちらかを必ず通るような形にいたします。
それから、小学校関係ですが、今の計画では国道495号線を通ります。一部小学校の通学路が入りますので、その辺についてはどのようにするか今具体的に言えませんが配慮致します。
辰巳委員
はい、宜しくお願い致します。どうもありがとうございます。
小野会長
ありがとうございます。じゃあ他の委員、はい。
山田委員
現在、地球温暖化が騒がれているところなのですが、そのような状況で温排水を出されるということで、これは厳しい問題であるわけです。特に温排水を出される海域は洞海湾そして響灘地区ですが、この海域が特異的に水温上昇海域であるということを、準備書6章4の12ページできちっと押さえて頂いたことは、大変良かったと思います。バックグラウンドとして、この海域が地球温暖化よりも早いスピードで水温が上昇しているということをあらかじめ押さえて頂いたというのは、非常に良かったと思います。
それから第二点目です。富栄養化の観点なのですが、準備書6章4の65ページの洞海湾-3を見ると、実際に排水口からアンモニアが排出されるということがよく分かります。水温の高い時期にアンモニアの濃度が減っているということは、植物プランクトンに利用されているということだと思います。これが悪いと言っているわけではなくて、植物プランクトンに利用されるということはすなわち魚類の餌が増えるということなので、今富栄養化ではなくて、貧栄養化が騒がれている時代となっていますので、これが今後どういうふうに影響してくるのかということも評価するとよいのではないかと思います。
あともう一つ疑問に思ったのは準備書6章4の75ページの表についてです。これも富栄養化なのですが、クロロフィルaの洞海湾-1で、最小から最大が2.7~62 ミリグラム(1リットルあたり)と書かれています。しかし、次の6章4の76ページのクロロフィルaの経月変化では、洞海湾-1の最高値が90ミリグラム(1リットルあたり)となっています。これは記載間違いですか。
事業者
すみません。今の段階ではどちらが正しいかは分からないのですが、これは間違いなので修正いたします。
山田委員
それと、このように、明らかに赤潮の状況が洞海湾-3まで続いていますが、その時の原因プランクトンについては、何であったか押さえておられるのでしょうか。
事業者
水質と生物の調査は比較的近い日程で、一週間の間とかそういったタイミングで行なっているので、全く同じ日ではないのですが、一応データはとっています。確か珪藻類が多かったと認識しております。
山田委員
魚類にとって餌が珪藻かあるいはラフィド藻かというのは、かなり違ってきます。だから赤潮原因等々についてもきちっと押さえておかれる方が、今後の生態系を考えるのには重要になってくるのではないかと思います。
そして、準備書p6.5-5の植物の調査内容のところにある植物プランクトンについてです。赤潮の調査方法にも関わってくるのですが、植物プランクトンは固定液を使用して計数されたのかどうか分かりませんが。
事業者
固定液を使用しています。
山田委員
試料の固定液は何ですか。
事業者
中性ホルマリンです。
山田委員
中性ホルマリンだとラフィド藻の細胞は壊れますので、実際の計測で、赤潮が起きているのに植物プランクトンの数が少ないという状態が生じてきます。赤潮調査、特に植物プランクトン調査の時には生海水を使うか、あるいはもし固定するのであれば、植物プランクトンの細胞が破壊されない固定液を使われる方がいいと思います。
それと植物プランクトンなのですが、ここでは定量調査をするということが書かれていません。海藻とかその他のところでは定量調査をするということが書かれているのですが、植物プランクトンは準備書を拝見しても定性的なことしか書かれていません。そういうことで、もう少し定量調査の結果も反映された書き方にして頂ければありがたいと思います。
小野会長
はい、ありがとうございました。山田委員のご質問でした。ご意見も頂きました。それについては、事業との関連性という意味で書き改めるところは直して下さい。
山田委員
事業の影響を今後評価していくにあたって、この海域がどういう海域であるのかということをきちっと把握するために必要なことだと思いますので申し上げました。
小野会長
はい、ありがとうございました。上田委員。
上田委員
準備書6章6の10ページの昆虫類の調査について、春先に調査をお願いしますということを前回申し上げたのですが、これは確かにやって頂いてありがとうございました。ただ、4月の8日、9日はベッコウトンボの成虫がまだ飛んでいない時期なのです。ゴールデンウィークの頃、5月頃にかけてやって頂けるというお話だったので、ちょっと安心していたのですが。昆虫の場合、出現時期は非常に限られているものもございますし、それからやはり有名な貴重種ですので、ここら辺は確認された方が良かったのではないかと思います。
ただ、北九州市が響灘に大きな湿地帯を造りまして、そこでずっと発生しておりますから、そういった面では問題はないとは思うのですが。いずれにしてもこのような調査報告をする時の一つのポイントになってくると思いますので、今度そういったことに気を付けて頂けたら、良いのではないかと思いました。
事業者
すみません。この件に関しては記載ミスがございまして、具体的に申しますと5月7日に調査を致しております。その調査日の記載漏れがあったということで、申し訳ありません。評価書で修正致します。
上田委員
はい、宜しくお願いします。
小野会長
どうもありがとうございます。他に、はい。どうぞ。
楠田委員
シミュレーションのところですが、全ての式を通しまして、鉛直拡散のところが微分形ではなく差分形で記載されています。それで、お願いが2点あるのですけれども。一番目は、全部を通して使われていますKZの値が、どこに表記されているのかを教えていただきたい。
事業者
KZは鉛直混合係数ですね。鉛直混合係数の値は、例えば水温のところでいきますと、準備書6章4の36ページ、表6の4の8の下から4行目に、鉛直混合係数という部分で1.0×10-7m/sと書いております。
楠田委員
分かりました。それで、この計算の時は、計算層は2メートル単位で切られてきていますよね。底の方から。
事業者
そうですね。表層は1メートルで、そこから下は基本的には2メートル間隔です。
楠田委員
表層は上下するようになっているのですかね。
事業者
はい。
楠田委員
鉛直拡散のところは、本来は微分方程式の微分表示になりますが、この準備書の表示では、層の厚さが変わりますと、厚さに応じてKZの値を変えないといけないわけですね。表層の厚さが1メートルで、それをベースに水位が動いている時に、その下の層の厚さが2メートルであれば、表層の所だけ、値が変わる可能性がありますよね。
事業者
はい。
楠田委員
それが、今おっしゃられた水温のところでは、固定になっていますよね。
事業者
はい。
楠田委員
全体の計算としては、そんなに矛盾や大差はないかもしれませんが、要するに微分方程式を差分形に直したところについて、論理上はもうちょっと記載がいるような感じがします。
事業者
はい、分かりました。
小野会長
差分の場合は、その数値をきっちり書いておいて下さいと言う事。準備書の表現の問題です。はい。楠田委員、それでよろしゅうございますか。
楠田委員
はい、結構です。ありがとうございます。
小野会長
他の点でご指摘、もしくはご意見ございますか。はいどうぞ、樋口委員。
樋口委員
環境への負荷の量の廃棄物のところです。工事の実施中はよろしいかと思うのですが、存在および供用の時に排水量が6割増えるということは、いわゆる汚泥の発生量も6割増えているはずなのですが、それを記載されなかった理由について教えてください。
事業者
実際には、汚泥の量も6割増えるのですが、基本的に汚泥についてはコークスの原料である石炭に混ぜて回収します。コークスの原料として使用しますので、その旨こちらにも表記した方がよろしいでしょうか。
樋口委員
コークス系ダストについては、コークス原料として利用と書いてありますので、できれば同じ様な表記をされた方が分かりやすいのではないかと思います。
事業者
分かりました。それは記載致します。
小野会長
ちょっと記載を変えて下さい。はい、他に。はい、どうぞ、穴井委員。
穴井委員
騒音のところで、意見が1点と質問が1点ございます。準備書6章2の33ページの図6の2の23をみますと、黒いドットで主要な音源が描いてありまして、その左側のページの表6の2の10をみますといずれも騒音源が100デシベル前後で、かなり大きな音を出す音源が敷地の中に散らばっているという状況になっています。その一方、供用時の将来の予測が緑の丸で描いてありますが、2点でしか行なわれていません。現況の調査は有限でしか行えないので構わないのですが、将来の予測は計算で追いかけられますので、2点しか行わないというのではなく、この敷地の境界をくまなく求めて頂いて、例えば、工事中の騒音予測、準備書6章2の20ページのように等騒音レベル線を描き、敷地の外に騒音がいかないという事を明確に示して頂く方が安心できると感じております。
実は一番気になっているのは、一番南側に置いてあるベルトコンベア集じん機です。これはパワーレベルが126デシベルもあって、新しい施設の中で一番大きな騒音を出すのですが、その付近で予測されていないのが気になっております。可能であれば少し予測点を増やして頂きたいというのが意見です。
事業者
まず地点を二地点しか設定していないというご指摘なのですが、これについては地点の設定の段階で、現在の状況と、将来どういった配置になるのかということを考えて、この両方の敷地境界において、最も影響が出そうな地点を選んでおります。最も評価が厳しい地点に代表点を置かせてもらって、将来の予測を行っています。
それと、施設稼働時の予測結果を何故コンターで表現しないのかという指摘なのですが、これについては、重機であれば建屋で囲むこともないため、同心円状に騒音が広がるわけで、こういった時にはコンターで描くことができるのですが、施設に関しては建屋の中に納めます。そうした時に壁の高さ、面積、厚さは、各方向によって違います。そうなった時には単純にコンターで描くことが出来ないため、これはアセスのどの事例でもそうだと思うのですが、やはり評価の地点を決めて、そこの騒音レベルを出すというのが一般的に行なわれているかと思います。
小野会長
58デシベルは、結構うるさいですから。そのうるさいところで、測ったということですね。
穴井委員
二つ目は質問です。準備書6章2の19ページの表6の2の7です。これは建設中の騒音の予測なのですが、敷地境界-2の現況が56デシベルなのに、将来が49デシベルということで、現況より小さくなっています。工事の音が敷地境界に届かないとしても、現況と同じ数字になるのではないかなと直観的に思うのですが。工事をすると騒音が下がるというのは、どういうことをお示しなのでしょうか。
事業者
申し訳ありません。これも記載ミスでして、実はこの49デシベルというのが寄与の騒音レベルになります。お見込みの通りで将来は56デシベルと書くのが正しいです。
小野会長
これ書き間違え?
事業者
はい。修正致します。
小野会長
じゃあ直してください。修正することで、クリアしたと思っています。じゃあ、その他ございますか。はい、どうぞ勢一委員。
勢一委員
調査対象地域について1点確認をさせてください。若松区、戸畑区及び響灘、洞海湾というふうになっておりますが、地図を見る限り直線距離では、隣接する下関市とかなり近いように見えるのですが、隣接の自治体に対する影響があるような評価が出たかどうかについて教えてください。
事業者
これについては、方法書作成の段階で、まだ事業の詳細の条件が出てない段階であるのですが、各種簡易の予測式で検討しました。大気であればサットン式であるとか、水であれば影響範囲を求める式というのがあるのですが、こういった物を使って計算致しましたところ、下関まで影響が広がらないという結論を得まして、方法書の段階で調査地域を設定し、調査地点を設定させて頂きました。
小野会長
公害の輸出はないということでありますので。ご了承下さい。さっきシランの質問が一つあったのですが、ちょっと付け加えますけど、場所はどこに移植するのですか。
事業者
今の段階では、はっきりとここにというのを決めていません。というのが、敷地増設エリアの5ヘクタールでどういったように将来配置するかという計画自体がはっきり決まっていません。ですから、今の段階で考えているのは日当たりの良い場所ということです。
小野会長
あまり日当たりいらないのですが。あまりカンカンに日が照られるとシランはへたばる。あれは日陰の植物だから。今日、薛委員がおいでになったら聞こうと思っていたのですが、非常に繁殖率の高い植物です。相当いい加減に植えても芽がでます。ただ、日当たりはちょっと考えた方がいいなと思っていますので、よろしく。
事業者
はい。
小野会長
先ほどの、カヤネズミの場所。森林を作って、その森林の中にカヤネズミが棲めるようにしたいと。
事業者
いえ、草地を整備する計画です。チガヤ群落を整備しようと思っています。
小野会長
そうですか、はい、それならそれでいいと思います。ありがとうございました。どなたか、はいどうぞ、門上委員。
門上委員
一点お伺いします。先ほど樋口委員からお話がありましたが、水処理の時に活性炭処理をしていますが、この活性炭処理した後の活性炭もまたコークスの原料になるのでしょうか。
事業者
まず現在の活性炭の処理なのですが、基本的には外部に委託して再生利用、もう一度水処理用として使うということで、新設分についても同様に考えております。
門上委員
賦活化してもう一度再利用で使うと。
事業者
そうです、はい。
門上委員
前の審査会で多環芳香族炭化水素の話をしたのですが、規制がかかっていないと言うことで、記載しなくてもいいという話をしました。こういう時に活性炭の代わりにコークスなどをうまく使うということはできないのですか。
事業者
確かに吸着しないことはないのですが、活性炭に比べて性能が落ちますので、水処理用としては、やはり活性炭が一番と思っております。
門上委員
それと水に関しては、アンモニアのストリッピングで窒素を減らすようなのですが、それ以外はCODにしろ、排水量が増えた分について比例して増えてくるわけです。この辺は環境基準を達成しているから問題ないというかほとんど軽微な影響だということなのでしょうが、活性炭処理でもうちょっと下げるようなことは難しいのでしょうか。
事業者
それは可能です。あとは活性炭の使用量との関係になってきますので、下げることは可能です。
門上委員
これは現状と同じやり方で、特に濃度を下げるということでなくて、同じような処理方式でまるっきり同じようにやっていきたいというようなことなのですか。
事業者
そうですね。現状のレベルで言いますと、規制値に比べるとかなり低いレベルまで下げていますので、現状と同じように行ないます。
門上委員
いずれにしても海水が、ものすごく混ざっているので低くなっているわけですから、基本的に1,800トンはものすごく濃度が高いものが出てきます。それでどうなのかなと思ったのですが。
事業者
一応、特定排出水に該当しますので活性炭吸着塔の出口で濃度管理していますので、そこで下げるということで、ご理解いただければと思います。
門上委員
こういうものについては、市と公害防止協定は結んでいなかったのですか?
事業者
市との公害防止協定があります。
門上委員
その時の量は今回満足しましたか、それとも公害防止協定の値を増やすのですか。
事業者
増設分については増やします。今は既設分だけでございます。
門上委員
分かりました。
小野会長
門上委員のご質問は、事業の中身そのものですね。これは環境影響評価とちょっと焦点が違います。それは、そのように参考にしてください。他にございましょうか。よろしゅうございましたら、これで一応質問を終了ということにさせて頂きとうございます。
最終的な答申につきましては、本日の皆様方の意見を踏まえた形で事務局に文書の作成をさせます。その内容を私が、確認した上で答申書として市長に提出したいと存じます。この一連の手続きにつきましては、私にお任せいただけますでしょうか。(異議なし)
このページの作成者
環境局環境監視部環境監視課
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