アレルギー疾患とは、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギーその他アレルゲンに起因する免疫反応による人の生体に有害な局所的又は全身的に係る疾患をいいます。
アレルギー対策
アレルギー性疾患について
気管支ぜん息とは
ぜんそくは、アレルギー疾患になりやすい遺伝的素因のうえに何らかの原因で気道が過敏になっているところに、ホコリやカビ、天候などで、気管支が刺激されることにより発作をおこす疾患です。
治療をすすめるには、日常生活や発作の状況などの情報と検査結果をもとに医師が重症度の診断を行い、「発作をおこさない」という状態を目標に薬物療法等の治療を行います。また、ぜんそくの症状を悪くするもの(タバコ、大気汚染、天候、ダニ、ホコリ、食物、運動などや、過労や精神的ストレスなど)に注意することが大事です。
(厚生労働科学研究発行「セルフケアナビ ぜんそく 成人用」から引用)
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹を主な病変とする疾患です。
アトピー性皮膚炎の症状は、ダニやほこり、気候、食事、体質、ストレス、ペット、細菌感染、大気汚染、室内環境などたくさんの因子の影響を受けています。
治療には、「薬物療法」「スキンケア」「悪化因子への対策(多因子対策)」という3本柱があり、それらにバランスよく取り組んでいくことが必要です。
((公益財団法人)日本アレルギー協会発行「よくわかるアトピー性皮膚炎」から引用)
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎とは、鼻に進入してきた特定の物質を異物と判断し、無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおきた結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出てくる疾患です。
診断には、鼻水の中の細胞(好酸球)を調べたり、血液中のIge抗体(抗原抗体反応に深く関わる物質)の値を測ります。
治療には、吸入治療、薬物療法があります。また、原因物質(花粉、ハウスダスト、ダニなど)との接触を断つことが重要です。
(一般社団法人 日本耳鼻咽喉学会ホームページ Q&Aより引用)
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、花粉などのアレルギー反応の結果、充血、目やに、なみだ目といった結膜炎の症状に加え、目がかゆくなるのが特徴です。
診断には、目やにの中の細胞(好酸球)を調べたり、血液検査などを行ったりします。
治療には、アレルギー反応をおさえる点眼薬等を使用します。
(公益社団法人 日本眼科医会ホームページより引用)
花粉症とは
花粉症とは、花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して、「くしゃみ」や「鼻水」「涙」などの症状を引き起こします。
主な花粉としては、スギ花粉(2月から4月頃)、ヒノキ花粉(4月から5月頃)、カモガヤなどの稲花粉(6月から8月頃)、ブタクサ(8月から10月頃)などがあります。
診断は、花粉飛散時の症状の有無と血液中にある抗体の存在で診断されます。
治療には、薬物療法等がありますが、治療と並行して、自らが花粉の暴露から身を守ることが大切です。
(厚生労働省ホームページより引用)
食物アレルギーとは
食物アレルギーとは、食物に含まれるタンパク質がアレルギーを起こす原因物質となり、免疫反応が過敏に働き、じんま疹やかゆみ、咳きなどを引き起こすものです。中には、呼吸が出来なくなる、吐き気、脈が速くなり、ショック症状を起こす場合もあります。(アナフィラキシーショック)
日本では食物アレルギーの原因物質としては鶏卵、牛乳、小麦が全体の3分の2を占め、特に鶏卵は40%近くを占めます。
診断には、アレルギーの原因物質を特定させるために、問診が重要となります。また、はっきりとしない原因食物の推定に「食物日誌」が役に立ちます。
普段からアレルギー原因物質の除去が基本ですが、食後すぐに症状が出た場合に速やかに対処できるよう主治医に相談しておくことが大切です。
(独立行政法人環境再生保全機構発行 「ぜんそく予防のために 食物アレルギーを正しく知ろう」より引用)
北九州市の取り組み
本市では、アレルギーに関する取り組みとして、法で定められた6疾患のうち、「気管支ぜん息」「アレルギー性鼻炎」「アトピー性皮膚炎」「食物アレルギー」の4疾患を対象に、養護教諭や保育士等に向けて、最新の医療知識の習得や、皮膚のケアの方法を学ぶ機会を提供する取り組みを行っています。
特に食物アレルギー対策については、保育所や小学校等での給食の提供にあたって、アレルギーの原因となる食材を除いた「除去食」を提供しているほか、配膳の誤りによる誤食を防止するため、調理員だけでなく、保育士、教職員に対しても研修を実施しています。
北九州市立の小学校、中学校、特別支援学校では、食物アレルギー対応給食を実施しています。
消費者の健康被害の発生を防止するために、原材料にアレルギー物質を含む食品については、原材料名を表示することが義務化されています。
福岡県アレルギー相談窓口について
アレルギー疾患を有する方やそのご家族、保育所や学校関係等の様々な不安や悩み、またそれらの方々に対応する医療関係者からの医学的疑問などに対応し、個々に応じた適切な情報提供や助言ができるよう、独立行政法人国立病院機構福岡病院アレルギーセンターに「福岡県アレルギー相談窓口」が開設されています。
相談対象者は、県内にお住まいの方や県内にお勤めの方(医療関係者を含む)です。
相談内容・相談日等の詳細につきましては、以下のホームページをご参照ください。
関連リンク
インターネットでは、アレルギーに関する様々な情報が入手できます。中には不適切な情報を掲載しているものもあるので注意が必要です。
以下に、国や公的機関をはじめ、各種の学会や団体のホームページを紹介しますので、ご参考ください。
このページの作成者
保健福祉局保健所難病相談支援センター
〒802-8560 北九州市小倉北区馬借一丁目7番1号
電話:093-522-8763 FAX:093-533-6356