馬場 政光(ばば まさみつ)さん
高炉製銑 | <元・新日本製鐵(株)> <元・濱田重工(株)> |
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高炉製銑 | <元・新日本製鐵(株)> <元・濱田重工(株)> |
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馬場さんは40年の長きにわたり高炉の操業と設備保全に携わってきた。
なかでも、東田高炉・洞岡高炉・戸畑高炉の11高炉の操業を経験し、さらに7基の高炉改修に携わってきた経験は他に類を見ない。また、操業技術だけでなく、設備改善としてさまざまな技術開発における中心的役割を担ってきた。
平成10年には、今までの高炉(戸畑第一高炉)を吹きとめた翌日に新高炉(戸畑第四高炉)の火入れを行うという極めて厳しい高炉切替プロジェクトを成功させている。
北九州はもとより、わが国の発展を支えた八幡製鐵所の高炉操業に携わり、最新鋭の高炉設備を開発し、高炉生産性の向上、原価低減を図ってきた実績は顕著なものがある。現在も毎日、高炉操業日報に目を通し、常に高炉の状態を監視し助言するなど、高炉操業に携わっている。
若松区在住。1942年生まれ。
溶着 | <元・岡野バルブ製造(株)> |
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ステライト肉盛溶接は母材の表面がわずかに溶けた状態のところに、ガス・PTA・TIGによりステライトを溶かしながら盛付けを行うものである。
ステライト肉盛に最も適した方法はガスによる溶着で、平滑で形の整った肉盛部を得られ、ステライトの使用量を少なくできる、という長所を持っている。しかし、ガスによる溶着は、自動化ができず、長時間常に同じ条件でステライトを溶着していく必要があり、作業者の熟練度が大きく影響する。
坂根さんは、40年の長きにわたり、ガスによるステライト溶着という特殊な技能を発揮し、極めて安全性の高いバルブの供給に大きく貢献しているとともに、後進の指導にも積極的にあたっている。
八幡西区在住。1941年生まれ。
溶接 | <エムイーシーテクノ(株)勤務> |
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溶接技術においては自動化が進んでいる中で、溶接の基本として、技能の差が如実に現れる被覆アーク溶接を得意としており、目視のできない部分の仕上がりにも高い評価を受けている。特に、狭隘現場での無理な姿勢での溶接や一般的に難しい高ニッケル合金鋼の溶接においても高品質の溶接を提供できる技能を有している。
日本溶接協会主催の競技会において、福岡県大会優勝3回、九州大会優勝、全国大会準優勝という立派な成績を収めている。
全国的にも多くの技能者が活躍する溶接の分野において、日々の研鑽による実力は国内屈指の評価を受けるとともに、後輩の指導・育成にも力を注ぎ、全国溶接競技会において数多くの優勝、準優勝者を育て上げている。
遠賀郡在住。1955年生まれ。
機械加工 | <付加価値創成研究所代表> <元・東陶機器(株)> |
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入社以来一貫して、治工具・ゲージ・金型などの製作及び改善、開発業務に携わり、特に旋盤加工においては一級技能士全国技能競技大会に福岡県代表として出場し大会会長賞を受賞するなど、社外でもその技能に対する評価は高く、現在では特級技能士として後進の指導にあたっている。
水栓金具では、短寿命化の問題を治工具の考案で解決。また、切削工具の開発によって、メッキ前工程である研磨工程を省略できる鏡面切削加工の技術を確立した。
光フェルール関係では、極細段付ピンの高精度自動加工技術を確立し、セラミックス射出金型の高精度化を達成した。これらの開発技術は、生野さんの30有余年にわたる豊富な知識と経験に裏付けされたものであり、水栓金具や金型の製造における精密機械加工分野を代表する技能者の一人である。
八幡西区在住。1950年生まれ。
ワイヤーロープ加工 | <(株)ホリカワ会長> |
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ワイヤーロープ末端加工とは、ワイヤーロープの先端を輪状にしたり、機材の連結部をワイヤー自体で吊るせるように加工するものである。
ワイヤーロープ加工は、以前はその統一規格がなかったため、加工方法の不徹底や技術の未熟さによる人身事故が多く発生していた。そのため、国の要請により、加工技術の開発・研究が進められるとともに、自らの知識と経験を生かしながら、技能者の養成に努めて、業界の発展に大きく貢献してきた。
今日では、このロープ加工技術を使わない作業は少なく、「産業の命網」といわれるまでになってきており、九州地区においてリーダー的存在である堀川さんは、加工技術の指導はもとより安全管理の講師として九州各地へと活躍の場が広がってきている。
戸畑区在住。1940年生まれ。
衛生陶器原型製作 | <元・東陶マイスター(株)> |
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衛生機器は、成形から焼成が終わるまでに容積が3割強も収縮してしまう。この3割強の収縮と変形をあらかじめ見込んだうえで、型を作る必要がある。
なかでも、複雑にわん曲した部分や平らかな部分、厚さなど、収縮率の大きさと変形の量は、それぞれ異なっており、これらを考慮した上で、種型を完成させるには高度な熟練技能が要求される。
津上さんは、45年にわたる豊富な知識と経験をもとに、これらの状況を熟知し、その程度を計算し、種型を作る技能に卓越している。現在は、「もっと清潔」「もっと快適」なトイレの実現に向けて、関連する商品開発部門のメンバーと議論しながら、型づくりに取り組む一方、あとに続く若手や中堅の指導育成にも力を注いでいる。
小倉南区在住。1938年生まれ。
※ 以上の紹介文は、認定当時のものです。
産業経済局地域経済振興部雇用・産業人材政策課
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