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第2回認定者(2002年度)

更新日 : 2022年7月1日
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佐藤 元昭(さとう もとあき)さん

金型研削加工 <(株)三井ハイテック勤務>
佐藤元昭マイスターの画像

 入社以来一貫してモーターコア及びICリードフレームの打抜金型の製造に携わり、金型の打抜用精密刃物の研削加工においては、複雑な形状の刃物(パンチ、ダイ)をミクロン単位の寸法精度を維持し、精巧に仕上げる加工技術を確立した。また、ダイヤモンドの次に硬いといわれる超硬合金の研削加工についても、研削がしにくいうえにもろい面があり、成形が難しいという難点を克服し、金型の寿命を飛躍的に延ばすなど、業界における精密金型の研削加工分野で国内トップレベルの技能を有し、業界の発展を支えてきた。
 24歳の時にはICリードフレームの打抜金型1号機の開発プロジェクトに参加した経験を有し、また、当時、市販されていなかったR成形のダイヤモンド砥石を自分で製作するなど、精密刃物の研削成形加工技術の開発に大きく貢献している。
 現在は、研削盤による金型部品製造及びタングステンカーバイトの平面加工、成形加工など、精密刃物製造の第一線で活躍するとともに、後進の育成を積極的に行っている。
小倉北区在住。1944年生まれ。

村上 英俊(むらかみ ひでとし)さん

半導体製造装置組立、金型仕上げ <元・東芝総合人材開発(株)>
<元・(株)東芝セミコンダクター社北九州工場>
村上英俊マイスターの画像

 入社後、機械組立仕上げの技能訓練を受け、昭和48年の「技能五輪全国大会」に出場し、機械組立の部で優勝を果たした。さらに、同年ドイツで行われた世界大会でも第3位に入賞している。これら貴重な経験は、半導体製品の組立装置、特にリード成形を行う金型装置の製品搬送・位置決め・加工点幾何寸法など、超精密な調整技術にも生かされてきた。
 また、透明樹脂成形金型においては、封止樹脂の流動性が良いため樹脂バリが多発していたところを上下金型の面隙間を2ミクロン以下に押さえることで樹脂バリの発生を大幅に低減させるなど、その技能レベルは国内屈指の水準であり、半導体製造業界への貢献度も極めて高い。
 今日では豊かな経験、知識に加え卓越した技能を活かし、中堅技能者の指導育成はもとより、タイやマレーシアでの教育、実技指導など、広く社内外の人材育成指導にあたっている。
小倉南区在住。1953年生まれ。

平湯 達吉(ひらゆ たつきち)さん

仕上げ(機械組立・整備・据付) <日鉄住金テックスエンジ(株)勤務>
<元・住金リコテック(株)>
平湯達吉マイスターの画像

 製鉄所で使用される大型機械や高速圧延機、タービン・ブロワー等の高速回転機械など高い精度が要求される特殊機械に関する仕上げ(組立・整備・据付)技能は、国内屈指のレベルである。
 歯車、歯当たり修正やすべり軸受けメタルの摺り合わせ等の高度な仕上げ技能をはじめ、回転機械の振動診断によるバランス修正技術や、新素材を活用した現地応急補修技術など、非常に広い範囲にわたる知識や経験を有しており、社内外においてこれらの技能、技術に対する信頼は厚い。なかでも大型圧延機・駆動用減速機の整備作業においては、治工具を考案し、作業改善の工夫を重ね、据付精度の向上と工期短縮を図るなど、現場での作業効率の向上に大きく貢献してきた。
 最近では仕上工に必要な技能要素と到達レベルを一覧表にした整備技能マップを約1年をかけて完成するなど、整備技能の教育指導を通じて、社員等の技能伝承、後進の育成に力を注いでいる。
遠賀郡岡垣町在住。1950年生まれ。

窪下 龍二(くぼした りゅうじ)さん(故人)

機械保全 <元・新日本製鐵(株)八幡製鐵所>
窪下龍二マイスターの画像

 鋼板の圧延機の機械保全業務に精通しており、昭和57年4月に運転を開始した世界最新の高精度全自動ラインである「熱間圧延工場」の生産性の向上に貢献し、同工場を全国トップクラスの作業率(故障がなく安定生産できる度合)に躍進させた中心人物のひとりである。
 機械保全の優れた技能事例としては、鋼板が圧延機を通過する際にタオルを絞ったように「ねじれ」状態で突然操業停止する機械の故障原因を追求し、その防止や改善に積極的に取り組むなど、機械保全技能の向上と故障事故の防止に大きく貢献した。
 また圧延された板厚を長さ方向にバラツキのない一定の板厚となるように開発された「油圧サーボによる高精度自動板厚制御」に関しては、高度な油圧調整技能を駆使し、その長期実用化を図るとともに、油圧機器や各種の機械部品等の長寿命化を実現するなど、その機械保全技能は国内屈指のレベル。さらに6年もの歳月をかけて、機械保全技能の集大成を説いた「技能保全技術概論」を作成、完成させるなど、技能伝承や後進の育成に力を注いだ。1941年生まれ。

松崎 正則(まつざき まさのり)さん

高炉建設鳶 <山九(株)勤務>
松崎正則マイスターの画像

 長年高炉の新設・改修工事一筋に携わり、国内外でこの業界を代表する高炉建設鳶技能者として高く評価されている。近年の高炉建設は、超短期、超大型で複雑かつ100トンを超す重量物である高炉部品及び付帯設備の重心を的確に見つけ、吊ワイヤで吊り、クレーンマンと無線で息の合った連絡をとりあい、狭隘で障害物のある場所をかわして、所定の場所に寸分のくるいなく取り込む力量が要求される。加えて、高所作業のため、常に危険が伴い風の強さや変化を読み、迅速かつ的確に判断し、クレーンマンに吊荷の動きを指示するなど、安全第一の作業が必要となるが、これをなしとげる国内の第一人者である。
 一方、海外においては、指導者の立場として、平成11年6月から約5ヶ月をかけ施行したブラジル・ウジミナス3高炉改修工事に従事した。高炉工事専門技術・技能者が皆無に近い厳しい環境の中で、現地技能者へ高炉鳶技能の実技訓練・指導及び実演を計画的かつ粘り強く行い、安全、品質、工期に細心の注意を払い適切な実地指導を行うことにより、ブラジルでは考えられない完全無災害、改修期間129日という記録樹立の立役者として活躍した。
八幡西区在住。1947年生まれ。

※ 以上の紹介文は、認定当時のものです。故人については、記述内容を一部修正しています。

このページの作成者

産業経済局地域経済振興部雇用・産業人材政策課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2419 FAX:093-591-2566

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