安東 勝征(あんどう かつゆき)さん
金型治具研削加工 | <(有)テンマ代表> |
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金型治具研削加工 | <(有)テンマ代表> |
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金型メーカーに入社後、金型部品の穴加工の技能を磨き、その経験をもとに1990年に現在の会社を設立。従業員僅か5名の家族経営でありながら国内各地のメーカーから半導体関連や金型部品の単品穴加工を中心とする治具研削の注文を受ける。
ジググラインダーを使用してひとつの金型に200~300個の穴加工を行っても、すべての穴の寸法、間隔(ピッチ)を設計図の3ミクロンの公差内におさめていく。パソコン、DVD、ゲーム機の読み取り装置に使われる非球面プラスチックレンズなど、極めて高精度が要求される金型部品の加工にあたっては、穴内部の面精度、真円度とも公差1ミクロン以下を実現((財)日本品質保証機構試験結果)。加工が困難とされるアルミ材でも、通常他社の10倍という業界の常識を変える加工スピードで仕上げていく穴加工のスペシャリスト。
アルミ、ステンレス、セラミックスのような難削材も含め、材質、形状とも多種多様な仕事をメーカー要求に応じた精度と最高のスピードでこなす技能は、国内でも右に出る人はいないとさえ言われる。
八幡西区在住。1945年生まれ。
精密工作機械組立・キサゲ作業 | <(株)三井ハイテック勤務> |
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入社以来、一貫して精密平面研削盤を始めとする工作機械の組立て業務に従事し、これら精密工作機械の精度の要となるキサゲ作業の技能を高める。
精密工作機械が上下、左右、前後にスライドする摺動面(しゅうどうめん)をキサゲ(小刀状の刃物)を使い、精密に平面を削り落とし精度を出していく技能が卓越しており、特に、作業性が高い、腰を使ってのキサゲ作業ができる業界でも数少ない技能者である。
キサゲ作業になくてはならないオリジナル定盤も自ら製作する技能を持ち、機械加工で中仕上げまで研削した平面の僅かな歪みをさらにキサゲを使って三面合わせという手法で修正し、精度を出していく。その平面の精度は、こうして仕上げられた定盤(1つの重さが約20kg)を2つ用意し、上下に互いの平面同士を重ねて密着させ、上に乗せた定盤を持ち上げると、下の定盤も密着したまま一緒に持ち上がるほどである。精密工作機械や金型部品の精度の根幹を支えるキサゲ技能の第一人者として高い評価を得ている。
八幡西区在住。1964年生まれ。
溶接 | <(株)サンキュウリサーチアンドクリエイト勤務> |
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入社以来40年間、溶接技術の開発部門に所属し、製鉄プラントや火力・原子力発電プラントの屋外自動溶接工法の開発及び特殊材料溶接施工法の開発等に携わる。
この間、製鉄所の高炉本体(鉄皮)やゴミ焼却炉用配管の自動溶接工法を確立する等、様々なプラント設備で使用する各種自動溶接工法の開発にも多大な貢献をする。更に化学プラントで使用される耐熱・耐食材料に関する溶接の技術開拓にも永年取組み多大な成果をもたらす。
また、半自動溶接の技能に卓越しており、日本溶接協会主催の競技会では、九州大会で2度、同部門で優勝した実績を持つ。社内外を通じて溶接技能者の育成に力を注いでおり、北九州国際技術協力協会(KITA)の海外研修生や県内の工業高校生の実技指導等も行うなど、豊富な現場経験を生かした指導力の高さには定評がある。
八幡西区在住。1946年生まれ。
機械補修 | <元・新日鐵住金(株)八幡製鐵所> |
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入社以来42年間、製鉄所の機械補修部門に従事し、永年の現場経験の積み重ねで培われた豊富な設備知識と深い洞察力、卓越した機械仕上げ技能を有し、製鉄所内重要設備の機械補修に携わる。
機械設備の補修・改善にあたっては、問題箇所の早期発見と解決策をいち早く見出す能力に優れ、可能な限り短時間、短工期で再稼動できるよう補修部隊を率いて効率的な業務遂行にあたるとともに、自らもキサゲやヤスリを使ってミクロン単位で精密に機械仕上げする技能を持つ。
ハイブリッドカーのモータコアにも使用される電磁鋼板コイルを帯状に切断する高精度切板設備に様々な補修、改良を加え、世界一の極薄商品(板厚0.15mm)の高精度切板製造ラインの精度向上を実現したほか、缶ビール(スチール缶)に使われる極薄材の商品化にも多大な貢献をする。
小倉北区在住。1944年生まれ。
大型鍛鋼品鍛造プレス <元・日本鋳鍛鋼(株)>
昭和46年、工場に大型鍛綱品の鍛造を行う8,000トンプレス(最大能力10,500トン)が設置されて以来、同プレスのオペレーター業務に一貫して従事する。
巨大な加熱炉で1,260℃まで熱した最大で重量500トン、高さ6.9メートルもの真っ赤な綱塊をマニプレーターで掴んで左右に動かしたり、チェーンで吊って回転させたりしながら、効率的にプレスし、大型発電用タービンロータや船舶・鉄鋼分野で使われる多様多種な形状の大型鍛綱品を打ち上げていく。
これができる技術、設備を持つのは、国内の2社しかなく海外では製造できる企業はない。絶対に失敗が許されない作業であり、温度が約700℃まで下がるおよそ2時間の間に、いかに効率良く打ち上げていくかが勝負となる。日本鋳鍛綱のプレス作業における生産性の高さは、青田氏が持つ世界トップレベルのプレス技能に支えられている。
遠賀郡在住。1945年生まれ。
※ 以上の紹介文は、認定当時のものです。
産業経済局地域経済振興部雇用・産業人材政策課
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