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令和5年度 調査研究概要

更新日 : 2023年8月28日
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令和5年度 調査研究概要

令和5年度調査研究概要
  No. 調査研究テーマ 概要 共同研究機関 期間
環境部門 1 化学物質環境実態調査(エコ調査) 【環境省受託】 環境汚染の危険性があると推定される化学物質について、汚染実態を調査し、環境リスク評価のためのデータを蓄積する。 環境省受託 令和5年度
2 河川プラスチックごみの排出実態把握と排出抑制対策に資する研究(2型共同研究) 海洋プラスチックごみに関し、環境省は海岸漂着ごみ調査や海洋マイクロプラスチック調査等を通じて実態把握を進めている。海洋プラスチックごみは、陸域から河川を通じた海洋流出が主なルートであると考えられる一方、陸域から河川におけるプラスチックごみに係る調査研究例は少ない。
本研究を通じて河川プラスチックごみの排出実態に関する基礎的な知見を蓄積し、海洋プラスチックごみの削減対策に貢献することを最終的な目的とする。
国立環境研究所、福岡県保健環境研究所他 令和3~5年度
3 災害時等における化学物質の網羅的簡易迅速測定法を活用した緊急調査プロトコルの開発(2型共同研究) 事故・災害時において初動時スクリーニングに有効なGC/MS による全自動同定定量システム(AIQS-GC)の構築と、地方環境研究所等への実践的な普及を目的とする。 国立環境研究所、岩手県環境保健研究センター他 令和4~6年度
4 GC/MS による全自動同定定量システム(AIQS-GC)を用いた市内公共用水域の平常時の水質データの蓄積 事故・災害等の発生に伴い拡散された化学物質による人の健康や生態系への影響を評価するためには、平常時のデータは有用な情報となる。本研究では、全自動同定定量システム(AIQS-GC)を用いて市内の公共用水域の水を分析し、平常時の化学物質の検出状況や濃度レベルを把握することを目的とする。   令和5~6年度
5 LC/MS/MSを用いたPFAS分析体制の確立に向けての取組み 令和2年、環境基準等が見直され、PFOS、PFOAが新たに要監視項目に位置付けられると共に、指針値が定められた。(PFOS、PFOA合算で50 ng/L以下)
現在、WHOをはじめとする諸外国では、飲料水の規制強化に向けた取組みが活発化しており、今後、日本においても規制強化を経て、環境水に影響が及ぶ可能性が高い。(指針値の変更、要検討項目⇒環境基準への変更、排水規制等)
上述の動向を受け、行政部局から保健環境研究所に対する独自での測定ニーズが高まっており、環境部門におけるLC/MS/MS操作のスキルアップも兼ねて、年度内の測定体制の整備を目指す。
  令和5年度
6 オープンデータ、オープンなソフトウェアを用いた業務の効率化及び研究の推進 近年、オープンデータやオープンなソフトウェア(以下「オープンデータ等」という。)が充実してきており、地方環境研究所を含む様々な機関でオープンデータ等を活用した研究が行われている。
当所で保有するデータやオープンデータを対象に、オープンなソフトウェアを用いた解析を行い、地域における環境汚染の発生源推定に取り組む。
  令和5~6年度
微生物部門 7 北九州市におけるムンプスウイルス流行状況調査 市内でのムンプスウイルス(MuV)流行の実態を把握することを目的にして、市内医療機関から搬入される感染症発生動向調査の検体において、その疑いがあるものについてMuV の検査を行う。 国立感染症研究所 令和2~5年度
8 エンテロウイルス D68(EV-D68)の検査法の確立 令和3年9月に感染症法の一部が改正され、急性弛緩性麻痺の原因と考えられる病原体のうちエンテロウイルスD68については地方衛生研究所で検査することとなったため、当該病原体の検査体制を確立するもの。   令和3~5年度
9 インフルエンザウイルスの遺伝子解析法の導入 当所では、現在インフルエンザウイルスについては、リアルタイムPCR及び赤血球凝集阻止(HI)試験による同定を行っているが、より詳細なウイルスの遺伝子情報を得ることで分子疫学調査に役立てることを目的としたサンガーシークエンサー及び次世代シーケンサーを用いた解析法の導入を目指す。   令和5~6年度
10 市内におけるネコの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス保有状況調査 SFTSは、マダニからの刺咬だけではなく、イヌやネコなどからヒトが感染し死亡した事例もある。
特にネコのSFTS発症例が多いことから、市内におけるネコのSFTSウイルス保有状況を調査するもの。
  令和5~6年度
11 給食施設での一般的な衛生管理によるウエルシュ菌への効果の検証と
市内流通食品のウエルシュ菌汚染実態調査
北九州市内の給食施設では「給食病」と異名を持つウエルシュ菌食中毒が2018年から2021年に4件も発生している。給食施設の衛生管理は、厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」が示されているので、衛生指導に資するため、マニュアルによるウェルシュ菌の増殖抑制効果の検証に取り組む。また、市内流通食肉(牛、豚、鶏肉)・食肉製品のウエルシュ菌汚染実態調査も併せて行う。   令和4~6年度
12 北九州市内で製造されたそうざいの細菌汚染状況と保存温度の影響 食中毒予防の啓発・監視指導への応用を目的として、市内で製造されたそうざいの収去検査結果について過去5年分を整理して、細菌汚染実態を把握するとともに、スーパー等のそうざいを家庭で常温または冷蔵保存した場合の細菌数の経時変化について実験を行った。   令和4~5年度
13 食肉のEscherichia albertii汚染実態調査 Escherichia albertiiは、2003年に新種として発表された、ヒトの下痢症の原因となる細菌で、本菌を原因とする食中毒事例が全国で報告されている。しかしながら、E.albertii は、特徴的な生化学性状を示さず、自然界での分布や食品の汚染実態等については不明な点が多い。
当所では、令和3年度から本菌の検査法について検討を行ってきた。
そこで、当該検査法の検証を行うとともに、市内に流通する食肉(鶏肉及び豚肉)について汚染実態の調査を行うもの。
  令和5~6年度
衛生化学部門 14 家庭用品中の新メタノール試験法への対応 当所では、保健所からの依頼により家庭用品中のメタノール含有量等の測定を行っている。
 令和4年3月、当該メタノール試験法が改定され、GC-FID(水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフ)による試験法からGC-MSを用いた試験法(新試験法)に代わった。また、他の試験法による試験の採用も可能となった。
 よって、新試験法について、当所でも対応可能かどうかを検討するとともに、対応できない場合には他の同等以上の精度をもった試験法について検討する。
  令和4~5年度
15 食品中の自然毒定量分析法の開発  本研究では、原因不明の健康危機事案を想定した食品中の自然毒の定性・定量分析法を開発する。国内で報告された食中毒事例等を情報収集し、分析法が確立されていない自然毒について、食品に含まれる確認物質の分析条件を定め、当該食品を含む調理品からの毒性物質の抽出、定性・定量を可能とすることで、原因不明の食中毒発生時に備えることを目的とする。   令和5年度

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保健福祉局保健環境研究所
〒804-0082 北九州市戸畑区新池一丁目2番1号
電話:093-882-0333 FAX:093-871-2535

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