紅梅地蔵尊
所在地 藤田一丁目5番28号 浄蓮寺
寺伝によれば、紅梅姫は京都公家の娘で花尾城主麻生上総介重郷を慕い、周防国大内氏の養女となりました。その後大内家より上総介側室として花尾城へ入り、紅梅の局と寵愛されました。
しかし、上総介の正室柏井御前の強い嫉妬や謀略ざん言により、紅梅姫は上総介に疎んぜられるようになり、生きるすべを失った姫は、明応4年(1495年)8月14日懐剣を取り出し自らの胸を刺して自害しました。
その後は謀略に加担した者に変事が起こり、柏井御前も姫の亡霊にとり殺されたと言われています。また、前田・黒崎一帯では月毛の馬に乗り、大空高く飛翔する紅梅姫の姿が度々見られたとも言われています。
後悔した上総介重郷は堂宇を建立し、紅梅地蔵を祀ってからは姫の亡霊は成仏し、もとの平穏な日々に戻ったそうです。
以来霊験あらたかな女のお地蔵様として知られ遠近より婦人が多く参詣しています。
昭和20年8月、八幡大空襲により堂宇は全焼し本寺浄蓮寺に安置されましたが、昭和56年5月浄蓮寺婦人会有志により新紅梅地蔵堂が建立されました。
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