発表項目 |
月日:2019年10月24日 |
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出席者 | 北九州市長 |
令和元年(2019年)10月24日市長記者会見
【発表案件】
・日中韓三カ国環境大臣会合の本市開催に向けた取組
会見の動画(YouTube)
市長
最初に、日中韓の環境大臣会合についてご報告をいたします。今年の11月23、24日に、北九州で開催をされる予定であります。この「TEMM21」でありますけれども、日本・中国・韓国の三カ国の環境大臣が一堂に会しまして、東アジア及び地球規模の環境問題に関する対話を行い、協力関係を強化することを目的にしております。1999年から毎年、三カ国持ち回りで開催されております。この機会に本市としましては、関係機関と連携しながら、会合の円滑な開催を、支援をいたします。そして、おもてなしや情報の発信を通じまして、本市の環境ブランド力を向上させ、環境政策のさらなる強化に結び付けたいと考えております。本日は、その取組内容について、お手もとの配布資料によって説明をさせていただきます。大きく4点あるわけですが、まず本市によるおもてなしであります。この会合には、三カ国の環境大臣による会合をはじめ、民間人が参加するユースフォーラム、そして、日中韓環境ビジネス円卓会議などのサイドイベントがあります。そこへの登壇者などを含めて、会合参加者を対象に、本市主催による歓迎レセプションを開催します。150名程度の規模を想定しております。また、心のこもったおもてなしの1つといたしまして、会合のコーヒーブレイク時には、市内の高校生、また、障害のある方々のつくった茶菓子を提供いたします。次に、本市の環境政策のPRであります。会合参加者に対し、本市の先進的な環境分野の政策、また市内の環境関連の企業・大学などの先進的な技術・製品・学術研究などについて紹介をするものです。具体的には、現在調整中のものもありますが、会合参加者を対象にしたエクスカーションや視察、また会場でのパネル等の展示、市内企業などが製造したエコグッズの提供、市民が回収したプラスチックで製作したコングレスバッグの配布などであります。次に、大臣会合の成功にあたりましては、市民の盛り上がりも大事であります。そこで、3点目でありますが、本市の中心であります小倉都心部におきまして、会合の開催ムードを盛り上げる市民参加型のイベントを開催いたします。具体的には、毎年開催しております西日本最大級の環境イベント、エコライフステージであります。また船場広場での、民間団体を中心にしたSDGsフェスティバルIN小倉であります。そして、小倉駅JAM広場での、地球温暖化対策の啓発を目的にしたCOOL CHOICEキャンペーンであります。次に4点目でありますが、大臣会合に先立って、開催機運を盛り上げ、世界中で関心が高まっている海洋プラスチックに焦点を当てまして、今後の海洋保全へのさらなる取組へのきっかけづくり、また最新情報を提供するため、市民の皆さまが参加できる門司区・青浜海岸での大規模海岸清掃、また世界銀行との共催による国際シンポジウムといった啓発イベントを開催いたします。日中韓三カ国を取り巻く環境意識が高まっている中で、SDGs未来都市であります本市において、こうした国際会議が開かれることを大変嬉しく思っております。本市としましては、関係機関ともよく連携し、会合の開催を全力で応援をいたします。幅広い情報発信を通じて、本市のブランド力の向上・強化を図りまして、来年の「東アジア文化都市2020」につなげていきたいと考えております。それでは、ご質問を承ります。
記者
では幹事社から質問させていただきます。環境大臣会合の取組についてなのですけれども、従来からある事業をPRするというような形が多いかと思うのですけれども、これ向けの初めての事業等、ありましたら教えてください。
市長
世界銀行が大変ご理解をいただきまして、共催の形ですが、国際シンポジウムを行うということが1つあります。それと、市民の盛り上げで、船場広場におきまして、SDGsフェスティバルを行うという。場所がここは、船場広場、初めてこういう会合に使うということであります。
記者
その2点が大きなお話ですね、分かりました。
市長
イベント的に何か新しいものは。
担当者
市長が今、お話しされたとおりでございます。あともう1つ、その船場広場でCOOL CHOICEも、普通はやっているものなのですけど、JAM広場でというのは確か初めてじゃなかったかと。以上でございます。
記者
東京以外では、初めての複数回開催の都市となるということですけれども、2回目の経験をこのように活かすみたいな、何かございますでしょうか。
市長
福田内閣の時に公募があって、「環境モデル都市」に選ばれ、5年後に「環境未来都市」に選ばれ、昨年は「SDGs未来都市」に選ばれて、この間、市民・各界と一緒に一生懸命、頑張ってまいりまして2回目の、地方都市として初めて環境大臣会合を誘致していただいたことに私ども大変嬉しく思いますし、政府に感謝申し上げたいと思っております。海洋プラスチック問題をはじめとして、この広域的な地球規模での環境問題の取組が非常に注目をされておりますだけに、いろんな関係者、各国の関心も高まっていると思いますので、非常にいい、北九州市からの情報発信になると期待をいたしております。また、小泉環境大臣がご来北いただけるとしますと、大きな発信力のある方でありますし、閣僚の中で今のところお1人でしょうか、SDGsの国連バッジをいつもお付けになっていただいております。SDGsを進めたい本市としましては、大変心強い存在でございますけれども、いろんな意味でこの地球環境問題、東アジアの、政治的にはいろんな課題があるのかもしれませんが、こうした地球環境、環境問題については結束して対応していくという、非常にいいアピールになるのではないかと思います。
記者
分かりました。日韓関係とかについてなのですけれども、日韓関係、こんな感じですけれども、市長は、中国と北九州との関係については、非常に今はよいということをよくおっしゃられてありますけれども、その関係がよい要因についてどのようにお考えを持っていますでしょうか。
市長
実感といたしまして、自分も衆議員の時から、何度も中国を訪問してまいりまして、昨今のこの、北九州市はもとより日本側への対応につきましては、非常に温かい歓迎ムードを感じております。いろんな背景、分析があるのかもしれませんが、これまで、時には冷たい風が吹いていた時もあったと思いますけれども、そういう時代も含めて、大連市をはじめ友好関係にある都市との連携を一生懸命頑張ってきて、待てば海路の日和ありだなと、このようにしみじみ感じております。また、いろんなことがこの間、外交的にはありましたけれども、PM2.5というその国民の健康に関わる一大案件につきまして、中国の6都市の環境改善に向けて、日中間の政府合意に基づいてこの数年間、努力をしてまいりました。こういう、いろんな私どもの、日本側の各都市の国の努力というものが今、ようやく向こうのほうに正面から受け止めていただいて、いい関係がまた拓かれてきているのではないかと実感しています。従って、韓国との間におきましても、いろいろあると思いますけれども、誠意を持って、隣国でありますので、一衣帯水の関係でありますので、文化や青少年の交流を、未来志向でそれをいろいろとトライをしてみるということも大事でありますし、特に環境問題は両国国民にとっての一大案件でもありますので、こうしたテーマについて、一致点を見出し、共通の前向きなアクションが取られることを大いに期待をいたしております。
記者
分かりました、ありがとうございます。環境ビジネスなのですけれども、市も積極的に支援されてあると思います。市長もダバオに出張されたり等をして、何かそういったビジネスについて進捗等、ありませんでしょうか。
市長
一般に、環境ビジネスは非常にいいコンセプトで日本の技術・ノウハウを活かした、外国への都市、国への非常に評価される支援だというふうに言われてまいりましたが、ビジネスという面で見ると、どれだけ利益が上がるのかという、そういう見方もあったと思います。銀シャリが腹いっぱい食べられるような状況になったかと言うと、まだそこには至っていないかもしれませんが、ただ本当にお粥を啜るような気持ちで、しかし、いずれこれは日本の大事なビジネスへと発展していくんだという思いで、それぞれの企業、地域、国が頑張ってきた成果は一歩一歩進んでいると思います。例えば本市の場合でもそうですが、水という分野においては、ベトナム・ハイフォン市におきまして、20億円の事業を北九州ゆかりの企業と一緒に受注することができましたし、今、フィリピンのダバオにつきましては、数十億円規模になると思いますが、ごみ発電という、この事業についてプロモーションを続けているわけでございます。だんだんその規模が拡大をしてまいってきておりますし、そうした意味では、だんだんこれからチャンスが大きくなっていくように予感がいたしております。
記者
プロモーション中のごみ発電は、受注等の目途はいつ頃とかってあるのでしょうか。
市長
(ごみ発電施設の導入や運営の)ノウハウ、あるいは、これに伴う行政上のいろんな取組の課題については、北九州市のほうから(ダバオ市に対し)、この間、数年にわたって丁寧にアドバイスをし、また、協力できるところは一生懸命やっております。ただ、これは国際的な入札になると思われますので、どういう事業者が受注されるかというのは、これは分からないわけであります。今年から来年にかけてでしょうか、その時期はまだ分かりませんけれども、ぜひ入札をした企業が、北九州市とダバオ市が一緒に考え、実践をしてきた廃棄物処理の安全かつ効率的な処理という方向について、大きく前進して、ビジネスとして拓けていくことを期待しています。
記者
分かりました。では、環境大臣会合について各社、何か質問ございませんでしょうか。よろしいですかね。じゃあ、その他の質問についてお願いします。では、その他の質問を幹事社からいたします。済生会八幡病院なのですけれども、移転について一部反対の意見もあるという状況のようですけれども、市としての今後の対応や受け止め等、これについてお聞かせください。
市長
ご案内のとおり、八幡東区におきましては、高度な急性期病院がいくつかあります。その競合、そして、患者さんたちの立場も考えますと、やはり八幡西区への移転というのは望ましいのではないかと従前から考えております。しかしながら、これにつきましては現在、済生会におきまして、移転をした先での医療連携などにつきまして、関係者と協議中であるというふうに聞いておりますので、これ以上のコメントは差し控えさせていただきます。
記者
分かりました、ありがとうございました。その他、皆さんご質問ございませんでしょうか。
記者
昨日の県知事の定例会見の中で、迷惑防止条例について、福岡市のほうで条例をつくる、つくらないという話がある中で昨日、小川知事が「条例については、政令市を含めて話し合いをしていきたい」という話があって、その中に北九州市も入っていたわけなのですけども、北九州市としてのそういう、客引きなどの迷惑(防止)条例に対するスタンスとか方針というのはどんなものがあるのでしょうか。
市長
これは、これまでは事業者団体、また警察、市の間で今、客引きという問題につきましては、小倉の繁華街客引き適正化協議会という会を持ちまして、そこでも地元商店街の連合会から、「何とかしてほしい」と、「適切な規制を考えてほしい」という要望を受けたりしております。これまでは、申し上げました、市と商店街と小倉北署の3者におきまして協議会をつくりまして、ここで定期的なパトロールを行うとか、あるいは地域の自主ルールの制定でありますとか、あるいは客引き業者と意見交換をしまして、改善を申し入れたり、そういうようなことをしております。また悪質なケースにつきましては、小倉北署のほうから継続的に指導・警告を行っていると、こういう状況できたわけであります。そういう中で、地元商店街のほうも、お客さまがだんだん増えてきて、特にこうした問題については、やっぱり「何とかしてほしい」という要望は切実だと思います。また福岡市の担当者とも、事務レベルで情報交換を行って、協議を継続しております。そういうことで、3市でまだ合意したわけではないのでありますが、客引きの状況がそれぞれどうなっているか、その対策をどうしているか、また、他の都市は果たしてこの問題にどう対応しているのか、県の条例、あるいは市の条例という、それぞれの場合のメリット・デメリットはないのだろうか、そういう情報交換を行ってきておるわけでございます。3市でまだ合意したわけではないのですが、客引き対策につきましては、県の迷惑防止条例の改正は有効な手段の1つと考えておりまして、福岡市、久留米市と連携して検討していきたいと考えております。
記者
では続いてなのですけども、今の北九州市、市長のスタンスとしては、市条例を新たにつくるというよりかは、県の迷惑防止条例を、改正をして、法的な拘束力を持った形で、客引きに対して対応していくのが望ましいという理解でよろしいのでしょうか。
市長
それが唯一の選択肢だと言うにはまだ、これはいろんな議論をまだ継続している段階でありますので、そこまでは申し上げられませんが、仮に県の迷惑防止条例の拡大ということになりますと、科料が課されると、そして、警察官による取り締まりが可能となるという一面に、自分としては注目をいたしております。いずれにしても本市だけではなく、歓楽街におきまして、皆さんに大いに楽しんでいただきたいという、快適に楽しんでいただきたいというのは、これはもう事業者だけではないと思います。もう市民全体のみんなの思いだと思いますので、この3市、そしてまた福岡県のほうと、これからしっかりとよく連携をして、1つの方向性を定められればと、こう思っております。
記者
ありがとうございます。
記者
今の件ですけども、第2次アクションプランの策定が来年春、行われるという状況の中で、先日の安全・安心の会議でも、参加した有識者からこの迷惑防止条例というか、客引きの問題を何とかしてほしいという声が上がっていました。事務局のほうからは、福岡市の高島市長が「県条例と併せて」というような発言もあったという紹介もされていましたが、この来年春の第2次アクションプラン、安全・安心のアクションプランの策定時期との兼ね合いで言うと、今おっしゃられた福岡県、あるいは福岡市、久留米市との連携の上で、その県条例の改正という形なりで対応していかれる時期としては、いつぐらいをお考えなのでしょうか。
市長
福岡市の報道をきっかけに、にわかにこの問題がまたクローズアップされているわけでありますが、本市としても前々から「この問題を何とかせねば」ということで、いろんな意見交換や情報収集を続けてまいりまして、今、率直にその3市、福岡県の間で、「同じテーブルに着いてしっかり議論してみよう」という機運が高まったと、そういうふうに思っております。新しい1つの試みをする時に、本市にもいろんな都合がありますし、それぞれの自治体にもあると思いますけれども、それはそれとしまして、やっぱりよく議論をした上で方向性を合意するということが大事だと思いますので、やはりそれを優先して、「いついつまでにどう」ということも、それぞれ思いはあるかもしれませんけれども、まずはしっかりと合意をするということが大事だと思っておりますので、特段、そのアクションプランとの関係において、スケジュール的に今、何かを関係方面に申し上げているわけではありません。
記者
あともう1点、先ほどメリット・デメリットをそれぞれ考えられているとお話があって、昨日の知事会見の中でも、県レベルでやっているのは兵庫県ということで、知事のほうから紹介があったわけですけども、この兵庫県がやっている現状の取組を、たぶんもうすでに調査等をされているのだと思うのですけども、それにおけるメリット・デメリットっていうのは、どのように報告というか、把握されていらっしゃるのでしょうか。
市長
それぞれ個々のいろんな先行事例に対して、メリット・デメリットでどういう評価をしているかというのは、自分のところにはまだ報告は来ておりません。ただ、やっぱり福岡市にとっても一大案件でありますし、われわれにとっても大事な案件でありますので、他の都市を参考にしつつも、もちろんしっかりと、メリット・デメリットはよく分析した上で合意・着地をするということが大事だと思います。今、担当者のほう来ていますかね。
担当者
来てないです、すみません。
市長
確認をしてみますけれども、私のところには、個別の具体的な評価というのはまだ来ておりません。
記者
工藤会の本部事務所の売買契約の件なのですけれども、進歩状況、どうなっていますでしょうか。
市長
先般の会見の時にもご質問がありまして、状況はお話を申し上げましたけれども、チームのほうから特に新しい報告は来ておりません。先方との間に鋭意、話し合いを行っている段階だと思います。やっぱり建物を解体するスケジュールなりコストなり、そういうことも含めた詰めの議論を行っていると聞いておりまして、それがいつ、どれぐらいの感じで着地できるかというのは、まだ報告は来ておりません。
記者
その他、ございませんでしょうか。では、ありがとうございました。
市長
ありがとうございました。
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