水力発電所
油木発電所
水道水を生かして水力発電、クリーン&省エネルギーを実現
1973年のオイルショック以降、石油代替エネルギーの開発が積極的に進められ、電源の多様化と、より一層の電力の安定供給が図られる中で、電力の安定供給にすぐれ、さらに地球環境にやさしいエネルギーである水力発電の開発が活発に進められています。
従来水道施設では減圧弁などによってエネルギーを調節していましたが、ここではこのエネルギーを活用し水力発電を行ったものです。
地下39mの減勢池跡に発電所
北九州市では、油木ダムから取水した水道用水は、第一・第二減勢池で減圧し、油木導水路を経て、26km下流の井手浦浄水場に運ばれていました。
本発電所はこの減勢池による減圧をせず、ダムから旧第二減勢池までの約82mの遊休落差を利用するため、地下39mの減勢池跡に発電設備を設置し、最大780kWの発電を行うものです。
発生した電力は場内で活用し、余剰電力を、電力会社に売電しています。
項目 | 仕様 |
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最大出力 | 780kW |
最大使用水量 | 1.23m3/s |
最大有効落差 | 81.6m |
水車形式 | 横軸フランシス水車 |
発電機形式 | 横軸三相同期発電機 |
年間可能発電電力量 | 3,345,000kWh |
運転開始年月 | 平成8年4月 |
補助事業名 | 中小水力発電開発費 |
全体事業費 | 591百万円(20%補助) |
ます渕発電所
概要
北九州市では、ます渕ダムから水道用水を取水し、延長約2.4kmを導水して本発電所の建設地点(木下接合井)において、ジェットフローゲートで減勢し、油木導水路に接合させていました。
本発電所は減勢装置を水力発電所に置き換えることで、この間の約75mの遊休落差を利用して最大520kWの発電を行うもので、発生した電力は場内で活用し、余剰電力が生じた時は6.6kVの送電線により電力会社に売電されます。
発電所の監視制御は、井手浦浄水場中央管理室内に設置された、遠方監視卓から行われます。
項目 | 仕様 |
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最大出力 | 520kW |
最大使用水量 | 0.9m3/s |
最大有効落差 | 73.6m |
水車形式 | 横軸フランシス水車 |
発電機形式 | 横軸三相同期発電機 |
年間可能発電電力量 | 2,135,000kWh |
運転開始年月 | 平成6年4月 |
補助事業名 | 中小水力発電開発費 |
全体事業費 | 328百万円(15%補助) |
頓田発電所
項目 | 仕様 |
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最大出力 | 68kW |
最大使用水量 | 0.81m3/s |
最大有効落差 | 12.2m |
水車形式 | 横軸クロスフロー水車 |
発電機形式 | 三相誘導発電機 |
年間可能発電電力量 | 357,000kWh |
運転開始年月 | 平成10年4月 |
補助事業名 | 中小水力発電開発費 |
全体事業費 | 90百万円(30%補助) |
穴生発電所
項目 | 仕様 |
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最大出力 | 340kW |
最大使用水量 | 0.91m3/s |
最大有効落差 | 54.8m |
水車形式 | 横軸S形プロペラ水車 |
発電機形式 | 三相誘導発電機 |
年間可能発電電力量 | 1,320,000kWh |
運転開始年月 | 平成19年4月 |
補助事業名 | 中小水力発電開発費 |
全体事業費 | 186百万円(20%補助) |
丸山小水力発電設備
項目 | 仕様 |
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最大出力 | 9.0kW |
最大使用水量 | 0.053m3/s |
最大有効落差 | 27m |
水車形式 | 横軸単段フランシス水車 |
発電機形式 | 三相誘導発電機 |
年間可能発電電力量 | 58,000kWh |
運転開始年月 | 平成26年8月 |
補助事業名 | - |
全体事業費 | 58百万円 |