水道の災害対策
災害対策について
災害が発生し、水道施設が被害を受けた場合、水道水の供給がストップする可能性があります。
このため上下水道局では、「北九州市地域防災計画」に基づき、次の取り組みを行います。
1.応急給水の実施
応急給水を必要とする場所(避難所等)への給水は、給水車による搬送給水、周辺の消火栓等からの仮設配管による給水等、現地の実情に応じた適切な方法により行います。また、応急給水に必要な資器材を備蓄し、災害発生時に有効的適切に使用できるように常日頃から点検整備や保有数の管理を徹底しています。
給水要員の確保や応援について、水道事業関係者等との協力体制をとっています。
さらに、市だけでの対応が困難な場合は、他都市などからの応援や協力を得て、応急給水活動を行う体制を整えています。
・応急給水活動の概要
・応急給水用機材及び資器材
・応急給水拠点の選定
・初期応急給水拠点一覧表
・各家庭での飲料水の備蓄
・水道事業関係者や他都市との協力体制
2.水道施設の応急復旧
被災後、水道施設の応急復旧を円滑に行うため、復旧に必要な管理図面や管理台帳等は市内各事務所に分散して管理しています。また、復旧に必要な鉄管材料も市内2箇所の材料倉庫に備蓄し、災害発生時に有効適切に使用できるように常日頃から保有数の管理を徹底しています。
復旧要員、資材、重機等の確保や応援について、水道事業関係者等との協力体制をとっています。
さらに、市だけでの対応が困難な場合は、他都市などからの応援や協力を得て、応急復旧を行う体制を整えています。
・水道事業関係者等や他都市との協力体制
3.防災訓練への参加や他都市との連携
上下水道局では、大規模な災害や事故を想定して、局職員を対象に模擬訓練の実施や市総合防災訓練及び各区の防災訓練に参加し、災害や事故対応能力の向上を図っています。
また、他都市との相互応援体制を基に合同防災訓練への参加や情報交換などを行い、他都市との連携の強化にも取り組んでいます。
さらに、他都市の災害等に関する支援要請を受け、応急給水、応急復旧等の支援活動を行っています。
・訓練一覧表
・他都市への災害支援活動
応急給水活動の概要
地震時等で大規模な断水が発生した場合、全市民7日分に相当する最低限の飲料水(46,000立方メートル)を確保し、給水車等で応急給水拠点まで運搬して、仮設水槽や仮設給水栓及び給水袋等用いて、市民へ飲料水を配布する応急給水活動を実施します。
応急給水用機材及び資器材
応急給水活動に必要な資器材を本庁応急給水用資材倉庫、東部工事事務所倉庫、西部工事事務所倉庫に分散して保管管理しています。
(令和6年4月現在)
機器名 | 形状 | 保有数 | 備考 |
---|---|---|---|
給水車 | 加圧式(1.5トン) | 2台 | |
給水車 | 加圧式(3.0トン) | 2台 | |
給水タンク(SUS製) | 簡易加圧式(1.65トン) | 2台 | |
給水タンク | 1.0立方メートル・1.2立方メートル | 55個 | |
仮設水槽 | 組立式(1.0立方メートル) | 40個 | |
仮設給水栓 | 4栓式 | 94セット | |
給水袋 | 6リットル | 50,000枚 |
応急給水拠点の選定
応急給水拠点は、原則として「北九州市地域防災計画(付属資料編)」で掲げている避難者受入施設から避難所開設状況を参考に状況判断して選定します。
ただし、被災直後は、速やかに応急給水活動を選定するため、断水区域に応じて初期給水拠点一覧表から応急給水拠点を選定し、応急給水活動を実施します。
また、断水区域内に、災害拠点病院、救命救急センター、救急告示病院又は人工透析実施医療機関が含まれるときは、初期応急給水拠点とみなします。
なお、応急給水拠点を開設した場合は、ホームページや情報機関(テレビ等)などでお知らせします。
「初期応急給水拠点一覧表」
行政区 | 予定避難所名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
門司 | 伊川市民サブセンター | 大字伊川1462番地の1 | 予定避難所 |
門司 | 小森江東市民センター | 風師三丁目9番20号 | 予定避難所 |
門司 | 白野江植物公園 | 白野江二丁目3番・7番 | 一時避難地 |
門司 | 松ヶ江北市民センター | 大字畑903 | 予定避難所 |
門司 | 大里公園 | 不老町一丁目1番 | 広域避難地 |
門司 | 和布刈公園 | 大字門司 | 広域避難地 |
小倉北 | 勝山公園 | 城内1番から4番 | 広域避難地 |
小倉北 | 三萩野公園 | 三萩野三丁目1番 | 広域避難地 |
小倉北 | 山田緑地 | 山田町 | 広域避難地 |
小倉北 | 足立公園 | 妙見町、寿山町 | 広域避難地 |
小倉南 | 市丸小学校 | 大字市丸472番地2 | 予定避難所 |
小倉南 | 朽網中央公園 | 朽網東一丁目12番 | 一時避難地 |
小倉南 | 志井公園 | 志井公園1番・2番 | 一時避難地 |
小倉南 | 文化記念公園 | 田原五丁目1番 | 広域避難地 |
小倉南 | 長野緑地 | 大字長野 | 広域避難地 |
小倉南 | 徳吉中央公園 | 徳吉西三丁目1番・2番・5番 | 一時避難地 |
小倉南 | 沼新町中央公園 | 沼新町三丁目4番 | 一時避難地 |
小倉南 | 湯川中央公園 | 湯川新町三丁目24番 | 一時避難地 |
若松 | 青葉台中央公園 | 青葉台西一丁目14番 | 一時避難地 |
若松 | ボートレース若松 | 赤岩町13番1号 | 予定避難所 |
若松 | 響灘緑地(グリーンパーク) | 大字安屋 | 広域避難地 |
若松 | ひびきコスモス公園 | 向洋町 | 広域避難地 |
若松 | 高塔山公園 | 大字修多羅 | 広域避難地 |
八幡東 | 高炉台公園 | 中央三丁目9番 | 広域避難地 |
八幡東 | 桃園公園 | 桃園三丁目・四丁目 | 広域避難地 |
八幡西 | 城山緑地 | 屋敷二丁目 | 広域避難地 |
八幡西 | 皇后崎公園 | 青山二丁目・山寺町 | 広域避難地 |
八幡西 | 大平台南公園 | 大平台32番 | 一時避難地 |
八幡西 | 本城公園 | 御開四丁目16番 | 広域避難地 |
八幡西 | 奥洞海緑地 | 本城五丁目、洞北町 | 広域避難地 |
八幡西 | 香月中央公園 | 香月西四丁目1番 | 広域避難地 |
八幡西 | 瀬板の森公園 | 大字陣原、大字則松 | 広域避難地 |
八幡西 | 的場池公園 | 的場町1番から3番 | 広域避難地 |
戸畑 | 都島展望公園 | 牧山四丁目 | 広域避難地 |
戸畑 | 夜宮公園 | 夜宮一丁目 | 広域避難地 |
戸畑 | 美術の森公園 | 西鞘ヶ谷21番・22番 | 広域避難地 |
戸畑 | 中央公園 | 高見五丁目 | 広域避難地 |
芦屋町 | 芦屋東小学校 | 浜口町5番 | 避難所 |
水巻町 | 猪熊小学校 | 猪熊三丁目4番 | 避難所 |
水巻町 | 水巻南中学校 | 下二東三丁目14番 | 避難所 |
(注)選定された、初期応急拠点での応急給水活動場所については、開設後、ホームページや情報機関(テレビ等)などでお知らせします。
各家庭での飲料水の備蓄
大規模な災害発生後は、救援物資や復旧体制が整うまで、3日程度かかるといわれています。
ご家庭でも、1人あたり9リットル(1日3リットル×3日分)を目安に飲料水の備蓄をおすすめします。
もし、水道水をくみ置きするときは、ポリ容器など清潔でふたができる容器に空気が中に残らないように口元いっぱいまで水を入れてください。
保存期間は、直射日光を避ければ3日程度は飲料水として保存できます。(浄水器を通した水は塩素効果が無いため、毎日くみ替えてください。)
くみ替えた水は、掃除や洗濯などにご使用ください。
水道事業関係者や他都市との協力体制
応急給水や応急復旧を行う上で、本市だけでの対応が困難な場合に備えて、水道事業関係者や他都市からの支援を受けるために応援や協力に関する協定書を締結しています。
なお、他都市との協定は、相互の応援を行う協定になっています。
(水道事業関係者との協定)
名称 | 関係団体名 | 内容 |
---|---|---|
災害時における応急措置の協力 に関する協定書 |
北九州管工事協同組合 |
人的応援 資機材融通 |
災害時における応急措置の協力 に関する協定書 |
北九州管更生工事協同組合 |
人的応援 資機材融通 |
災害時における応急措置等の協 力に関する協定書 |
第一環境株式会社 株式会社ケイ・イー・エス |
人的応援 資機材融通 |
災害時における資材提供に関す る三者協定書 |
北九州管工事協同組合 高木バルブ株式会社八幡営業所 |
資材融通 |
(他都市との協定書)
名称 | 関係団体名 | 内容 |
---|---|---|
19大都市水道局災害相互応援に 関する覚書 |
札幌市、仙台市、さいたま市、 東京都、川崎市、横浜市、 新潟市、静岡市、浜松市、 名古屋市、京都市、大阪市、 堺市、神戸市、岡山市、 広島市、福岡市、熊本市 |
人的応援 資機材融通 |
日本水道協会九州支部 災害時に おける相互応援に関する協定 |
福岡市、佐賀市、長崎市、 熊本市、大分市、宮崎市、 鹿児島市、沖縄市 |
人的応援 資機材融通 |
北九州市水道局と宗像事務組合と の技術協力に関する協定書 |
宗像地区事務組合 |
人的応援 資機材融通 |
水道事業に関する応援協定書 | 中間市、岡垣町 |
人的応援 資機材融通 |
北九州市上下水道局と行橋市との 技術協力に関する協定書 |
行橋市 |
人的応援 資機材融通 |
北九州市上下水道局と苅田町との 技術協力に関する協定書 |
苅田町 (苅田町水道事業管理者) |
人的応援 資機材融通 |
他都市への支援活動
他都市での災害時に北九州市からも支援要請に基づき応急給水や応急復旧の支援活動を行っています。
年度 | 災害 | 支援先 | 支援内容 |
---|---|---|---|
平成23年度 | 東日本大震災 | 茨城県行方市・福島県いわき市 | 応急給水 |
平成28年度 | 熊本震災 | 熊本県熊本市、益城町 | 応急給水、応急復旧 |
平成29年度 | 九州北部豪雨 | 福岡県朝倉市、東峰村等 | 応急給水、応急復旧 |
平成30年度 | 西日本豪雨 | 広島県江田島市 | 応急給水 |
令和2年度 | 令和2年7月豪雨 | 熊本県人吉市 | 応急給水 |
令和5年度 | 能登半島地震 | 石川県能登町、輪島市 | 応急給水、応急復旧 |
訓練
上下水道局では、局内訓練として、災害や事故を想定し模擬訓練を毎年行い、局外訓練として、いろんな防災訓練に積極的に参加し、市民などを対象に応急給水の実施訓練などを行っています。
訓練名称 | 訓練内容 | 訓練実施 |
---|---|---|
局模擬事故訓練 | 大規模な災害、事故を想定 | 年1回(局レベル) |
部模擬事故訓練 | 管路事故、電気事故等を想定 | 年2回(部レベル) |
危機管理研修 | システム操作、事故対応研修等 | 年2回(部レベル) |
市総合防災訓練 | 応急給水活動実施訓練(市民対象) | 年1回(局レベル) |
区防災訓練 | 応急給水活動実施訓練(市民対象) | 区別任意(部レベル) |
九州九都市防災訓練 | 応急給水、応急復旧実施訓練 | 年1回(局レベル) |
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