【これまでの経過】
1月13日、福岡県に対する国の「緊急事態宣言」の発出以来、2月末日に宣言は解除されましたが、県からの段階的な制限が3月21日までの期限で要請されていました。
これまでの取組みで県全体の感染状況は改善しつつあります。市民・事業者の皆様が一丸となって感染予防に取り組んでいただいた結果であり、深く感謝申し上げます。
【要請の緩和について】
昨日、福岡県から、飲食店の営業時間の短縮要請などの制限については、3月21日をもって解除するとの連絡があり、県の判断を市長として了解いたしました。
【医療供給体制の確保】
現在の感染状況をみますと、3月に入り、高齢者施設等でクラスターの疑いのある事例が発生すると一度に多数の方の入院が必要となり、一層の病床確保が必要なことを痛感いたしました。
これまでも、本市においては、福岡県と連携して、市内病床の確保に取り組んでまいりました。このため、福岡県に対して、病床の一層の確保について、私からも要望いたしました。
【本市の対応】
今回の県の要請の緩和を受けて、対策会議をさきほど書面にて開催し、次の事項を決定いたしました。
本市といたしましては、高齢者施設などでクラスターの疑いが複数発生し、病床をひっ迫させていることもあり、高齢者施設などの感染拡大防止に向けた取組みを強化いたします。
【PCR検査の充実】
このたび、スクリーニング目的で実施している高齢者施設等のPCR検査について、入所系施設全て(約620施設)に対象を拡大したところであります。
【通所・訪問等事業所への拡大】
また、市内の複数の通所施設におけるクラスターが疑われる事案の発生を踏まえ、検査枠の拡大に目途がついたことから、今回通所や訪問などの在宅サービスの事業所を加え、合計で約2,800施設を対象に検査を実施することといたしました。
【専門家(KRICT)による研修】
加えて、感染症の専門家であるNPO法人KRICT(北九州地域感染抑制ティーム)からの支援をいただきながら、4月にデイサービス等通所事業所を対象とした研修を実施し、施設の感染防御力の向上を図ってまいります。
【専門家(KRICT)による巡回点検】
更に、高齢者が集団で生活している高齢者入所施設やデイサービスなどの通所施設、合計で約1,100施設を対象に、KRICTや保健所職員が施設を訪問し、感染対策について具体的な助言等を行うことで、施設の感染防御力を更に向上させたいと考えています。
【公共施設の開館時間の制限解除】
なお、現在21時までとしている市の施設の開館時間の制限を解除いたします。
【ワクチン接種】
これまで苦しい思いをされてきた市民・事業者の皆様にとっては、感染を抑える切り札として、ワクチンへの期待は非常に大きなものがあります。
国及び福岡県からワクチンの配分が具体的に示され、本市では、4月12日から高齢者への接種を開始することとしています。
接種を希望するすべての市民が円滑に接種できるよう、引き続き準備を進めてまいりたいと考えています。
【市民へのお願い】
3月22日より、県民・事業者に対する要請は緩和されますが、今回の緩和により、再び感染者の増加(リバウンド)が起こらないよう、新規感染者の発生を抑え込み、医療提供体制を守り切らなければなりません。
市民の皆様は、今からの季節、通常であれば、恒例行事も多くなる時期と思います。気持ちの良い時節に加え、時短要請が解除されたからと、大人数で集まりたくなる気持ちも理解できます。しかしながらリバウンドを防ぎ、落ち着いた春を迎えるため、今はどうか堪えていただきたいと思います。
市民の皆様には、次の3つのポイントについて、ご協力をお願いします。
(1) 卒業旅行や謝恩会、歓送迎会は控えること
(2) 花見は宴会をせず、静かに楽しむこと
(3) 会食は少人数で
皆様には今一度、感染予防対策の徹底をお願いいたします。