地上デジタルテレビ放送は、一昨年までに国内全放送局の親局において放送が開始され、政府においても「デジタル放送推進のための行動計画(第8次)」を公表し、地上アナログ放送終了期限の2011年7月に向けた最終段階の取組が行われているところです。
これまでの7次にわたる行動計画により、普及計画の目標に沿って進んでいるものの、放送事業者側及び視聴者側ともに多くの課題が指摘されており、今後3年間で、地上デジタル放送へ完全移行することは困難と考えます。
とりわけ、地上デジタル放送への移行に伴う視聴者の負担については、視聴者のデジタル受信機購入やアンテナ工事など具体的行動への理解を深め、支援する方策が求められます。特に、経済的弱者への支援策が必要です。
よって、本市議会は、政府に対し、平成20年度予算案に計上された地上デジタル放送関係予算を着実に執行するとともに、次の措置を講じるよう強く要請します。
1 視聴者側の受信環境整備に伴う負担軽減のための方策を強力に進めること。また、経済的弱者への支援策について、早急に内容を検討・決定すること。
2 今後、地上デジタル放送に関する相談が飛躍的に増加することが見込まれるため、「(仮称)地域相談・対策センター」を各県に整備し、現場でのサービス体制を整備すること。
3 地上デジタル放送の中継局や辺地の共聴施設の整備については、地方自治体の過度の負担とならないよう放送事業者等との調整を図るとともに、地方自治体の負担となる場合の支援策を拡充すること。
4 都市受信障害については、各地域の実情を把握の上、良好な受信環境の整備を図り、情報格差が生じないように努めること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。