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意見書・決議(議員提出議案第20号~28号、35号~36号)

更新日 : 2022年6月23日
ページ番号:000017530

議員提出議案第20号・震災からの復興に向けた補正予算の早期編成と成立を求める意見書

 本年3月11日に発生した東日本大震災からの本格的な復興は、被災地のみならず日本経済全体の復興を意味することになります。我が国全体が非常事態である今、政府が迅速に復興に向けた大規模な補正予算を編成し、執行していくことが、被災者に安心を与え、自治体がちゅうちょなく的確な事業を実施することにつながります。したがって、一刻も早い復興に向けて更なる補正予算を編成し、本格的な復興への力強いメッセージを内外に発信することは、国会及び政府に課せられた重大な使命と考えます。
 しかしながら、菅首相は、本年5月16日の衆議院予算委員会で、「拙速に過ぎるのも、気をつけなければならない」などと述べ、本格的な復興に向けた大規模な補正予算の編成を8月下旬以降に先送りする方針を強くにじませています。こうした姿勢は、一刻も早い復興を願う国民の期待や復興に向けて活動する被災者の気持ちに背を向けるものであり、決して許されるものではありません。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、今般の大災害からの一刻も早い復興を実現するため、第二次補正予算の早期編成と成立を図るよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第21号・福島第一原子力発電所の事故の一刻も早い収束と原因究明を求める意見書

 本年3月11日に発生した東日本大震災による東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故は、旧ソ連で起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故と同じ、レベル7に達し、今なお予断を許さない状況が続いています。震災直後、政府は、「直ちに健康に危害を与える状況ではない」との説明を繰り返し、原子力発電所から半径3キロメートルの避難区域を設定した際も、最悪の事態を想定しての予防措置と説明していました。しかし、その後、20キロメートル圏内の地域にも避難指示、20から30キロメートル圏内の地域も屋内退避指示が出るなど、段階的に避難区域は拡大し、事故発生から約1ヶ月後の4月 22日には計画的避難区域及び緊急時避難準備区域が設定されるに至りました。今もなお、20キロメートル圏内の住民は集団避難を余儀なくされ、住民の生活再建や行方不明者の捜索も進んでいません。住み慣れた地域を離れざるを得なかった周辺住民の受けた心の傷は想像を絶するものがあります。
 福島第一原子力発電所の事故の推移は、被災された住民は言うまでもなく、日本国民そして全世界が注視しています。政府及び東京電力には、この状況を一刻も早く改善し、収束させ、事故原因の究明を図る責任があります。
 よって、本市議会は、政府に対し、次の措置を講じるよう強く要請します。
1 事故情報を徹底的に開示し、我が国と世界の総力を動員して事故の早期収束に努めること。
2 空気、水、土壌及び食品に対する放射能モニタリングを広域的かつ網羅的に展開すること。
3 実測データ及び予測データに基づく避難区域と避難対策の全面的な見直しを行い、20から30キロメートル圏内からの早期の退避を行うこと。
4 予防的な視点に立ち、被ばく被害の最小化、万一の場合に備えた広域避難体制の構築など、最悪の事態に備えた対応を検討すること。
5 被ばく被害者の長期追跡とケアを行うための体制の構築を図ること。
6 食品や水道水等に関する規制を緩めることなく、食品や飲料水などの食の安全を確保すること。
7 農畜産物及び水産物の風評被害の拡大防止と完全補償を行うこと。
8 今回の事故についての全賠償責任を明確にすること。
9 事故原因の徹底的な究明を図り、全ての情報を公開すること。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第22号・東日本大震災の復興支援と総合的な復興ビジョン策定を求める意見書

 本年3月11日に発生した東日本大震災は、我が国の観測史上最大のマグニチュード9.0を記録しました。巨大津波は東北や関東、北海道に至る広い地域に甚大な被害をもたらし、尊い人命が数多く失われ、いまだ多くの方々が行方不明となっています。被災された方々は今なお不自由な避難生活を余儀なくされており、一日も早い生活の再建と被災地の復興が強く求められています。
 あわせて、港湾や農地が破壊された農林水産業や交通インフラの分断の影響により生産活動の縮小した経済状況には、従来の災害復旧支援を超えた新たな法制度による措置等が必要です。
 更に、東京電力株式会社福島第一原子力発電所では高濃度の放射性物質の放出事故が発生しており、最終的な収束まで、国の責任の下、徹底した対策を講ずることが求められています。
 また、今回の東日本大震災に対する海外の反応は、我が国の経済や安全に懸念を示しており、海外からの投資や輸出入に影響を与えています。
 そのため、我が国全体の経済的打撃の克服、既存の原子力発電所の安全性の確保、地震及び津波への新たな対策、復興のための一元的かつ総合的な機関の設置など政府が既存制度の枠組みを超えた具体的かつ総合的な復興ビジョンを策定することは、国民への重要なメッセージとなり、国際的信頼を取り戻す第一歩になると考えます。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、被災地への復興支援策を実施するとともに、震災復興に向けた総合的な復興ビジョンを速やかに策定することを強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第23号・住宅エコポイントの再延長及び住宅リフォームポイントの創設を求める意見書

 住宅エコポイント制度が本年7月31日着工分までで終了することを受け、消費者や建築関連団体、経済界から制度の再延長を求める声が出ています。
 この制度は、地球温暖化対策を進め、環境負荷の少ない低炭素社会への転換を図るもので、景気刺激策として経済の活性化にも大きな効果を発揮しています。
 住宅エコポイント制度は、本年12月31日着工分まで制度が継続される予定だったものが、制度が好評を博し予算が足りなくなる恐れが生じたため、国土交通省から本年7月31日着工分までで制度を打ち切ることが発表されました。
 東日本大震災の影響を受け、住宅の耐震化やエコ住宅及びエコリフォームへの関心が国民の間に高まっています。
 また、現状では、景気はいまだ自律回復の軌道に乗っているとはいえません。エコリフォームだけでなく、リフォーム全体を対象としたリフォームポイント制度を設け、経済の活性化を図ることが必要です。
 よって、本市議会は、政府に対し、景気回復に向けて重要な局面に差し掛かっていることを十分に認識し、第二次補正予算の編成に際し、住宅エコポイントの再延長と併せ、新たに住宅リフォームポイントの創設を行うよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第24号・公立学校施設における防災機能の向上を求める意見書

 これまで公立学校施設は、大規模地震や豪雨等の非常災害時には地域住民の防災拠点として中心的な役割を担ってきました。
 このたびの東日本大震災においても、多くの被災者の避難所として利用されるとともに、必要な情報の収集、発信拠点になるなど様々な役割を果たし、その重要性が改めて認識されています。
 しかし一方で、多くの公立学校施設において、備蓄倉庫や自家発電設備の整備、緊急通信手段などの確保が十分でなかったため、被災者が不便な避難生活を余儀なくされるなどの問題も浮き彫りになりました。
 政府は、公立学校施設の耐震化や老朽化対策等については、地方公共団体の要望に応え、毎年予算措置等を講ずるなど積極的な推進を図っていますが、防災機能の向上については十分な対策が講じられていないのが実情です。
 よって、本市議会は、政府に対し、大規模地震等の災害が発生した際、公立学校施設において被災者が安全で安心な避難生活を送ることができるよう、速やかに次の措置を講じるよう強く要請します。
1 今回の東日本大震災で明らかになった公立学校施設の防災機能に関する諸課題について、阪神・淡路大震災や新潟県中越沖地震などの過去の大規模災害時における事例を参考にし、十分な検証を行うこと。
2 公立学校施設が、避難所として備えるべき防災機能の基準を作成するとともに、地方公共団体に対して、その周知徹底に努め、防災機能の向上を促すこと。
3 公立学校施設の防災機能の整備状況を調査し、公表すること。
4 公立学校施設の防災機能を向上させる先進的な取組事例を収集し、地方公共団体に情報提供すること。
5 公立学校施設の防災機能の向上に活用できる国の財政支援制度について、地方公共団体が利用しやすいように集約し、窓口の一元化を図ること。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第25号・当面の電力需給対策に関する意見書

 本年3月11日に発生した東日本大震災に伴い、東北電力株式会社及び東京電力株式会社管内の地域は、原子力発電所の停止などにより電力供給が大幅に減少しました。更に、菅首相による中部電力株式会社浜岡原子力発電所の停止要請により、夏場の電力不足問題は東日本のみならず全国的な問題に発展しています。
 電力の供給力不足は、国民生活や日本経済全体に大きな影響を及ぼします。政府は今夏の電力供給対策に加え、将来的な新エネルギー戦略を見据えた施策を速やかに打ち出す必要があります。しかしながら、政府の電力需給緊急対策本部が本年5月に発表した対策では、国民に節電を呼びかけるばかりで、節電のインセンティブが働くような施策は盛り込まれませんでした。
 夏場の電力不足を前に国会及び政府は、予算措置を含めた電力需給対策を早急に打ち出すべきです。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、次の措置を速やかに実現するよう強く要請します。
1 自家発電設備、太陽光発電・蓄電池及び太陽熱利用システムの導入に対する補助を大幅に拡充すること。
2 LED照明の設備の導入に対する補助やエコポイント制度の復活等、国民に対して節電のメリットが実感できる施策を早急に実施すること。
3 稼働中の原子力発電所の災害対策について、政府として早急に指針を示し、安全対策を講じること。
4 電力需給のひっ迫が長期化することを踏まえた法制度の見直しや運用改善について早急に検討し、必要な事項を実施すること。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第26号・福島第一原子力発電所事故による避難者の支援等に関する意見書

 本年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこの地震によって引き起こされた大津波により、東京電力株式会社福島第一原子力発電所では、外部電源が全て失われ、非常用ディーゼル発電機などの炉心や使用済核燃料プールの冷却機能を働かせるために必要な電源も1号機から5号機で失われました。また、1号機から3号機では、原子炉圧力容器への注水ができない事態が一定時間続いたため炉心溶融(メルトダウン)に至り、1号機から4号機では、水素が原因と思われる爆発が発生し、大量の放射性物質が原子力発電所から空気中に放出されました。
 そのため、政府は、福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内の地域を警戒区域、20キロメートル圏外の一定の区域を計画的避難区域として指定し、住民の方々は避難所生活を余儀なくされています。
 よって、本市議会は、政府に対し、住民の安全と今後の生活の安定及び原子力発電所事故の早期収束を図るため、早急に次の措置を講じるよう強く要請します。
1 福島第一原子力発電所事故の放射能汚染の現状と被ばくによる長期的なリスクに関する情報及び被ばく防護に関する情報を正確かつ迅速に国民に提供すること。
2 適切な範囲の住民を速やかに避難させ、生活に不便がないようにすること。
3 今回の原子力発電所事故により避難の指示を受けた住民等に対し、政府と東京電力株式会社の責任で十分な支援及び被害補償を行うこと。
4 国、電力会社その他原子力関係機関が、二度とこのような原子力発電所事故を繰り返さないために、既存の原子力発電所については、総点検を行い、安全性が確実でない場合は稼働を見合わせること。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第27号・肺炎球菌ワクチンへの公費助成に関する意見書

 肺炎は日本人の全死亡原因の中で第4位を占めています。また、肺炎による死亡率は高齢になるほど増加する傾向がみられ、高齢者にとって肺炎は深刻な問題です。
 肺炎の予防が可能なものとして、インフルエンザウイルスワクチン及び肺炎球菌ワクチンがあります。インフルエンザウイルス及び肺炎球菌は、呼吸器感染症における代表的病原体ですが、呼吸器感染症の中ではワクチンによる予防が可能な数少ない病原体でもあります。
 欧米では、この両ワクチン接種が強く奨励されており、実際、米国では高齢者の65パーセント以上が、両ワクチンの接種を受けているのに対し、我が国では5パーセント程度しか接種を受けておらず、この点で先進諸国の中で日本のワクチン行政の遅れが指摘されています。
 より多くの人がワクチンの接種を受けるには、ワクチン接種の重要性の認識を更に徹底することと、公費助成等の社会的援助体制の充実が欠かせません。
 我が国では、高齢者に対するインフルエンザワクチンの接種に対し、全国の自治体で公費助成がなされていますが、これに肺炎球菌ワクチンの接種を追加することが、高齢者の肺炎による死亡と長期入院を更に減少させ、医療費の削減と地域住民の健康福祉を向上させることにつながります。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、予防接種法による定期接種に高齢者への肺炎球菌ワクチン予防接種を位置付け、国による公費助成を行うよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第28号・少人数学級の推進を求める意見書

 小学校1年生の学級編制の標準を35人に引き下げ、少人数学級を推進することなどを内容とする、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が国会において成立し、30年ぶりに学級編制の標準が引き下げられました。
 この改正法の附則には、小学校2年生から中学校3年生までに係る学級編制の標準を順次に改定することなどの措置を講じることについて検討を行い、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講じること、その措置を講じるに当たっては、必要となる安定した財源の確保に努めることなどが明記され、少人数学級の実現に向けてようやくスタートを切ることができました。
 文部科学省が2010年3月及び4月に実施した、今後の学級編制及び教職員定数の在り方に関する国民からの意見募集では、保護者の約8割が30人以下の学級規模が望ましいという意見を挙げており、多くの保護者が少人数学級の実現を望んでいることは明らかです。
 新学習指導要領が本格的に実施されることに伴い、授業時数や指導内容が増加します。また、暴力行為、不登校及びいじめなどの児童生徒の問題行動が深刻化し、障害のある児童生徒や日本語指導などの特別な支援を必要とする児童生徒は増加傾向を示しています。これらの課題に適切に対応し、きめ細やかで質の高い教育を実現するためには、少人数学級を推進し、小学校2年生以上の学級編制の標準を早期に35人以下に引き下げることが必要です。
 よって、本市議会は、政府に対し、地域、学校、学年ごとの実情に合わせて少人数学級を推進し、小学校2年生以上の学級編制の標準を早期に35人以下に引き下げるよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。

議員提出議案第35号・東日本大震災の救援に関する決議

 本年3月11日、マグニチュード9.0という世界最大級の東日本大震災が発生し、東北地方をはじめ、東日本の広範囲にわたる地域が、地震とそれに続く津波による大きな被害を受けた。
 多数の尊い人命と、住宅などの貴重な財産が失われ、道路、鉄道などの交通網や電話などの通信網をはじめ、電気、水道、ガスなどのライフラインも甚大な被害を受けた。
 また、福島県の東京電力福島第一原子力発電所においても、地震と津波により施設が甚大な被害を受けるとともに、住民等にも被ばくが確認され、広範囲にわたり周辺住民が避難を余儀なくされるなど憂慮すべき事態が続いている。
 震災による災害状況は、本年5月末時点で死者約1万5,000人、行方不明者約8,500人、避難者約10万人と、我が国でもかつてないほどの大災害となった。
 広範囲な地域が壊滅的な被害を受ける中、大切な家族や住宅、財産を失った住民の不安と悲しみは、言葉では表現することができない。
 ここに、本市議会は、犠牲となられた方のご冥福をお祈りし、被災者に心からお見舞いを申し上げるものである。
 今、被災者の救済及び被災地の復旧のための支援が強く求められている。これは、日本国民全体で支えるべきものである。
 本市においては、震災後、直ちに東日本大震災支援本部を設置するとともに、消防航空隊や保健師等市職員の派遣、義援金や救援物資の提供、住宅支援など様々な支援を行ってきたところである。
 よって、本市議会は、本市に対し、引き続き早急かつ適切な被災者の救済及び被災地の復旧のための支援を継続的に行うよう強く要請する。
 また、政府に対し、被災者の救済と被災地の復興のため、特別立法の制定、予算措置等も含め、迅速かつ積極的な総合的対策を実施するよう強く求める。更に、深刻な原子力発電所の事故に対し、総力を挙げて、一日も早く危険を除去し、安全対策を整え、国民の不安を早急に解消する措置をとられるよう強く要請する。
 以上、決議する。

議員提出議案第36号・住宅リフォーム助成制度の創設を求める決議

 住宅リフォーム助成制度は、市民が住宅のリフォームなどを行った場合、その経費の一部を自治体が助成する制度である。
 住宅の改善を容易にするとともに、地元中小建設業者等の仕事興しにつながり、その経済効果は助成額の十数倍にも上っている。
 この制度は全国に広がり、本年4月1日現在で、秋田県及び広島県と全国の330市町村で実施され、更に広がり続けている。政令市では、相模原市が今年4月から実施している。
 住宅リフォーム助成制度の実施で、地元中小建設業者等の仕事が確保されることにより、職人を含む労働者の雇用を守ることもできる。
 更に、地元中小建設業者等の経営が好転すれば、本市の税収が増えることにもつながる。
 また、本市は築40年以上経過した住宅の割合が政令市で最も高く、住宅リフォームを行うことで快適な居住環境を促進することになる。
 よって、本市議会は、地元中小建設業者等の仕事を確保し、地域経済を活性化するとともに、市民の住宅リフォームへの需要にこたえるためにも、本市の住宅リフォーム助成制度を速やかに実施することを求める。
 以上、決議する。

このページの作成者

市議会事務局政策調査課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2632 FAX:093-582-2685

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