INTRODUCTION
金髪のおねえちゃん
若いころは父親の左官屋を手伝っていた岩本。その後長く発破屋をやっており本人曰く天職だったそうですが、喧嘩別れして辞めてしまったといいます。studioCOOCA(スタジオクーカ)に通い58歳で初めて絵を描いた岩本が一貫して追いかけるテーマは、なんと「金髪のおねいちゃん」。外国のファッション雑誌や広告からお気に入りのモデルを見つけ、鮮やかなアクリル絵具を使い、大胆なストロークで描く作品は、どれも驚くほどスタイリッシュです。最近は、絵具がどんどん厚く盛られ、彫刻的な様相を呈し始めています。本作は「Black Lives Matter」という黒人差別に対する社会運動に感銘を受け、初めて白人金髪以外の人物を描いた記念すべき作品です。岩本は時々べらんめえ口調のなかなかのリベラリストなのです。
PROFILE
1953 年生まれ、神奈川県在住。
「studio COOCA」 所属。若いころは父親の左官屋を手伝っていた。その後、ダイナマイト音響く発破屋の仕事に就き、20年以上勤め本人曰く天職だったが、色々あって辞めてしまった。2011年、知り合いにたまたま勧められたスタジオクーカに遊びにくるうち、なんとなく絵を描くようになる。絵を描くのは初めてだと話しながら、描きはじめると大胆な筆遣いと色使いで一気にクーカの人気作家となった。以来「金髪のおねえちゃんが描きたい」と言って雑誌をめくり、ブランド広告を参考に金髪のおねえちゃんシリーズを描き続けている。