INTRODUCTION
環世界の遠近法 ー時間と空間、計算機自然と芸術ー
落合陽一は「物化する計算機自然」というキーワードで、計算機(コンピューター)と自然の間の隔たりのない関係性の末に生まれる相互変換を探求しつづけています。今回は会場である自然史博物館の膨大な所蔵品に向き合い、これを高精細の画像で撮影。さらにそのイメージの投影のためにつくりだした新しいメディア装置を使って、北九州で育まれた壮大な生命の物語を、観客を包み込むような様々なメディア装置で描き出します。古代と現代、ミクロとマクロ、人工物と自然物、デジタルとアナログの関係性を往来し、我々が生きている時代とは何か、途切れることのない生命の歴史は何を意味しているのか、人文諸学と自然科学の関係性や地球と持続可能性などの大きな問題を、環世界という観点から問いかけます。
3D Phantom提供:株式会社Life is Style
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このたび、福岡県に発令された「緊急事態宣言」を受け、2021年5月12日(水)~31日(月)の期間は、北九州市内の公共施設は臨時休館する予定です。それに伴い、下記会場を一時休止いたします。
【5月12日から一時休止】
北九州市立いのちのたび博物館、北九州市立美術館(本館)
なお、他の会場の展示は、予定通り5月9日(日)まで開場いたします。
今後の予定につきましては、公式ウェブサイトおよびSNSで随時お知らせいたしますので、最新の情報をご確認くださいますようお願いいたします。
PROFILE
メディアアーティスト。1987年東京都生まれ、同地在住。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了、博士(学際情報学)。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター センター長、准教授。2015年World Technology Award、2016年PrixArs Electronica、EUよりSTARTS Prize受賞。Laval Virtual Awardを2017年まで4年連続5回、2019年SXSW Creative Experience ARROW Awards など受賞。 主な個展として「Image and Matter」(マレーシア、2016)、「質量への憧憬」(東京、2019)、「未知への追憶」(渋谷マルイMODI、2020)など。その他の展示として、「AI more than human展(バービカンセンター、イギリス、2019)」、「計算機と自然、計算機の自然」(日本科学未来館、2020)」など多数出展。
「物化する計算機自然と対峙し、質量と映像の間にある憧憬や情念を反芻する」をステートメントに、研究や芸術活動の枠を自由に越境し、探求と表現を継続している。